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持っておきたいオススメ鯛テンヤカラー3選!一歩先行く鯛テンヤ徹底攻略術

松村計吾

【テレビ大阪系列・毎週土曜日午前6時50分放送「フィッシングDAYS」サイドストーリー第31話】番組内で話題になったワザ、アイテムについて”深堀”するもう1つの「フィッシングDAYS」。

関東では古くから親しまれているライトタックルでのマダイ釣法の1つが「ひとつテンヤ」や「鯛テンヤ」と呼ばれる、軽いオモリに親鈎&孫鈎が付いただけのシンプルな仕掛けに、エビエサをセットしてダイレクトなアタリを楽しむ釣り。

特に活きたウタセエビなどが入手できるエリアではなじみの釣法で、鯛テンヤが楽しめるエリアも徐々に増えてきている。

瀬戸内エリアでは、広島や岡山、香川の各県下で鯛テンヤで釣りができる船宿も増え、今や人気のフィールドとなってきている。

また、このエリアは比較的浅い場所でマダイが釣れるポイントも多く、軽量な仕掛けで攻める鯛テンヤに適した海域が点在する。

穂先へダイレクトに出るアタリと、柔軟な調子のロッドで楽しめるとあって、関西方面から出掛ける釣り人も多い。

このエリアに精通する、がまかつスタッフの栗林宗生さんと、関東をはじめ最近では瀬戸内に足しげく通う、がまかつテクニカルアドバイザーの三石忍さんを迎え、広島県尾道沖で、6月初旬の釣りとなった。

今回は広がりを見せる鯛テンヤで、独自に発展を遂げている広島・尾道沖での釣りを通して、この方面ならではの攻略術を紹介してみたい。

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生きたウタセエビを用意してくれる船宿が多いエリアが人気

尾道発祥 せとうち式鯛テンヤで爆釣

いたってシンプル。鯛テンヤの準備

鯛テンヤでの釣りに必要なアイテムは非常に少ない。

具体的に挙げると、鯛テンヤ用のロッドにPEライン0.6~0.8号(リーダーは3号程度)を巻いたリール、鯛テンヤなど。

鯛テンヤはオモリ6~15号。

潮の速さなどで交換していく。

仕掛け自体はリーダーの先に接続する鯛テンヤのみなので、シンプルすぎるほどのアイテムだ。

タックルとしてはキャストしやすいスピニングリールを基本とするが、慣れた人の中にはベイトタックルを持ち込む人もいる。

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今回使用した「桜幻 鯛テンヤ」シリーズ

今回、番組中で使用したロッドはラグゼ「桜幻(おうげん)鯛テンヤ」シリーズ。

チューブラー素材とティップ部分のソリッド素材が組み合わされているので、軽量なのはもちろん、操作性と感度、さらには大型マダイを掛けた際のバットパワーも兼ね備えた秀逸なモデルだ。

スピニングタイプが、もっともライトな「S82ML」からヘビーな「S76XH」までの5種類、ベイトタイプは「B76XH」と「B74XH+」のヘビーな調子が2種類ある。

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がま船 ひとつテンヤ真鯛Ⅲ MH250

関東で鳴らす三石さんは、自ら外房エリアでテストした「がま船 ひとつテンヤ真鯛Ⅲ」を持参して、まずは関東流のスタイルでチャレンジ。

様子を見ながら釣りを変えていく作戦だ。

がまかつ がま船 ひとつテンヤ真鯛3 MH250 2.5m

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シャクリ幅を小さく、シャープに力強くアクション

「このエリアの鯛テンヤでの基本としては、キャストしてからボトム付近での小さな横移動ともいえる誘いが特徴なんです」と栗林さん。

さらに「基本的には小さくて強くシャープなアクションが有効です」とも。

当日の最初の水深が13mと浅く、その後に向かったポイントも水深は20m足らずというシャローエリアなので、ボトム狙いが主体だ。

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まずはキャストしてボトムを取る

基本的な流れとしては、船長の投入合図で軽くキャストして、まずはボトムを取る。

テンヤが着底したら、すぐにラインを張って、小さく強く1、2回シャクリを入れる。

そのままフリーフォールさせる。

再び着底したら、2、3秒待ってから同じ動作を繰り返す。

船の際までテンヤが近づけば、足元で数回シャクってはフォールを繰り返して回収。

アタリはシャクった後のフォール時か、着底した直後に出ることが多いが、時にはシャクり始めに突然触ってくることもある。

「シャクる時にあまりロッドいっぱいまで上げてしまうと、フォール始めにアタリが出た際にアワセ幅が取れないのでバラシの原因にもなります。シャクリでテンヤを跳ね上げるのはボトムから1m以内といったところですね」と栗林さん。

