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【野嶋×田嶋×長谷川】がま鮎 パワースペシャルV開発秘話ぶっちゃけ対談

FISHING JAPAN 編集部

パワースペシャルⅤをテストした3名手である野嶋、田嶋、長谷川が、本音で開発秘話をぶっちゃけトーク。

どこに力を入れ、何をもってして完成としたのか?

先代のパワースペシャルⅣとは何が違うのか?

強さの使い分けは?

気になるニューロッドを完全解剖しよう。

“荒瀬感“を感じさせない操作性がいい

野嶋:パワースペシャルⅤのテストをしてきて、それぞれにOK出したわけだ。

俺の場合特に印象に残っているのが、引抜早瀬のテスト。

九頭竜川でやったんだけど、あの流れの中から27~28cmがキューッと簡単に浮いてきたんだよ。

もう触るなって言ったけど、それぞれOKを出したのはなぜだ?

長谷川:従来のパワースペシャルはすごく剛竿ってイメージが強かったんですけど、今回の竿は競技系の竿を使っているんじゃないかなって思うくらい取り回しがいい。

それでいて野鮎が掛かって竿を立てれば底から水面まで浮かせてきてブーンと抜いてくるオートマチック感が強化されている。

引抜早瀬、引抜急瀬、引抜荒瀬のすべてで今までのパワースペシャルを使っているのとはまったく違う次元で、格段によくなりましたからね。

そのオートマチック感と絶対の強度です。

破損強度はがまかつの竿の中で最強ですからね。

田嶋:基本コンセプトは、パワースペシャルⅣの2ランク上を目指したいと開発者には言っていました。

オートマチック感をもっと出せるように。

掛かり鮎を抜いてくるには、予定通りに竿が浮かしてくれないとダメなんで、そこがよかったってこと。

あとは開発者がすごくこだわってくれたから、先重りにならなかったので、重量はあるんですけど“持った感”はめちゃくちゃ軽い。

特に引抜荒瀬は、引抜急瀬の胴調子だって俺はずっと言ってるんですけど、荒瀬感がほとんどなくてものすごく操作性がいい。

パワースペシャルⅤは、操作性はいい、感度もいい、強度は体感2ランク上。

もう申し分ないからOK出しています。

早く胴に乗ることでパワーが出る。

野嶋:OKを出す前に、俺とお前たちで意見が合わなかった点が1個ある。

俺は感度がよすぎるから嫌だと。

でもお前たちの意見を呑んだ。

感度の部分はどうだい。

田嶋:親父の手は超感度だからさ。

親父がすげえ分かるっていうレベルでも、俺たち全然分かんないから。

今回のⅤは俺たちでもよく分かる感度になってます(笑)。

ただ、それほどガリガリガリガリするほどではないですけどね。

野嶋:俺はね、早く分かりすぎるのは嫌なんだよ。

もう少しゆっくりめがいい。

感度がよくて分かりすぎるとハリにしっかり乗らないうちに竿を立てちゃうんだよ。

するとバレちゃう。

だから、しっかりハリに掛かったのが分かるくらいがいいんだけど、そこは時代が違うからしょうがないよね。

それじゃあ、穂先についてはどうだい。

長谷川:状況によって使い分けていただくといい。

盛期の元気のいいアユを釣りたいとか、オモリを付けたいっていうときはチューブラーのパワー穂先を付けてやり取りしていただければいいですね。

止め泳がせとか、ちょっと操作性を重視して感度で釣りたいってときはテクノチタントップを付けると、完全に感度が上がるので、やりやすいと思います。

野嶋:田嶋はどう使い分けるんだ?

田嶋:パワー穂先ってのは10cm短くなるんですよ。

どの竿でも。たとえば9mなら8.9m、9.5mだと9.4m、10mだと9.9m。

そうすることによって早く胴に乗ってくるのでよりパワーが出る。

竿の胴のほうが曲がってくれると抜き上げる力が強くなる。

だから、感度重視でいく場合はテクノチタントップを使ってもらう。

水中糸は「メタストリーム」を張ってもらえればさらに感度が上がります。

シューッとオトリが泳いでいって、追う魚がいるとコンコンと伝わってくるので面白いと思うんですよ。

釣れなくても水の中の状況がよく分かるでしょ。

すると、おっ、これ追うやつがいるのかなとか、もうくるんじゃないかなっていうワクワク感が感度によって生まれてくるから、そういうことが重要じゃないですかって言ってるんですけど、親父はうるさすぎるからイヤだって言うんだもん(笑)。

野嶋:俺はよく分かんねえんだもん。

申し訳ないけど穂先の使い分けをどうだって、思ったことないもん。

付いてる穂先を使う(笑)。

田嶋:感度重視ならテクノチタントップ、オートマチックに楽しみたいならパワー穂先にしてもらえればいいですね。

慣れない人はワンランク上の調子を。

野嶋:それじゃ、何を基準に引抜早瀬にするのか、引抜急瀬にするのか、引抜荒瀬にするのか。

一般の釣り人はどうやって選んでもらえばいい?

田嶋:野鮎が25cmや26cmであっても中規模や小規模河川であれば引抜早瀬。

使いこなしがすごく楽だし感度もすごくよく出ているので引抜早瀬で十分対応できます。

また、九頭竜川くらいの規模の川なら魚が23cmから25cmであっても引抜急瀬を使ったほうがやりやすい。

結局重めのオモリを背負わせなきゃならないので引抜急瀬くらいがいいと思います。

それ以上のサイズを九州なんかに狙いにいく場合は引抜荒瀬が使いやすいと思います。

長谷川:俺は魚のサイズでいいと思います。

サイズ別に23cmくらいまでなら引抜早瀬、25cmくらいまでなら引抜急瀬、27、28cmから上になったら引抜荒瀬。

これでオートマチックに竿を立てて我慢していたらブーンと出てくるんだから。

野嶋:ひとつプラスすると、今回の引抜早瀬は異常な竿だよ。

今のトータル的な話はそれでいいけど、パワースペシャルの引抜早瀬はどこまでいける?

田嶋:そら寄せで取るなら尺でも大丈夫だよ。

野嶋:抜きだよ。抜くってことが前提では?

田嶋:抜くってことだと25cmくらいまでだと思ってます。

野嶋:早瀬で25cmが抜けるって異常だんべ。

今までにねえ竿だぜ。

今までの早瀬だったら抜けるサイズは22、23cmまで。

要するに今までの竿に比べてワンランク上まで対応できますよってのがパワースペシャルⅤだからね。

田嶋:付け加えるなら、それほど竿を曲げることがまだまだできないよって人は、ワンランク上を選んでもらうことで、自分が思っているよりも簡単に魚を浮かせたり抜いたりできますよってことは伝えたいですね。

瀬の釣りでは魚がデカくなってくると、ものすごい勢いで沖に出ていくので、なかなか止められないんですよ。

引抜早瀬よりも引抜急瀬、引抜急瀬よりも引抜荒瀬というようにワンランク上の竿で止めさえすれば、バチャンバチャンバチャンと浮いてくる。

そういう意味でワンランク上の竿を選んでもらいたいです。

こんなに早く抜けるんだってびっくりしますよ。

あと大鮎用のハリ「メガ要」も同時に出てくるので、それとセットで使ってもらうとパワー系の大鮎釣りがより快適に楽しめると思います。

パワースペシャルVをもっと深く知りたい方はこちら

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