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FISHING JAPAN 編集部みなさんは、ティラピアという魚を知っていますか?
あまり聞き馴染みのない名前だと感じる方もいるかもしれませんが、近年国内の温かい河川でよく見かけるようになりました。
実はティラピアはアフリカ原産の外来種で、本来食用として日本に持ち込まれた魚です。
今回はそんな謎多きティラピアのルーツに迫り、生態や釣り方、味わいまで一挙にご紹介します!
目次
ティラピアとは、スズキ目カワスズメ科に属する淡水魚です。
体型はいわゆる鯛型をしており、体長は40cm前後に成長します。
ティラピアは水温の高い河川を好み、主に温泉地帯に生息する魚です。
日本では沖縄県を中心に、熊本県や鹿児島県など九州南部でその姿が多く確認されています。
ティラピアは環境適応能力が非常に高く、10度~40度の幅広い水温にも耐えられると言われています。
また、雑食性の魚なので植物性のプランクトンから小魚まで、何でも食べることができます。
ティラピアは特に産卵期が決まっておらず、適切な水温下であればいつでも産卵が可能です。
卵や孵化した稚魚は、メスの口の中で守られて育ちます。
ティラピアは元々アフリカが原産地の外来魚で、日本だけでなく、世界中に生息が確認されています。
ティラピアが初めて日本に導入されたのは1962年頃で、当時の食糧問題を解決するためのたんぱく質源として持ち込まれました。
食物として日本に取り入れられたティラピアには、ナイルティラピア、モザンビークティラピア(カワスズメ)、ジルティラピアの3種類があるのですが、どれも完全に定着するまでの流通はありませんでした。
その理由としては、汚染された川でも生きられることや内臓が黒色で味が独特なこと、特にティラピアが多く生息している沖縄では川魚の摂取が一般的でないことが考えられます。
しかし、ナイルティラピアについては現在でも中華料理等での人気があり、チカダイやイズミダイと呼ばれる名前で市場に出回っています。
先に述べた通りティラピアは環境適応能力が高く、非常に強い生命力を持ちます。
この生命力の強さが、人々や生態系に良い影響を与えることもあれば、反対に問題を引き起こすこともあります。
ここでは、それぞれの一例をご紹介しましょう。
ティラピアは水質が悪い川でも生き延びることが可能で、さらに酸欠や汚染に対しても耐性を持っているため、最適な養殖魚種とされています。
日本ではあまり行われていませんが、ティラピアが出回っている国では通常は大量に養殖が行われています。
さらに、何でも食べる雑食性という特性から、養殖に必要な餌の費用が抑えられ、流通するときの価格も安く設定できるという利点があります。
野生化したティラピアが温かい地域で大量に繁殖し、生態系に問題が出ていることも事実です。
日本では沖縄県の河川に特に多く生息しており、在来種への悪影響が懸念されています。
そのため、環境省はティラピアを生態系被害防止外来種に指定し、被害防止に努めています。
ティラピアは特にタイ全土で大いに養殖され、国民の食卓に欠かせない魚種となっています。
タイにてティラピアが盛んに流通し始めた背後には、実は日本が大いに関与しているのです。
1950年代に、食糧短期の兆候が見え始めたタイを訪問した皇太子明仁親王は、この困難な状況を救うためにティラピアの稚魚を贈呈しました。
成功に繁殖させたタイ国王は、そのティラピアを国内全面に拡大しました。その成果として、ティラピアは国民の主要なタンパク質源として位置づけられました。
今日でも、このエピソードはタイ全域で語り継がれ、「天皇の魚」として大切に扱われ、堪能されています。
ティラピアは、温かい河川であれば日本でも釣りを楽しむことができます。
雑食性で気性も荒いのでルアー釣りに最適なターゲットと言え、大型になるとその引きもなかなかのものです。
大きな個体は体長80cm程度にまで成長しますが、バス釣り用のタックルで狙うことができ、ルアーがなければ食パンやソーセージでも釣れますよ。
登録者数125万人の人気YouTubeチャンネル『おーちゃんねる』では、ティラピア釣りを紹介しています。
ロッドがしなりルアーのフックが折れてしまうほど、大型サイズのティラピアが掛かっています。
動画ではバスロッドではなく、管釣りなどで使うトラウト用タックルを使用したそうです。
50cmを超えるティラピアは非常に迫力があり、見応え抜群です!
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ティラピアは姿かたちだけでなく、身の味もクロダイやマダイに似ていると言われています。
先に述べたイズミダイという流通名も、タイに似ていることや淡水域に生息していることからそう呼ばれようになりました。
日本では現在はあまり釣ったティラピアを食べる人はいませんが、たまに市場に流通します。
諸説ありますが、かつて日本でも回転寿司などでタイの代わりに使われていたという歴史もあるようです。
世界的には食用として重宝され、特にフィリピンなどの東南アジアでは好んで食べられています。
ティラピアの淡白で肉厚な白身はタイに似ており、どんな料理にも合うと言われています。
養殖の個体には臭みがないため、世界各国で好んで食べられているのもうなずけます。
ただ、自然で釣れたティラピアの場合、その環境によっては臭いが気になることもあるようです。
いずれにせよティラピアは淡水魚なので、火を通して調理することをおすすめします。
ティラピアの加熱料理で特におすすめなのがムニエルです。
白身魚の定番料理とも言えますが、ティラピアのふっくらした食感と上品な味わいを楽しむのに最適です。
また、ムニエルは下味にパセリやローズマリーなどの香草を使ったり、ソースを白ワインで煮詰めたりするため、淡水魚特有の臭みも同時に消してくれるでしょう。
日本人にとってあまり馴染みがないかもしれませんが、ティラピアは知れば知るほど魅力に溢れた魚です。
特にタイ国との交友関係に一役買っているというエピソードは、ティラピアのイメージを良いものに変えるきっかけになったのではないでしょうか?
ティラピアは現在も一部の大型スーパーなどでは販売されているため、食べたことがないという方はぜひ一度ティラピア料理に挑戦してみてくださいね!
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FISHING JAPAN 編集部この記事に関するよくある質問
ティラピアとは、スズキ目カワスズメ科に属する淡水魚です。体型はいわゆる鯛型をしており、体長は40cm前後に成長します。ティラピアは水温の高い河川を好み、主に温泉地帯に生息する魚です。日本では沖縄県を中心に、熊本県や鹿児島県など九州南部でその姿が多く確認されています。
ティラピアの身の味はクロダイやマダイに似ており、淡白で肉厚な白身はどんな料理にも合うと言われています。日本では現在はあまり釣ったティラピアを食べる人はいませんが、たまに市場に流通します。世界的には食用として重宝され、特にフィリピンなどの東南アジアでは好んで食べられています。
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