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アジの種類は150種類もあるの!?日本各地でブランドアジが続々登場!代表的なアジの種類の見分け方から釣り方までプロが徹底解説します!

FISHING JAPAN 編集部

釣り人の皆さん、アジについてどれくらいご存知ですか?

日本の近海に棲息するアジ科の魚は、約30属、150種にものぼり、そのほとんどが食用になるそうです。

さて、これだけ多いアジ科の魚の中で、最も身近な存在なのが、釣り人がごく普通にアジと呼んでいる、マアジではないでしょうか?

マアジのマは、真であり、我こそ本物のアジなのだ、と言わんばかりですね。

江戸中期の儒学者、新井白石があらわした「東雅」に、次のように紹介されています。

「 アジとは味也。其の味の美をいふなり 」

つまり、この魚の味の良さが、そのままアジという魚名になったというわけですね。

マアジについて、興味深い歴史の一端に触れたところで、さらにその種類や見分け方について詳しく見ていきましょう!

マアジの需要

マアジはスズキ目アジ科の魚で、北海道の南部から東シナ海まで、日本列島の沿岸に広く分布しています。

かつて、マアジはイワシやサバと並ぶ大衆魚の1つでした。

しかし、1960年代には60万トン近くあった漁獲量が、現在では半減し、値も高騰しました。

養殖も出回っていますが、それだけでは需要に追いつかず、干物などは東南アジアからの輸入物が急増しています。

マアジは沖合回遊群と根付き群に分かれる

マアジには2つのタイプがあります。

1つ目は、体色が少し黒っぽくてスマートな体型で、40cmを超える大型になる沖合回遊群です。

2つ目は、沖合回遊群のアジより体高があり、ヒレや背が黄色みを帯びた、比較的浅い場所の根につく、根付き群です。

紀州の漁師は、前者をクロアジやオニアジ、後者をトツカとかキアジと呼び分けています。

どちらも人気がある魚ですが、味が良いのは根付きのアジです。

脂がよく乗り、味も香りも良いため、沖合回遊型のアジより高値で取り引きされています。

回遊型のアジは、日本列島に沿って春から夏に北上し、秋から冬に南下します。

昔から親しまれてきた魚のわりに、地方名はあまり多くありません。

親魚はホンアジとか大アジ、あるいはヒラアジと呼ばれ、幼魚はゼンゴとかジャコ、ジンダコと呼ばれる程度ですね。

各地でブランドアジが続々登場!

ブランド魚としてお馴染みの関アジも、マアジです。

そんな関アジや関サバが育った場所が、愛媛県佐多岬と大分県佐賀関との間に横たわる、約14キロの豊予海峡です。

別名では速吸瀬戸と呼ばれています。

潮が速い上に、栄養分の多い瀬戸内海の潮と太平洋の潮とが混じり合い、様々な魚が育つ場所です。

すっかり有名になった関アジに習って、各地で続々とブランドアジが誕生しています。

例えば、愛媛県の伊方町では、関アジと同じ豊後水道で取れたアジを岬アジというブランドで売り出しています。

また、宮崎県延岡市の灘アジや長崎県三重町のごんアジ、長崎県松浦市の旬アジ、山口県萩市の瀬付きアジなども出ていますよ!

マアジとマルアジの見分け方

マアジは、夏が旬だと言われるマルアジとよく似ています。

そのため、体色からマアジをアカアジ、マルアジをアオアジと呼び分けています。

両者の違いは、ゼイゴとかゼンゴと呼ばれる稜鱗を見ればわかります。

マアジ 写真

マアジ

稜鱗が測線に沿って鰓から尻尾の付け根まで全域にあるのがマアジです。

マルアジは尾ビレの付け根から頭に向かって体の3分の1程度しかありません。

マルアジ 写真

マルアジ

また、マルアジには背ビレの後端に小離鰭と呼ばれる小さなヒレがありますが、マアジにはありません。

アジの釣り方

アジは小さな幼魚から親になるまであまり味の変わらない魚です。

そのため、ジャコと呼ばれる子供時代からサビキ釣りが盛んです。

釣り上げた小アジは、南蛮漬けなどにして食べられることが多いです。

紀州では、ミカンの花が咲く時期から産卵のために乗っ込みが始まります。

味も一段とよくなるので、この時期は乗合船での釣りが盛んですね。

エサ振りと呼ばれる釣り方が一般的です。

アミエビを撒いてアジカブラやスキンバリなどの擬似餌で釣ります。

大きな群れに当たると入れ食いになるので注意が必要です。

一投多魚を狙って追い食いさせても、口の周りが弱いのため、取り込む際によくバレてしまうのが泣き所です。

釣り人の皆さんも、ぜひアジの釣り方をマスターして、食卓に欠かせない抜群に美味しい味を堪能して下さい!

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