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アタリがあれば、大きく合わせることでがっちりとフッキングに持ち込む

また「アタリがあれば即アワセが基本です。強く大きく合わせることで、確実にフッキングさせます」とのことだ。

浅場でマダイが掛かると、かなり強烈な引きを見せ、大型になると掛かった瞬間に突っ走るような抵抗をすることもある。

そのために、ドラグはきっちりと調整しておこう。

持っておきたいオススメ鯛テンヤカラー3色

鯛テンヤの釣りでは釣りのアクションはもとより、テンヤのカラーにも注目したい。

「同じカラーのテンヤにばかり好反応を示したり、時間帯によってアタリが良く出るカラーが出てきたりします。なので、テンヤは号数違いだけではなく、数種類のカラーを持参しておくのが釣果を伸ばすコツです」と栗林さん。

そこで尾道沖に精通する栗林さんの愛用カラーを挙げてもらった。

基本的なセレクトのイメージとしては「濁り潮」「澄み潮などの濁り」「朝」「日中など明るさの違い」を考慮した上で、その中でアピールの強いものから使っていくそうだ。

反応が悪ければ、マダイの活性が低いと考えて徐々に地味めなカラーへと変更していくのが良いとのことだ。

栗林さんの尾道沖での愛用カラー3色とは、

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定番カラーの「アピールオレンジ」

1.桜幻 鯛テンヤTG アピールオレンジ

もっとも実績のある定番カラー。

まずスタート時はこのアピールオレンジで始めるのが圧倒的に多いという。

特に、この色は濁り潮時には膨張色となりアピール力が高くなる。

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こちらも実績の高い「グリーン/ゴールド」

2.桜幻 鯛テンヤTG グリーン/ゴールド

やや落ち着いたグリーンに、日中などハイライト時にはフラッシング効果を生み出し、マダイにアピールするカラーの組み合わせ。

アピールオレンジに次いで良く使うカラーとのこと。

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実績のオレンジとフラッシングのゴールドの組み合わせが「オレンジ/ゴールド」

3.桜幻 鯛テンヤTG オレンジ/ゴールド

実績のあるオレンジ系のカラーとフラッシング効果のあるゴールドの組み合わせが特徴的。

アピールオレンジでの反応が良い日で日中のハイライト時などに使用することが多い。

がまかつ(Gamakatsu) 桜幻 鯛テンヤTG8号 #3 オレンジ/ゴールド

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ちなみに、三石さんのカラーセレクトは、

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アピールの高い順に左から並べると

「スタート時にはハイアピールなカラーから始めて、反応が悪ければ徐々におとなしいカラーへと変更していくのが基本ですね」と言う三石さんのカラーセレクトは、もっともアピールの強い順に、

1.アピールオレンジ

2.レッドバック/イエロー

3.ブラック/ゴールドフレーク

4.レッド

5.グリーン/ゴールド

6.レッド/ゴールド

7.オレンジ/ゴールド

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ブラックは決して地味なカラーではないのだ

ただし、ゲスト(外道)が多い時にはフラッシング効果の強いゴールド系は使わないそうだ。

また「一般に、ブラックは地味な色と思われがちですが、実はシルエットがはっきりと出るハイアピールなカラーであると考えてください」とのことだった。

50cm超がまじって2人で30尾近い爆釣!

