女の子にもやさしいスーパーライトジギングのススメ

松村計吾

どんな釣りがあるのかも分からない、何から始めればいいのか分からない。

しかも、釣りってエサを触ると手が臭くなるんじゃないの?

なんて、バッドなイメージを持つ人は多いはず。

また、日常生活では全く使わない特殊な道具をそろえる必要もある…でも、魚を自分で釣ってみたいし、いろんな魚と出会いたい…。

そんな夢をかなえてくれるのが、近年注目を集めているスーパーライトジギング(SLJ)という釣り方。

なんか意味分かんないけど、ちょっと今どきのネーミング…と思ったアナタ。

ぜひ、この記事を読んでSLJの門をたたいてみてくださいね~。

ジギングというのは、鉛やタングステン製の疑似餌(ジグ)を海中へ放り込んで動かすことで、エサの魚に見せて、魚を食べる魚に食いつかせる釣り方。

その中でも、「スーパーライト」と呼ばれる通り、軽い道具を使ったジギングで、ジグも軽い分、竿などのタックル類も軽いので女性でも扱いやすいのが特徴。

おっきな魚は釣れなくても、小型から大きな魚まで、いろいろな魚が釣れちゃうのが魅力だ。

今回、テレビ大阪系列で毎週土曜日の朝6時50分から放送されている釣り番組「フィッシングDAYS」のロケでは、釣り自体が初めてというテレビ大阪のウーデン・ジェニファー・里沙アナウンサーが、がまかつ・LUXXEスタッフで女性ジギンガーのMALINAさんのアテンドを受けて、すっかりSLJにハマるまでを放送。

釣行の写真1

女性にも入門しやすいSLJ

釣行の写真2

ウーデンアナ(左)と先生のMALINAさん

スーパーライトジギングってこんな釣り!

「使うジグも軽くて、細くて軽い竿を使うから女性にも使いやすいのが特徴なんですよ。だから誰でもエントリーできるんです」とMALINAさんが話すスーパーライトジギング(SLJ)。

基本は船に乗って船長が案内してくれる場所へ行き、仕掛けを落として巻き上げるだけの比較的シンプルな釣り方だ。

使う仕掛けは、ジグと呼ばれる鉛やタングステンなどの金属製のおもちゃのような「棒切れ(笑)」。

こんなので魚が釣れるんかいな…というのが、初めてジグを見た多くの人の感想だろう。

これが水中で沈んでいく際にはひらひら、フラフラ、上げてくるときにはユラユラと小魚が泳ぐような動きをしてくれ、小魚などをエサにしている魚が食いついてくる…という寸法だ。

「スーパーライト」と呼ばれるように非常に軽いジグを使う。

当然ジグが軽い分、ジグ自体も小さいモノになる。

ちなみにジグはグラム表示で表されていて、海域(水深や潮の速さなど)によって使う重さ(大きさ)は変わってくるが、MALINAさんによると今回の舞台となった京都府宮津沖では「水深が50~80mなので、ジグは60~100gくらいが良いと思います」。

釣行の写真3

当日使用したジグたち

金属製といっても、大きく分けると鉛のジグとタングステンのジグに分けられる。

違いは金属そのものの素材の違いで、鉛よりもタングステンの方が比重が遥かに大きい。

比重が大きいということは、同じグラム数のジグを用意した際には、タングステン製の方が小さくなる。

つまり魚にとっては食べやすい…ってこと。

ただ、その分タングステンは高価なのが難点だが…。

MALINAさんオススメSLJ用タックル

「こんなに細くて軽いロッド(竿)で釣りをするんですよ~」とMALINAさんがウーデンアナに見せたのは、船からのジギング用ロッドの中でもかなり柔軟で軽く、細いタイプ。

釣行の写真4

見るからに細くて華奢な竿だが、大物ともやり取りができる

「こんな細い竿で、どんな魚が釣れるんですか~?」と興味津々なウーデンアナに、MALINAさんは「今日のターゲットはガシラ(カサゴ)やアコウ(キジハタ)、アオハタにレンコダイなど釣れるものは何でも来いですよ。で、釣れてくれたらいいなあ…と思うのは、高級魚アマダイです」と話す。

ちなみにMALINAさんが当日用意していたのが、がまかつ・LUXXEの「ジグドライブR S64UL-solid」。

このロッドに適合するジグの重さとして30~80gと表記されており、ちょうどこの日に使うジグの重さに合っている。

釣行の写真5

ラグゼ ジグドライブR S64UL-solid

がまかつ ラグゼ ジグドライブR S64UL-ソリッド

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自重も127gと軽量で、ジグをぶら下げても女性が片手で軽々持てるくらい。

ちなみに同じ調子ではベイトリール(両軸タイプ)とスピニングリールがあるが、今回はジグを沈めるのにも使いやすいスピニングリールタイプをチョイス。

そのスピニングリールに巻くのはPEラインと呼ばれる伸びの少ないラインで、0.8~1号。

その先にリーダーと呼ばれるフロロカーボン製のラインを2mほど接続して、その先にジグを結ぶだけ。

ちなみにジグには前後にアシストフック(鈎)を付けられる環(アイと呼ぶ)があり、岩場などで底に引っ掛かる可能性がある場合は、頭側のみ、引っ掛かるような底ではない場合には両側にフックを付ける。

釣行の写真6

当日使用した「アシストフック S.L.J. チューンド329」

がまかつ(Gamakatsu) アシストフックS.L.J. TUNED329タイプF GA052 2/0

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タックルとしてはこれだけでOK!

「余裕があるなら、ジグの重さ、色、形をかえた数種類を用意しておくと良いですね~」とMALINAさん。

SLJの基本は底に落として「ワンピッチジャーク」?

