シロギス釣りの仕掛けってどれがいいの？根掛かりを抑えたスグレモノを使おう

5月の海は水温が急上昇して、シロギスが接岸してくるきっかけを作り出しています。

さっそく堤防やサーフへ出かけたものの、通常の複数枝バリ仕掛けでは、すぐに根掛かりしてしまいました。

何とか根掛かりを防いでくれる、優れたシロギス用仕掛けはないものでしょうか。

シロギス用仕掛けを探しに、釣具店へ出向いてみました。

投げ釣りに適した仕掛けがズラリと並んでいて、どれも釣れそうに見えてしまいます。

黄色くて長いオモリに目が留まったので、取り上げてチェック。

釣具メーカー・ささめ針からリリースされているもので、ちょい投げ用のシロギス釣り仕掛けと書いてあります。

印象深いのは、スカイシンカーと名付けられた黄色いオモリ。

なんと先端の少し幅の広がった部分が鉛で出来ていて、そこ以外の大半は発泡樹脂で作られているとのこと。

硬質な発泡樹脂素材は、トップウォータールアーのボディなどに使われていますが、大胆にもシンカーに採用しています。

これはとても珍しく、その効能が気になります。

細身でスリムなスカイシンカーは、キャストすればかなり飛距離を伸ばしてくれます。

空気抵抗が抑えられていて、しっかりと重いからでしょう。

そしてそのスカイシンカーの上に、遊動式のハリス＋流線バリが1本だけ付いています。

1本だけ！というのが重要で、他の投げ釣り仕掛けにありがちな、複数の枝バリを大胆にも選択していないのです。

枝バリが複数突き出ていなければ、おのずと根掛かりトラブルは防げるでしょう。

しかも1本のハリス＋流線バリは、回転ビーズによって幹糸の上を移動できます。

これにより、スカイシンカーにも絡まりにくく、根掛かりも効率よくかわせる仕様に。

スカイシンカーのウエイトがエギの重さと近いですから、振り抜きやすいエギングゲーム用のスピニングロッドで、シロギスを狙えます。

エギングロッドは、元々感度が高いですから、シロギスが食い付いてきた瞬間のアタリを、的確にとらえられるはずです。

実際にスカイシンカー仕掛けを購入して、シロギス釣りに出かけてみました。

まず最初に立ったのは、漁港に隣接した堤防エリア。

足場が安定しているので、仕掛けをキャストするのに向いています。

逆風のシチュエーションになりましたが、全く問題なく前方へロングキャストできました。

仕掛けをボトムまで沈めてから、ロッドティップを45度ぐらいまで立てて、リールハンドルを回します。

いわゆるズル引きを敢行すると、しばらくしてロッドティップがグゥーッと曲がり始めました。

シロギスのアタリなら、もっと細かくロッドティップが揺れるはずですが、単に曲がるだけ。

これは間違いなく、スカイシンカーがボトムの地形変化に引っ掛かっている証しです。

これまでの仕掛けなら、根掛かりロストでラインを切るハメになるのですが、なんとスカイシンカーは、プルッとカンタンに根掛かりから抜け出してくれました。

曲がった状態のロッドを、気持ち立て気味にするだけで、外れたことになります。

その後何度も根掛かりしかけましたが、その都度スルスルとすり抜けを成功。

結局釣行を終えて帰宅するまで、一度も根掛かりロストという展開にはならなかったのです。

このスカイシンカーのおかげで、シロギス釣りがとてもカンタンに楽しめるようになりました。

同じ構造で天秤ワイヤーアームの付いた、エアーシンカーもリリース。

天秤の先端にハリス＋流線バリを結ぶだけでよくなったので、手返しの良さがアップ。

より一層シロギスの投げ釣りを、満喫しやすく進化しています。

投げ釣りと根掛かりの関係が、上手く解消されたといっていいでしょう。

エアーシンカーを使えば、シロギス以外にロックフィッシュやヒラメ・マゴチなども、効率よく釣ることができます。

ルアーキャスティングゲーム用のキャロシンカーとしても、じゅうぶん活用できるでしょう。

シロギス釣りをスカイシンカーやエアーシンカーで楽しむのに向いている、おすすめのタックルをご紹介しましょう。

専用の投げ釣りロッドを用意する必要はなく、8ftから9ft程度の長さを持ったエギングゲーム用スピニングロッドを用意します。

リールも、エギングに適した2500番以上のサイズのスピニングリールが、ちょうどいいかもしれません。

アブガルシアブランドからリリースされているエギングゲーム用スピニングロッド・ソルティースタイルエギングの中から、STES-862MLS-KRを選んでみました。

全長は8.6ftなので、飛距離をカンタンに伸ばすことができます。

2ピース仕様ですから、仕舞寸法は133.5cmに設定されています。

クルマに積み込んで持ち込むのに、ちょうどいい長さにまで縮まることに。

ウエイトは125gで、先径/元径は0.9/12.9mmと細め。

適合するエギが最大3.5号なので、25g前後までのシンカーウエイトをキャストできるでしょう。

適合するラインは、PEラインなら0.4号から0.8号まで。

ブランクスのカーボン素材含有率は、98%になっています。

実際に手に取ってみると、ロッドティップがとても繊細に作られている印象でした。

でもこれぐらい曲がり込むほうが、シロギスのアタリを弾いてしまう展開にはなりにくいでしょう。

実売価格は1万円台と、とてもリーズナブルな価格帯に収まっています。

シロギスをターゲットにしながら、堤防でイカが泳いでいるのを発見したら、エギに結び換えてキャストしてもいいのではないでしょうか。

3.0号前後のやや軽め・小さめのエギなら、キャストしてテンションフォールでイカに抱かせることが可能です。

シマノからは発売中の汎用型スピニングリール・アルテグラシリーズの中から、2500番サイズのハイギアモデルを選んでみました。

ギア比は6.0対1ですから、ハンドル1回転につき89cmのラインを巻き取ることができるように作られています。

実用ドラグ力/最大ドラグ力は、2.5/4.0kgです。

ウエイトは220gで、スプール寸法は直径が47mm、ストロークが17mm。

ラインキャパは、PEラインなら0.6号を200m、モノフィラメントラインなら5lbを100m巻けます。

ハンドルの長さは55mmで、ボールベアリングは5個搭載しています。

実際に手に取ってみると、とてもコンパクトで剛性感が備わっているという印象を受けました。

ハンドルの巻き心地は滑らかで、ローター回転もスムーズそのもの。

実売価格は1万円台と、とても低価格な設定に収まっています。

2500番サイズなら、シロギス釣りはもちろん、エギングゲームでもそのまま活用できるでしょう。

スカイシンカーを用いたシロギス仕掛けの特徴や使い方、おすすめのタックルをご紹介しましたが、いかがでしたか？

ボトムでシンカーが立ち上がることで、ハリ先が中層に浮き上がりやすくなります。

それが根掛かりを防ぐベースとなり、手返しのいいアプローチへとつながっていくのです。

もっと軽くて小さなスカイシンカーがあれば、飛距離は落ちるものの繊細なアタリをフッキングに持ち込めるかもしれませんし、対象魚も格段に増えるでしょう。