重量級10kgのブリ爆釣を支えたのは、がまかつの「海上釣堀アルティメイトスペック」&「我夢者アルティメイト」。和歌山・串本のイカダで釣り堀&磯の名手が初共演。

松村計吾

【テレビ大阪系列・毎週土曜日午前7時放送「フィッシングDAYS」サイドストーリー第13話】番組内で話題になったアイテムについて”深堀”するもう1つの「フィッシングDAYS」。

「フィッシングDAYS」はテレビ大阪を中心に、テレビせとうち、TVQ九州放送、テレビ和歌山、高知放送で放送されている、がまかつ提供・テレビ大阪制作の釣り番組。

ハゼなどの極々小さい魚から、ルアーを使った大型魚釣りまでを、どうやったらより釣れるのかにこだわって制作。

また、釣れた時の釣り人の笑顔にもフォーカスし、釣りの楽しさも徹底的に追求している。

※もう1つのフィッシングDAYSは、原則として放送終了後すぐにアップされます。

フィッシングDAYS「串本のカセで爆釣 青物&マダイ モンスター狩り」

本州最南端の地はイカダからのブリ釣りで激アツ!串本湾内で連日10kg超まじってバラシも多発!?

昨冬、今冬と青物で賑わっているのが本州最南端、和歌山県串本だ。

古くはイワシミンチをエサにした船からのテンビン釣りで青物を狙うのが南紀のブリ釣り。

ところが、昨年から串本大島と地方の間、いわゆる串本湾内に冬場を中心にブリが居着き、連日、湾内のイカダ(カセ)から釣れている。

串本湾内には多くの養殖イケスがあり、古くはマダイやハマチの養殖が盛んだったが、現在は「クロマグロ養殖」の地としても知られている。

いわゆる「近大マグロ」の産地だ。

この養殖イケスに小舟が係留して置いてある。

それが「イカダ(カセ)」で、ここへ親船で渡してもらうのが串本のイカダ釣りである。

場所によっては親船で小舟を曳航してポイントへ持っていき、イカリを打って固定するタイプもあるが、基本的にはすでに係留されているイカダ(カセ)へ渡してもらっての釣りとなる。

現在、ブリがよく釣れているのが、串本湾内の「浅海(せんかい)」と呼ばれるエリア。

北、西、南を陸地に囲まれ、冬型の気圧配置が強まっても湾内は波静かな中での釣りができる。

そんな波静かな湾内で、ただいま釣れ盛っているのが10kgクラスのブリ。

ハマチやメジロクラスもいるが、かなりの確率でブリがヒットする。

いきなり竿が舞い込み、突然の豪快なファイトが釣り人を魅了するが、いかんせん重量級のターゲットだけにバラシも多発しているのが現状だ。

今季もすでに20kgに迫るド迫力のブリもあがっている。

マキエ、サシエともに冷凍のイワシを使った完全フカセ釣りが基本。青物狙いは早朝勝負だ

カセからのブリ釣りは、基本的に太い磯竿など少し長めの竿を使い、リールはイシダイ用、道糸8~12号の通しで、鈎には「G-HARD V2 V2 ヒラマサ」の13号を使用した完全フカセ釣り

食いがよい時間帯には、早くエサをタナまで沈めるため、鈎の上にオモリ1~5号を打っただけのシンプルな仕掛けだ。

エサは古くから使われているイワシで、現在は、冷凍イワシを渡船店で用意してくれるので、それをスコップで粗く砕いて撒く。

サシエはイワシの1匹掛けか、切り身。

青物の時合いは短く、早朝から遅くても9時頃まで。

この数時間に集中して釣る。

「好釣果のカギは最初に撒くマキエの量です」とは今回お世話になった「フィッシング隼」のスタッフの話。

イカダ(カセ)に上がったら、まずはどんどんマキエを入れて、回遊してくる青物を足止めする。

用意されているイワシの3分の2ほどを釣り始めに撒くくらいでOKだ。

青物が釣れだせば、後は一定のペースでマキエを続ける。

目安としては、撒いたマキエが水中で見えなくなれば、次のマキエを入れるといった具合で、「マキエの切れ目がブリとの切れ目」である。

次に重要なファクターとしてはタナ設定がある。

例えば、当日上がったカセは水深35mほど。

スタッフからは「底から5mくらいからスタートしてください」とのアドバイスをいただいた。

ここからアタリがきっちり出ないのにヒットするようならタナを上げ、アタリがなければ深くする・・・といった組み立てをする。

時間帯やマキエの入り方、潮の流れでタナが刻々と変化していくので、いかにアジャストさせていくか・・・が、腕の見せどころだ。

がまかつ G-HARD V2 V2 ヒラマサ ケイムラシルバー 68787 13号

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海上釣り堀の名手・林賢治さんが、串本カセ釣りではファンも多い愛竿「海上釣堀アルティメイトスペック・ズボ万能-4.0m」を曲げ込む

