アオリイカが釣れない理由!エギングって難しいの?初心者のお悩み解決特集
エギングでアオリイカを釣る人が、ある時期爆発的に増えたように感じます。 近郊の港はもちろん、釣り専門誌やサイトで取り上げられた地方の釣り場には、週末になるとエギングロッドを手に…
FISHING JAPAN 編集部アオリイカは、イカ・タコ大好き人間が多い日本人にとって非常に身近な存在です。
釣りの対象になっているイカには、ポピュラーなスルメイカやケンサキイカなどがいますが、沖縄など南の海に多いコブシメと並んで大きくなり、味も1級品といわれるイカの王様がアオリイカです!
アオリイカは、大きくなるだけでなくなかなか賢いので釣り上げるにも駆け引きが大切で、そんな面白さからファンが急増し、今では堂々と釣りの一ジャンルを占めるまでになりました。
今回は、そんなアオリイカのプロフィールと合わせて、シーズンに入った兵庫県明石沖のバーチカルエギングをリポートして行きましょう!
目次
アオリイカは、かつて地元の釣り人が夕飯の食材にしようとふらりと出かけて1、2ハイ釣ったらさっさと帰るという気軽な釣り物だったと言われています。
そんな気軽な釣り物なら…と、都会からもどっと釣り人が押し寄せ狙うようになったために今日のようなエギングブームが起きるようになりました。
アオリイカは、スルメイカやケンサキイカほど大量に取れないイカなので、都会では小料理屋や寿司屋さんに刺身やにぎり寿司で並ぶぐらいで、一般にはあまりなじみがありません。
でも、アオリイカの味を一度知ったら病みつきになること間違いなしなほど、非常に美味しいイカなんです。
アオリイカという呼び名は、その形が馬具のひとつで泥よけに使われる障泥(あおり)に似ているところから付けられたと言われています。
水中で優雅にヒレを広げて泳ぐ様が芭蕉の葉の形に似ているのでバショウイカと呼ぶ地方もあるし、生きているときは体が透き通っていて水と同化してしまうためミズイカとも呼ばれているそうです。
また産卵の時期には卵を産み付ける藻の周りにも多いのでモイカと呼ぶ地方もあります。
アオリイカには、耳とかヒレと呼ばれるものが体の周り全体にあるため、見た感じは体の中に石灰質の甲をもったコウイカに似ています。
でも実は体内に細くて長いセロファンのような軟骨をもっている、ヤリイカやケンサキイカと同じツツイカの仲間です。
水中では、触腕とよばれる2本の長い腕を使って一瞬のうちに小魚などを捕らえ、まず頭にかぶりついて即死させてから食べるけっこうどう猛なイカで、非常に食いしん坊です。(笑)
非常によく食べ、なんと1年で3kgにまで成長する個体もいます。
アオリイカは、厳冬期を除けばほぼ一年中釣れますがベストシーズンは春と秋です。
春に釣れるアオリイカは種イカと呼ばれる大型で、産卵のために浅場の藻の多い磯や波止周りへ寄ってくる時にショアから狙うことができます。
時期は4月から5月にかけてで、西日本では毎年、ゴールデンウイークのころにピークを迎える釣り場が多く、釣り場も賑わいます。
この時期に釣れるアオリイカは1~2キロが多く中には3キロ近い大物、胴の長さだけで40~50cmもある大型が狙える時期です。
一方で、秋のアオリイカ釣りは、数釣りを楽しむことができます。
イカの仲間はほとんど生後1年で産卵して死んでしまうものがほとんどでアオリイカも例外ではなく、1年で死んでしまいます。
春~夏にかけて孵化したアオリイカは、その年の秋には500~800gになり年を越えると1~2キロ、成長の早いものは産卵前には2~3キロの大型にまで成長します。
だから秋のシーズンはその年の春に生まれた新子と呼ばれる小型が人気のターゲットになり、秋の初めのシーズンはコロッケとかハンバーグと呼ばれる手のひらサイズのものが中心になります。
秋の終わりごろには500gを超える大きさになるので、十分に引きを楽しませてくれますよ!
