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人気アーティストでスゴ腕アングラー・MONGOL800髙里悟さんが「がま磯スーパープレシード1.5号5.0m」の高操作性を生かして強風下の愛媛・日振島で大型グレを引きずり出した。
【テレビ大阪系列・毎週土曜日午前7時放送「フィッシングDAYS」サイドストーリー第10話】番組内で話題になったアイテムについて”深堀”するもう1つの「フィッシングDAYS」。
「フィッシングDAYS」はテレビ大阪を中心に、テレビせとうち、TVQ九州放送、テレビ和歌山、高知放送で放送されている、がまかつ提供・テレビ大阪制作の釣り番組。
ハゼなどの極々小さい魚から、ルアーを使った大型魚釣りまでを、どうやったらより釣れるのかにこだわって制作。
また、釣れたときの釣り人の笑顔にもフォーカスし、釣りの楽しさも徹底的に追求している。
目次
フィッシングDAYS「ミュージシャンの休日 モンゴル800髙里悟 日振の磯グレ」
四国西部の人気磯釣りフィールド、愛媛・宇和島の日振島は寒グレ最盛期
12月下旬、フィッシングDAYSのロケで訪れたのは愛媛県宇和島市。
アングラーはモンパチの愛称で知られる「MONGOL800」のドラマー・髙里悟さん。
人気ミュージシャンでありながら、休日には息抜きを兼ねて釣りにいそしむ。
が、ただの釣り好きではない。
磯のグレ釣り日本一を決める「第32回G杯争奪全日本磯(グレ)選手権」では、並み居る猛者を押さえて、見事全国優勝を果たしたほどのスゴ腕を持つアングラーでもあるのだ。
そんな髙里さんが今回ターゲットにしたのは、磯釣り人気エリアである日振島での良型口太グレ。
年間を通して釣り人が絶えないエリアではあるが、何といっても12~2月は寒グレの本番。
今シーズンはややシーズンが遅れていて、例年なら11月に入れば食いが立つグレも、11月末頃からようやくよく釣れだしたとの情報だ。
日振島の渡船区は非常に広いが、メインフィールドとなるのは日振島本島とその東側に位置する横島だ。
このエリアでは、その日に出船する渡船が朝イチに集合し、クジ引きをして優先的に渡すことができる磯が決まる。
競争状態にならず、安全な磯渡しができるシステムだ。
そしてこの日、船長と相談して決まったのは、横島の「北の中」。
ここ数日間は荒天により竿出しができていないが、その前には良型のグレがよく釣れていたとのこと。
髙里悟さんがチョイスした「がま磯スーパープレシード」の特徴と「1.5号5.0m」を選んだ理由
さて今回、髙里さんが日振島のグレ釣りのためにチョイスした竿が「がま磯スーパープレシード」。
竿全体で荷重を受け止め、限界がないかのように曲がる独特の本調子が特徴。
また、瞬間的な衝撃を緩和するイナシステムが、魚の突進や首振りを未然に防ぐ。
魚が掛かればしっかりと曲がり込んで粘り、魚の引きを受け止める。
その強力なテンションに対し、どこまでも曲がり込みつつ、竿のたたきやバタつきがないことによって魚を暴れさせず、パワーで浮かせる。
まさにバラさず魚を獲る磯竿として作られたものだ。
突如としてヒットする想定外の大型グレに対しても、曲がり込みと粘り、そしていざ浮かせにかかる際のパワーで、魚に主導権を渡さない釣りができる磯釣り師の強い味方なのだ。
当日、日振島での目標は口太グレ40cmオーバーとした髙里さんだが「本来なら、1.25号がちょうどよいと思います。でも、正面からの風がかなり強いので操作時には風に負けないようにワンランク太い1.5号を使います」とのこと。
スーパープレシード1.5号には5mと5.3mがあるが、風の中での操作ということもあって、5mをチョイスした。
ちなみに1.25号には4.7mのショートスペックもあり、こちらも短いロッドならではの楽しみ方が詰まっているらしい。
1度使ってみたいロッドである。
当日の磯は横島の北の中。正面風、潮が動かない…悪条件下で髙里さんが小さな変化を見逃さず口太グレ45cmキャッチ
当日、夜明け前には日振島の手前、戸島の湾内に渡船が集まり舳先を寄せてのクジがあった。
クジで当たった磯群の中から、横島の北の中への渡礁となった。
北の中は海に向かって左が小さなワンド、右にワレがあり、釣り座は中央の船着き付近。
まずは突端の左側に釣り座を構えた髙里さんだが、正面沖には鏡のような軽い湧昇流があり、湧昇流の左右に向かって軽い払い出しとなっている。
湧昇流と払い出しがぶつかる左沖の小さなヨレを、まずはポイントと定めた。
足元に重点的にマキエを入れ、少量を沖のヨレにダイレクトに打ち込む。
仕掛けはハリス1.7号を10m取り、リールに巻き込む。
ハリスの中に00から000浮力のウキを入れた完全フカセ釣り。
