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良型クロムツ急上昇中! 短時間に集中して挑もう

隔週刊つり情報編集部

南房エリアでは夜釣りでクロムツ釣りが楽しめる。

今シーズンは開幕当初はキンメが多かったが、ここにきてクロムツがメインになって本格化。

ポイントは白浜~布良沖の水深130m前後。

南房乙浜港の信栄丸ではいい日にはトップ30~40尾超えも珍しくなく、だれでも数釣りを楽しめるのが大きな魅力だ。

取材日は薄暗くなると食い始めダブル、トリプルで顔を出した。

後半は食い渋って一人10尾前後の釣果だったが、キンメも交じってにぎやかに。

「いいサイズのクロムツも交じってきましたね」と安田仁船長。

このエリアの名物と言えるぶっとい大型もこれから増えるという。

実釣時間は3時間半前後と短いので、釣れる時間に集中して釣果をのばそう。

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今後は50cmクラスも出るという

枝スのスペアを用意

仕掛けは胴つき3~4本バリを使用するが、枝スはクロムツの鋭い歯で傷付いたり回収中にヨレやすい。

毎回仕掛けを全交換するのも大変なので、ハリを結んだ枝スを多めに結んでおき、その都度結び直すのがおすすめ。

仕掛けは常連さんは幹糸部分と枝スをそれぞれ別に作っておき、出船前に結んでいる人が多いようだ。

南房乙浜港出船の夜クロムツ船は10月にスタート。

開幕当初はキンメの群れが多かったが、1カ月経過するとクロムツが優勢になった。

「キンメのほうがいいじゃん」

そう思う人もいるかもしれない。

だが、ここの名物といえば40cm後半から50cmクラスの太ったクロムツだ。

この良型交じりで短時間ながらトップ30~40尾、ときにそれ以上のことも珍しくなく、ここでの主役はクロムツと言っていいだろう。

さらに、このポイントで釣れるクロムツは脂の乗りが半端ないそうで、「全身トロ」も大袈裟ではないという。

乙浜港・信栄丸では集合時間は15時半となっていて、準備でき次第出船。

航程30分ほどのポイントに到着するとすぐにスタート。

沖揚がりは釣れ具合や海況により多少の前後はあるが、大体20時~20時半ごろまで。

実釣時間は3時間半前後と短時間勝負。

この時間の中で効率よく釣ることで数をのばすことが可能になる。

取材日は途中でキンメの反応が多くなりよく交じったが、しばらくはクロムツメインで狙う。

信栄丸の安田仁船長によれば、年末はお客さんがキンメをほしがるので、この時期はキンメがメインになることもあるそう。

年末の予約時は確認しておこう。

また、信栄丸はできるだけゆったりと楽しめるようにと、大型船に8人限定で出船している。

週末は予約が早く埋まるので、早めに計画しての予約がおすすめだ。

夜釣りは気温が一気に下がり日中とは寒さが一段厳しくなる。

暑ければ脱げばいいので、用心して1枚、2枚厚着していこう。

また、海上に出ると周りが真っ暗で何も見えない状態で、こうなると船酔いしやすくなる。

日中の釣りは大丈夫でも夜は船酔いする可能性があるので、心配な人は酔い止め薬を服用しよう。

ハリ数は3本がおすすめ 枝スのスペアは多めに

タックルは以前はオモリ150号で、日中の釣りはヤリイカがメインだったたこともあり、ヤリイカ用をそのまま流用する人が多かった。

しかし、目下は以前に増して潮が速いためオモリは200号を使用。

このため、もう少し強めのタックルが推奨される。

竿は全長2m前後、オモリ負荷表示200号の中深場用や青物用、キハダ用などがマッチする。

リールはPE4号が400m以上巻ける電動を。

オモリが200号と負荷がかかるので電動リールのサイズもダイワなら500番、シマノなら3000番の使用が好ましい。

仕掛けは胴つき仕掛けでハリ数は3~5本。

幹糸12~14号、枝ス10~12号60~70cmが標準。

ハリ数は慣れない人は3本程度にしておくといいと船長。

潮が速くオマツリが多いときなどは、思い切って2本バリにするのもアリだとか。

オマツリを回避して手返しよく釣っていれば最終的に竿頭ということもある。