アオリイカを狙う時、船から竿下に餌木を投入して行う釣りをバーチカルエギングと呼び、明石海峡に面した兵庫県の明石周辺では、夏の終わりから秋にかけてバーチカルエギングが盛んになります。
シーズンの初めは夕方出船の半夜釣り、イカが深場へ落ち始めると日中の釣りに変わり、どちらも人気です。
そんなアオリイカ釣りが佳境に入ったと明石のイカ名人から聞き、昼釣りが始まった10月の下旬にアオリイカ釣りにでかけました。
明石漁港にある乗合船乗り場は、午前5時過ぎから大変な賑わいでイカ釣りとノマセ釣りの釣り人がそれぞれの船に分乗して午前6時前にようやく出船しました。
晴れの予報でしたが曇天で、ときどき雨がぱらつくこともありましたが、海は穏やか。
ポイントに到着するまでに、心はすでに晩御飯で食べるはずのアオリイカの刺身へと飛んでいて、むちっとした食感と身の甘さに感激している自分を思い描きます。
(こういうのを「捕らぬタヌキの皮算用」っていうんでしょうね。)
一人苦笑いしている間に、もうポイントに到着し、スタートは明石前のやや深い場所からでした。
水深は20mぐらいで、仕掛けは、和田リグと呼ばれるもので幹糸4号、ハリスが3号でオモリのすぐ上に回転式のサルカンを付け、勝手に上に移動しないようにウキ止めが付けてあります。
3号のハリスは1ヒロの長さでその先に餌木を結べば完成という非常にシンプルなものでした。
バーチカルエギングのキモは、タナの取り方と餌木の選び方にあるといっても過言ではありません。
オモリが底へ着いたらすぐにリールを4、5回巻いて底を切り、基本はそのタナで、ときどきしゃくりを入れ餌木をフォールさせながらアタリを待つのだが、当らないときは、タナを上げてみたり下げてみたりのこまめさが必要です。
次に悩むのが餌木の選定です。
明石で実績があるのはダートマスターの緑、でも日によっては違う色ばかりに乗ることもあるそうで、とりあえず緑を試してから他の色にローティションしていくのがセオリー!
でもこの日は曇天で周りも暗かったので、明るい色がいいかも知れないと、これも定番餌木のオレンジから試してみました。
一流し、二流し、何が気に入らないのかイカが乗らない…
そんな中、隣で竿を出しいるイカ名人は、早速掛け、いきなり800g近い良型のアオリイカを抜き上げていました!
餌木を盗み見るとダートマスターのバイオレット。
バイオレットカラーに換えるべきか?と悩んだが、生来、へそ曲がりなのでそのままオレンジで通します!(笑)
ようやく自分の竿にイカの気配があったのは、それからなんと2時間後。
その間、悩める子羊さながらに餌木を換えまくった成果が、ようやく出たみたいです。
1パイ目は500gほどのまずまずのサイズ、そのあとは、重いだけで余り引かないコウイカが2ハイ続いて、2ハイ目のアオリイカが来たのはさらに1時間後。
イカ名人は、船長と談笑しながら遊び半分で竿を出しているが、それでもすでに5ハイ釣っていて、なかなか追いつけません。
最期の潮は、淡路沖の深場を流し、この場所でてっきりコウイカだと思って釣り上げた奴が、本命のアオリイカで、これが一番小さかったがようやく3バイのアオリイカを釣り上げることができました。
アオリイカはこれで打ち止めで、コウイカの3バイと合わせて合計6パイ。
何とかお土産になりました。
胴調子の竿なのでシャクリを入れたとき必要以上に餌木が跳ねないので誘いやすく、キロ級の良型が掛かったときもやり取りしやすいのが特徴のロッド。
軽くて持ち重りしないから一日、手持ちで釣っても疲れないのが利点です。
重さ僅か220g、ギア比6・9のハイギアタイプの小型両軸リール。
小型軽量なので、竿とのバランスがよく釣りやすいために疲れにくいのが特徴です。
しなやかで強度もある8本よりのPEライン。
太さは1号か1・5号がおすすめです。
50mを超える深場を釣ることもあるので、リールには最低100mは巻いておきましょう。
ラインの先に3~4号のフロロのリーダーを付けてからでかけましょう!
