鮎の友釣り用仕掛けってどうなっているの？初心者にも扱える鮎釣り仕掛け特集

鮎釣りを始めてみたいと考えている初心者は、その専用仕掛けを見ると、ちょっと気が引けてしまうかもしれません。

いったい何で構成されているのか、各パーツの名称すらイメージできない人が多いでしょう。

そこでここでは、鮎の友釣り用仕掛けについて、分かりやすくご紹介しましょう。

いきなり自作してください！とは言いません。

完全仕掛けというアイテムが、各釣具メーカーからリリースされているので、まずはそれを使うことから始めてみればいいのではないでしょうか。

鮎の友釣り仕掛けとは、オトリ鮎を装着してテリトリー意識の強い野鮎を引っ掛けて釣るための仕掛けのことです。

専用性が極めて高いので、他の釣りからの流用というわけにはいきません。

鮎竿の穂先に最も近い天上糸から、オトリ鮎を装着する鼻カン・サカサまでの間に、かなり多くのパーツが並ぶことになります。

そのひとつひとつに意味があり、鮎の友釣りを成立させる役割を担っていますよ。

まずは、天上糸から。

天上糸は、鮎竿の穂先と水中糸をつなぐための大切なセクションです。

水中糸自体が細いのでそれを補強し、仕掛けの全長を調節する役割も持っています。

しっかりと編み付けを施して水中糸とつなぐわけですが、この編み付けの方法も初心者には難しいかもしれません。

完全仕掛けなら、最初から折り返し部として編み付けを施してあるので便利ですよ。

水中糸は、天上糸と鼻カン部分をつなぐセクションです。

水の流れを受けやすい箇所ですから、天上糸よりも細い糸が使われていますよ。

しなやかで伸びのあるナイロン素材のラインを選べば、オトリ鮎の動きにも柔軟性が生まれるでしょう。

根ズレにも強いですから安心してアプローチを繰り返せるのですが、ナイロンは吸水率が高い素材なので、定期的に交換することをおすすめします。

水中糸の次に来るのが、鼻カン仕掛けです。

オトリ鮎を取り付けるためのパーツであり、とても重要なセクションといえるでしょう。

サイズは、7ミリ前後のものがよく使われていて、素早くオトリ鮎を装着するための工夫が盛り込まれていますよ。

鼻カンはその名のごとく、オトリ鮎の鼻に装着するもの。

この作業を手間取ってしまうと、オトリ鮎の鼻を傷めてしまいますし、その活性を下げてしまうことにもなりかねません。

せっかく活きのいいオトリ鮎を仕入れてきても、ここでミスをしてしまっては意味がありませんから、注意深くスピーディーに作業をおこなうようにしましょう。

サカサ針もオトリ鮎に着けたら、あとは掛け針を装着すれば完成です。

もうひと息ですね。

鮎の友釣り仕掛けの最後尾に付いているのが、サカサ針です。

この針は、魚の口に掛けるためのものではなく、オトリ鮎の身体に装着するようになっていますよ。

そしてサカサ針の付いているハリス止めに、掛け針から伸びてきたハリスを装着すれば、鮎の友釣り仕掛けは完成となります。

掛け針は、7号前後のサイズを用いるのが定番。

3本から4本のイカリ状になっているので、野鮎がオトリ鮎に体当たりをしてくる際に上手く引っ掛けることができます。

水中糸の途中に着けている目印が動いたら、野鮎が当たってきている証し。

ラインテンションを見つめながら、任意のタイミングで鮎竿を立ててみてください。

野鮎が掛け針に掛かっていたら、穂先から胴部分までキレイに弧を描くでしょう。

取り込みには鮎ダモを用いますが、水中から引き上げて鮎をキャッチするのにも、練習の積み重ねが求められます。

焦らずにじっくり時間をかけて、鮎の取り込み作業をマスターしましょう。

慣れないうちは、歩を岸辺に向けて進めながら、浅瀬で取り込み作業をおこなうようにしてください。

それでは、鮎の友釣りに最適なグッズをセレクトしてお見せします。

一から全て自分で準備する場合、しっかりと設定するだけでも一筋縄ではいきません。

だからこそ、鮎友釣りに特化したフルセットの仕掛けがおすすめです。

