ヌートリア 日本 写真

ヌートリアって見たことある?水辺に生息する特定外来種・ヌートリアの特徴を紹介!

FISHING JAPAN 編集部

ヌートリアという動物をご存知ですか?

ヌートリアは体長40~60cm、茶色い毛で覆われていて、水辺に生息している哺乳類です。

大きめのネズミや、動物園の人気者でもあるカピバラに似た見た目をしています。

川や池で釣りをしていると、出会うことがあるかもしれませんが実は要注意の動物だったんです。

今回はヌートリアの歴史や日本の生態系に与えている影響、ヌートリアに遭遇したときの注意点をお伝えします。

ヌートリアは特定外来種で元々は日本にいません

ヌートリアは、もともとは日本に生息していませんでした。

第二次世界大戦が始まったあたりから、軍が丈夫で柔らかな毛皮を採取する目的で輸入され、飼育されるようになりました。

しかし、終戦後に毛皮の需要がなくなってしまったことに伴い、飼育されていたヌートリアが逃され、野生化が進みました。

1950年代に毛皮ブームが起きた際に再びヌートリアの飼育が流行しましたが、毛皮の価格が暴落したことにより飼育されていたヌートリアが再び放逐され、野生化をさらに促進させる結果となってしまいました。

ヌートリアの繁殖力は非常に強力で、環境省の調査を見ると西日本を中心とした幅広い地域にヌートリアが生息していることが分かります。

アングラーの皆さんもバス釣りなどで川や池に行った際にヌートリアを発見することがあるかもしれません。

日本列島 ヌートリア生息地

環境省平成30年8月31日発表の「アライグマ、ハクビシン、ヌートリアの生息分布調査の結果について」より。

出典:環境省

ヌートリアによる環境への深刻な被害

見た目がかわいいヌートリアですが、全国的に数が増えていることにより、日本の自然環境に影響を与えていると指摘されています。

食欲が旺盛で、水辺に生息する植物や昆虫の生態系を脅かしているほか、農作物を食い荒らすという深刻な被害も報告されています。

事例は少ないですが、住宅の敷地内に侵入したりすることもあるようです。

2005年には特定外来生物として指定され、駆除計画も立てられていますが、なかなか実行に移せていないのが現実です。

ヌートリアを発見してもエサは絶対にあげないで!

ヌートリアは一年に3~4回繁殖し、一度に5~6匹の子供を産みます。

また、日本にはヌートリアの自然の敵が存在しないため、その個体数は急速に増加しています。

日本の固有種を守るため、また河川周辺での獣害を回避するためにも、エサやりは絶対に避けてください。

基本的に温和な性格を持つ動物ですが、何もしなければ人に対して攻撃することはないものの、ヌートリアが備える歯は強力な力を持ち、人間の指程度であれば簡単に噛み切ることが可能です。

ヌートリア 歯 写真

ビーバーのような鋭い歯を持っています。

出典:pixta

病気を拡散する可能性がある動物から人間への感染リスクが存在するため、見た目が可愛らしいからと言ってエサを与えたり、それが害獣だという理由で攻撃する行為は控えるべきです。

たとえば、釣りを楽しんでいる最中にヌートリアと遭遇したときも、気を許すことなく、万が一のトラブルに巻き込まれた時は迅速に適切な処置を取ることが重要です。

ヌートリアによる日本での被害事例や、具体的な対処法など、詳しく知りたい方は、以下のリンクをご覧いただきたいです。

正しく距離を取ってかわいさを堪能しよう!

害獣として駆除の対象ともなっているヌートリア。

元々はブラックバスと同様、人間の都合で日本に持ち込まれた動物なだけに、現在のヌートリアの立ち位置を見ると少し心苦しいような気がします。

とはいえ、大切な自然の生態系を残していくために、ヌートリアに対して正しい距離を保つことが重要です。

ちなみに、日本には数は少ないですがヌートリアが飼育されている動物園もあります。

動物園であれば安心してかわいいヌートリアを眺めることができますね!

最後にヌートリアの愛おしい系お食事映像をお届けします。

2014年に天王寺動物園で撮影されたこの映像は、ヌートリアファンのみならず、観た方全員癒やされること間違いなし!

ひたすら真顔でもぐもぐ野菜を食べる姿は一度観たら、なぜか病みつきになります(笑)

ぜひヌートリアの可愛い映像をご覧になってくださいね!

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