潮周りは長潮であまり動かない潮。

まずは引き潮の残り潮を探して「田島」と地方との水道出口付近へ。

水深は13m。

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桜幻 鯛テンヤ S82MH

栗林さんは「桜幻 鯛テンヤ S82MH」、三石さんが「がま船 ひとつテンヤ真鯛Ⅲ250MH」でスタート。

2人とも「桜幻 鯛テンヤTG」の6号だ。

栗林さんがボトム付近でちょんちょんと小さくシャープにアクションをつけるのとは逆に、三石さんは竿いっぱいまでテンヤを持ち上げてフォールで誘う釣り。

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ファーストヒットは栗林さんの40cm超

ファーストヒットは栗林さんで、ボトムに着いた直後にゴツゴツとティップが反応をとらえた。

大きく合わせると、ゴンゴンと頭を振る引き。

ロッドを曲げ込んでのやり取りの末、水面に姿を見せたのは40cm超のきれいなマダイ

そして、次のヒットも栗林さん。

テンヤカラーは定番ともいえるアピールオレンジ。

このセッティング、アクションで栗林さんにヒットが連発するが、三石さんは「アタリがない」と嘆く。

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満ち潮のポイント、内海大橋周辺

1時間もしないうちに潮が止まり、船長の判断で満ち潮のポイントである「内海大橋下」へ。

ここも水深は20mまでと浅場だ。

到着直後は潮がほとんど動かずアタリもなかったが、潮が動きだすと徐々に反応が良くなってきた。

ただ、ヒットするのは栗林さんだけ。

三石さんの判断は「竿の調子の違い」。

つまり「がま船 ひとつテンヤ真鯛Ⅲ」は、外洋で船の揺れが大きい中でもしっかりとテンヤが安定するようにやや柔軟な調子に仕上がっている。

その柔軟な調子が、シャープなシャクリアクションが重要な尾道沖では、少しやり辛い。

同じように竿操作をしているようでも、実際にはテンヤは思ったように動いてないと判断したのだ。

そこで、「郷に入れば郷に従え」で、三石さんも「桜幻 鯛テンヤS82MH」に持ち替えた。

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本命ではなかったが高級魚アコウがヒット

その数投目、ちょんちょんと小刻みにアクションを入れた直後、ついにヒット。

上がってきたのはアコウ(キジハタ)だったが、明らかに反応がかわった。

そして、直後に本命のアタリをとらえた三石さんは、40cm級のマダイをゲットした。

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栗林さんが連続ヒットに持ち込んだ

一方の栗林さんは潮が動き出したのを機に、ロッドをさらに硬調子の「S78H」へと変更し、さらにきびきびとしたアクションへ。

これも大正解で連発ヒットに持ち込んだ。

途中で2枚潮になり、アワセが遅れると判断した三石さんが、テンヤを8号に変えて、ラインを張り気味に操作してアワセ遅れを防止する。

と、明確なアタリをとらえて合わせるとロッドが強烈に曲がる。

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三石さんが当日最長寸となる50cm超の大型を仕留めた

ドラグを滑らせながら浮かせ、取り込んだのは50cmを超す良型マダイ

朝からやや悩み気味だった三石さんも、自分なりの分析から釣りを組み立てて最後には完全攻略。

さすがである。

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後半にはダブルヒットも数回あり

結局、潮が流れだすと2人が交互に、またはダブルヒットで釣りまくり、再び潮が止まるまで爆釣劇を繰り広げた。

1日を通して、同じ鯛テンヤでの釣りでも、その地方に合った釣り方、アイテム、ロッドが存在することが分かった。

そのタックルチョイスの重要性も痛感した。

●交通:山陽自動車道の福山西ICで下り、左方向に進み松永道路に合流したすぐ先の今津PA入口方向(左)へ進み、パーキングに入らずに左の側道へ。 突き当たりを右折してすぐ左折し東大橋を渡り東大橋東詰信号を右折。 道なりに進み突き当たり(松永町6丁目)の信号を左折。 福山市藤江町に入りセブンイレブンのあるT字路を右折。 浦島漁協のある港へ。

●問い合わせ:桑田観光(TEL:090・1010・9491)

尾道発祥 せとうち式鯛テンヤで爆釣

「フィッシングDAYS」はテレビ大阪を中心に、テレビせとうち、TVQ九州放送、テレビ和歌山、高知放送で放送されている、がまかつ提供・テレビ大阪制作の釣り番組。

ハゼなどの極々小さい魚から、ルアーを使った大型魚釣りまでを、どうやったらより釣れるのかにこだわって制作。

また、釣れたときの釣り人の笑顔にもフォーカスし、釣りの楽しさも徹底的に追求しています。

(文・写真/松村計吾)

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ライター紹介

松村計吾

松村計吾

大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。