「まずはジグを落として海底まで着けてください。ジグが海底に着いたらリールのベールを戻して、リールのハンドル1回転巻く間に1回、竿をしゃくります。

これがワンピッチジャークといって、ジギングの基本のアクションです」とウーデンさんに説明する。

釣行の写真7

釣り方レクチャー中

「やりにくければ、竿を1回上へシャクって、竿を下げる時にリールで1回転巻き上げてください。要はその繰り返しで、竿でシャクればジグが上がり、竿を下げながらリールでラインを巻きとると、ジグはその場にステイ(止まる)しますよね。止まって動いて止まって動いて…の繰り返しがジギングの基本的なアクションとなるんですよ」と、聞いたウーデンアナもすぐさまぎこちないながらも基本的なアクションはクリア。

そして「ここからが応用編です」とMALINAさん。

レクチャーの内容としては、アクションの変化として、竿をシャクるスピードと幅、そして巻き取るラインの量(1回のシャクリで、リール半回転ならジグの動く距離が半分になる)などの変化で魚にアピールしていき、その時々でどんな動き、スピードに反応するのかを探っていく。

そして、「ひと通り試して反応がなければ、次はジグを変更していきます。ジグの色はもちろんですが、ちょっとした形の違いで動きが変わってきますので、ジグを変更するのは状況を探るのには重要なんですよ」とも。

とにかく基本はシャクって巻いて…の繰り返しで、その次にはシャクリの幅や速度、巻き上げる量。

そして、ジグの変更…と工夫のしどころはたくさんあるのだ。

釣り初体験のウーデンアナがサバにレンコダイに大型アオハタまで

ロケ当日は北東寄りの風が強く、出船が心配されたが、何とか出船できそうとの船長の判断で、冠島周辺へ舵を向けた。

冠島周辺に到着すると、島陰を選んで船を止める。

ドテラと呼ばれる風に任せて船を流しながら広い範囲を攻める釣り方なのだが、風が強く船が速く流される。

最初は60gのジグをセットしていたウーデンアナが底取りし辛そうなのを見て、すぐに「100gに換えましょう」とMALINAさん。

「あっ、全然違います。ジグを重くするとこんなに分かりやすくなるんですね」と、ウーデンアナが何投かしてジグを回収に入った途端、ロッドがキュンキュンと曲がり込んで強い引きが襲ってきた。

必死に竿を支えるウーデンアナに、MALINAさんが「いったん竿をグーッと持ち上げて、竿を下ろしながらリールでラインを巻きとると良いですよ~」とポンピングするようにアドバイス。

釣行の写真8

ウーデンアナの必死のやり取りにアドバイス

なんとかぎこちなくもやり取りを展開していると、水面下を走り回る魚体が浮いてきた。

45cm近い丸々と肥えたサバだ。

食卓にも上る知っている魚に「これ、自分で釣ったんですか? 自分で魚を釣ったの初めてですけど、こんなに強く引っ張られて、もう必死でした。でも美味しそうですねえ(笑)」とウーデンアナ。

釣行の写真9

丸々と肥えたサバがヒット

続けてウーデンアナ、そしてMALINAさんにもサバがヒット。

どうもサバの群れに当たっているようだ。

そこで少しポイントを移動する。

船長によると砂泥底で、レンコダイやアマダイなどが狙えるエリアとのこと。

ここでは2人ともが早々に反応をとらえた。

ヒットしてきたのはレンコダイ。

ここではレンコダイが連発。

釣行の写真10

砂泥底エリアでレンコダイがヒット

釣行の写真11

ウーデンアナにもレンコダイが

そのうち、MALINAさんが違う反応をとらえた。

ヒットした瞬間の激しい抵抗と、途中でのおとなしい状態。

そして、再び抵抗を見せる。

「うーーん。引きはアマダイなんだけどなあ…。アマダイであってくれ~」と浮かしたのは本命の一角、30cm強のアマダイだった。

釣行の写真12

本命の一角、アマダイがヒット

潮が流れ出すと、がぜんヒット数が増えてくる。

MALINAさんはレンコダイに40cm近いアジまでゲット。

そして30cm級のアオハタを釣り上げて「これもSLJでは本命の一角のアオハタです。まだまだ大きいのがいますよ~」とウーデンアナに喝を入れる?

釣行の写真13

こちらも本命の一角のアオハタ

その甲斐あってか、ラストの流しでいきなりウーデンアナが「来た~」と大声を張り上げた。

見てみるとロッドが大きく曲がり、今までのどの魚よりも激しい引き。

周囲の「ゆっくり、ゆっくり~」との声かけにも必死の形相で「逃がさないぞ~」と。

果たして浮いてきたのは、40cmに迫る大型のアオハタ。

これで締めくくり。

まだまだ釣りたそうな2人だったが、時間となって終了とした。

釣行の写真14

ラストはウーデンアナが40㎝級のアオハタ

最初のぎこちない動きからは想像すらできないほどの上達ぶりに、MALINAさんからは「ウーデンさんは、釣りのセンスがありありですよ~。ぜひ、釣りにハマっちゃってください(笑)」と言うと、「もうハマってますよ~」だって…。

●交通:京都縦貫道の宮津天橋立ICで降りて、すぐを右折。
浜町信号を右折して国道176号に入り、獅子崎口信号を斜め左へ。
海沿いに進み、宮津田井へ。

※当日の様子はテレビ大阪のyoutubeフィッシングDAYS「ウーデンアナ&MALINA 宮津沖でSLJ女子会」https://youtu.be/vtbsfg-29pMで視聴できる。

(文・写真/松村計吾)

ウーデンアナ&MALINA 宮津沖でSLJ女子会

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ライター紹介

松村計吾

松村計吾

大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。

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