ゴンズイは海に棲む危険生物!釣れたゴンズイを毒トゲに刺されないように扱うにはどうすればいいの?
夏場の6月から秋の11月ぐらいにかけて海で釣りをしていると、黄色い横の縞模様の入った魚が釣れることがあります。 「ナニこれ?ナマズじゃないの?」 「新種の海ナマズかな?」 い…
FISHING JAPAN 編集部沖縄でライトショアジギングをやっていたとき、やたらと細長くて、歯の鋭い魚が釣れた記憶があります。
ルアーに食い付いていたのは、オニカマス。
バラクーダと呼ぶほうが、馴染み深いでしょうか。
日本の本州周辺海域でも、時折見かけるようになってきたオニカマスの習性について、詳しくご紹介しましょう。
オニカマスとは、スズキ目カマス科の海水魚のことで、小さな若魚のころから積極的にルアーを追う習性を持っています。
つまり、生粋の肉食魚で、水中を泳ぐもの・光るものに対し、強烈に反応してくる魚なのです。
オニカマスは、大きく成長すると、2mを超える体長になることも。
スズキ目カマス科の中では、最も巨大化する種類といえるでしょう。
オニカマスの生息エリアは、太平洋や大西洋・インド洋などの熱帯地域です。
特にサンゴ礁のある周辺で、よく見かけるでしょう。
日本では、沖縄県周辺の海域や、小笠原諸島・南西諸島などで遭遇することができます。
以前九州の南西エリアで、ジャイアントトレバリーをトップウォータールアーで狙っていたとき、巨大なオニカマスに食い付かれたことがありました。
まさにグレート・バラクーダと呼ぶにふさわしい強力な引きで、使っていたウッド製のトップウォータールアーは、表面がボロボロになってしまったのを覚えています。
その後沖縄県に渡ってライトショアジギングゲームをやっていたときにも、かなり小さめのオニカマスを掛けました。
地元の人には、持ち帰って食べてはダメだ!と指示されました。
オニカマスは、とても鋭い歯を持っていて、泳力が抜きん出て優れています。
かなりのハイスピードで泳げるので、そのまま真っ直ぐ突っ込まれると大ケガを負うことに。
口先がくちばしのように尖っていますから、ダイバーの身体に刺さってケガを負う事故が後を絶ちません。
オニカマスがバラクーダと呼ばれているシーンは、ディズニー映画の“ファインディング・ニモ”で観ることができます。
クマノミの主人公・ニモが孵化するタイミングで、バラクーダが襲ってくるのです。
どうにも海の厄介者のような扱いを、受けているのは間違いなさそうです。
生まれて間もないオニカマスは、体色が茶色系で、黒い斑点模様が並んでいるのが特徴的です。
成長するにつれて、銀色を帯びてくるように変色していきます。
そのころまで大きな群れを構成していたオニカマスは、成魚になるにつれて数匹程度の群れで行動するようになります。
オニカマスには、毒がありますから、釣り上げても食べることはできません。
毒の種類は、よく耳にするようになったシガテラです。
日本では食品衛生法で定められている通り、食用としての取引や利用が禁止されています。
シガテラが発生する海域は、熱帯地域のサンゴ礁周辺が多いとされています。
ではサンゴ礁の無いエリアのオニカマスは食べられるのか?というと、そうではありません。
原則として、食べてはいけない魚だと認識してください。
釣れたら持ち帰らずに、その場でリリースという対応でいいのではないでしょうか。
シガテラを体内に持っている魚は、かなり多くなっていますし、それらの危険な魚たちが、地球温暖化によって生息域を広げているのも事実です。
例えば、大阪府大阪市内からクルマで1時間半程度、和歌山県海南市の漁港でメッキ釣りをしていたとき、バイブレーションルアーにオニカマスが掛かってきたことがあります。
最初は別種のカマスかな?と思っていたのですが、ヒレのカタチや体色などがオニカマスでした。
誤って持ち帰る人が発生しないようにするためにも、オニカマス釣果実績の北限チェックを、自らしておいたほうがいいかもしれません。
オニカマスの釣り方は、オフショアならダイビングペンシルのキャスティングゲームで対応できます。
かなり巨大なサイズのオニカマスと対峙できるので、スリリングなやり取りを楽しめます。
ショアからなら、体長30cmから60cm程度のオニカマスが狙いやすいでしょう。
ベイトフィッシュの溜まりやすい、河川が流れ込んでいる漁港周辺が、釣り場としておすすめです。
使うルアーは、ミノーやシンペン・鉄板系バイブレーションルアー・メタルジグに加えて、細身のダイビングペンシルも効果的です。
表層でしっかり誘うことから始めてみましょう。
漁港のスロープ周りにも集まりやすく、こんな浅いところに居るの?と感じても、ルアーを通すことをためらわないでください。
歯が鋭い魚なので、ランディングネットや金属製のフィッシュグリップは必須です。
オニカマスをショアからのキャスティングゲームで釣るのに適している、おすすめのタックルをご紹介しましょう。
ロッドは、9ft前後の長さを持ったライトショアジギングゲーム用スピニングロッドがマッチします。
リールは、4000番サイズ前後のスピニングリールなら、対応できるのではないでしょうか。
シマノ(SHIMANO) ショアジギングロッド 23 コルトスナイパーBB LSJ S96L
シマノから2023年にリリースされたライトショアジギングゲーム用スピニングロッド・コルトスナイパーBBシリーズのラインナップから、S96Lを選んでみました。
全長は2.90mと、やや長めブランクスに設計されているので、ルアーやメタルジグをロングキャストするのに向いています。
2ピース仕様で、仕舞寸法は148.5cmにまで縮まります。
ウエイトは177gと軽めで、ブランクスの先径は1.9mm。
適合するルアーウエイトは、最大36gまでです。
適合するラインは、PEラインなら最大2.0号まで使えます。
ブランクスのカーボン素材含有率は、98.5%に設計されています。
実際に手に取ってみると、とてもしなやかで曲がりやすいブランクスに仕上がっていると感じました。
胴に乗せて、ルアーを遠くまで運べるイメージでしょうか。
実売価格は1万円台と、とてもコスパ優秀な価格帯に設定されているのが嬉しいです。
こちらも2023年に新しく発売された、シマノのスピニングリール・ストラディックシリーズです。
4000番サイズ、ハイギア仕様になっています。
ギア比は5.7対1なので、ハンドル1巻きにつき93cmものラインを巻き取ることができるようになっています。
実用ドラグ力は6kgで、最大ドラグ力は11kgです。
ウエイトは275gで、スプール寸法は直径が52mm、ストロークが19mm。
ラインキャパは、モノフィラメントラインなら3号を120m、PEラインなら2号を150m巻けます。
ハンドルアームの長さは55mmで、ボールベアリングは6個搭載しています。
実際に手に取ってみると、ハンドルの巻き心地ま滑らかそのもので、ローター回転もとてもスムーズに回ってくれます。
ドラグのレスポンスも俊敏ですから、不意に大物が掛かってもじゅうぶん対処できるでしょう。
実売価格は2万円台と、購入を検討しやすい価格帯に収まっています。
オニカマスの習性やシガテラ毒を持っている事実、おすすめの釣りタックルについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
歯がす鋭くて危険な魚なので、釣れた場合はランディングにじゅうぶん注意してください。
金属製のフィッシュグリップがあれば、しっかりとアゴをつかんで固定するようにしたいものです。
写真撮影が完了したら、自宅へ持ち帰らずにその場で海へ逃がすようにしましょう。
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