太刀魚をワームで釣りたい！ただ巻き&ワインドアプローチ特集

秋が深まってくると、釣れている太刀魚のサイズが大きくなってきます。

それに合わせて、釣り人の数も各地で増え続け、連日釣り場は大賑わいの様相に。

そんな状況下で安定した釣果を叩き出しているのが、ワームを使った太刀魚釣りです。

いったいどんな釣り方なのか、詳しくチェックしてみましょう。

太刀魚の釣り方として広く知られているのは、電気ウキ仕掛けに生エサを付けたものでアプローチするスタイル。

潮に電気ウキを流しながら、沖合いのポイントを丁寧に攻めることができます。

そこに割って入ったのが、キビナゴを付けたテンヤ仕掛けを遠投して誘う方法です。

かなり遠くまで届けることができますし、底周辺から中層・表層も探れるので、手返しよく太刀魚の反応を見たい人に好評な釣り方となりました。

このふたつのアフローチで太刀魚を釣りまくった人たちが、次に着目したのが、ワームです。

生エサのシルエットや感触に近く、水中で艶めかしくアクションする様子を見れば、こいつはイケるぞ！と判断しても不思議ではないでしょう。

さまざまなワームが試されて、現在ではふたつのタイプに絞られた気がします。

ひとつは、シャッドテール系ワーム。

テンヤ仕掛けをヒントに、下向きフックが装備されたジグヘッドに装着して、遠投を繰り返しながら誘いをかけます。

シャッドテール系ワームの特徴は、その最後尾に集約されています。

進行方向に対して、垂直に近い角度で当たるT字型のテールが付いていて、前方からの水流を効率よくとらえる構造になっているのです。

とらえた水流は、テールの左右どちらかへ逃がさなければなりませんから、プルプルと振動を起こす要因となります。

まるで小魚が無防備に泳いでいるような、弱めだけれど継続性の高い振動が、水中を攪拌し続けることに。

いわゆるただ巻きアプローチがバツグンに効果的で、それに気づいた太刀魚が、一気に間を詰めてくるでしょう。

下向きにフックが付けられているのは、このシャッドテール系ワームを下側から食わせてフッキングするため。

太刀魚は深場から接岸してくるので、基本的には底に近い位置にポジションを取っています。

その目線の先は、上方を見ているケースが多いので、中層や表層を横方向にただ巻きリトリーブすると、アッパーカットを撃ち込んでくるような食い付き方をしてくるのです。

シャッドテール系ワームを利用した太刀魚の釣りは、夜に行うことで効果的にフッキングするが可能です。

その理由は、太刀魚が最もアクティブに接岸するのが、夕方から夜間となるためです。

当然、ワームを太刀魚に見つけてもらうためには、カラーは重要視するべきでしょう。

グロー系のホワイトやピンクのカラーであれば、ふんわりとした発光状態を保つことが出来ます。

一方、単に巻いてリトリーブするよりも、ゆっくりと引っ張ることで、太刀魚により確実に発見される確率を高められます。

その為にはシャッドテールの尾部分が、大きな形状でしっかり水流を捕らえることができるものを選択することを推奨します。

太刀魚釣り用のワームとして、もうひとつ挙げておきたいのが、スリムなストレート系です。

こちらはワインド釣法に用いるもので、ロッドワークで強いシャクリを入れて、左右にダートアクションさせるのに向いています。

ダートのスライド幅が大きいほど、太刀魚に発見されやすいメリットを持っていますが、スローに誘うという点では、前述のシャッドテール系ワームには及びません。

釣り当日の太刀魚の活性に合わせて、どちらのワームを使うのか決めてください。

具体的には、太刀魚の居場所を見つけるのにスリムなストレート系ワームでワインド釣法を実践。

居場所が絞り込めたら、シャッドテール系ワームでじっくり食わせていくのが効果的といえそうです。

太刀魚用ワームを遠投してスイミングさせるのに向いている、おすすめのタックルを取り上げてみましょう。

ロッドは、軽めで張りのあるブランクスなら、ロッドワークを柔軟にこなせます。

リールは、3000番前後のスピニングリールなら、PEラインを豊富に巻いて遠投に対応できます。

シマノから発売中のモバイル系スピニングロッド・ルアーマチックシリーズの中から、MLパワーブランクスの8.6ftタイプを選んでみました。

エギングゲームなどによく用いられる長さと張りですが、実はこれが太刀魚のワームアプローチにも活用しやすいです。

全長は2.59mで、継数は4本に。

仕舞寸法は、なんと66.9cmにまで縮まりますから、クルマに常備しておいてもさほど邪魔にはならないでしょう。

いつでも釣りを始められるメリットを持っているので、太刀魚をゲットできる確率はグンと上がるはずです。

ウエイトは143gで、先径は1.6mm。

適合するルアーウェイトは、6gから32gまでです。

これなら太刀魚用ワームを専用ジグヘッドに装着して、きっちり遠投できるでしょう。

適合するラインは、モノフィラメントラインなら4lbから10lbまで。

PEラインなら、0.6号から1.5号まで使いこなせます。

ブランクスのカーボン素材含有率は、92.5%です。

実際に継いで振ってみると、持ち重り感はそれほど伝わってこないハランスに仕上がっています。

継目は安定しているので、シャクリにもじゅうぶん耐えられますし、ただ巻きリトリーブを実践するのに適しています。

激しくシャクリたい人は、2ピース仕様の同寸ロッドを検討するのもいいかもしれません。

実売価格は8千円前後と、とてもリーズナブルな価格帯に設定されています。

継目に塩が残ると分離しにくくなるので、釣行から帰宅したら必ずブランクスを濡れタオルで拭き取ることをおすすめします。

頑丈で使い勝手がいいと評判の19ストラディックシリーズの中から、C3000番のハイギアモデルを選んでみました。

ギア比は6.0対1ですから、ハンドルを1回転させると89cmのラインを巻き取ることができるように作られています。

実用ドラグ力/最大ドラグ力は、3.5/9.0kgに設定。

ウエイトは225gと軽めで、スプール寸法は直径が47mmでストロークが17mm。

ラインキャパは、モノフィラメントラインなら3.0号を150m、PEラインなら2.0号を200m巻けます。

ハンドルの長さは55mmで、ボールベアリングは6個搭載しています。

実際にフィールドで使ってみると、とても剛性が高く、巻き心地がスムーズに安定しています。

軽快なハンドル回転は、ただ巻きリトリーブを実践するのに適しているでしょう。

ローター回転も軽やかで、ドラグの利きも満足のいくレベルになっています。

実売価格は1万円台と、とてもコスパ優秀な価格帯に収まっています。

ワームを用いた太刀魚釣り以外にも、さまざまな釣り方に転用できるので、1台持っておくと重宝するでしょう。

ワームを用いた太刀魚の釣り方や、おすすめのタックルをご紹介しましたが、いかがでしたか？

太刀魚がよく釣れている釣り場では、大勢の釣り人に遭遇します。

隣りの人とラインが絡まったりするトラブルは、しょっちゅう発生するので、その都度丁寧に対応する姿勢を忘れないでください。

また太刀魚は歯が鋭いですから、釣り場には魚バサミを必ず持参して、安全につかむようにしましょう。