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兵庫・本荘ケーソンで藤原真一郎がメバル・アジ・ガシラを完全攻略!ナイトで楽しむライトゲーム
【テレビ大阪系列・毎週土曜日午前7時放送「フィッシングDAYS」サイドストーリー第25話】番組内で話題になったワザ、アイテムについて”深堀”するもう1つの「フィッシングDAYS」。
「フィッシングDAYS」はテレビ大阪を中心に、テレビせとうち、TVQ九州放送、テレビ和歌山、高知放送で放送されている、がまかつ提供・テレビ大阪制作の釣り番組。
ハゼなどの極々小さい魚から、ルアーを使った大型魚釣りまでを、どうやったらより釣れるのかにこだわって制作。
また、釣れたときの釣り人の笑顔にもフォーカスし、釣りの楽しさも徹底的に追求している。
目次
藤原真一郎in加古川 春のライトゲーム三昧
冬から続くメバルはもちろん、ガシラにアジまで釣れだした本荘ケーソン
右側がバース、左が防波堤。釣り場はこの間になる
兵庫県加古川の東側に位置し、東二見人工島、本荘人工島、神戸製鋼など立ち並ぶ広大な埋立地のうち、もっとも西側にあるのが神戸製鋼がある加古川市金沢町の埋立地だ。
この埋立地の南西面(沖向き)一帯と、南東角から伸びる約1kmにも及ぶ防波堤は「本荘ケーソン」呼ばれ、並ぶ埋立地の中で唯一渡船利用となる釣り場を形成している。
南西向きの一帯は堤防の付け根から2km以上にわたってテトラ帯となっており、西端はテトラのないケーソンの釣り場が広がる。
全体に潮通しはすこぶるよく、投げ釣りではカレイやキス、ルアーではメバル、アジ、ガシラなどのライトゲームのほか、シーバスや青物を狙うアングラーが足しげく通う実績場で、テトラ帯の中央部には工場からの排水溝などもあるため、潮流に変化が生まれ、魚の寄り場ともなっている。
また、防波堤部分は全域で内外ともに好釣り場を形成していて、外向きは潮通しがよく、南西面の釣り場と同様のターゲットが狙えるほか、潮の流れがゆったりとした内向きはメバルやアジ、ガシラなどのほか、フカセ釣りや紀州釣りでのチヌ狙いも人気。
チヌ狙いではケーソン全域で落とし込みが人気なほか、最近では落とし込みなどで狙うカンダイ(コブダイ)、いわゆるタンコブゲームの実績場として注目を集めている。
渡船は日中のほか、日を決めてナイトゲーム用の時間設定もあり、半夜便、通し便なども出ており、狙うターゲットや都合に合わせて釣行を楽しむアングラーが多いが、釣り場が広大なため、週末などのアングラーが多い日も釣り場が混雑するイメージはあまりない。
さて、そんな本荘ケーソンでは、冬からメバルが絶好調に釣れていて、20cm前後の良型を主体に、25cmを超す大型も混じって、良い日には40尾以上も釣れている。
それもジグヘッドでのライトゲームで狙えるとあって人気は上々。
また、年間を通じて釣れているガシラは魚影がすこぶる濃く、4月中旬からは早くも20cm前後のアジがアジングで釣れだしたとの前情報もあった。
常夜灯が海面を照らす典型的なライトゲームポイント
ライトゲームの名手・藤原真一郎さんがナイトゲームで初挑戦
メバルにガシラ、アジという防波堤からの「ライトゲーム御三家」が同時に狙えるとの情報を聞きつけ、今回現地に赴いたのはライトゲームといえばこの人、がまかつフィールドスタッフの藤原真一郎さん。
実は藤原さん、本荘ケーソンは初めての釣り場とのこと。
イメージをうかがうと「古くからメバルやシーバスなどの実績場というのと、やはりバラエティに富んだ堤防釣り場というイメージでしょうか」。
4月下旬の週末、乗船場に集合したのは13時と夜釣りにしては早め。
実はこの日は、夜釣り用の渡船時間が13時半と17時の2便で、初めての釣り場ということもあり、早めに渡って釣り場の状況をしっかりと見極めようとの作戦だ。
