渓流トラウトゲームでベイトロッドを使いこなしたい！

渓流や源流域でイワナやヤマメ・アマゴなどを狙うのに、スピニングロッドを使ってルアーをキャストするのが一般的です。

でも糸ヨレトラブルを抑えたり、キャストコントロールの精度をもっと上げたりしたいと考えている人は多いでしょう。

そこで取り上げたいのが、ベイトロッド。

バス釣りではお馴染みなアイテムですが、トラウトゲームではどんなメリットがあるのでしょうか？

そもそもベイトロッドとは、どんな特徴を持っているのかご存知ですか？

スピニングロッドのように、ブランクスにぶら下がるカタチでガイドが並んでいません。

ブランクスの上に乗っかるように配置されていて、しかもガイドフレームの足部分が短くなっています。

これにより、ブランクスのしなりや曲がりからの復元を、ラインにきっちり伝えることができます。

ルアーの飛距離はスピニングロッドに分があるものの、アキュラシー精度の高い、すなわち狙ったところにビシッ！と届けられるスペックを持っています。

しかも装着できるのが、ベイトリールになります。

ベイトリールは、放出したラインをそのまま真っ直ぐ巻き取ることができるので、糸ヨレの心配がありません。

ということは、太いラインをスプールに巻いて、連続キャストをこなせるのです。

太いラインは擦れに強く、渓流や源流でよく見かける岩や石・流木などに擦っても、カンタンにラインブレイクしなくなります。

積極的な攻めのアプローチを実践できることに直結し、それがベイトロッドの設計にも大きく影響を与えるでしょう。

例えば、大型のトラウトが潜んでいる釣り場があるなら、その引きに耐えられる硬さ・張りの強さを持ったブランクスが作り出されます。

太いラインとのマッチングは良く、スピニングロッドにはない使用感を得られるでしょう。

装着するガイド径も、太いラインに合わせて大きくすると、抜けのいいキャストを体感できるはずです。

ベイトロッドで細いラインを操ることも可能です。

例えば、0.4号前後のPEラインやエステルラインをベイトリールに巻いて、5g前後のウエイトのヘビーシンキングミノーをキャストすることができます。

その場合、ブランクスは全体的にしなやかに曲がり込む、ULバワー程度の仕上がりが適当でしょう。

市販されている渓流トラウトゲーム用ベイトロッドには、短くて柔らかいブランクスのものが、数多くリリースされています。

それらは、最新のベイトフィネスリールを装着することで、最大のパフォーマンスを発揮できるように作られています。

ガイド径は小さめにして、ラインがあまりバタつかないように配慮しています。

渓流域によくあるオーバーハングの奥や、岩と岩の間などにルアーを届ける際に、制度の高いコントロールを生み出してくれるでしょう。

ベイトロッドのグリップは、かなり短めに設計するほうが、手首を柔軟に動かせます。

オーバーヘッドキャストよりも、サイドハンドキャストやバックハンドキャストの出番のほうが多く、それらをこなすのにグリップは短いほうが扱いやすいからです。

両手でグリップを握ることができなくなるので、片手でベイトロッドとベイトリールを支えられるように練習を積み重ねておきましょう。

渓流や源流域で扱いやすいおすすめのベイトロッドをピックアップしてみました。

最近ではキャストの練習も兼ねて、管理釣り場にベイトロッドを持ち込む人も増えています。

ベールを起こしてキャストを繰り返す手間が省けるので、ベイトロッドのほうがいいかも！という意見も聞いたことがあります。

大型のレインボートラウトやブラウントラウトが掛かったとき、ラインを出さずに強引なやり取りを楽しめるのが嬉しい！という意見も。

さまざまな可能性を試すことで、自分の釣りスタイルは構築されていきますから、ぜひ管理釣り場でもベイトロッドを振ってみてください。

渓流で操るベイトロッドに装着してみたい、おすすめのベイトリールを取り上げてみましょう。

まずは、ダイワのベイトフィネスリールから。

1g程度のミノーやスプーンでも、バックラッシュトラブルを抑えてピンポイントへ送り込むことができるでしょう。

サイドハンドキャストで、やや打ち上げるような角度で軽量ルアーをリリースしてみてください。

バックラッシュしそうになったら、強制的にサミングをおこなって、ルアーをポイントの手前で着水させましょう。

そのほうが引っ掛かりトラブルを防げますし、バックラッシュも未然に抑えられるかもしれません。

ダイワのベィネスリール・アルファスAIRです。

とてもコンバクトで姿勢が低いですから、パーミングしやすく安定した保持ができます。

ギア比は8.6対1になっていて、ハンドル1回転につき75cmのラインを巻き取ることができるように作られています。

ウエイトは160gと軽めで、最大ドラグ力は3.5kgです。

ラインキャパは、モノフィラメントラインなら6lbを45m巻けます。

ハンドルの長さは80mmで、スプール径は28mm。

ボールベアリングは、6個搭載しています。

実際にフィールドで試してみると、とても軽くて小さく、28mm径のスプールが効いているのが分かります。

キャストの際の初速が速めで、バックラッシュはマグブレーキがしっかりと制御してくれます。

低い弾道でルアーを送り出すほうが、ライントラブルは少なく感じます。

実売価格は3万円台と、ハイスペックならではの価格帯に設定されています。

PEラインとのマッチングも良く、0.4号ラインを巻いてキャストしてみましたが、トラブルなく使うことができました。

こちらは厳密にはベイトフィネスリールではありませんが、純正スプールの代わりに浅溝スプールが搭載されているベイトリールになります。

細いラインが使えるので、渓流トラウト用ベイトロッドとの相性はいいでしょう。

ギア比は6.2対1なので、ハンドル1巻きにつき66cmのラインを巻き取ることができるようになっています。

最大ドラグ力は5.0kgで、スプール寸法は直径が34mm、幅が19mmです。

ラインキャパは、モノフィラメントラインなら8lbを100m巻けます。

ウエイトは165gと軽めで、ハンドルの長さは42mm。

ボールベアリングは、10個搭載しています。

実際に手に取ってみると、とてもパーミングしやすく、巻き心地も滑らかで軽やかになっています。

キャストしてみると、バックラッシュがひんぱんに起こることはなく、遠心ブレーキチップを2つ閉じても問題なさそうです。

そのほうがルアーの飛びの後半が、しっかり伸びてくれるでしょう。

実売価格は3万円台と、ハイスペックに見合った価格帯に設定されています。

PEラインとの相性もよく、0.5号前後のものをスプールに巻いて使ってみてください。

渓流用ベイトロッドの特徴やメリット・使い方、おすすめのベイトリールをご紹介しましたが、いかがでしたか？

木々の枝や草が生い茂っているシチュエーションが多いので、渓流へ持ち込むベイトロッドは、ショートレングスで継数の多いものが便利です。

モバイル系ロッドを予備用として携行しておくと、メインロッドにトラブルがあったときに重宝するでしょう。