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アニサキス食中毒にならないために。釣り人はこの対策法を絶対マスターして!
みなさんはアニサキスを知っていますか。
アニサキスはとても小さい寄生虫なのですが、食べてしまうと激しい傷みを伴う食中毒を引き起こすことがある脅威の存在です。
皆さんがよくターゲットにする魚やイカの体内にも入っていることがあり、「釣った魚を食べたら食中毒になってしまった!」という報告も多く聞きます。
今回はアニサキスの特徴や食中毒の症状、それからアニサキスを取り除いて安全に魚やイカを食べる方法を紹介します。
釣り人の皆さんに知っておいてほしい情報をまとめましたので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
目次
アニサキスってどんな寄生虫?
アニサキスは寄生虫の一種です。
全長は2~3cm、半透明な白色で、細長い糸のような形をしています。
サバやアジ、イカなどの魚介類の体内に寄生します。
寄生している魚やイカが生きているうちは内臓に棲みつくのですが、死亡すると内臓から筋肉に移動する習性があります。
内臓に寄生しているのであれば調理の際に内臓ごと切り取ってしまえばいいのですが、筋肉に入ってしまうと小さいこともあり、非常に見つけにくくなってしまいます。
そのため、身を確認していても見落としてしまい、食中毒になってしまったというケースもあります。
アニサキスが寄生していることが多い魚介類はこちら
・サバ
・サンマ
・アジ
・カツオ
・サケ
・スルメイカ
ちなみに、平成29年の厚生労働省の調査でアニサキス食中毒の原因魚種1位になったのはサバでした。
また、サバによるアニサキス食中毒のうちの6割がシメサバによるものだったとのことです。
アニサキスが引き起こす食中毒は恐ろしい!
ではアニサキスが体内に入って食中毒になってしまうとどのような症状が出るのでしょうか。
農林水産省の発表によると、
・食後数時間~10数時間でみぞおちの激しい腹痛、吐き気、嘔吐が起こる
・その後数日にわたって激しい腹痛、腹膜炎に襲われる
というのが主な症状のようです。
この激痛は、人間の胃腸でアニサキスが消化されず、胃腸内の壁にくっ付くことで発生します。
死亡例は報告されていませんが、もし釣った魚でアニサキス中毒になってしまったら釣り自体がトラウマになってしまうほど重い症状ですよね。
ちなみにアニサキスが原因の食中毒は全体の40%を占めるという報告も出ています。
こんな迷信に注意!
アニキサスは酢や塩、ワサビなどの調味料をかけると死ぬという情報があるそうですが、それは事実ではありません。
また、アニサキスを細かく噛めば食中毒になるという情報も誤りです。
アニサキスは元々のサイズがとても小さい上、表面が滑らかで丈夫なので噛み切ることは難しいです。
もし食中毒になってしまったら・・・
魚介類を食べてから強烈な腹痛が発生した場合、それはアニサキスによる食中毒の可能性が高いと言えます。
速やかに胃腸専門の医師に診察してもらうべきです。
アニサキスがまだ胃の中に存在している時に、胃カメラを用いてそのアニサキスを取り除くことが可能です。
取り除いた直後に痛みが直ちに治るわけではないですが、症状は大幅に和らぎます。
アニサキスで食中毒にならないための対策は?
アニサキス食中毒の予防策について解説します。
農林水産省や厚生労働省などから提示されている3つのアニサキス予防方法は下記の通りです。
①視覚でアニサキスを発見し、除去する
②熱処理を適用し、アニサキスを消滅させる
③冷凍処理を使用し、アニサキスを駆除する
これから、各予防法の具体的な方法について詳しく解説します。
①目視でアニサキスを取り除く
釣った魚やイカを刺身など生の状態で食べる場合は、目視でアニサキスを取り除けるようにしておかなければなりません。
ここでは一例としてイカからアニサキスを取る方法を紹介します。
まず、さばくイカのそばに明るさを保つためのライトを持ってきます。
スタンドタイプのLEDライトなら、両手が自由になるので作業がやりやすいです。
毛抜き・骨抜きに用いる挟み道具も用意して、イカの表面をライトで照らしながら、突起物がないかチェックしてください。
怪しいな!と感じた部分を見つけたら、指先で突起の周囲を押したり、2本の指先で引っ張り合ってみましょう。
もしそこにアニサキスが居たら、ニュルリと動き出して、体表から飛び出してきます。
噛み付いてくるような攻撃性はありませんので安心してください。
骨抜き道具でその一端をつまみ、ゆっくりとイカから引き出していきましょう。
素早くし過ぎると、アニサキスが身切れを起こしてしまい、きっちりと取り除くことができなくなります。
