ゴンズイの写真

ゴンズイは海に棲む危険生物!釣れたゴンズイを毒トゲに刺されないように扱うにはどうすればいいの?

FISHING JAPAN 編集部

夏場の6月から秋の11月ぐらいにかけて海で釣りをしていると、黄色い横の縞模様の入った魚が釣れることがあります。

「ナニこれ?ナマズじゃないの?」

「新種の海ナマズかな?」

いえいえ、ナマズじゃないですよ、ナマズにそっくりのゴンズイという魚です。

愛くるしいつぶらな目をしていますが、背びれ部分と胸びれ部分に毒のトゲを持っています。

刺さると激痛が走り、みるみるうちに大きく腫れ上がりますので、たいへん危険な魚であるのは間違いないでしょう。

今回はそんなゴンズイの特徴や、釣ってしまったときの対応法についてお伝えします。

ゴンズイとは

ゴンズイは体長10~20cmの海水魚で、赤茶色の体に頭から尾にかけて2本の黄色い線があるのが特徴です。

ナマズ目に分類され、ヒゲの生えた顔がナマズに似ています。

岩礁や防波堤に群れを作って生息しており、幼魚の時には大きなかたまりになって群れるため、このような状態を「ゴンズイ玉」と呼ぶこともあります。

夜行性で、夜釣りをしていると磯や防波堤の周りを回遊するゴンズイを釣り上げることが多々あります。

かわいらしい見た目とは裏腹に強力な毒を持ち、胸ビレと尾ビレの棘に刺さると強烈な痛みに襲われ、最悪の場合死に至ります。

この毒はゴンズイが死んでも残るため、取り扱う際は細心の注意が必要です。

万一棘が刺さってしまった場合はすぐに病院へ行きましょう。

応急処置を行いたい場合は、毒は60℃以上の熱で分解されるため、火傷しない程度のお湯で傷口の消毒を行ってください。

刺された人が多いゴンズイの様子をとらえた動画はこちら

動画で見る限りでは、そんなに害を与えるような雰囲気はありませんが、魚を見た目で判断してはいけません。

毒トゲに刺されたら、その箇所が大きく腫れ上がって激痛が止まらなくなります。

早急に病院へ行くようにしましょう。

ゴンズイを食べる人も!

そんな強烈な毒を持つゴンズイですが、国内ではゴンズイを食用魚としている地域もあるようです。

表面がヌメヌメしていて手でつかみにくいので、調理にも不向きな印象がありますが、食べたことのある人からは美味な魚と評価されています。

焼くとウナギのような風味を感じることができ、身は上品な味わいなのだそうです。

You tubeでもゴンズイを調理して食べている動画がアップされています。

釣れたゴンズイを調理して食べている動画はこちら

なかなかのツワモノがいるようですね、まさかゴンズイを食べてしまうとは・・・。

実践してみようという方は、十分注意して下処理やさばきをしなければなりません。

調理中に誤って毒トゲに刺さってしまうトラブルも考えられます。

先ほど説明したように、ゴンズイの毒は死んだ後も残るので、絶対に無理はしないようにしましょう。

ゴンズイが釣れてしまったときにおすすめの便利アイテム①魚バサミ

ゴンズイが釣れてしまった場合に、とても便利なアイテムをご紹介しましょう。

まず、ゴンズイを海から引き上げたら、魚バサミを用意しておいて確実に挟みます。

全く自由には動けないようにしましょう。

ワニの口のようにギザギザの歯が付いた魚バサミなら、滑りを抑えられるのでゴンズイのヌメリ対策におすすめです。

このタイプの魚バサミは、タチウオ釣りにも転用できますので、必ず釣り場に持参して危険を回避するようにしたいですね。

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このワニグリップタイプの魚バサミは、結構昔から釣り道具として用いられてきました。

家族連れの釣りグループには必ず女性や子供がいますから、そういう釣りや魚に慣れていない人たちに、ワニグリップでつかんでもらうようにしておくと、トラブルを防ぐことができます。