当日お世話になったくさべ渡船の船長は女将さん。
女将さんによると、この日は南風が強くなる予報で、南西向きの釣り場は正面からの風でライトゲームには不向き。
数日前からアジも釣れだしている防波堤の付け根部分を勧められた。
13時半の渡船で渡る頃は潮が引いていて、防波堤の付け根と30mほど離れて並行に設置されているバースの下をくぐって、防波堤付け根近くに船を着けてもらった。
女将さんによると「メバルは防波堤の付け根付近の内向き、そこから少し東側でアジがよく回遊しています。ガシラは内も外も堤防際の基礎石に付いています。基礎石の先はほぼ砂泥底です」と教えてくれた。
藤原さんが考えた当日の作戦は、まず日が暮れるまでは休憩をはさみつつ、キャロライナリグなど少し重めのシンカーで、ボトムの形状を探り歩く。
日暮れ頃からは常夜灯の位置や、明かりの落ち方などを観察しながら、まずは付け根付近でメバル狙い。
その後、状況を見ながらアジ、メバルを狙っていくといった具合だ。
寧音B64ML‐solid
宵姫・華・弐のS57UL-solidとS69UL-solid
軽量なロックフィッシュロッド寧音のグリップ
当日持ち込んだロッドはLUXXE「宵姫・華・弐」&「寧音」
さて、今回は初めての釣り場でメバル、アジ、ガシラのライトゲーム御三家を一晩で攻略し尽くす!というのがテーマだ。
この作戦を見越して持ち込んだタックルは3機種。
まずは1~1.5gのジグ単でのアジ、メバル狙いを想定してLUXXEの「宵姫・華・弐」の「S57UL-solid」。
もう1つはもう少し重めのジグヘッドでのロングキャストやミノーイング、軽量なフロートリグを想定してLUXXE「宵姫・華・弐」の「S69UL-solid」。
最後はキャロなどでのガシラ狙いとして、ベイトタックルながらフィネスな使用法ができるLUXXEの「寧音」の「B64ML‐solid」だ。
「宵姫・華・弐」シリーズは細分化される現代のライトゲームを徹底的にこだわって釣りこなすために、長さ、調子などのライトゲームロッドに求められる性能を極めた14機種が揃い、アングラーの好みや釣りの特徴に合わせてチョイスできる。
2023年登場した「寧音」は、ロックフィッシュゲームの中でもライトに扱え、感度や操作性、軽量化を追求して設計されたベイトタイプのロッドで、ガシラなどの小型根魚から、アコウなどの大型ロックフィッシュ狙いを想定した4機種が揃う。
ライトな操作感により、微細な海底の地形変化を敏感にとらえることができるので、ストラクチャーなどの周りをタイトに攻められるのが特徴だ。
20cm級のアジが登場
エクボ2.2インチ(クリアワレカラグロー)
レンジキープを意識しながら探る
日暮れからは防波堤の付け根でメバル狙い。しかしアジ連発の不思議
日中にボトムを探っていた藤原さんの答えは「基礎石は10~15m先で終わっていて、その先はかけ下がり、沖はほぼ砂底ですね。また、基礎石も所々で埋まっている部分もある感じですね。ということはストラクチャーというよりも、メバル、アジに関しては常夜灯の明かりでの釣りになると思います」とのこと。
日が暮れると、その状況は明確になった。
防波堤と並行して入っているバースは、約20m間隔でオレンジの明かりが点々とつき、中には明るく白いライトが強く海面を照らしている。
その白い明かりは防波堤まで届いている。
白い明かりは200mに1カ所、2灯が続いている状態で、バースの先までに2カ所設置されている。
防波堤の付け根から続く護岸は高く、人は入ることができないが、その護岸際の少し後方に常夜灯があり、海面には明暗部がきっちりと確認できる。
「この明暗部がメバルのポイントになっているんでしょうね」と言う藤原さんが選んだのは、「AJカスタム」1.5gに「エクボ2.2インチ」の組み合わせ。
ちなみにラインはエステル0.5号。
まずはバース方向へキャストして、明暗部を攻める。
