ワラスボのアップ写真

ワラスボってどんな魚なの?干潟に棲むエイリアンそっくりな珍魚をチェック

FISHING JAPAN 編集部

これは独特な顔つきの魚で、あまり釣り場でもお目にかかったことのないタイプですね。

どちらかといえば、映画館で遭ったような・・・あのエイリアンとそっくりな風貌ですから、性格も狂暴極まりないのでしょうか?

今回は佐賀県の干潟エリアに生息するワラスボについてご紹介しましょう。

ワラスボの詳しい特徴や生態、料理などを動画も交えて見ていきましょう。

きっと恐ろしい見た目からは想像できない、ワラスボの愛らしい一面(?!)を垣間見られるはずです。

ワラスボってどんな魚?

ワラスボとは、スズキ目ハゼ科に属する魚のことです。

この見た目でハゼの仲間だといわれても、ちょっと首をかしげてしまいますよね。

全長は40センチ前後にまで成長し、オスとメスを比べると、オスのほうが大きいとされています。

外観は、ヒレがそれぞれ独立せずにつながっているので、ウナギっぽく見えます。

顔は、画像のようにイカツイ!そしてグロテスクな印象。

よく見ても目の位置が定かではありませんが、小さな点に見えるのが眼球です。

生息地については後ほど詳しく説明しますが、棲んでいる環境に影響されて小さく退化してしまったのかもしれませんね。

ワラスボを捕獲するために干潟へ出撃した動画はこちら

ワラスボの特徴

ワラスボの特徴といえば、やはり口の周りに生えている牙でしょう。

ズラリと外側に一列に並んでいる見た目から、ワラスボを目にした多くの人はエイリアンに似ているという印象を受けます。

この牙で獲物をとらえて豪快に捕食!というイメージですが、実は噛まれても痛くありませんし、ケガを負うほどの鋭さは持ち合わせていません。

見掛け倒しとはまさにこのこと、ワラスボはエイリアンのように狂暴ではないのかもしれません。

その様子を克明にとらえている動画を発見しました。

アクアリウムの中で飼い主からエサを与えられていますが、なんとも優しい食い付きぶり。

一緒に入っているハゼやエビのほうが、積極的に捕食しようとしています。

水槽の中で飼われているワラスボが捕食している動画はこちら

ワラスボの生息地

ワラスボは、どこに棲んでいるのでしょうか。

我々が釣りをしていても、その姿を見かけたことはありませんし、偶然釣れてしまった経験もありません。

実はワラスボは、九州地方の佐賀県にある有明海に棲息しています。

有明海の干潟といえば、ムツゴロウが有名ですが、同じような環境で泥の穴の中に潜んでいるようです。

干潟や柔らかい泥に5~8個程度の巣穴を掘り、そこに棲む習性があります。

この環境によって目が退化し、皮膚の下に目が隠れていきました。

現在有明海の干潟の環境変化が問題視されていますが、その驚異はワラスボにとっても例外ではありません。

環境省の汽水・淡水魚類レッドリストで2007年版からワラスボは絶滅危惧種として掲載されるようになりました。

日本以外では朝鮮半島、台湾、中国で生息が確認されています。

ワラスボのとらえ方

有明海の干潟では、ムツゴロウ捕獲に使う舟=潟スキーなどを用いて、ワラスボをとらえることができます。

地元の方にレクチャーを受けて、いざ泥の干潟へ!

ところどころに開いている穴に、専用の金具を突き入れてワラスボをつかまえるのですが、カンタンにはいかないようですよ。

干潟の上を自由に動き回れるようになるには、ずいぶんと修練が必要でしょう。

干潟が満潮になれば、あんこう網という仕掛けで、干潮になれば、すぼかきなどの伝統的な漁法でとらえています。

ワラスボゲットを目指した動画はこちら、果敢にチャレンジしているのが頼もしいですね。

ワラスボをとらえるために干潟へ出撃した動画はこちら

ワラスボの生態

ワラスボの生態をチェックしてみましょう。

先ほど説明したように、有明海の干潟の泥に、巣穴を掘って暮らしています。

そして海の潮が満ちて干潟を浸すと、海中に泳ぎ出してきます。

ワラスボは肉食性で、小魚や貝類・エビやカニなどの甲殻類など、小動物を捕食しています。

以前、現地の漁業者の間でアゲマキガイ(=クセのない味の二枚貝だが、現在は個体数が減り、有明海の希少な貝として知られる)を食べて減らしているとの見解がありましたが、そういう食害に至っている事実や研究結果は、まだ出ていません。

