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兵庫・明石沖にタイラバマスター大集合!気難しい春のマダイをキャッチするそれぞれの戦略に注目
【テレビ大阪系列・毎週土曜日午前7時放送「フィッシングDAYS」サイドストーリー第23話】番組内で話題になったワザ、アイテムについて”深堀”するもう1つの「フィッシングDAYS」。
「フィッシングDAYS」はテレビ大阪を中心に、テレビせとうち、TVQ九州放送、テレビ和歌山、高知放送で放送されている、がまかつ提供・テレビ大阪制作の釣り番組。
ハゼなどの極々小さい魚から、ルアーを使った大型魚釣りまでを、どうやったらより釣れるのかにこだわって制作。
また、釣れた時の釣り人の笑顔にもフォーカスし、釣りの楽しさも徹底的に追求している。
目次
明石ブランド真鯛攻略 鯛ラバマスター大集結!
乗っ込み直前!春のマダイは大型も狙える反面気難しさも!?
マダイは乗っ込み期を控えて徐々に食いが活発になってくる。
そんな良い時期ではあるが、まだまだ水温は上がりきらないのも実情だ。
潮や天候、ベイトの状況などにより、釣果が日替わりなのも春の傾向である。
今回、舞台となった兵庫県明石海峡周辺の前情報では「水深40mラインの浅場でアタリが多く、中型マダイが楽しめる」とのこと。
4月初旬、東二見のタイラバ船「海豚」に集まったのは、がまかつスタッフで「マダイの天敵」と呼ばれる松島彰吾さんと、関西の大手釣具店のスタッフで自他ともに認めるタイラバマスターたちだ。
当然、浅場での中型マダイ狙いに照準を定めてマスターたちがいろいろな戦略を立てていたのだが、前述のように春のマダイは状況が日替わり。
当日の朝、船長は「昨日、深場で良いサイズのマダイが良くアタったので、今回は90~100mの深場を中心にやります」と。
タックル準備。この時間が楽しい
釣り人たちは早々に作戦の変更を余儀なくされた状況だが、そこはこのエリアに精通したタイラバマスター。
船に乗り込むと、当然のようにセッティングに入る。
と、同時にお互いに情報共有だ。
話題の多くは、ヘッドの重量とカラー、ネクタイの形状(幅、長さ、厚さ、カラー)など。
タイラバは基本的にボトムからの巻き上げで食わせるため、釣り方の応用としては、巻き上げ速度変化などで、大きな違いとなるのがヘッドの重量やネクタイの形状などである。
(左)XXのスピニングモデル3機種(右)XXのベイトモデル4機種
最新ロッド「LUXXE・桜幻・鯛RUBBER・XX」シリーズから選択されたのは…
さて、今回はLUXXE(がまかつ)から発売されたフラッグシップともいえるタイラバロッド「桜幻・鯛RUBBER・XX」を使用したメンバー。
「XX」シリーズは細身で軽量化を図る一方で、海中からロッドに伝わる「荷重変化」をとらえることに、とことんこだわったモデルだ。
たとえば、巻き上げの際にアングラーなら感じたい「潮流の変化」や、マダイがタイラバを追尾する感覚を手元に伝えてくれ、まさに手の延長となる感度を有したロッドに仕上がっている。
さらに、反響感度の向上で、荷重変化を増幅して、明確に手元へ伝えてくれる優れものだ。
ラインナップとしては、ソリッドモデルがベイト4機種にスピニングが2機種。
