テナガエビを釣って飼育したい!釣り方・飼い方を詳しくチェック
河川の岸際で餌を垂らすと、岩やテトラの隙間から長いハサミを伸ばしてくる生き物がいます。 夏の風物詩として多くのアングラーに親しまれている、テナガエビですね。 ここでは、テナガ…
FISHING JAPAN 編集部夏頃になると河川の岸際で、長い手を揺らしながら移動するエビをよく見かけるようになります。
その特徴的な見た目からテナガエビと呼ばれ、ファミリーフィッシングや初心者アングラーにも人気を誇っています。
テナガエビは釣って楽しいだけでなく、食べても美味しい最高のターゲットです。
今回はそんなテナガエビの生態に迫り、釣り方やさばき方、さらにテナガエビの味わいを存分に引き出せるおすすめ料理をご紹介します。
目次
テナガエビとは、ホンエビ上目テナガエビ科に属するエビの一種です。
河川でよく見かけることから、スジエビとともに「川エビ」という通称でも親しまれています。
テナガエビの体長は20cm前後ですが、種類によっては3cm程度にしか成長しない小型の種も存在しています。
若い個体はスジエビに似て半透明ですが、成長すると体色が緑褐色~灰褐色に変化していきます。
見た目の最大の特徴としては長く発達したハサミ状の脚を持つことで、それが名前の由来にもなっています。
これは数えて2番目の脚(=第2歩脚)が大きくなったもので、第1歩脚が爪になるカニやザリガニとは構造が異なります。
このハサミ状の脚は、メスに比べオスの方が長いのも特徴です。
テナガエビは淡水を好み、主に河川の河口域や湖沼に生息しています。
日本全国でその姿が確認されていますが、特に温暖な地域に多いようです。
テナガエビは春から秋にかけて繁殖期に入り、夏に産卵のピークを迎えます。
卵から稚エビになるまでは海で暮らしていますが、成長するにしたがって河川の河口から上流へ向かって移動する習性があります。
テナガエビの食性は肉食で、周囲の水性動物や小魚などを捕食しています。
あまりにエサが少ない環境下では、共食いをしてしまうこともあるようです。
基本的には夜行性で、昼間は石やテトラポットの下、水草の陰に隠れています。
テナガエビは身近な河川で岸から簡単に狙うことができ、短い時間でも楽しめることからファミリーフィッシングや初心者アングラーに人気のターゲットです。
小さくても引きを感じられ、駆け引きが面白いと毎年シーズンを楽しみにしているアングラーも多いでしょう。
かつて一時的にテナガエビの生息数が減った時期もありましたが、河川の水質改善や環境保全の見直しなどによって増えてきた印象があります。
最近では、都心部の河川でもテナガエビ釣りを楽しむアングラーの姿を頻繁に見るようになりました。
まだ体験したことがない方は、ぜひ一度挑戦してみてくださいね!
テナガエビ釣りは生息地である河川の河口域でおこないますが、河川にあるカバーや地形変化のある場所は絶好のポイントです。
例えばテトラなどが沈んでいるところや、岬状に張り出た場所の流れが当たらないポイントにはテナガエビが集まって生息しています。
その他、藻の密集場所や湾状に凹んだ地形変化も棲み家になることが多く、見逃せないポイントと言えるでしょう。
良さそうなポイントには片っ端から仕掛けを投入して探ってみてください。
テナケガニ釣りにはリールを取り付けるロッドは不要で、伸縮式の竿で充分対応可能です。
道糸や浮き、リーダー、針があれば、釣りの準備は完璧です。
伸縮式の竿の長さについて、川辺で釣りをするため、それほど長くなくても適しています。竿の先端部分だけを使用している方もいるので、1.5mから2mの長さであればアクセスは可能です。
エサには赤虫やミミズ、ゴカイ、ブルーサンドワームなどを利用します。
サイズが大きすぎると針にうまくかからない可能性があるため、1cmほどのサイズにカットしましょう。
テナケガニ釣りでは浮き竿が基本的な装備です。
テナケガニは何かに気づくと、すぐにエサを離してしまうため、浮きが動いても直ぐにはアクションしないことがコツです。
動きが静まった後でゆっくりと持ち上げ、針に掛かった場合は強い引きを体感できます。
株式会社オーナーばりが運営するYouTubeチャンネル『オーナーばり公式チャンネル』では、テナガエビ釣りに関する基礎知識を解説した動画が配信されています。
テナガエビ釣りで使用するタックルや狙うポイント、釣り方など一から丁寧にレクチャーしています。
テナガエビ釣り初挑戦の方にも分かりやすい内容になっているので、ぜひチェックしておきましょう!