ちなみに当日使用した鈎は、ボイルグレ9号とクロ・マルチ7号。
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大鈎使用の訳を聞いてみると、鈎が小さいほうがいざという時にバラシにつながり、悔しい経験をしたことがあるとのこと。
通常でも比較的大鈎を使い、バラせば鈎をさらに大きくすることもあるという。
仕掛けを投入すると、思ったほど潮の流れがなく、逆に湧昇流から出る流れで道糸が押される。
そこで、やや左側にポイントをズラした髙里さんのウキが2投目にして水中へ吸い込まれた。
スーパープレシードのいなす調子が見事に曲がり…と言いたいところだが、これは25㎝ほどの木っ端グレ。
スーパープレシード1.5号には、まったくパワー不足な相手だ。
と、数投目には潮の流れが一瞬変わった。
払い出しから出る潮が湧昇流に勝るように沖へと出たのだ。
そこを見逃さず、湧昇流と払い出しでできる「潮の壁」へ、正確に打ち込む。
追い打ちでマキエを入れて、湧昇流に影響されないように道糸メンディングを行う髙里さん。
ウキが水面下にユラユラとシモっていったかと思うと、穂先がスッと押さえ込まれた。
アワせた瞬間から、スーパープレシードが大きく曲がり込み、1匹目とは明らかに違う魚を確信させた。
竿を曲げ込み寄せたところで、グレが磯際で強い抵抗を見せる。
竿の粘りでしっかりと溜めていると水面下に良型のグレが浮いた。
案外、簡単に浮いたように見えたのは、魚を暴れさせない竿の特徴と、それを最大限に生かした髙里さんの技術だ。
浮いたグレは40㎝をゆうに超える大型。
検寸すると45cmの立派な口太グレだ。
想定を超す大型グレ登場にワクワク感が止まらず、強風&寒さも吹き飛んだ。
「がま磯スーパープレシード」を正確無比にコントロールし、微細な沖の潮目を直撃。口太グレ40㎝オーバーを追加
ところが、その「よい流れ」は瞬時に消え去り、再び湧昇流からの流れが勝るようになると、仕掛けがうまく入らずマキエとの同調もかなり困難になってしまう。
正面からの強風がなければ、一気に湧昇流のさらに沖で釣りができるのだが、マキエや仕掛けも向かい風で狙いたいポイントまでは届かない。
オモリを使ってみたり、投入点を変えたりと試行錯誤を繰り返していたが、なかなかよい反応が返ってこないまま1時間ほどが経った頃、一瞬風が弱まった。
その瞬間に遠投をかける髙里さん。
やはりすぐに答えが出た。
大きくアワせた髙里さんの持つ竿が心地よい曲がりを見せる。
寄せる際の曲がり込みは本調子を搭載するスーパープレシードだけに、美しいの一言。
この曲がりを見ていると、どんな状況でも掛けた魚をバラすことなんてないんじゃないか…とさえ思ってしまう。
これも比較的簡単に浮いたのだが、計測してみると42cmの良型グレ。
40㎝オーバー2匹で楽しさ全開である。
完全に潮が止まり、沖からはウスバハギの大群襲来!打開策はあるのか
ところが、この1匹を境に、またもや潮が変わった。
というよりも完全に止まってしまった。
そのためか、湧昇流もほとんど見えず、少し沖に浮く泡はずっと同じ場所をキープしている。
潮を釣るグレでは最悪の条件だ。
マキエを打つと、どこからともなく大きな白い魚体が群れで寄ってくる。
よく見るとウスバハギ。
潮が動かない時に集団で出現し、エサを取るのはもちろん、ハリスをかじったり…と厄介なエサ取りである。
マキエと仕掛けの投入タイミングを変えたり、狙いの場所を大きく変えるも、全面的にウスバハギが沸いてきて、居着いてしまったようだ。
後に船長に聞いたところでは、周りに釣り人がいれば分散するのだが、この日は釣り人が少なかったため、マキエを入れている髙里さんのポイントに周囲のウスバハギが集結したのではないか…との見解だ。
結局、最後までウスバハギに悩まされ、潮が止まってしまった状況は変わらず、そのまま納竿時間となった。
朝、少しでも潮が動いている状況下で風がおさまってくれるなど、好条件となるタイミングがもう少しあれば、かなりよい釣果が期待できたのだが…。
ただ、一瞬の「釣れる」タイミングを逃さず、40cmオーバーのグレを仕留めた髙里さんの観察力と判断力はさすがだ。
●交通:松山自動車道の宇和島別当IC(無料区間)で下り、すぐを右折。
道なりに約2kmで渡船店がある。
●問い合わせ:はまざき渡船(TEL:0895・28・0212)
(文・写真/松村計吾)
フィッシングDAYS「ミュージシャンの休日 モンゴル800髙里悟 日振の磯グレ」
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ライター紹介
松村計吾
大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。