「あ、魚が釣れたっ!」と叫んで、すぐに手を伸ばすケースがとても多いのです。

せっかくの家族一緒のイベントなのに、痛い思いをさせたくないですよね。

子供には釣りに行く前の日から、魚バサミを手渡しておくようにしましょう。

「魚が釣れたら真っ先にこれでつかまえてね!」と約束しておくと、その通りに率先して実行に移してくれるでしょう。

ワニの顔に似せて、目や鼻を描いておくと、子供は夢中になりますよ。

ただし、この魚バサミでは、重いものを持ち上げることができません。

大物が釣れた場合は、ランディングネットやボガグリップなどの、他の捕獲アイテムを用意して活用するようにしましょう。

ゴンズイが釣れてしまったときにおすすめの便利アイテム②釣り専用グローブ

釣り専用のグローブを用意しておくと、ゴンズイが釣れてしまったときに対処しやすいですよ。

でも、グローブを装着したからといって、直接ゴンズイを握ってはいけません。

毒トゲが貫通して刺さるかもしれないからです。

あくまでも手の表面の保護を目的として、装着するようにしてください。

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「このグローブ、チタンが入ってるんだよね?毒のトゲなんか跳ね返すんじゃないの?」

そんなふうに拡大解釈する人が、実は結構多いのです。

釣り専用グローブに表記されているチタンは、保温効果を上げるためのもので、金属素材で手のひらをがっちりガードする目的では使われていません。

他にも生地が分厚いグローブなら、毒魚を直接触ってもだいじょうぶ!と考えている人がいますが、とても危険ですから止めてくださいね。

ちなみに、ソールがラジアルのゴム製になっている長靴で、誤ってゴンズイを踏んでしまったことがあります。

なんと、毒トゲがソールをしっかり貫通していましたよ。

厚みがあったので、足の皮膚までトゲが届いていませんでしたが、ソールの薄い靴だったら危なかったかもしれません。

釣り場では何事も過信せずに、あらゆるケースを想定しながら行動するように心がけたいものです。

ゴンズイが釣れてしまったときにおすすめの便利アイテム③プライヤー

プライヤーがあれば、ゴンズイからフックを外すことができます。

魚バサミでゴンズイを固定して、安定していることを確かめてから、プライヤーを別の手で握ってください。

口の中にあるフックをしっかりつかんでから、素早く取り外すようにしましょう。

ゴンズイが暴れて固定された状態が安定しないようなら、再度魚バサミで挟むところからやり直してください。

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釣具メーカー各社から、プライヤーは発売されています。

通常の工具として使うプライヤーも、ホームセンターなどでよく見かけますよね。

そこで、釣りで使うのに向いているプライヤーの条件とは何か?考えてみましょう。

まず、今回のようにゴンズイ対策として用意する場合は、あまり小さなサイズのものだと、手の甲がゴンズイに接近し過ぎてしまいます。

フックを外すつもりで近づけた手を刺されたりしたら、目も当てられません。

そういう失敗を防ぐためにも、結構大きめのプライヤーを用意するようにしましょう。

それからもうひとつ、プライヤーの素材は、サビに強いものを選んでください。

釣りで使うのですから、水に濡れるのは当然ですし、塩に対しても強いほうがいいでしょう。

金属製ならステンレス素材のものを選んでおけば、まずは問題はないでしょう。

接合部にカッターが付いているタイプなら、ゴンズイのトゲをカットすることもできますが、常にトゲが飛び出している状態ではないので、無理にカットする必要はありません。

ゴンズイが釣れてしまったときの便利アイテム番外編・透明バケツ

釣り用の水汲みバケツをご存知ですよね?

あのバケツの側面が、透明になったものが用意されています。

釣れてしまった招かざる客・ゴンズイを、そのまますぐに海へ逃がしてしまうのではなく、この透明バケツに水を満たしてしばらく観察してみませんか?

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危険なゴンズイをわざわざ観察するなんて!と感じるかもしれませんが、釣れたのが良い機会だと考えて、危険のない状態でじっくり見てみてはどうでしょう?

どんなふうにトゲが飛び出すのか?や、どんな形・生態をしているのか?など、ほんの少しの間だけでも知ることができるのは、とても貴重かもしれませんよ。

ゴンズイに限らず、釣りをしていて釣れた魚をいきなりクーラーボックスに入れてしまうのではなく、その生態に興味を持てるようになれば、次の釣りに活かせるはずです。

人にとって何が危険で、どんな注意をしなければならないのか、自然が気づかせてくれる可能性があります。

特に子供なら、大きな興味を持って観察に同意してくれるでしょう。

そう考えればゴンズイも、単なる嫌われ者ではなくなるかもしれませんね。

ゴンズイの対策をした上で釣りを楽しもう!

今回はゴンズイの特徴や、釣ってしまった時に便利なお助けグッズを紹介しました。

かわいらしい見た目に油断していると、ヒレの棘で激痛に襲われる可能性のあるゴンズイ。

磯や防波堤で釣れる機会が度々ある魚なので、しっかりと対策した上で釣りに臨みたいものです。

楽しい釣りの時間を過ごすために、道具の準備は入念に行いましょう!

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