さて、当日は海上釣り堀の名手・林賢治さんと、磯釣りの名手・門野吉洋さんという異色の組み合わせでのイカダ(カセ)釣りとなった。

両者ともにカセからのブリ釣りは初体験とのこと。

「めちゃくちゃワクワクしますね」と話す林さんが用意した竿は、がまかつの「海上釣堀アルティメイトスペック」の中から「ズボ万能-4.0m」を選択。

ズボ釣りからウキ釣りまでに対応させたオールマイティなタイプで、ズボ釣りにおいては柔軟性と張りで海中からの変化を高感度で伝えてくれる。

ウキ釣りに使用する際にも、そのパワーと驚異の粘りで大型青物にも十分対峙できる。

今回は、竿先でアタリを取る完全フカセ釣り、さらにターゲットが10kgクラスのブリということもあって「ズボ万能」をチョイスしたとのこと。

実際、この釣りでは一気に竿先が舞い込むことは少なく、疾走する青物らしからぬ、小さな反応から始まる。

その反応を見逃すと一気に竿が舞い込んで魚に先手を取られる。

「ズボ万能」の高感度な穂先が、早い段階から前アタリをとらえ、本アタリまでにしっかりと態勢を整えることができているシーンが連続した。

この竿は海上釣釣り堀で実績のある4釣法に特化させ、それぞれの釣りにこだわって設計されている。

ほか、際でのウキを使わない探り釣りにおいて、ごく小さな反応も見逃さずに穂先が表現してくれる超高感度の「へち誘い-3.0m」。

主にマダイやシマアジ、イサギをターゲットに想定している。

「くわせ-3.5m」は穂先全体にカーボンソリッドを使用することで、食い渋る魚に対して、ほんの少しの反動、抵抗を与えることで食いを誘発させる。

マダイをメインに中型青物まで対応。

「泳がせ-3.3m」はウキ釣りでの青物を想定して設計されたパワータイプ。

極太チューブラ―穂先とパワー&粘りのあるバットで10kgクラスの青物も楽々浮かせる合計4タイプを用意。

磯の名手・門野吉洋さんは磯の強竿「がま磯 我夢者アルティメイト 4号5.0m」。初めてのイカダ(カセ)釣りながら10kgクラス連発

さて、磯の名手である門野さんはやはり慣れた5mクラスの磯用ロッドで挑戦。

中でも今回選んだのは、スルスルスルルーなどの大型魚をターゲットのフカセ釣りに特化させた竿「がま磯 我夢者アルティメイト」だ。

3号5.3m、4号5.0m、5号5.0mの3タイプがラインアップされているが、今回門野さんがメインに使用したのは4号5.0m。

この竿の特徴としては、とにかく大物を相手にした際、引きの強さに応じて、竿先から胴へと曲がり込みがスムーズになるよう設計されている点。

大物用と聞けば、硬くて強い竿というイメージを持つかもしれないが、肉厚細身設計のこの竿においては、パワーもさることながら、どこまでも柔軟に曲がり込み、魚を怒らせない点やラインへの負担を軽くできることで、ラインブレイクを防ぐことができる。

まだ夜も明けやらぬ時間帯、1投目から門野さんが手持ちで構える「我夢者アルティメイト」の穂先が、最初はフワフワと違和感をとらえた。

そのまま少し送り込むと一気に竿が舞い込み、門野さんが大きくアワせると同時に、胴からひん曲がる。

それでもラインを出すことなく竿を曲げ込んで溜めると、ブリの強い引きをまともに受け止めたまま、一瞬の隙をついて魚が浮きにかかる。

「ここまで曲げ込んで折れないのか」とさえ思うくらいに胴から曲がり込むが、門野さんはラインを出さない。

竿のパワー、粘りを熟知しているだけに極限のやり取りで、10kgクラスのブリを浮かせてしまった。

2つの竿に共通する驚異の粘りとパワーでブリが続々ヒット!4時間で仕留めたブリは18匹の大爆釣劇!!