テナガエビ釣りに使える編集部おすすめのタックルを、厳選してご紹介しましょう。
実際の使用感も含めてお伝えするので、購入時の参考にしてくださいね。
プロマリン(PRO MARINE) 将月エビタナゴ 100 328805 プロマリン 釣り 竿 タナゴ エビ
プロマリンからリリースされている、テナガエビを釣るためにデザインされた延べ竿です。
とても握りやすくて取り回ししやすいので、テナカエビの微細なアタリを的確にとらえることができますよ。
全長1mとやや短めですが、振出式になっているのでコンパクトに収納でき、タックルバッグはもちろん通常のデイパックや旅行カバンにも入れて持ち歩けます。
これならどこでも気軽にテナガエビ釣りを楽しめるでしょう。
さらに自重は22gと超軽量で、お子様でも簡単に操作できます。
実際に手に取ってみると非常に軽くてシャープな印象です。
振ってもブレを感じず硬過ぎることもありません。
テナガエビのアタリをとらえつつも、それを弾いてしまわない柔軟な調子がしっかりと与えられています。
実売価格は2000円台とリーズナブルなので、家族の人数分揃え、みんなで小川に立ち寄ってテナガエビ釣りを満喫してみてはいかがでしょうか。
オーナーから発売中の、玉ウキが付いたテナガエビ仕掛けのフルセットです。
これさえあれば、延べ竿に装着してすぐにテナガエビ釣りを始めることができますよ。
全長は150cmでハリのサイズは2.5号、種類はOH手長エビを使っています。
ハリスには0.3号、道糸には0.8号を設置しています。
金バリなのでテナガエビから見えやすく、アピール度が高いのが魅力です。
ハリスにはピンクカラーが着色されているので、取り換えの際などにとても見やすいというメリットがあります。
また、ワンタッチで交換できるハリス止めが付いているため、ハリスやハリの交換をスムーズにおこなえるでしょう。
交換用のハリは2組同封されていますよ。
実際に使ってみると、パッケージを開けてから延べ竿にセットするまでがあっという間です。
初めて作業する方でも、簡単におこなえるように組まれているのが嬉しいポイントですね。
低価格設定で手に入れやすいので、予備用にいくつか購入して常時持ち歩くようにすれば、テナガエビ釣りをいつでも楽しめるでしょう。
釣り上げたテナガエビは生かしたままキープしておきたいので、エアーポンプ付きの水汲みバケツがあれば重宝するでしょう。
こちらはタカ産業からリリースされている、コンパクトサイズのエアーポンプです。
本体サイズは6.9×6.3×2.0cm、ウェイトは電池込みで約92gなので持ち歩きにも邪魔になりません。
空気の排気量は1分間で約0.5Lなので、テナガエビを生かしておくには十分です。
消音タイプで使っていてもあまり音が気にならず、ストレスなく使用できます。
本体の裏面にはフックが付いていて、バケツやボックスの側面に装着できるようになっています。
ホースの長さは約70cmで、泡を出すためのストーンが付属しています。
実際に使ってみると、安定感のある作動で長時間の使用に向いていると感じました。
どこにでも持ち出せる手軽さから、他の釣りへの転用もできるので1つ持っておくことをおすすめします。
テナガエビは殻が柔らかく、丸ごと食べられます。
エビ特有の香りと甘みを感じられ、あっさりと軽い味わいが特徴です。
クセがないのでどんな調理法でも楽しむことができます。
茨城県や千葉県ではテナガエビ漁が盛んにおこなわれており、釜揚げや佃煮などに加工したものも市場に出回っているようです。
テナガエビは多くが人々の生活圏近くの川で繁殖するため、場所によってはときおり泥臭さがあることがあります。
その理由から、調理の前には泥を抜き、臭くないようにすることが推奨されています。
エアーポンプを用いてテナガエビを生きたまま持ち帰り、水道水を加えたクーラーボックスやバケツに1~2日保管します。
水が汚れたらすぐに新鮮な水へと取り替え、汚さが消えてきたら泥が抜けた証明となります。
泥抜きを終えたら、テナガエビをボウル等に移し、テナガエビが完全に浸かるくらいの料理酒、または冷水を加えてシメましょう。
最後に全体に塩をまぶしながらもみ洗いをすれば、下準備は全て終わりです。
より具体的な処理手順については、以下の動画をご確認ください。
釣りの魅力を発信するYouTubeチャンネル『さかきゅう』では、テナガエビの下処理法を詳しく解説しています。
泥抜きから締め方まで順を追って丁寧に説明されているため、初心者の方でも簡単に真似ることができます。
動画の後半では、テナガエビの美味しい食べ方についても紹介されているので、ぜひこの動画を参考に作ってみましょう!
