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湧きよし、味よし、サイズよし マダコファンへ徐々に浸透中
今シーズン、異常とも思えるほど釣れた東京湾のマダコは現在も例年以上の釣れっぷりを見せている。
そんな中、マダコファンから新たに注目を浴びているのが九十九里飯岡沖だ。
すでに6月あたりからスタートしつつも、まだ認知度が低いせいか出船回数も情報も少なかった。
ところが、ここへきて釣果が上昇したせいかファンのニーズが高まり、船宿では午前、午後釣りの2便体制で本格的な乗合出船が始まっている。
ポイントは港から10〜15分の飯岡港前の水深8〜15m前後。
飯岡沖の特長はサイズのよさ、メインは食べごろの1kg前後ながら時折3kg級の大型も釣れること。
トップで10杯前後だが、ポイントはまだまだ未開拓。
これからも目が離せない釣り場といえるだろう。
目次

これは2kg級、 これ1杯あれば十分のサイズ
「以前からいるのは分かっていたんですよ。テンヤマダイやってても引っ掛かってくることありましたから。ちょうど夏場で一つテンヤも食いがイマイチだったんで、じゃあやってみようかってことで試し釣りを何度かやって、ある程度ポイントも絞れてきたので乗合を開始したんです」と話してくれたのは、優光丸でマダコ船を担当する木村章吾船長だ。
釣り場は港から10分ほどの近場を中心に各所転々とといった感じで、水深は8〜15mをメインに深くても20mまで。
「もっと深い所にもいるんでしょうけど、まだ探り切れていないって感じですね」とのことだ。
岩礁帯の根や根の際を狙っているとのことで根掛かりは多いが、東京湾のストラクチャー周りほどではなく、取材当日は潮が速かったが、意外と外せる根掛かりもあって私がロストした仕掛けは1組だけ。
潮がほどほどならもう少し根掛かりを減らせそうで、それほど釣りづらさを感じる釣り場ではなさそうだ。
釣れるタコのサイズは500g級の小型も交じるが、リリースサイズはほぼ皆無と言ってよく、1〜1.5kg級がレギュラーで、大きいのは3kg級と型も申し分ない。
数も出船のたびにトップはツ抜けで、平均一人4〜5杯と文句なし。
目下釣れるタコは居着きのようだが、エリア的には渡りのタコも期待できるはず。
「何せ初めてだから分からないことだらけですが、きっと渡りのタコも入ってくると思うんですよね。それがいつになるか分からないけど」と船長。
茨城方面では毎年11〜12月ごろに渡りの大ダコがやって来るので、飯岡沖でも同時期以降か。
いずれにせよ今後にも大いに期待したいところだ。

この日は1kg弱も多かった
良型対応のパワーのある餌木タコ用タックルで
釣り方は東京湾を参考に餌木を使ったいわゆる餌木タコで、オモリは30号。
竿は専用ロッドのほか、テンヤタチウオ竿や軟調ヤリイカ竿など。
先調子の竿のほうが小づきやすく、型がいいのでバットパワーのある竿が望ましい。
リールは手巻きの小型両軸で、巻き上げ力のあるパワータイプがおすすめ。
竿を立てたままポンピングせずに巻くためで、カワハギ用などはパワー不足。
道糸はPE3号が標準ということもあり、ヒラメ用のリールを使えば問題ない、というかジャストフィットだ。
道糸の先には先糸として、フロロカーボン8号を1mほど付けておきたい。
釣れたタコが道糸に絡みつくと面倒だからで、接続は摩擦系のノットの必要はなく、チチワ同士のループノットでもいいしサルカンを使っての接続でもよい。
餌木の色については、東京湾同様白と黄色は鉄板のようだが「ピンク、グリーンにもよく乗ってますよ」と船長。
当日の竿頭氏は「後半ブルーによく乗った」と言い「こげ茶とか黒とか濃い色がいいみたい」という方もいた。
タコがどこまで色を判別しているかは不明で「色は関係ない」と言い切る方もいるが、気分転換を含めた気持ちの問題で色いろな餌木を試すのも楽しみの一つだろう。
ブタの背脂やトリ皮、ソフトルアーなどを餌木に巻くのも流行っている。
「気のせいのような気もする」と船長は言うが、これも餌木の色同様で、手釣り時代からのティンセルやタコベイトなどを含め、あれこれ試してみるのも面白そうだ。
根掛かりのある釣り場なので、オモリや餌木は多めに持参しよう。
オモリは捨て糸式にしておくと餌木のロストは少なくなるのでおすすめだ。


