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南紀のエギングで超シャローがオススメな3つの理由。若手名手・勝股優の攻略法も紹介
人気が続くアオリイカのエギング。
和歌山県南部では近年、夏場でもアオリイカが釣れ、年間を通してオフなしでシーズンが続く。
逆に言えば、年中アングラーが釣り場に通い、人気のエリアでは場所を休ませる間もないほど。
人気のポイントでは、入れ代わり立ち代わり竿を振る人の姿が見受けられる。
そりゃ、アオリイカもたまったもんじゃない…が、やっぱりエギングは面白く、行くからには釣果を上げたいのは誰もが思うところ。
テレビ大阪系列で毎週土曜日朝6時50分から放送されている釣り番組「フィッシングDAYS」では、南紀方面をホームとして実績を上げ続けるラグゼ・エギングスタッフの勝股優さんが、田辺湾内の地磯を舞台に秋から初冬にかけてのアオリイカの攻略法を披露。
勝股流はランガンでのシャロー狙い。
一緒に回ってみると「えっ、こんなところでエギしゃくるの?」と首を傾げたくなるようなポイントを巡り、実際にアオリイカを乗せていく。
そんな当日のロケ同行から、勝股流のシャロー攻めについて紹介してみたい。
目次
日中のシャローエリアで仕留めたアオリイカ
人が多い人気釣り場で見い出した超シャローの魅力とメリット
「最近はどこに行ってもエギングアングラーの姿がありますよね。1人でポイント独占なんて夢ですよ。それでも釣果を上げるために連日のように出掛けて、いろいろな場所でエギを振っていました。そんな中から見つけたのがシャローエリアなんですよ」と勝股さんが話す。
漁港や潮通しがよく、水深がある程度あるような「いかにも」なポイントは、もちろんアングラーが通い詰めてちょっと遠慮してしまう。
そこで通常、アングラーが敬遠したり、ポイントとして認識しないような浅い場所、つまり超シャローでも、時間帯や攻め方によってアオリイカが釣れるというのだ。
浅すぎる? いえいえ、こんな場所にもアオリイカは潜むんです
秋の新子シーズンでも良型アオリイカがヒットしてくる
それも「これから冬場にかけてシャローにも1kg超のアオリイカが入ってくるんですよ」と勝股さん。
勝股さんのスタイルは地磯や小磯、小波止などのショアを手早く攻めていくランガンスタイル。
とにかく、時間は短くてもいいので釣行回数を増やすことで、それぞれの場所の特性や時合いなどの傾向を把握していった。
タックルとしては「LUXXE EG S」のS82MLを愛用する。
ロケ当日もこのロッド1本で、道糸はPE0.6号、リーダーはフロロカーボンの2号を使用。
エギはLUXXEの「エヴォリッジ」で、基本は2.5号&3号をメインとする。
カラーはシャローだけにピンクやオレンジなどの視認性のよい色をメインに選択する。
常にエギの位置を把握し、その周辺に現れるであろうアオリイカを見逃さないようにするためだ。
コストパフォーマンスに優れ、操作性抜群の「LUXXE EG S S82ML」
ロングキャストも可能だ
「LUXXE エヴォリッジ」の2.5号&3号
シャロー攻めの魅力は、何といっても人が見逃しがちなため釣りをする人が少ない点。
そして、釣果も上がるとなれば、そりゃ竿を出すしかないでしょ!
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勝股流、超シャローエギングがオススメ3つの理由は?
