イカって普通締めないのにどうしてアオリイカだけ締めるの!?そのワケや締め方まで大公開!

FISHING JAPAN 編集部

みなさんは自分で釣ったアオリイカを食べたことがありますか?

新鮮なアオリイカほど歯ごたえがありますよね。

歯ごたえがあまりにもありすぎるので、釣ったその日に食べるより、冷蔵庫の中で一晩寝かすか、冷凍にして置いてから食べる方が味が熟成されて美味しく、歯ごたえも優しくなります。

ところで、イカ釣りではスルメイカやケンサキイカを釣っても、締める人は少ないです。

むしろ、ほとんどいないのではないでしょうか。

しかし、アオリイカだけは別です。

締めずに持ち帰る人より締める人の方が圧倒的に多いでしょう。

ではなぜ、アオリイカだけは締めるのでしょうか?

見た目のために締めていた?

魚は多くの場合、死後硬直を遅らせるために締めるものです。しかし、アオリイカの場合は少し違ってきます。それは、筋肉が死後硬直するということはあまりあり得ないし、締めたほうが味が良くなるとも思えません。

しかし、数名の漁師さんからはまったく別の理由を教えてもらいました。

アオリイカは生体のときにスミを大量に排出するので、適切に締め上げて出荷するほうが労力を節約できるとのこと。

さらに、そうしないとスミを吐き出して体が黒くなり、商品としての見栄えが悪くなり価格が下落するのを防ぐためにも締めるそうです。

だから、アオリイカを締めることと味の関連性はほとんどないのかもしれないですね。

空手チョップで締める!?

それでは、綺麗に持ち帰るためにアオリイカの締め方を簡単に紹介しておきましょう。

秋によく釣れる新子もそうですが、1kgまでの中小型を締めるときは、空手チョップが有効で誰にでもできる方法です。

まず、アオリイカを表(模様がある側)に向けて置きます。

胴の端をよく見ると、中央部が少し飛び出しています。

これが目印で、凸部を直撃するように空手チョップを食らわすと、一瞬で体色が消え体が透明になります。

これが締まったという証拠で、締め方が悪いといつまでも透明にならないし、半分だけ透明になる場合があります。

この方法は手軽なので1kgまでの小型に有効ですが、それ以上の大型になると本格的に空手でも習っていない限り締めるのが難しいので、あきらめた方が良いようです。

大型サイズになると素人の空手チョップではあまり効果が見られないことが多いです。空手チョップを度を越して行った結果、腱鞘炎になってしまった人もいるため、ご注意ください。

締め具を使うやり方

もうひとつの方法は、締め具を使うやり方です。

漁師などは割り箸などを使って簡単にやってしまいますが、慣れない人は、やはり専用の締め具を作っておく方が簡単ですね。

締め具は、長さ30~40cmの菜箸の先を少し尖らせておくだけで、十分通用します。

これをカラストンビと呼ばれる口から差し込み、脳を貫通させるように奥深くまで差し込みます。

うまくいくと空手チョップで締めたときと同じように、一瞬で体色が消え体が透明になります。

ただ、脳を貫通させる締め具が、どちらか片方に寄っていた場合、半分しか締まりません。

これはイカの体の中心を境に、締まった部分と締まらなかった部分が見事に分かれるからすぐに分かります。

このときはもう一度、締め具を抜き、締まらなかった部分に切っ先を向けて入れ直すことです。

こうしてイカの全身が透明になったら完了です。

イカには真水を使っちゃダメ!

こうして締めたイカは、海水でスミを洗い流しながら、さらに胴をしごいて残ったスミを出すようにしておけば完璧です。

ただ、これは決して真水ではやらないで下さいね。

イカは、真水を嫌いますし味も落ちるからです。

スミを絞り出したイカは、クーラーに入れて持ち帰りますが、身に直接氷を当てないことも大切ですね。

ぜひご参考にしてみてくださいね!

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