オモリを底に着けたまま速く小づいて餌木を動かす
私がタコ釣りを始めたウン十年前、船長から教わったのは「小づきは細かく早く」というもの。
もちろんその時代は手釣りで、餌木ではなくカニを縛ったタコテンヤだったが、「テンヤが浮かないような小づき幅で、とにかく早く小づくのがコツ」と教わった。
これは餌木タコ釣りに関しても同じだと思う。
オモリは底に着けたまま、オモリが寝たり立ったりでコトコトとなるべく早く小づくのがコツだ。
ただし慣れないと自分では動かしているつもりでも、実際には糸がたるんだり張ったりしているだけで、海底の餌木は少しも動いてないなんてこともあって、これではタコは乗ってこない。
とくに潮が速いときにこの傾向は強い。
こんなときには「早く小づく」は置いといて、ゆっくりでもいいからオモリを少し浮かせてトン、浮かせてトン、と確実に餌木を動かしてやろう。
タコが乗ってくると、それまでトントンとかコツコツと硬質に感じていた小づきの感触が、ムニュ〜ッとかモタ〜ッとしてはっきりとしない小づきの感触に変わってくる。
このときにはまだ足1本で餌木に触れているだけかもしれないので、止めずに5〜10秒小づき続け、しっかりとタコが餌木に覆いかぶさる間を与えてから合わせる。
強い合わせは必要ないが、しっかりとハリ掛かりさせるイメージで竿先を海面から頭上までストローク大きく合わせよう。
事前情報で「飯岡のタコはバラシが多い」と聞いていて、そのときには「慣れない人が多いからかな?」くらいに思っていたのだが、実釣を経験して確かに多いと感じ、実際に自分も一度バラしてしまった。
当日は潮が速かったから、糸フケもあって合わせが甘い傾向にあったのか、巻き上げ中に潮の変化を受けて小型のタコはスルリとハリから外れてしまったのか……。
一日だけで正確なところは不明だが、他エリア以上にしっかりとした合わせが必要と感じた。
優光丸では基本的に横流しで釣っていくが、潮の流れが速い場合はエンジンで船を立ててポイントを流していく。
どちらの場合でも「タコはいる所には固まっているみたい」と船長が言うようにだれかに釣れたときはチャンスタイムととらえ「次は自分」と小づきに集中しよう。

1kg級の良型連発 入れ乗りタイムあり
8月の下旬、突然降って湧いたような「飯岡マダコ」の情報。
これは実際に行って見るべし釣ってみるべし、ということで情報の発信元、飯岡港の優光丸へと釣行した。
4時半に11名の釣り人を乗せて出船。
平日の新しい釣り物というのに結構な人気ぶりだ。
釣り場へ10分ほどで到着。
「水深は9mです。根掛かりしますから気を付けてください」のアナウンスで釣りを開始した。
仕掛けを投入し糸がフケたが、着底の感覚がない。
あれ?
で竿をあおってみるとガッツリと根掛かりだ。
しかし角度を変えて何度かあおるとうまい具合に外れてくれた。
しかも何やら重い。
ラッキーなことにタコも乗っていて、釣ったというより釣れちゃったで600g級と小型ながら飯岡の初タコを取り込んだ。
おそらく着底と同時か、その直前にタコが乗り、オモリが着底する感覚が伝わらなかったのだろう。
朝イチから幸運な一杯を手にしたものの、その後は船中でもなかなか竿が曲がらない。
辺りはまだ薄暗く、普段は真っ昼間に釣っているので「タコがまだ起きていないのでは?」なんて冗談も口を突くが「タコは夜行性とも聞くしな〜」である。
朝イチのポイントは船中小型を数杯追加しただけで移動となる。
15分ほど走った次なるポイントは水深15m。
ここでは右舷トモで1kg級が上がり、その後左ミヨシ、右トモ2番と間を置きながらも連発した。
型もよくほとんどが1kg超級、中には2kg超と思われる良型もいた。
8時を過ぎたころには一時入れ乗りの場面もあった。
自分も朝イチと同サイズを釣った直後に1kg級と連発で乗った。
この時点でオデコは船中一人だけと平均して乗っている。
ここまでは横流しで釣っていたので、座席の有利不利がなかったのもその理由の一つだろう。
しかしここからは潮が速くなった。
「横流しだと2kn近く流されちゃう」と船長。
こうなると反対舷とのオマツリも多くなり釣りにならず、エンジン流しでの釣りとなった。
そこでペースを上げたのが左舷ミヨシ氏。
ポンポンと良型を連発し、聞けば6杯目と言う。
竿頭は決まったかなと思われたところ、右舷トモ2番の髙木さんの連チャンが始まる。
船中どこかしらで竿が曲がるが、明らかに一人ペースがいい。
仕掛けを見せてもらうと、グリーンとブラック、そしてブタの背脂を巻いたブルーの餌木3個。
とくに背脂巻きのブルーによく乗っているようだ。
「先週は餌木2個で釣っていたんだけど、今日は3個でのアピールが効いたみたい」と教えてくれた。
結局、髙木さんが10杯を釣って竿頭。
残念ながら一人オデコとなってしまったが、船中では4〜5杯を釣った方が多かったようだ。
この数でも良型が多いだけにネットはズシリと重くなった。
「釣れていればしばらくは乗合を続けるつもりです。
正月用のタコまで続くといいですね」と船長。
新メニューだけに先読みは難しいが、新たな看板として定着することを願ってやまない飯岡沖のマダコ釣りだ。

持ち上げるのも苦労する2kg級

当日は良型がそろった
竿頭に聞く、本日の当たり餌木は?
新エリアのマダコ釣り、どんな餌木に乗るのか興味津々だったが、基本的には東京湾と同じでいいようだ。
ただこの日の竿頭氏が、「色いろ取り換えたけど、最終的にはこれがよく乗りました」と見せてくれたのは腹が白で背中がブルーのあまり見かけない餌木。
これにブタの背脂を巻いて使っていたという。
「餌木なのか背脂なのか」と本人も効果に半信半疑ではあるようだが、後半の怒とうの連チャンを指をくわえて眺めていた身としては、絶対に欲しい餌木に思えてしまうのである。

中央が当たり餌木。ブタの背脂がよかったのか、ブルーの色がよかったのか

マダコ用のティンセルに3個餌木の組み合わせ
INFORMATION
九十九里・飯岡港 優光丸
090・7731・3470
▼備考=予約乗合、4時半集合。一つテンヤマダイ、ヒラメへも出船
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隔週刊つり情報(2025年10月1号)※無断複製・転載禁止