マキエの効果がうまく作用したのか、1投目から林さんが「海上釣堀アルティメイトスペック・ズボ万能-4.0m」を驚異的に曲げ込んで、少々強引とも思えるようなやり取りでブリを簡単に浮かせる。

「この竿はめちゃくちゃ強いですよ。角度さえ維持していれば10kgクラスのブリの引きも受け止めることができます。これは釣り堀でブリやクエなどと対峙した経験からも問題ないですね」と林さんは愛竿に太鼓判を押す。

一方の門野さんも「がま磯 我夢者アルティメイト4号5.0m」を駆使し「このクラスの魚とまともに勝負することはあまりありませんが、これだけ曲げて耐えても、まったく不安はないですね。すごい竿ですよ」と、こちらも磯竿での青物とのやり取りを楽しみまくる。

当初は食いがよく、エサを早くタナへ沈めるために、5号のオモリを鈎上50㎝に打つ。

数匹を釣った頃、前アタリが出るものの、鈎掛かりしない場面が出てきた。

そこで、まずはオモリを鈎から1mほど離して、フカセ部分を多くとり、違和感なく食い込ませる。

これが大正解ですぐに答えが出た。

そして入れ食い継続・・・である。

この仕掛けでも食いが悪くなると今度はオモリを3号へ軽くする・・・そして再び「海上釣堀アルティメイトスペック」が強烈なブリの引きを受け止めての連発。

お次は、イワシの1匹掛けから、切り身へと変更するとまたまた食いが続く。

9時頃にはようやく食いが止まったのだが、朝からの4時間ほどで2人が仕留めたブリはなんと18匹。

大型クーラー3つにあふれるほどの爆釣だ。

青物が落ち着けばオキアミエサに変更、マダイ&チヌが竿を曲げる。チヌの50㎝オーバー連発劇

青物の食いがひと段落したタイミングで、門野さんは「がま磯 デニオス2号5.0m」に持ち替えてレバーブレーキ付きのスピニングリールへ。

本来のフカセ釣りタックルで、ウキを沈めての探り釣りだ。

ウキが沈めばさらに沈めながら竿先でアタリを取る。

マキエのオキアミを上撒きで、いわば上からの釣り。

水深があるためやや時間を要するが、手持ちでじっくりと探る 門野さんの竿が、いきなり踊ったかと思うと、キューンと心地よく舞い込んだ。

このタックルでのやり取りはお手の物。

楽しみながら浮かせたのは60cmに迫るマダイ

この後、同じ釣り方で50㎝級のマダイを追加した門野さん、今度はPEラインのタックルにかえて、軽いオモリを使ったカゴ釣りへ。

こちらもゆっくりとサシエ先行のイメージで流し込んでいく。

すると同じようにキュンキュンと竿に変化が・・・。

またもやマダイか・・・と思っていると銀色の魚体。

チヌだ。

それもデカい。

計測すると52cm。

立派な年なしクラスのチヌだったが、同じ釣り方で次に登場したのは56㎝のチヌ!

何という事態(笑)。

完全フカセでやや潮の流れがない状況に苦労していた林さんの「海上釣堀アルティメイトスペック」が、小さな反応をとらえた後、スーッと押さえ込まれたところで大アワセ

心地よい引きに「マダイかなあ、チヌかなあ」と楽しそうなやり取りの末、浮いてきたのはこれもデカいチヌ。

計ってみると56cm。

なんと、年なしチヌ、それも52㎝、56cm、56cmというチヌ釣り師なら大喜びするような連発劇。
それも丸々と肥えて、きれいなチヌである。

このチヌを境に潮が止まってしまったのか食いがよくなくなったところで、今回の爆釣行は終了となった。

とんでもない釣りを目の当たりにしたが、ブリの引きを真っ向から受け止め、なんとか耐える・・・というよりは、溜めからの浮かせに転じる際の強烈な粘りとパワーには驚かされっぱなしの1日となった。

●交通:阪和道のすさみ南ICで下り、国道42号で串本方面へ。
潮岬入り口東信号を右折して道なりに進み、串本大島への案内に従って左折し、くしもと大橋を渡り、大島港への案内に従う。

●問い合わせ:フィッシング隼(TEL:080・5707・5706)

(文・写真/松村計吾)

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ライター紹介

松村計吾

松村計吾

大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。