仕掛けは船上で船長自作仕掛けが購入できるが、自作する人はハリを結んだ枝スを10本以上持参するといいだろう。

この日は潮具合がよくオマツリは少なかったが、通常は頻繁に起こる。

オマツリだけでなく魚が掛かってヨレたりハリス切れは頻繁にあり、その都度スペアを結び直す。

このほか、アクセサリー、光り物系は一切付けない。

アピールするとサバやスミヤキ、サメなどを寄せてしまうこともありトラブルの元。

あくまでシンプルに。

ヨリ取りリングの類もなくてもいいし、付けても小型の物にしておく。

このほか仕掛けのたぐりが楽になる指ゴムや魚外しなどがあると便利。

釣れるときに釣る、が鉄則で短時間を無駄にしないように準備をしていこう。

年末にメインで狙うキンメはフラッシャーサビキ8本バリ仕掛けを使用する。

こちらも船上での購入が可能だ。

誘いすぎはNG タナを探ろう

エサはサバとシイラの切り身が用意されていた。

どちらも食いは変わらないようだ。エサはきれいにカットされているので、そのまま中央端っこにチョン掛けする。

投入は各座席に用意されたマグネットに乗せておき、船長の合図でオモリを投げ入れる。

落下中は軽くサミングしてできるだけ糸フケが出ないように落としていく。

水深は大体130~140m。

おおむね、カケ下がって(深くなって)いくヘリの場所が多い。

船長からは反応の濃い場所がアナウンスされる。

海底から2~3mのこともあれば10~15mと高い場所に出ることもある。

タナを上げて探りながら静かに待つとガツガツ、ギュンといった感じで竿先にハッキリとアタリが出る。

最初にアタリがあったら竿を持ち上げてしっかりと合わせておくと、ハリス切れやバラシを防げる。

それからその場で待つ、少しずつ上げるなどして追い食いを待ち、巻き上げはメーター表示20程度の速めのスピードで行う。

巻き上げも再投入も自由だ。

クロムツというと誘ったほうがいいような気もするが、あまり動かすとサバやスミヤキが先に食ってきてしまうという。

船長によると、クロムツは捕食があまり得意でないため、静かに待ったほうが食うとのこと。

それより反応が出ているタナを探っていったほうがいいそうで、1mずつ巻いて待ってもいいし、電動リールのスピードを3前後の低速に入れたデッドスローの誘いも有効とのこと。

この日は途中でサバやキンメの反応が多くなるシーンがあった。

それらの魚はクロムツよりも上の層にいることが多いようで、こんなときは低めのタナでじっくり粘るのがいいそう。

根掛かりしないのでゼロテンもいいよと船長からアナウンスがあり、そのとおりにしてクロムツのアタリをコンスタントに拾っていく常連さんも。

船長は度たび「オマツリはお互いさまね、大きい声で怒鳴ったりしないで協力してやってね」とアナウンス。

そのオマツリを減らすためにも再投入するときは必ずオモリを投げるようにしてほしいと船長。

また、強く断続的な引きのときはメダイの可能性が高く、オマツリ回避のため通常よりも早めの回収を。

また、フワフワと竿先が持ち上がるようなときはサバの可能性が高くなる。

この場合は全速力で巻き上げてオマツリ回避を。

あまりにオマツリするようなら前述したとおり、ハリ数を減らすのも一手だ。

鋭い歯を持つクロムツは指で触れると危険。

ハリを外すときは、魚外しやペンチを使用する。

スミヤキ(クロシビカマス)が釣れたときも同様で、こちらはペンチで外そう。

11月上旬から急激に気温が下がってきたが水温は依然として高いまま。

釣った魚はオケに泳がせておかずに、まめにクーラーボックスに移すようにしよう。

なお船長によれば、釣ったクロムツは2~3日寝かせてから食べたほうが、全身に脂が回ってうまいとのこと。

絶品の味覚を味わおう。

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40cm級は数日寝かせたら全身大トロの味わい

中だるみも中型主体で順調 今後はジャンボサイズに期待

実釣時間は4時間足らずながら、40l前後のクーラーボックスを埋めてしまうことも珍しくない南房乙浜港出船の夜クロムツ。

定番の炙り刺しから塩焼き、煮付けと考えたらヨダレが出る。

はあ、食いたい!