またスピニングタックルでのキャスティングに特化したチューブラーモデルが1機種の全7アイテム。
そんな中、今回参加のメンバーとチョイスしたロッドを紹介していこう。
「B67UL-solid」をチョイスしたのは、エイト玉津の小野寺息吹さん(愛称:オノチャン)と、ポイント姫路網干店の中山雄太さん(愛称:ゆうちょ)。
このモデルをチョイスした理由としては小野寺さんが「アタリがあった時にしなやかに曲がり込んでフッキングに至る。その上で良型がヒットした際にもバットパワーが魅力です」。
中山さんは「非常に軽量でありながら、中型から大型マダイまで幅広いサイズのヒットにも慌てることなく楽しめるモデルです」と。
「B67L‐solid」をチョイスしたのは、つり具のブンブン西昆陽店の下村優さん(愛称:シモムー)。
理由としては「幅広い用途に使えますね。たとえば、今回のように浅場から深場へと急に狙う場所が変わっても1本で対応できるのが嬉しいです」とのこと。
「B65ML‐solid」を選択したのは、フィッシングマックス三宮店の谷口亮介さん(愛称:ぐっさん)。
谷口さん曰く「MLモデルはバットパワーがすごく、春の大型マダイに対しても真っ向から勝負できる。反面、パワーだけじゃなくて軽くて感度も良いので気に入っています」。
ネクタイいろいろ
90~100mラインの深場を中心に大型マダイ狙いでスタート
前日に大型マダイのヒットが連発したという深場を選択した船長が向かったのは、淡路島寄りのエリア。
「90mライン辺りから始めます」と船長のアナウンスで、まずは全員が「桜幻・鯛ラバ―Q・TGシンカー」の80gをチョイス。
スタート時のネクタイは以下の通り。
下村さんはシンプルなレッドカーリーにヘッドカラーはバレンシア/ビッグスポット、フックは「桜幻・カスタムチューンフックセットスーパークイック4本」。
小野寺さんはオレンジ+ソリッドブラックゴールドスポットのロングカーリーに、ヘッドカラーはバレンシアオレンジ、カスタムフックスーパークイックショートタイプの2本鈎。
谷口さんはスリットカーリーのチャート/ブラックスポットにヘッドカラーはグローレッド/スポット、フックはカスタムチューンフックセットスーパークイックの3本。
中山さんはスリットカーリーのソリッドオレンジゴールドフレークにヘッドカラーはグローレッド/スポット、フックはカスタムチューンフックセットスーパークイックの4本。
最初のポイントは水深70~90mのカケ上がりポイントだが、潮行きが良くないのか反応はなかなか出ない。
船長は反応の良い場所を探して走り回ってくれ、時には90mから次の流しでは40mと極端に場所を変えることもあった。
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(上)中山さんに72cmの大マダイがヒット(下)62㎝の大型マダイに笑顔がこぼれる
釣り開始して1時間ほどが経った頃、トモで竿を出していた中山さんの「来ましたよ~」との声。
見ると、スプールが逆転しまくり止まらない強烈な突っ走り。
しばらくは巻き取るどころかラインの引き出され方がハンパじゃない。
5m巻いては7m出されるといった攻防が5分近くも続いた頃「もう残り10mほどです」と中山さんが言った直後に、白っぽい魚体が水面下に浮上してきた。
デカい!
