クロダイをワームで釣るにはどうすればいいの？おすすめの仕掛け＋釣り方特集

汽水域を中心に生息範囲を広げているクロダイ＝チヌは、多くのアングラーのターゲットとなっています。

一年を通してよく釣れますが、水温の下がり始める秋には、積極的に捕食を繰り返します。

ここでは、クロダイの釣り方や、おすすめのワームについてご紹介しましょう。

クロダイは海水魚ですが、淡水の比率が高い汽水域でも、平気で泳いでいます。

特に苦しそうな様子は見たことがないので、かなり環境の変化に適応できるのでは？と推測できるでしょう。

ではなぜ汽水域に突入してくるのか、その理由を考えてみると、答えは明白でした。

ズバリ！捕食対象となるエサが、とても豊富だからです。

汽水域は、河川の河口に広がりますから、そこに出向いて観察してみてください。

イワシやハゼ・イナッコなど小魚はもちろん、牡蠣のような貝類や、エビに代表される甲殻類などが、あちこちで見つかりました。

特に多かったのが、甲殻類のカニ。

大小さまざまなサイズのカニが、大量に動き回っています。

陸上にも水中にも居るので、クロダイの視野に飛び込んでくる生き物として、強烈に印象に残っているのではないでしょうか。

このカニのカタチ・動き・ボリューム感などを模したワームがあれば、高い確率でクロダイを食い付かせることができるはずです。

でもその前に試しておきたいことが。

本物のカニを汽水域でつかまえて、それをエサにクロダイを誘えるか実践してみましょう。

カニのつかまえ方は、とてもカンタンです。

護岸などで歩いている状態のカニに近づくと、すぐに逃げ去ってしまいますから、いつまでもつかまえることはできません。

そこでスーパーに出向いて、イワシなどの魚の切り身を購入してください。

それを樹脂製の網に入れます。

果物のみかんが何個か販売されているときに、みかんを覆っているあの網です。

柔軟性があるので、イワシなら何匹も入れることができるでしょう。

でも1匹でかまいませんので、そのイワシ網セットを、汽水域の護岸に置きに行きます。

しばらく時間が経ってから、網を回収に行くと、網の周りには無数のカニがたかっています。

しかも網に足やツメが引っ掛かって、身動きがとれない個体も。

これをひとつつかまえれば、クロダイのエサとして使えるのです。

フックは、オモリの付いたジグヘッドを用意して、そこにカニを通し刺しにしましょう。

あとは護岸からキャストして、ボトムまで沈めておけばOKです。

すぐにバイトがあれば、クロダイが定着していると判断できますし、バイトが無ければ、別の場所へ投入してみましょう。

それを繰り返しているうちに、あることに気づくはずです。

クロダイを探すために、カニ＋ジグヘッドの投入を繰り返していると、カニがどんどん欠けていくのに気づきます。

ツメや足が取れてしまうのは、キャストの衝撃や魚の引っ張りによるものです。

破損がひんぱんに起こる場所に遭遇したら、もしかするとそこにはたくさんの魚たちが集まっているのかもしれません。

当然その中には、クロダイの姿が混じっているかも。

このタイミングで、カニからワームへ付け替えてみましょう。

仕掛けは、シンプルなジグヘッドのままでOK。

ワームにすることで、ツメや足がすぐに破損してしまうことを防げますし、クロダイが食い付くまで粘れるかもしれません。

カニそっくりのカタチをしたワームにすれば、クロダイは違和感なくバイトしてくるでしょう。

もっとカニのツメや動きを強調したデザインのワームなら、好反応が得られる可能性が高まるはずです。

ニオイや味を付加したワームも、同じようにクロダイを引き付けてくれるでしょう。

バイトが続かなければ、ワームのカラーも変えてみることをおすすめします。

クロダイの釣り方では、仕掛けもシチュエーションに合わせて切り換えていくようにしましょう。

最初はジグヘッドでかまいませんが、ハリ先がむき出しなので、根掛かりが多発する場所には適していません。

そういう場所にこそクロダイは潜んでいるので、仕掛けをフリーリグに換えてください。

フリーリグとは、オフセットフックとスリムなスイベル付きシンカーの組み合わせによるワーム仕掛けのこと。

ハリ先が、ワームボディの中に埋められるので、ボトムの地形変化などに根掛かりしてしまうのを防げます。

ジグヘッドと比較すると、圧倒的にトラブルが少なくなるので、安心してアプローチを繰り返すことができるでしょう。

クロダイ釣りで活用してみたい、おすすめのワームをピックアップしてみました。

カニなどの甲殻類の要素をデフォルメしていて、それがアクションにも活かされています。

クロダイを汽水域で釣るのに適している、おすすめのタックルをご紹介しましょう。

ロッドは、7ft前後の長さを持ったベイトロッドが合います。

護岸やボトムの地形変化をなぞるのに向いていますし、クロダイが掛かったら一気に引き離すことができるでしょう。

リールは、14lb前後のモノフィラメントラインや、1号程度のPEラインを大量に巻けるベイトリールがマッチします。

ダイワから発売されているチニングゲーム用ベイトロッド・シルバーウルフシリーズのラインナップから、83MB-Sを選んでみました。

ウエイトは110gで、全長は2.51m。

2ピース仕様で、仕舞寸法は129cmにまで縮まります。

適合するルアーウエイトは、5gから21gまで。

ワームのフリーリグなら、この適合範囲にしっかり収まるでしょう。

適合するラインは、PEラインなら0.4号から1.5号まで。

モノフィラメントラインなら、4lbから14lb程度になります。

ブランクスの先径/元径は、1.5/12.9mmです。

ブランクスのカーボン素材含有率は、99.0%になっています。

実際に手に取ってみると、とても軽くて高い感度が備わっていると感じました。

グリップは、手のひらに馴染んで握りやすく、強い負荷が掛かっても支えやすいでしょう。

ガイドにはラインが絡まりにくいので、手返しのいい連続キャストを繰り出せるはずです。

実売価格は1万円台と、とてもリーズナブルな価格帯に収まっています。

ダイワからリリースされているコンパクトなベイトリール・タトゥーラTWシリーズの中から、80番サイズを選んでみました。

ギア比は6.3対1なので、ハンドル1巻きにつき63cmのラインを巻き取ることができるようになっています。

最大ドラグ力は4.5kgで、ウエイトは180g。

スプール寸法は、直径が32mmで、幅が21mm。

ラインキャパは、モノフィラメントラインなら14lbを85m巻けます。

ハンドルアームの長さは85mmで、ボールベアリングは7個搭載しています。

実際に手に取ってみると、とても小さくて軽いので、パーミングしやすくロッドワークも繰り出しやすくなっています。

ハンドルの巻き心地は、滑らかで軽快そのものですから、安定した連続キャストにつながっていくでしょう。

実売価格は1万円台と、とてもコスパ優秀な価格帯に設定されています。

クロダイの習性やカニへの反応、おすすめのワーム&タックルをご紹介しましたが、いかがでしたか？

どんどん水温が下がっても、カニは結構元気に護岸周辺を動き回っています。

そういう場所を発見したら、その沖合いの水中には、クロダイが集まっているかもしれません。