テナガエビを下処理できたら、早速料理を作っていきましょう。
今回は、テナガエビを丸ごと使った料理を4種類ご紹介します。
どれも簡単に美味しくできる料理ばかりなので、ぜひ挑戦してみてくださいね!
テナガエビそのものの味を堪能したい方は素揚げがおすすめです。
下処理したテナガエビを油で数分揚げるだけで完成するので、手軽に挑戦できますよ。
シンプルですがテナガエビの旨味が凝縮され、衣の香ばしい香りとサクッとした食感も相まって非常に美味しく食べられます。
揚げる前に片栗粉をまぶして作る唐揚げも絶品で、テナガエビを殻ごと楽しむことができます。
中華料理の定番・エビチリもテナガエビを使って作ることができます。
素揚げにしたテナガエビにチリソースを絡めるだけで簡単にできるので、違った味わいを楽しみたい方にもおすすめです。
チリソースのピリッとした辛味とテナガエビの甘みは相性抜群で、一度口にするとハマってしまう美味しさです。
テナガエビの臭みが取れないときに試していただきたいのが、佃煮です。
テナガエビを醤油やみりん、砂糖などの調味料で汁気がなくなるまで煮ます。
濃い味付けにすれば臭みも気にならず、お酒やご飯に合う一品が完成です。
テナガエビをパエリアの具に加えてみるのも良いでしょう。
オリーブオイルやにんにくで炒めたお米に、テナガエビとアサリなどの貝類を合わせます。
テナガエビは頭や殻などを含め丸ごと使うことで、旨味を存分に活かすことができますよ。
テナガエビは釣ったあと、食べる以外に飼育するという楽しみ方もあります。
飼育にはそれほど場所を取らず、エサも市販のもので対応できるので飼いやすい生き物と言えるでしょう。
慣れると人の姿を見ただけでエサを求めて騒ぎ出すこともあるようです。
テナガエビの生態に興味のある方は、釣り上げた1匹を持ち帰って飼育してみるのもおすすめです。
詳しくはこちらの記事を参照してください。
テナガエビを釣って飼育したい!釣り方・飼い方を詳しくチェック
河川の岸際で餌を垂らすと、岩やテトラの隙間から長いハサミを伸ばしてくる生き物がいます。 夏の風物詩として多くのアングラーに親しまれている、テナガエビですね。 ここでは、テナガ…
FISHING JAPAN 編集部今回はテナガエビの生態や釣り方、おすすめの調理法をご紹介しましたが、いかがでしたか?
テナガエビは身近な川で手軽に釣りを楽しむことができ、幅広い層のアングラーに人気のターゲットです。
釣ったあとは美味しく食べられるので、今までリリースしていた方はぜひ一度料理に挑戦してみましょう。
きっとテナガエビの新たな魅力に気づけるはずですよ!
シラサエビをエサにして魚を釣りたい!ハリへの付け方や弱らせないコツを伝授
シラサエビって見たことはありますか? 淡水に棲むスジエビの仲間で、釣りエサとして関西を中心に人気が高いですよ。 独特の横方向に泳ぐアクションが、魚の興味を惹き付けるのでしょう…
FISHING JAPAN 編集部モエビで釣りたい!万能な釣り餌の使い方や釣り方・飼育方法をチェック
淡水に棲む白く透き通った甲殻類・モエビをご存じですか? 釣り餌として使うと、どんな魚にもしっかりアピールして、好釣果につながると評価の高いエビです。 釣り場近くの釣具屋さんで…
FISHING JAPAN 編集部釣りエサとして使われるエビ5種類を徹底解説!「エビで鯛を釣る」っていうけど、そのエビいったい何エビ?
海釣りでは、エビやカニなどの甲殻類のエサがよく使われます。 特に「エビで鯛を釣る」といわれるマダイ釣りでは、エビエサはなくてはならないもののひとつでしょう。 ところがエサに使…
FISHING JAPAN 編集部DAILYランキング