「ちょっとムツがよくなってきたよ」との信栄丸・安田仁船長の言葉に惹かれ10月31日に出かけてきた。

当日は15時過ぎに港に到着するとほとんどの人が集まっていた。

そして皆クーラーボックスが40~50lサイズとデカい。

つまり、そういうことなのね。

器はデカいほうがいいというわけ。

この日は筆者を合わせて7人が集結。

8人限定出船だから竿は出せないかと思ったが、前週の時点で大シケの予報だったためか空席ありだった。
 
16時過ぎに出船すると白浜~布良沖を目指す。

30分あまりでスローダウン。

日が傾くのが早くなりすでに夕暮れの雰囲気だが、空気が澄んでいるからか富士山、利島までは確認できた。

船長からすぐに投入の合図がある。

「水深は130mくらい。少しずつ深くなっていくからね。反応は底から2~3mにあるよ」

まずは様子を見ると、隣の常連の恩田さんがすぐに合わせを入れている。

どうやらムツらしい。

追加のアタリもあったようで巻き上げに入る。

上がったのはサイズはそこそこながらダブル。

周りでも皆巻いていて、ダブル、トリプルと絶好のスタートを切った。

このタイミングで1回仕掛けを入れたら40cmクラスが掛かってきた。

これはいい日に当たったと思ったら、その後は一転しポツポツの食いに。

アタリがなくなると船長は潮回りして再び投入の合図がある。

気付けばあたりは真っ暗だ。

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開始直後はダブル、 トリプルも目立った

ゼロテン、 デッドスローも有効

「反応は10~15mくらい」とのアナウンス。

ここからサバとキンメが多くなる。

上の反応はキンメが多いようだ。

キンメは小ぶりながら3点、4点掛けで上がる。

たまに30cm超えも。

そこで恩田さんはベタ底狙いに切り替える。

4本バリ仕掛けで、ゼロテンに近いような状態。

すると、ギュンギュンとクロムツらしきアタリが。上がってきたのは1尾だったがクロムツ。

船長によると、根掛かりしないのでゼロテンも有効とのことだ。

中盤はなかなかクロムツの顔を拝めなかったが、後半は最初のポイントへ。

ここでは反応は広く出ているようだった。

そこで恩田さんは着底後にデッドスローの誘いに切り替える。

海底から5mほどでガガガガ!とアタリ。

軽く合わせを入れてそのまま探るが追い食いはなく巻き上げ。

この釣り方で5尾ほど追加していた。

筆者もマネして電動の速度を3にしていると、途中でバタバタと竿先がたたかれる。

仕掛けは3本バリでスタートしたが、開始早々にオマツリして2本バリに詰めて使用。

それでもデッドスローなら幅広く探れるというわけ。

この釣り方で3尾追加して、炙り刺し、煮付け、塩焼きの当初の目標は達成。

後半は単発が多く数がのびなかったが、ほとんどの人が10尾日前後、キンメは一人5~10枚ほどだった。

20時半まで粘って沖揚がりとなった。

「今日は思ったよりのびなかったね。これからですよ」と船長。

11月後半~12月はチャンス大とのことだ。

帰港後、すぐに出発して帰宅は23時半ごろ。

疲労も少なく翌日が仕事でも大丈夫。

ムツは数日置いてから、キンメはすべて開いて干物にしていただいた。

今回はすぐに食べきれる量だったけど、次回は食べきれないほど釣ってみたい!

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中盤はキンメの食いがよかった

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強い断続的な引きはメダイ

INFORMATION

南房・乙浜港 信栄丸

0470・38・2427

▼備考=予約乗合、15時半集合。ほかテンヤマダイ、イカへも

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