シャローでのエギングの魅力は、人が少ない場所が多いことは前述の通り。
ただ、勝股さんは「シャローの魅力はそれだけではありません」と話す。
勝股さんが話す南紀エギングでのシャローがオススメな理由は以下の通り。
1.浅場なので、ベイトを追って入ってくる大型で活性の高いアオリイカが多い。
2.潮の流れなどで時合いが明確なうえ、浅場ではスピーディーに攻め、見切ることができるため、短時間で攻めやすい。
3.ボトムが見えるような場所では、攻める(エギを通す)ラインが明確。
と、いった具合だ。
特に浅い場所では、潮の満ち込み時に大型アオリイカが入ってくることが多く、最干潮からの満ち込みに変わる瞬間が最大のチャンスとのことだ。
満ち込みに変わった瞬間、それまで反応がなかった場所でヒット
勝股流のシャロー攻略術、見えるシモリ周りはもちろん、砂底にもポイントは点在する
では、実際にシャローでの釣り方について。
「浅いので地磯ならできるだけ沖に突き出た場所をメインポイントにします。ただ、先へ出るまでの湾状になった穏やかなシャローエリアにもイカは潜んでいます」と勝股さん。
地磯の先端部はメインポイントになる
そこで、手前の浅い場所から攻めつつ先端へと向かう。
その時に攻めるのは、目に見えて色が変わっているボトムの岩盤や磯場など。
方向を変えて数投すれば、反応の有無が分かるのもシャローの特徴で、ここでは見切りを早く移動することが重要だ。
新しいホットなポイントを求めて、見切りを素早く移動する
釣り方は、ロングキャストからの横ダート。
エギを跳ね上げるようなアクションよりも、サイドへエギが振るようなアクションで移動距離を長めに取る。
まずは、アオリイカにエギを見つけてもらい、追わせること。
地磯などの突端部に出れば、まずは突端の左右を攻めるが、この時、潮が動いていれば払い出す方向や潮が巻いている方向を狙ってみる。
突端部でも左右にシモリなどが広がっているようなら、両サイドにエギを通す。
この突端部に潜むアオリイカは、比較的良型が多いという。
そして、面白いのはシャローの砂泥底でもアオリイカは釣れるという点だ。
「砂底の中に小石が転がっていたり、小さな障害物があったりします。そこにもアオリイカが付いていることが多いですね。だから、障害物以外の場所では、エギをボトムで引きずっても何もないようなところです」と話す。
沖は砂底というエリアで引きずり出したアオリイカ
一見変化のなさそうなサーフエリアだけに、通常は敬遠するようなポイントだが、見逃しがちなためにアオリイカが残っている確率が高いのだ。
シャローエリアでの釣りの注意点、安全を最優先しよう
人が少なく、アオリイカもよく釣れるシャローの魅力は大きい。
シャローエリアでは、地磯なども平坦で歩きやすい地形が多いのだが、安全面での対策は十分におこなってほしい…と勝股さんは話す。
まず、地方から手軽に行ける小磯や地磯といえども、磯靴でスパイクやフェルト、ピンフェルトなど専用のソールを使った靴は必須だ。
そして、もちろんライフジャケットは自動膨張式よりも、浮力体を使用した磯用の救命具がオススメ。
自動膨張式の場合は、落水すると海水により救命具内のボンベから空気が送り込まれることで浮き輪状に開く。
この浮き輪状の部分は磯などに触れると穴が開いてしまうことがあり、空気が抜けてしまうからだ。
さらに「注意点としては潮の干満です」とのこと。
磯の突端部で釣っていると、潮が満ち込んできた際に帰り道が海水で埋まってしまい、帰れなくなることがある。
潮の満ち込み方は急激だ
シャローエリアの磯場は平坦な地形が多いため、ほんの少しの潮位変化で一気に磯場が出現したり、沈んでしまったりと状況変化がかなり早い。
具体的には引き潮に合わせて徐々に沖へと出ていき、最干潮時から潮止まり、そして満ち込みに変われば短時間勝負と考えて、早めに戻ってくることを意識したい。
●交通=阪和道の南紀田辺ICで下り、田辺バイパスから白浜方面へ。
(文・写真/松村計吾)
※当日の様子は、youtubeフィッシングDAYS「シャローはこう釣れ 南紀で地磯エギング」https://youtu.be/Jd6wtgFUKWkで視聴できる。
「シャローはこう釣れ 南紀で地磯エギング」
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ライター紹介
松村計吾
大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。