最初は着水後すぐにラインを張り、小さく小刻みなアクションで止め、アクション時に寄ってきた分のラインを巻きとる。
リーリングはほとんどせずに、アクションで寄せた分のラインを巻きとるのを繰り返す。
「リーリングをするとどうしても巻くほどにレンジが浅くなります。レンジを探りたいので、アクションでできたラインのフケを取るぐらいにすることで、レンジをキープします」と言う藤原さんは、反応がなければ着水後にカウントダウンでレンジを決定する。
基本的には浅いレンジから徐々に深く攻めていき、反応がなければ再びレンジを上げる。
それで反応がなければキャスト方向を変えていく。
数投後、アクションした直後にツンと小さな反応があり、アワせたがフッキングせず。
「小さめのアジのようですね。ちょっと吸い込みも弱いようなので…」と言った藤原さんがすぐにジグヘッドをプロトタイプでタングステンの1gに替えた。
そして、アクション後にほんの一瞬だけロッドティップを数cm送る。
吸い込みの弱いアジに対して、ほんの一瞬だけテンションを抜くことでワームを吸い込ませようという作戦だ。
ボトム付近で反応をとらえると、作戦通りにフッキングに成功。
小気味よい引きで水面下を滑ってきたのは、18cmほどのマアジだった。
してやったり。
が、ちょっと待った。
ここはメバルメインのポイントで、アジはもう少し東側ではなかったか…。
回遊魚のアジだけに、移動してきているのか…。
それも、ボトムに着くようなレンジでのヒットに「メバルはいずこ?」。
ノレソレ1.8インチ(ライムグロー)
ノレソレ1.8インチへの変更でマイクロベイト追うメバルがヒット
同様の釣り方で17~20cmのアジを数尾追加した藤原さんが「ちょっとメバルに特化して狙ってみましょう」と少しポイントを移動。
さらに「メバルはシラスなどのマイクロベイトに付いているとの話を聞きましたので…」と、ワームを短めの「ノレソレ」1.8インチへと変更した。
アジの群れがいるであろうコースを避けて釣りをリスタート。
すると、いきなり表層でヒット。
水面でバシャバシャと暴れるのはアジではない重量感。
抜き上げてみると狙いのメバルだ。
計測では20cmとまずまずのサイズ。
事前情報ではメバルはボトムから少し上で、活性が上がってくると、時折表層でもヒットするとのことだったが、見事にその表層のメバルを食わせた。
活性が高いメバルが居るのか…と期待したが、そう甘くはなく、そこからはまったく無反応で、レンジを落としていってもメバルからの反応がない。
その頃には元の「アジコース」を攻めるもアジからの反応もなくなってしまった。
そこで、強く白い常夜灯の周りを攻めるべく移動を決意。
海面を照らす白い明かりも見て藤原さんの判断は「メバルは光の明暗部が狙いにあると思います。逆にアジは明るい中でも食ってくると思います」。
まずはメバル狙いで明暗部の暗い場所から攻め始める。
ここでもレンジの変化を意識しながら探る。
さらに明暗部の境目へキャスト。
数投後、ボトムより少し上のレンジを探っていると、小さな反応があったということだったが…。
そして、ちょうど基礎石の肩にさしかかったところでヒット。
なかなかの引きの様子だ。
浮かせたのは20cmを少し超す良型のメバルだ。
狙い通り、ボトムの少し上のレンジを攻め、ストラクチャーである基礎石の肩で食わせたイメージ通りのヒットだった。
そして、ワームをエクボ2.2インチに変更して明るい部分を探ってみると、やはりポツリポツリとヒットしてくるが、サイズは20㎝に満たない個体がほとんどだ。
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ベイトフィネスのロックフィッシュゲームでガシラ連発
少しの休憩後「アジ、メバルは時間があれば、夜明け前にも時合いが来ると思うので、ここでちょっとガシラ狙いでもしてみましょう」と、今度は「寧音」を取り出した藤原さん。