ワラスボの産卵時期

ワラスボの産卵の時期は、春の終わりから夏にかけてです。

作った巣穴の壁に、小さな水滴の形をした卵を産み付けますよ。

産卵後3日ほど経てば孵化を開始、そのときの状態では普通の魚と同じように、大きな丸い目と大きく開く口が付いています。

成魚に育っていくにしたがって、まず目が退化したように小さくなり、口が上向きに切り替わってしまいます。

前述の牙は、このタイミングで外側において発達するようになるのです。

また目が小さく残っているというより、ピット器官として機能していると考えたほうがいいでしょう。

ピット器官とは、赤外線を感知する器官のことで、目が退化してしまった生き物に付いているケースが多々あります。

ちなみにメスが産卵し、その卵が孵化するまではオスが卵の世話をする習性があります。

ワラスボの食べ方

ワラスボはグロテスクな見た目ではありますが食べることができます。

新鮮なものは刺し身や寿司、味噌汁などにして味わうことができますが、たいていの場合は内蔵を取って干し、揚げたり炙ったりして調理します。

筆者は一度ワラスボを食べたことがありますが、旨味があり骨はまったく気になりませんでした。

全国的な流通はほとんどないため、有明海付近に出かけることがあればぜひワラスボ料理を食べてみてくだいね。

ワラスボを調理している動画はこちら

ワラスボを干潟でとらえるのにおすすめのアイテムはこちら!

ワラスボを干潮時の干潟でとらえるのに便利な、おすすめアイテムをご紹介しましょう。

かといって、潟スキーとかさすがにネット通販では見かけないので、服装や熱中症対策グッズを中心にピックアップしてみます。

他の釣りにも当然活かせますから、参考にしてくださいね。

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タカミヤから提供されている長靴、一言で言えばウェーダーの短バージョンといったところですね。

股下までの長さがあるため、潟スキーを楽しむ際には大変適しています。

事実、この長靴は脱いでも自立するので、ベルトなどでズボンや他のものに留めて保持する必要はありません。

フェルトソールを使用しているため、潟スキーを傷つける心配もありませんから、思う存分ワラスボを獲りましょう。

更に、使用後の水洗いメンテナンスも簡単に行えますよ。

ダイワ(DAIWA) フィッシングウェーダー タイトフィットラジアルウェーダー ブラック LL RW-4301R-T

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ダイワから発売中の胸までカバーしてくれるウェーダーです。

ラジアルソールなので、しっかりと干潟の泥をとらえて前進することができるでしょう。

内側は、スーパーメッシュ素材になっていて蒸れにくいですから、暑い中での作業も快適におこなえるでしょう。

専用のポケットが、内側に設置されていて、大切なスマホなどをきっちり保管してくれます。

耐久性も高いので、長く使い続けられるでしょう。

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こちらは、シマノから出ているドライシールド素材を用いた、ストッキングウェーダーです。

ドライシールドとは、シマノが独自に開発した透湿・防水生地のこと。

外からの水滴は弾いて、中で発生した水蒸気は放出してくれる特徴を持っています。

これなら長時間に渡ってワラスボ獲りを実践することができますよね。

ストッキングタイプなので、アウトドア用のシューズを履いて干潟に出るようにしましょう。

ダイワ(DAIWA) リバーシブル撥水ハット ブラック フリー DC-90009W

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強い陽射しを遮ってくれる、ツバの面積の広いハットタイプです。

レインマックス生地で防水と透湿機能に優れていますよ。

汗をかいても気にせず作業を続けられそうですね。

首の後ろ側や側頭部も直射日光を避けられるので、疲れてしまうことを避けられます。

水分補給をおこないながら、ワラスボを見つけるようにしましょう。

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水泳やサーフィンの際に着用するロングスリーブシャツは、暑い季節の紫外線対策に有効です。

熱中症を防ぎたい人にもおすすめで、最初はそのフィット感から窮屈に思うかもしれませんが、着慣れるとこれほど快適なウェアはないでしょう。

首周りから手首まで、しっかりとガードしてくれるので、安心して作業に没頭できます。

ロングスリーブシャツの上から、薄手の半袖Tシャツを着ておけば、身体の線を気にする必要もなくなるでしょう。

着替え用に何着もクルマに積んでおくと、汗をかいても対処できますよ。

最後に・・・地元で愛されるワラスボ?!

グロテスクな見た目に驚かれた方もいるかもしれませんが、この特徴的な外見に目を付け、ワラスボを地元のシンボルにしようという動きもあります。

漁場のある佐賀市ではなんとワラスボが主役のムービーが制作されるほどの盛り上がりを見せています。

その他にも、ワラスボの写真やイラストの入ったラーメン(名前はなんと「エイリアンラーメン」!)や栄養ドリンク(こちらの名前は「エイリアンエナジー」!)など、様々な形で商品化されています。

味が気になるところですが、思わぬ形で地元の人気者になっているようです。

きっとあなたはワラスボが好きになったはず!

ワラスボの特徴や生態・食べ方や、干潟でのおすすめアイテムをご紹介しましたが、いかがでしたか?

恐ろしい見た目とは裏腹に、噛まれても痛くないところや、オスが卵の世話をするなど、愛着が持てる一面も見ていただけたのではないかと思います。

地元のシンボルになりつつあるワラスボ。

存在がもっと全国的に認知され、ワラスボひいては有明海の保護について多くの人が考えるようになったらいいですね。

有明海に行くときにはぜひワラスボ料理、そしてワラスボの商品をチェックしてみてください!

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