これさえあれば、仕掛け作りに詳しくなくても、釣り場で直ぐに鮎の友釣りを始められます。

仕掛けの長さは、パッケージに明確に表示されているので、ご自身で持っている鮎竿の長さに照らし合わせて選んでみてください。

ダイワからリリースされている、鮎の友釣り専用の完全仕掛けです。

これさえあれば、あとはオトリ鮎と掛け針+ハリスを用意すれば、釣りを始められますよ。

天上糸には0.8号ライン、水中糸にはメタコンポⅢの0.07号ライン、天上糸側の付け糸には0.6号、鼻カン側の付け糸には0.5号が使われています。

鼻カンは6ミリタイプ、中ハリスは1.0号でサカサ針には3号が設置されていますよ。

新鼻カン・メタコンポⅢを3.3メートル用いた完全仕掛けで、メタコンポⅢにはハイテンションワイヤーと高強力繊維の複合メタルが用いられています。

視認性の高いイエローカラーが施されていて、高強度・高感度ラインに仕上がっていますよ。

仕掛けの全長は、約9.25メートルで、9メートルの鮎竿に装着できるように調整済みです。

天上糸を調節すれば、8メートルから10メートルの鮎竿にも使うことが可能になります。

実際に手にしてみると、ASスプールはとても巻き取りやすくて収納に便利。

実売価格は2千円から3千円と、購入しやすい価格設定になっています。

トラブルなく使えるように、まずはイージーに立ち込める瀬を選んで、オトリ鮎を仕掛けに装着するところから練習してみましょう。

メタコンポⅢの号数の異なるタイプが、複数ラインナップされていますから、自分の使いやすい細さのものを選んでみてください。

もうひとつ鮎の友釣り用完全仕掛けを取り上げましょう。

こちらもダイワから発売中のもので、ナイロンラインをベースに仕上げられています。

とても取り扱いがカンタンですから、初心者アングラーにおすすめですね。

天上糸は1.0号で、水中糸は0.4号に設定。

鼻カンは6.5ミリ、中ハリスは1.2号、サカサ針は3号サイズとなっています。

仕掛けの全長は、9.25メートルに作られていて、長さの調節は7メートルから9.5メートルまでおこなえますよ。

水中糸の部分には、扱いやすいことで定評のあるスペクトロン鮎を使っています。

またこの完全仕掛けの使い方解説書まで付属しているので、分かりにくい部分は熟読すれば理解できるでしょう。

実売価格は800円前後と、たいへんリーズナブルな価格帯に収まっています。

これなら予備用も含めて、複数セット購入して釣り場に持ち込めそうですよね。

短めの鮎竿を使っているアングラーでも、調整して使うことができます。

女性や子供など、7メートルから8.5メートルの鮎竿を使うケースがあるので、この完全仕掛けがあれば重宝するでしょう。

こちらは、カツイチから出ている掛け針セットです。

3本錨針ですから、接近してきた野鮎を一瞬で引っ掛けることができるでしょう。

針サイズは7号で、ハリスは1.0号を12センチ結んであります。

必要に応じてパッケージから抜き出し、サカサ針のハリス止めに装着するようにしてください。

針にはシルキーCコートを施してあるので、とても刺さりやすいですよ。

掛け針のハリ先は、ゴロタ石や漂流物などに引っ掛けることが多発するので、ひんぱんに甘くなってしまいます。

そのまま使い続けると、せっかく野鮎がアタックしてきても乗らない可能性が出て来ますから、マメにチェックしながら交換をおこなってくださいね。

実売価格は800円前後と、低価格で購入しやすい価格設定になっています。

多めにストックして鮎ベストのポケットなどに収納しておくと、交換する際に取り出しやすいでしょう。

ハリ先がとても鋭いですから、取り換え作業にはじゅうぶん注意してください。

鮎の友釣り仕掛けの特徴や、おすすめのアイテムをご紹介しましたが、いかがでしたか？

仕掛けの取り扱いには、慣れるまで時間がかかります。

焦らずにじっくり取り組むようにしましょう。