中通しのシンカーを使用したキャロライナリグに、ロックフィッシュ用のオフセットフックを装着し、3インチ前後のワームをセットした。
釣り座から斜めにキャストして、基礎石の上を広範囲に探る作戦だ。
チョンチョンとアクションさせてステイ、またはズル引きからのステイで、タイトに基礎石の上を探ると、所々で基礎石の隙間にルアーが落ち込む。
オフセットフックなのであまり強引に引かなければ、がっちりと引っ掛かることはないので安心して攻めることができる。
基礎石の隙間にルアーが入った途端、コツン、ググッと引っ張り込まれるようなバイト。
強めのアワセを入れると、最初はグイグイ、後はスーッと浮いてきた。
狙いのガシラだ。
サイズは15、16cmと小型だが、かなり魚影が濃いようで、アタリは頻繁だ。
30mほどの範囲を探るだけで、15~20㎝のガシラが面白いように反応してくれる。
中には小型なのかフッキングに至らないこともあるが、それでもアタリが多いので面白い。
後で聞いたところでは、エサでガシラ専門に狙っていた人は、15~25cmのガシラを40尾近く釣っていたそうだ。
夜中を過ぎて再びメバル、アジ狙いも、夜明けは東寄りの強風で終了
ガシラ狙いも一服したところで、再びアジ、メバル狙いへと変更した藤原さん。
この日は防波堤付け根よりも、白い常夜灯下での反応が良かったとのことで、メバル、アジを追加しようとの目論見だ。
まずは1gのAJカスタムに、ノレソレ1.8インチでのメバル狙い。
ボトムより少し浮かせたレンジで、チョンチョンアクション&ステイ。
すると早々に反応が出た。
やはり基礎石の肩にさしかかったところで、メバルがヒットした。
2尾目のメバルのパターンが再現された感じ。
これも20cmを少し超す良型メバル。
ところが、この日はメバルのパターンが続かず、メバルはこの単発で終了となった。
そこから少しレンジを深くすると、今度はアジがヒットしてくる。
ここではボトムにアジ、その上にメバルが浮いている状況のようだ。
ただ、アジが釣れだすと藤原さんがポツリと「アジが多く居ると、メバルが遠慮するのか食いが悪くなるんですよねえ」と言った。
それが答えだった。
アジはポツリポツリと反応するもののメバルは反応せず。
そして、夜明け前の時合いにもう一勝負!と期待していたが、4時を前に北東の風が徐々に強くなり、リグが飛びにくくなった。
ジグヘッドを重くしたり…と工夫はしてみたが、残り1時間ほどでは20cmほどのアジが1尾ヒットしただけで納竿時間となった。
ただ、初めてのフィールドでのナイトゲームでアジ、メバル、ガシラをそれぞれの状況に合わせて組み立て、キャッチしていく状況判断はさすが。
ちなみに本荘ケーソンでは、メバルは6月下旬の梅雨前まで釣れ続き、実は夏場も釣れるのだが、この頃になるとアジが数多く回遊してきて、メバル狙いは不利になるのが現状だとか。
ただ、この頃はアジングが最高に面白いという。
また、ガシラは年間を通じて良型まじりに釣れる強い味方でもある。
そんな本荘ケーソンへ、ライトゲーム三昧に出かけてみませんか~!
●交通:第二神明道路の明石西ICで降りてすぐを側道へ進み信号を左折。
道なりに直進して国道250号、山陽新幹線の高架を過ぎて南二見人工島入口信号を右折して県道718号を西へ。
人工島北信号を過ぎて、川を渡っ先を左折して港へ。
●問い合わせ:くさべ渡船(TEL:079・435・1403)
(文・写真/松村計吾)
藤原真一郎in加古川 春のライトゲーム三昧
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ライター紹介
松村計吾
大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。