タモにおさまったのは、70cmを超す大型のマダイだ。
船上の計測では72cm。
いきなりの大ダイ登場だ。
これにすぐさま反応したのが谷口さん。
ネクタイを中山さんと同じスリットカーリーのソリッドオレンジゴールドフレークに変更した。
タイラバでは釣れている人のパターンに合わせるのも釣果を上げるコツだ。
そして、それが見事にハマった。
直後に谷口さんから「ヒット~」の声。
こちらもヒットした瞬間からラインを引きずり出す強烈な引き。
慎重に巻き上げつつドラグの微調整でスピーディーに浮かせてきた。
これもデカい。
62㎝の大型だ。
潮が徐々に流れだすとアタリが増える反面、サイズは…
(上)小野寺さんが竿を曲げ込んでやり取り(下)小さいですよ、と言いながら小野寺さんが40㎝級を
(上)下村さんに35㎝級のマダイ(下)極小マダイで苦笑い
(上)中山さんの2尾目も大型だ(下)ダメ押しの大型マダイ3尾目は中山さん
(上)谷口さんにもヒット(下)谷口さんに45㎝クラスがヒット
2尾の大型マダイが上がったものの、そこからは少し反応が止まった。
潮が止まってしまったようで、この時間は我慢。
潮が逆に動き出すと、今度は大きく場所を移動して、水深40~60mへのカケ下がりエリアを流す。
すると、早々に小野寺さんのロッドに反応が出た。
掛け合わせるようにフッキングさせると、ロッドが曲がり込むが「そんなに大きくないですよ。ドラグが滑るほどではありませんし、ロッドを起こして浮かせることもできますよ」と、笑いながらロッドを曲げて見せてくれた。
上がってきたのは前の2尾に比べると小型だが、それでも計測してみると40cm。
まずまずのサイズだ。
続けてヒットさせたのは下村さん。
「掛かっていると思いますが、めちゃくちゃ小さいですよ~」と苦笑いしながら抜き上げたのは30cm弱。
下村さんはその後20㎝ほどの小型を釣り上げて再び苦笑い。
そんな中、冴えていたのは中山さん。
何かひらめきがあったのか、スリットカーリーはそのままにカラーをオレンジレッドゼブラに変更した。
ヘッドも潮がやや緩いのを考慮して60gへ。
これが見事に当たった。
再び「B67UL-solid」がのされるほどに曲がり、大型の予感。
これもラインを引きずり出すこと数回。
浮かせてくるとやはり50㎝を超す大型だ。
中山さんの勢いはこれにとどまらず、ネクタイのカラーをソリッドブラックゴールドスポットへ変更した後の1投目にまたもやヒット。
なんとなんと、60㎝のマダイを仕留めたのだ。
中山さんの大型連発に沸き立つ中、他のタイラバマスターたちも黙っていない。
次にヒットさせたのは、1尾目に62cmをキャッチしていた谷口さん。
「これもまずまず良いサイズだと思います」と言いながら浮かせたのは、これも60㎝近いサイズ。
その後、50㎝クラスもキャッチ。
ショートタイプのスリットカーリーに大型ヒットの傾向?
小野寺さんも少しずつネクタイを合わせていき、途中で40㎝クラスのマダイを追加。
最終的に、大きさの差こそあれ全員が3尾ずつのマダイを仕留めたところで、西寄りの強風が強くなり、港への帰り道が危ぶまれるとのことで、やや早上がりとなった。
この日の傾向としては、ボリューミーなネクタイに大型…というわけではなく、大型がヒットしたのはショートタイプのスリットカーリーが良かった。
ただ、これもこの日の傾向であって、実は前情報ではビッグカーリーなどのボリュームある大型ネクタイに反応が強い日も多々あったとのことだ。
特に明石エリアではこのところ、極端に大型のネクタイが良い日もあるとのことで、当日の状況も踏まえると、かなり手数を持って挑戦したほうが良いという結果に。
明石海域のマダイは、4月前半の乗っ込み期直前の荒食いを終えると少し食いが悪くなる。
それが1か月ほどする頃から徐々に食いが上向く傾向にあり、そのまま夏のマダイ好期へと進んでいく。
ベイトも徐々に変わっていくことが予想されるので、ネクタイのパターンはあまり決めつけずに柔軟志向で楽しんでみてはいかがだろうか。
●交通:第二神明道路の明石西ICで下りすぐを左折。
道なりに進み国道250号の山口の西交差点を左折。
明姫東二見信号を斜め右に入り、山陽電鉄の高架をくぐり二見農協前を左折。
300mほど進むと二差路があるので右へ進み、二見港東側の護岸へ。
●問い合わせ:海豚(TEL:080・2549・2626)
(文・写真/松村計吾)
明石ブランド真鯛攻略 鯛ラバマスター大集結!
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ライター紹介
松村計吾
大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。