釣行の写真

外房大原の一つテンヤは浅場で数釣りモード継続中

隔週刊つり情報編集部

この秋は各地で一つテンヤマダイが好調だが、外房大原も絶好調でトップ45枚、船中9人で226枚という爆発的な釣果も飛び出したほど。

ポイントは大原沖の水深20m前後。

カジメ帯なので根掛かりに注意は必要だが、船長は海面からのタナをアナウンスしてくれるので安心。

釣れるマダイのサイズは1kg以下が中心になるが、大ダイと思しきバラシもあるから油断は禁物。

例年ならそろそろ深場へ移行する時期だが、水温が高めに推移している今シーズンはもうしばらく浅場での釣りを楽しめそうだ。

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大原の一つテンヤマダイもこの秋は絶好調だ

トップ45枚、船中9人で226枚。

これがアジやイサキではなく一つテンヤマダイの釣果というのだから驚きだ。

これを聞いてはいても立ってもおられず、大急ぎで情報の発信元、外房大原港の富士丸への釣行を決めた。

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好模様はまだまだ続きそう

浅場だからよく引く

富士丸の釣り座はくじ引き。

私は右舷のミヨシ2番に決まり、5時に総勢12名の皆さんとウネリの残る海へと繰り出した。

40分ほどで釣り場に到着。

パラシュートアンカーが入れられ船が安定すると、「水深20m。下は海藻の根だから底まで下ろすと根掛かりするよ。上から16~17でやって」のアナウンスが出て釣り開始となる。

ひと流し目からアタリは炸裂する。

まずは右胴の間、続いてその左隣氏、そして左舷胴の間と3連発。

すべて0.7~0.8kg級のまずまずサイズだ。

カメラを持って忙しく船内を回っていると、左舷トモ2番の常連さんがビシッと合わせを入れ竿が大きくしなった。

途中ジジジッとドラグを滑らせて海面に浮上してきたのは良型のマダイ。

自らタモ取りしたのは船上計量で1.8kgのナイスサイズだった。

「昨日も乗ったんですけどクーラー2つ満杯でしたよ。船中では2回大ダイらしきバラシもあったから油断禁物です」とアドバイスをくれた。

絶好調スタートを切り、2つはともかく今日もクーラー満杯は間違いなし!?と思われたのだが、この後は予想だにしない失速が待っていた。

30分ほど空誘いが続いたところで、この日初めての場所変え。

「16m」の指示が出て、開始直後にバタバタッと数枚のマダイが取り込まれた。

しかしここでもこの後はたまにポツリの展開となる。

どうやら昨日に比べ潮が流れていないようだ。

8時前に再度の場所変えとなり、ここから私も竿を出した。

テンヤは赤金のカブラタイプの5号で、指示ダナの22mでシャクリを開始する。

何度目かのシャクリの後、フリーフォールさせているとフケた道糸がツツツッと走る。

すかさず合わせを入れるとガシッとハリに乗った。

0.5kg級とやや小型ながらも幸先のいい1枚だ。

次はタナでステイ中にガツガツときて、これは0.8kg級のレギュラーサイズ。

しかし浅場ということもあってこのサイズでもよく引く。

さすがにドラグを滑らせることはないが、断続的な段引きにリールを巻く手は何度か止められた。

短時間で2枚を釣り意気揚々、鼻息も荒かったと思うが、この後は掛け損ね、底バレが連発してシュンとなる。

テンヤをチェックすると親バリの先端がわずかにめくれ上がっていた。

おそらくタイの歯に当たってのことだと思うが、これじゃあハリ掛かりも悪いはずだ。

フックシャープナーを忘れてきたのでテンヤを交換。

今度は色は同じ赤金でテンヤタイプの4号にしてみた。

交換直後の一投目、指示ダナでリールのベイルを返し、仕掛けを止めた瞬間にガツガツとラッキーストライク。

これは1kg近いまずまずサイズだった。

知っ得! 高めのタナを狙うのが吉

目下の釣り場でのタナ取りは上から。

海藻の生い茂る根周りで根掛かり必至の釣り場であることが主因だが「上目を釣ることでタイも上へ上へとエサを追い活性が高くなる」と船長。

底を狙って根掛かりが多発すると、タイを散らすことにもなるようだから注意が必要だ。

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マダイの活性を上げて食わせたい

アタリの出方は多彩

ここまで個人的にはまずまず順調に釣れていたのだが、この後はアタリが間遠くなる。

時折船中どこかでポツリポツリとアタるが、クーラー満杯どころかツ抜けも怪しいペースだ。

このあと何度か流し変え、場所変えを行うが事態は好転せず、船内はまったりムードに包まれ、中には渋いながらもお土産は確保したのでとタイラバにチェンジする方もチラホラと現れる。

上へ上へと動くタイラバには反応するのか、テンヤ勢不発の中タイラバでは何枚か取り込まれるシーンも見受けられた。

そうこうしているうちに潮が動き出したのかテンヤにも反応が出始める。

私にもテンションをかけながらフォールさせていた竿先にククンとアタリ。

すかさず合わせを入れるもこれはスカ。

まだエサは付いているはずと同じような誘いを続けるとまたもフォール中にククンときた。

今度は一呼吸いやふた呼吸くらいおいて、ハッシ!と合わせるとハリ掛かり。

1kg級のまずまずサイズは合わせを遅らせたせいか、親孫両方のハリをガッツリとくわえ込んでいた。

ここからはほぼ投入ごとにアタリが出る。

タナ取り直後にガツガツンもあれば、フォール中にツツツッもあるし、一発で合わせが決まることもあれば、上記のような掛け直しもある。

もちろん合わせ損ないや掛け損じもあったが、とにかく色いろなパターンでのアタリや合わせが楽しめ、また勉強にもなった。

午前の部ラストギリギリまで船長は粘ってくれたが、入れ食いタイムは30分少々で時間切れ。

まだアタリは続く中、後ろ髪を引かれる思いで午後船のお客さんの待つ港へ戻ることとなった。

私の釣果13枚が竿頭のようだったが、多くの方が10枚前後と平均して釣れていた様子。

型は0.4~1.8kg級といったところだったが、左舷では大ダイらしきのバラシも2発あったとのこと。

一つはドラグから糸を出され根に巻かれてのハリス切れ。

もう一つはテンヤを飲まれて歯に当たってのハリス切れのようだった。

小型も交じるが連日大ダイらしきバラシが続いているから油断はできない。

船長に今後の予想を聞くと、「例年だと11月になれば40mダチでやるようになるんだけど、今年は水温が高いからまだしばらくは浅場での釣りになると思う」とのこと。

いずれにせよ大原沖にはハンパない数のマダイがいるようだから、今期は大チャンスシーズンとなることは間違いなさそうだ。

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浅場だけに小型でも引き味はいい

Tackle Guide

テンヤの号数選びの基本は「10m1号」。

現在は水深20m前後を狙うことが多いから3号で十分なのだが「ビギナーや速潮時を考慮して5号が基準かな。テンヤは小さいほうが食いはいいけど、高いタングステン製はいらないよ(笑)。根掛かりもあるしね」とは船長だ。

船宿information

外房大原港 富士丸

0470・62・2016

▼備考=予約乗合、4時集合

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隔週刊つり情報(2024年12月1号)※無断複製・転載禁止

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