ウマヅラハギってどんな魚？釣るコツやおすすめの料理をご紹介！

みなさんは、ウマヅラハギという魚をご存知でしょうか？

ウマヅラハギはカワハギの仲間で、関西では釣りのターゲットとしても親しまれています。

少し特徴的な顔をしていますが、実は食べてみると非常に美味しい魚です。

今回は、そんなウマヅラハギの生態に迫り、おすすめの食べ方をご紹介します！

ウマヅラハギは、フグ目カワハギ科に属する海水魚です。

関東ではカワハギ釣りの外道ですが、関西ではメインのターゲットにされるほど人気のある魚です。

カワハギの代用魚として食べられることも多く、フグ目ですが毒がないのが特徴です。

カワハギを丸ハゲ、ウマヅラハギを長ハゲと呼ぶことがあるように、カワハギに比べて体と顔が細長く、馬面をしているためウマヅラハギと名付けられたそうです。

地域によっては、馬ハゲ、お馬さん、馬盗人といった別名で親しまれています。

また、岡山ではツノハギ、広島県の三原市ではクロハギ、京都の伊根ではコングリやナガコングリと呼ばれることもあるようです。

どれもユニークな名であることから、ウマヅラハギが幅広く愛されていることが伺えますね。

ウマヅラハギは、大きいものでも30cm程度にしか成長しない小型の魚です。

日本では、北海道から九州にかけての太平洋沿岸と日本海に広く分布しており、瀬戸内海でも生息が確認されています。

産卵期は4～7月と長く、その間に複数回産卵し、産まれた仔魚は流れ藻について成長します。

ウマヅラハギの成長は比較的早く、1年で約18㎝、3年も経つと25～26㎝になると言われています。

若魚になるとカワハギより少し沖合の深場に移動して生活するようになりますが、カワハギのように底に近い場所に群れるのではなく、底近くから中層までの幅広い範囲を集団で行動するのが特徴です。

ウマヅラハギは海草やゴカイ類、貝、プランクトンなどを食べて成長する雑食性の魚で、クラゲなども大好物です。

2009年から2010年にかけて福井県の沿岸でエチゼンクラゲが大量発生したとき、それと同時に大量発生したウマヅラハギが、エチゼンクラゲを大量に食べたという逸話もあります。

ウマヅラハギは口が小さく、強力な歯を持っています。

その歯を使ってエサをかじり取るように食べるため、ハリに掛かりづらく釣るには少しコツのいる魚です。

しかし、肝が美味しいとされ、肝の濃厚な旨味と甘味を味わうためにウマヅラハギ釣りに出かける人もいます。

ウマヅラハギは一時期、紀州や瀬戸内などでその姿を忽然と消していましたが、2018年ごろから釣りの対象魚になるほど数が増えてきました。

兵庫県の明石周辺の乗合船では、例年秋から冬の時期はイイダコやメバル、ガシラなどを狙っていることが多いですが、よく釣れるという理由から、ここ3年ほどの間に初冬の釣りものとしてウマヅラハギも狙うようになったようです。

ウマヅラハギ釣りでは、群れが消えるとすぐに船を流し変えるのがコツです。

エサはウタセエビの冷凍を使用し、3～4個に切り分けたのちハリ先に乗せるように刺します。

アタリが感じられなくなったら、タナを決めてゆっくりリールを巻きながら誘いましょう。

ウマヅラハギは底にはあまりいないため、どこの場所に行っても最低3mぐらい底を切って探ることが大切です。

じっと同じタナでアタリを待つのも良し、柔らかく長い竿でゆっくり誘い上げるのも良しでしょう。

先調子の竿を使う場合は、竿で誘う代わりにリールを巻いてエサを動かすのも効果的です。

おちょぼ口でエサをかじり取るエサ取りの名手を相手に、いかにしてハリを口の中へ吸い込ませて掛けるか、この攻防が醍醐味のウマヅラハギ釣り。

皆さんもぜひ一度、挑戦してみてくださいね！

ウマヅラハギ釣りについて理解を深められたところで、実際に自分で釣り上げてみましょう！

ここでは、ウマヅラハギ釣りにおすすめしたいタックルをご紹介します。

自重が僅か80gと軽量なので、取り回しが良く、誘いなど操作性の高さもライトタックルならではのものです。

竿先が軟らかいので小さなアタリもよく拾ってくれ、手感度、目感度ともに申し分なしのロッドです。

小型両軸リールですがギア比7.0のハイスピードタイプなので、水深が50ｍ近くある場所でも苦になりません。

ラインキャパも1号のPEラインが200ｍ巻けるため、十分な余裕があります。

さらにカウンター付きなので、ウマヅラハギのアタリ棚を見つけるときにも威力を発揮してくれます。

しなやかで強度がある8本寄りのPEライン。

ウマヅラハギ釣りには、1号の太さで十分です。

10mごとに染め分けられたラインは、視認性を高めるために配色に工夫がされています。

ウマヅラハギを見事に釣り上げたら、美味しさを引き立てるために丁寧にさばきましょう。

ウマヅラハギはカワハギ系の魚で、皮がとても堅いのが特徴です。

さらに、頭部に刺があるため、事前に取り除くなどして、手を刺さないよう安全に作業しましょう。

さばき方に関しては、下記の動画を参照してみてくださいね！

登録者数466万人の人気YouTubeチャンネル『きまぐれクックKimagure Cook』では、ウマヅラハギのさばき方を詳しく解説しています。

下処理から順を追って丁寧に説明されているため、初心者の方でも簡単に真似ることができます。

動画の後半では、ウマヅラハギを使ったレシピについても紹介されているので、ぜひこの動画を参考に作ってみましょう！

ウマヅラハギをさばいたら、早速料理を作っていきましょう。

今回は、ウマヅラハギの身はもちろん、濃厚な旨味にファンの多い肝を使った料理をご紹介します。

どれも簡単に美味しくできる料理ばかりなので、ぜひ挑戦してみてくださいね！

薄造りは定番料理ですが、クセがなく食べやすい身に濃厚な肝を合わせた肝醤油でいただく薄造りは、何度食べても飽きない美味しさです。

3枚に下ろしたウマヅラハギの身を、できるだけ薄く刺身にした方が食感も楽しめるのでおすすめです。

肝も美味しいですが、苦手な方は、紅葉おろしを添えたポン酢をつけると美味しくいただけます。

さっぱりしたウマヅラハギの身は油との相性が良く、フィッシュ＆チップス風の唐揚げがおすすめです。

ウマヅラハギを3枚に下ろし、薄皮は残したまま衣を絡めて油で揚げます。

できたて熱々の唐揚げは、ビールとの相性抜群です！

ウマヅラハギがたくさん釣れたときの保存食にぴったりのレシピです。

小型が多いときは2枚下ろしにして塩を振り、ネットに入れて干しましょう。

2～3時間ほど太陽光に当てたら風通りの良い場所で陰干しにするか、冷蔵庫に入れて乾燥させると完成です。

ウマヅラハギは、釣って楽しい、食べて美味しい最高のターゲットです。

関東ではあまり馴染みのない釣り物かもしれませんが、今回の記事を読んで気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ウマヅラハギを狙ったことがない方は、ぜひ一度釣りに挑戦してみてください。

その美味しさを知れば、あなたもきっとウマヅラハギの虜になってしまうでしょう！