アオリイカを美味しく食べるためには、鮮度を落とさないよう上手に持ち帰ることが大切です。
釣り上げたイカは、スカリなどに入れて換えるときまで生かしておくことも出来るが、磯場でウツボなどがいる場所では食われることがあるので要注意。
もし、生かしておく場所がないときは釣り上げるたびに締めて、しっかりスミを吐かせてからクーラーボックスなどに保管しておきましょう!
野締めするには、専用の締め具が市販されているしナイフを使って締めるのもいいです。
耳と呼ばれる部分を下にして頭と胴の付け根の部分にナイフを入れるのですが、真下ではなく斜め45度ぐらいの角度で突き刺すと、一瞬にして色が抜け身が半透明になります。
これが締まった証拠なので、氷に直接当てないよう1パイずつビニール袋などに入れてクーラーで保管してください。
もし、身の半分しか半透明にならないときは、もう一度ナイフをずらして刺してみてくださいね。
胴全体が半透明になったらOKです。
上手に持ち帰ったら、上手に捌くことも大切です。
まず、一番に注意したいのはスミ袋を破かずに料理することです。
アオリイカの目が上になるようまな板の上に置き、胴の真ん中から軽く包丁を入れます。
包丁が硬いものに触れたらそれ以上深く切らないようにしましょう!
硬いものとは胴のセンターに入っているセルロイドのようなキチン質の軟骨で、切り込みから指を入れ両側に開きながら身と骨を剥がしていきます。
身が綺麗に剥がれると軟骨を取り出し、身の端を押さえながら頭の部分を掴んで胴の先端に向け引っ張っていくと、内臓ごと剥がれるのでスミ袋を破らずに上手に捌けますよ。
あとは破らないよう気をつけながらスミ袋をつまんで取り除いてくださいね。
お造りにするときは、胴のてっぺんから皮を剥いでもいいし、耳の部分と胴を左右に引き裂くようにして剥がしてもいいです。
お造りにするときは、布巾などを使って胴の内側の薄皮を綺麗に取っておかないと食感が悪くなるので薄皮はきれいに取り除きましょう。
小型のアオリイカを造りにするときは、胴の真ん中から2つに切り、そのまま横切りにしてもかまわないですが、1kgを超える良型になると身が硬過ぎて食べるのが大変です。
そこで、身の表面に格子状に切れ込みを入れるか、胴を食べやすい長さに横切りにしてから、今度は食べやすい幅で縦切りにすると歯応えが軟らかくなります。
これはイカの繊維が横に走っているためで、この繊維を断ち切るように縦切りにすると食感が軟らかくなります。
なのでお造りにするときはイカの大きさに合わせて調理することがポイントといえます!
フライパンにごま油を入れ熱したら、野菜を一口大に切りイカは飾り包丁を入れて一緒に炒めてください。
ある程度火が通ったらダシの素、酒、醤油、オイスターソースで味を調え、最後に水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成!
燗をした紹興酒との相性もピッタリ、夜寒の日に味わいたい一品です。
野菜は好きなものをチョイスしてイカの造りと混ぜ合わせるだけの料理だが、ぴりりと辛くてビールのお供に最高です!
野菜とイカは食べやすい大きさに切りボウルに入れ、調味料は、コチジャン、砂糖、酢、白ダシ、味噌、白ごまで、これを野菜とイカにふりかけよくかき混ぜてからレモン汁を搾ってください。
ピリ辛の味が心地よくてついついビールが進む料理です!
ゴーヤは塩揉みしてから、さっと茹でておく。イカも食べやすい大きさに切りしっかり湯がいておきます。
イカとゴーヤをボウルに入れ種を取った梅干しを千切って入れ、ポン酢と少量の砂糖を振りかけてからよく混ぜましょう。
仕上げにかつお節を振りかけたら完成!
梅干しやポン酢の酸っぱさがゴーヤの苦さを打ち消してくれるので食べやすく、お酒の肴に最適です。
今回は、アオリイカの釣り方や特徴についてご紹介しました!
釣って楽しく、食べて美味しいアオリイカをみなさんも堪能してみてはいかがでしょうか?
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