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フグのカットウ釣りで貴重な食用フグをゲットしよう!ショウサイフグも毒性あり!?安全に調理して絶品フグ料理を味わおう!

FISHING JAPAN 編集部

フグは高級魚として有名ですね。

日本近海に棲息しているフグは、50種類を超えると言われていますが、その内、食用として許可されているのは、22種しかありません。

今回は、そんな貴重なフグについて、詳しくご紹介したいと思います!

フグの種類と特徴

食べられるフグの中でキングの位置を占めるのは、やはりトラフグですね。

近年は、養殖が盛んになって一年中、食べられるようになりましたが、天然物は依然として高値で取り引きされており、1kg1万円を超える値がつくことも珍しくありません。

こんな高級魚ですから、釣れるものなら釣ってみたいという釣り人もいますが、数が少なくて難しいようですね。

三重県の志摩半島の沖では、春に産卵のため寄ってきたトラフグを釣らせてもらえる船宿があります。

しかし、釣れる期間が極端に短く、人気の釣り物なので船を予約するのさえ大変なようです。

このような背景があるので、釣りの対象になっているフグは僅かしかありません。

トラフグの他に食用として代表的なフグが、ショウサイフグですね。

ショウサイフグは、フグ科トラフグ属の魚で、津軽海峡から九州南岸までの日本海側と、太平洋岸に広く分布しています。

トラフグほどは大型にならず、30cmを超えるものは大型と呼べるでしょう。

背中に不規則な濃い褐色斑が密に散らばっており、複雑な網目模様に見えますが、腹側は斑点もなく真っ白です。

胸ビレと背ビレは淡黄色、尻ビレは白く、尾ビレは黄色をしています。

フグの素人料理は危険!

ショウサイフグをナゴヤフグと呼ぶ地方が多いのですが、小型をコマルとかメアカ、コモンフグと呼ぶこともあります。

福岡では小型をコマル、大型をなぜかダイコンと呼びますが、徳島県の海部ではメアカと呼んでいます。

この他にも、モブクやイソフグ、シオサイフグと呼ぶ地方もあります。

ショウサイフグは、食用として許可されているフグの1つですが、無毒ではありません。

青酸カリより1000倍も毒性が強い、テトロドトキシンと呼ばれるフグ毒を持ち、卵巣と肝臓は猛毒、皮膚と腸は強毒です。

筋肉と精巣(白子)は無毒だとされていますが、棲息している地域によって筋肉に弱毒を持つものがいます。

ただ、毒の量が微弱なので、一度に大量に食べない限り中毒する心配はないそうです。

フグの毒は猛毒、強毒、弱毒、無毒の4段階に分類され、この中で弱毒と無毒だけが食用可とされています。

ショウサイフグも、猛毒や強毒の部分があるので、素人料理は止めておきましょうね。

フグのカットウ釣り

関東でフグ釣りといえば、カットウ釣りですね。

大きなスマル(掛けバリ)の上にアオヤギと呼ばれる貝のエサをつけ、そのエサを食べきに来たフグを引っかけて釣るのですが、フグとの駆け引きなど独特の釣趣があって人気があるようです。

フグのカットウ釣りは、千葉県の大原が発祥といわれ、今でも東京湾だけでなく千葉県の外房でも盛んです。

フグ釣りをやらせる船宿では、フグの調理資格を持った船長や宿の女将が、釣ったフグを捌いてくれるので、釣り人は身欠きの状態で持ち帰れるので人気があります。

このようなシステムがようやく関西でも普及し、三重県の国崎や、兵庫県淡路島の西浦側にある船宿でショウサイフグ釣りが楽しめるようになりました。

松尾芭蕉もショウサイを食べた?

ショウサイフグは、トラフグに比べるとずいぶんお安いフグですが、その身はクセがなくプリプリで、歯応えもよく身にも十分旨みがあります。

美味しいのは秋から翌春にかけての寒い季節で、冬場のちり鍋は特に人気があります。

身はトラフグより水分が多いと言われていますが、刺身(てっさ)や寿司、唐揚げなどの他に、白子の塩焼きやホイル焼きが絶品ですね。

昔から江戸前ではお馴染みの魚で、庶民的な魚として人気があったようです。

俳聖といわれる松尾芭蕉が詠んだ、

「あら何ともなや きのふは過て ふくと汁」

という句は、トラフグではなくショウサイフグだったのでは、と言われています。

関西人は、フグと言えばてっちり、てっちりと言えばすぐにトラフグを連想してしまいますが、なぜ、トラフグを使った鍋料理をてっちりと呼ぶのでしょうか?

その答えは簡単です。

関西ではトラフグを鉄砲と呼びます。

なぜ鉄砲なのかと問われれば、トラフグも鉄砲も当れば死ぬからです。

その当たれば死ぬ鉄砲を使って、魚ちりという料理にしたのが”てっちり”であり、刺身にしたものを”てっさ”と呼ぶようになったのです。

釣り人の皆さんも、是非、フグのカットウ釣りに挑戦して、安全第一でフグ料理をご堪能下さいね!

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