キジハタの釣り方特集！堤防から釣るにはいつごろがいいの？

日本海沿岸や瀬戸内海で盛んに釣られているロックフィッシュといえば、キジハタが挙げられます。

関西ではアコウと呼ばれていて、美味しい高級魚としても人気があります。

一年中釣れるイメージのキジハタですが、水温が上がり始める季節にはどんな動きをしているのでしょうか。

ここでは、堤防からのアプローチで狙うキジハタ釣りについて、今の季節を絡めながらご紹介しましょう。

ロックフィッシュゲームのターゲットとして、キジハタを堤防などから狙う場合、水温が上がり始める今の季節にはどんなことを意識すればいいのでしょうか。

まずは、キジハタの行動から紐解いてみましょう。

キジハタは、水温が低いと、沖合いの深場に落ちている印象があります。

実際に船釣りで胴付き仕掛けを流していると、キジハタが掛かってくることが多いです。

季節が移って暖かくなると、サーフエリアに岩場が混じるような場所で、キジハタが掛かるようになります。

確実に浅場に入ってきている感じがしますが、理由はイワシなどの群れを捕食するためかもしれません。

また初夏の7月には、産卵を迎えます。

産卵をするための浅場進出を、5月ごろから徐々に始めているとも推察できます。

堤防に釣り場を移してキジハタを探ると、サーフエリアよりは深くなりますから、遭遇できる機会は増えるかもしれません。

実際に堤防からルアーをキャストして、岩・藻などのシモリが足元から沖合いにかけて並ぶ場所なら、キジハタがメタルジグに食い付いてくることがありました。

かなり活性が上がっていて、捕食スイッチが入っている印象です。

ただし、日中のバイトはほとんどなく、早朝か夕方に集中する傾向があります。

キジハタは元々夜行性なので、堤防からのアプローチは夜釣りメインのほうがマッチしそうです。

試しにグロー発色系の20g程度のメタルジグ、しかもショアスロー系と呼ばれているシンキングスピードのゆっくりしたもの・コンパクトなひと口サイズのものを、シモリ周りにフォールさせるとバイトが増えます。

確実にフッキングするまでには至らないので、バイトの主がキジハタかどうかは、釣り上げてみなければ分かりません。

そのために、ルアーをメタルジグからワームリグに交換することをおすすめします。

そのほうが根掛かりトラブルも激減するでしょうし、希少なバイトをしっかり活かせるはずです。

キジハタを堤防から狙う場合、どんなワームリグが適しているのでしょうか。

以前ならテキサスリグをラインに結んで、スナッグレス効果を優先したアプローチが主体となっていました。

現在では、誘い＋食わせの要素も重視されるようになり、フリーリグが選択されるケースが多いように感じます。

実際にフリーリグを堤防からロングキャストして、シモリを直撃しても、ほとんど根掛かりトラブルには見舞われません。

しかもコツコツ！と、バイトが発生しているのが手元に伝わってきます。

距離があるので、ロッドを立てるだけではフッキングが決まりませんから、リールハンドルを回してラインテンションを張ってから、強めにロッドを煽りましょう。

キジハタを狙うためのフリーリグには、ワームとオフセットフックを用意します。

できるだけフラット形状のワームを選ぶと、装着するオフセットフックをナローゲイブなものにすることが可能になります。

ナローゲイブなオフセットフックなら、キジハタの口の中に吸い込まれやすいでしょう。

具体的には、バス釣り用のフラットなワームがおすすめです。

ジャッカルのハニーナゲットなら、フォールしていく間のアピール度がバツグンで、キジハタの口にも入りやすく感じます。

実際に試してみると、キジハタはもちろん、カサゴやクロソイを釣ることができました。

フックは、ナローゲイブで刺さりの良い、リューギブランドのダブルエッジがマッチします。

キジハタを堤防からのロングキャストで誘うのに適している、おすすめのロッドとリールをご紹介しましょう。

ロッドは、飛距離を伸ばす観点から、張りのある長めのスピニングロッドが合います。

リールは、3000番サイズのスピニングリールなら、ラインストック量を増やせるでしょう。

シマノから発売されている振出式のスピニングロッド・フリーゲームシリーズの中から、S86ML-4を選んでみました。

全長は2.59mと長めなので、しっかり振れば飛距離を伸ばすことができます。

継数は4本なので、仕舞寸法は74.1cmにまで縮まります。

ここまでコンパクトに収納できれば、クルマに積んでおいても邪魔になりませんし、釣り場まで持ち運ぶのも便利でしょう。

ウエイトは140gで、先径は1.6mm。

錘負荷は最大25号までで、適合するルアーウエイトは5gから35gまでです。

フリーリグをセットしてロングキャストするには、ちょうどいいブランクスパワーではないでしょうか。

適合するラインは、PEラインなら0.4号から1.2号まで、モノフィラメントラインなら4lbから12lbまでです。

ブランクスのカーボン素材含有率は、87.3%になっています。

実際に手に取って振ってみると、とてもしなやかに曲がるブランクスに仕上がっていると感じました。

継目の曲がりもスムーズで、キジハタがバイトしてきても弾いてしまうトラブルには、つながりにくいかもしれません。

実売価格は1万円台と、とてもリーズナブルな価格帯に収まっています。

ロックフィッシュゲーム以外にも、シーバスゲームやライトショアジギングゲームなどに転用できるので、1本持っておくと重宝するでしょう。

シマノのスピニングリールであるミラベルシリーズの中から、C3000番サイズのハイギアタイプを選びました。

そのギア比は6.2対1で、ハンドルを1周させると約91cmのラインが巻き取られる設計となっています。

ドラグ力は3.5kg可能で、最大では9.0kgまで対応可能です。

その軽量な体重は205gで、スプールの直径は46.5g、ストロークは14.5mmとなっています。

ラインの巻き量は、PEラインの場合2.0号を200m、モノフィラメントラインでは3.0号を150mまで巻き付けることができます。

その長さ55mmのハンドルと、5つのボールベアリングが内蔵された設計は、感動的な軽さと滑らかな回転をもたらします。

ローターの軽快な回転により、スピーディにラインを巻き上げ、次のキャストに備えることができるでしょう。

また、価格は1万円台で、優れたコストパフォーマンスを持つ価格帯に設定されています。

このC3000番サイズのスピニングリールは、ルアーゲームだけでなく、堤防でのサビキ釣りや泳がせ釣りにも適しています。

自分の釣りのスタイルに合わせて、使うシーンを広げ、色々な釣り体験を楽しんでみてください。

暖かい季節のキジハタの釣り方や、おすすめのワームリグ・ロッド・リールについてご紹介しましたが、いかがでしたか？

6月の終わりごろになると、お腹の膨れたキジハタが掛かるかもしれません。

産卵を無事に完了できるように、素早くその場でリリースしてあげましょう。

キジハタを含めたロックフィッシュ全般に言えるのは、稚魚の成長に時間がかかること。

いつまでも釣りを楽しみたいなら、魚を釣り尽くしてしまうより大切なことがあるはずです。