イカの身体には、複数のアニサキスが取り付いている可能性があるので、ひとつずつ丁寧に除いていくようにしてください。
アニサキスを取り除くのに使いたいおすすめアイテムを選んでみた
ライト
プロックスからリリースされている、持ち運びに便利な折り畳み式のLED照明です。
単4形のアルカリ乾電池3本で稼動しますから、コンセント要らずでキッチンのどこにでも立てて置くことができます。
まな板のそばに置いて、魚やイカの切り身や断面を照らしてください。
白色COB LEDライトが、160ルーメンの明るさでしっかり対象を照らしてくれます。
これならアニサキスの白い身体も、はっきりと浮かび上がるでしょう。
ボディが無段階に曲がるので、見やすい照射角度に変えながらチェックをおこなうようにしましょう。
自重は96グラム(電池無し)しかありませんから、とても扱いやすいですよ。
元々釣り道具として作られていて、アウトドアシーンでランタンのように使うものです。
応用すれば、いろいろと有効な使い方ができるでしょう。
実売価格は千円台と、かなりリーズナブルな価格設定なので、ひとつ持っておくと便利です。
先端に引っ掛け用のフックが付いていますし、マグネットも側面に入っていますから、カウンターキッチンの壁などに固定して照らすことが可能です。
骨抜き
日本製の骨抜き専用器具です。
しっかりした作り込みで、開閉もスムーズにおこなえますよ。
細いものでもつかみやすく、先端部分が斜めにデザインされています。
このほうが安定してアニサキスを挟めるでしょう。
また全体のサイズが10.5×3.1×1.2センチなので、手のひらに収まるボリュームになっていますよ。
これなら丁寧な挟み作業を、長い時間をかけて実践できるはずです。
本体重量は、24グラムとやや重め。
素材はステンレススチールで、生産国は日本です。
だから全体的なクオリティが高いわけです。
実際にイカに対して使ってみると、発見したアニサキスを確実にとらえることができました。
引っ張って身切れしてしまうような展開にはならず、安心して作業を続けられるでしょう。
実売価格は300円台と、とてもリーズナブルな価格帯に収まっています。
試しに麺類を挟んでみると、チカラ加減を練習することができますよ。
実際にイカからアニサキスを取り除いてみて、あまりにも出てくる数が多い個体なら、刺身は諦めて加熱調理にシフトすることをおすすめします。
②加熱してアニサキスを死滅させる
釣った魚介類を調理する場合は、調理の過程で加熱してしまえばアニサキスは死滅します。
アニサキスは60度で1分以上加熱すれば死にます。
ですから、沸騰したお湯で茹でたり、煮込み料理に仕上げたりするのであればアニサキス食中毒になる心配はありません。
ただし、炙り焼きにする際には注意が必要です。
アニサキスが筋肉の深い部分に潜っている場合、魚介類の体表を炙っただけではアニサキスを退治できない場合があります。
③冷凍してアニサキスを死滅させる
魚やイカを冷凍してしまうのもアニサキス対策に有効です。
-20度で24時間以上冷凍すると、アニサキスが死滅します。
一般的な冷蔵庫の冷凍室は-18度だそうですから、温度設定をよく確かめてから実践しましょう。
アニサキス対策を徹底して、楽しい釣りライフを!
今回はアニサキスについてお伝えしました。
数日にわたる激痛に襲われることもあるアニサキス食中毒。
大変な脅威ですが、対策法をしっかりと覚えておけば安心・安全に釣った魚やイカを味わうことができます。
自分の身を守る知識と技術は一生役に立つ財産です。
ぜひマスターしてくださいね。
この記事に関するよくある質問
アニサキスとは何ですか。
アニサキスは寄生虫の一種です。全長は2~3cm、半透明な白色で、細長い糸のような形をしています。サバやアジ、イカなどの魚介類の体内に寄生します。寄生している魚やイカが生きているうちは内臓に棲みつくのですが、死亡すると内臓から筋肉に移動する習性があります。内臓に寄生しているのであれば調理の際に内臓ごと切り取ってしまえばいいのですが、筋肉に入ってしまうと小さいこともあり、非常に見つけにくくなってしまいます。そのため、身を確認していても見落としてしまい、食中毒になってしまったというケースもあります。
アニサキスで食中毒になるとどのような症状が出ますか。
農林水産省の発表によると、食後数時間~10数時間でみぞおちの激しい腹痛・吐き気・嘔吐が起こる・その後数日にわたって激しい腹痛・腹膜炎に襲われるなどの症状が出るとのことです。この激痛は、人間の胃腸でアニサキスが消化されず、胃腸内の壁にくっ付くことで発生します。ちなみにアニサキスが原因の食中毒は全体の40%を占めるという報告も出ています。