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FISHING JAPAN 編集部釣り人のみなさん、魚の毒といえば何を思い浮かべますか?
一番よく思い浮かべるのは、フグ毒のテトロドトキシンではないでしょうか?
しかし、今回はフグ毒ではなく、もっと怖い毒についてご紹介します。
それは、シガテラ毒です。
いったいこの毒、どのようなものなのでしょうか?
シガテラ毒は、海の中の食物連鎖によってもたらされる魚毒のひとつです。
もともとは、サイパンやグアムなど南の暖かい珊瑚礁域にすむ魚を食べたときに起きる中毒で、日本でも伊豆諸島や奄美大島、沖縄などの海域に住む魚に限られていました。
しかし昨今は、地球温暖化の影響で、珊瑚礁域にすむ魚がじわじわと北上していき、四国沿岸や南紀で釣れた魚にもシガテラ毒を持つものがいることが報告されるようになりました。
そのため、このような海域でもシガテラ毒による中毒が発生する可能性があると言えるのです。
シガテラ毒として最もよく知られているのがシガトキシンです。
また、このほかにも、マイトトキシンやスカリトキシンなどの神経毒がシガテラ中毒を引き起こすといわれています。
シガトキシンの毒性は、猛毒で知られるフグ毒のテトロドトキシンの数十倍も強いそうです。
このような神経毒は、有毒藻類(渦鞭毛藻=うずべんもうそう)が作りだすもので、その藻類を草食性の小魚が食べ、さらのその小魚を大きな魚食魚が食べることによって、最終的に食物連鎖の頂点に立つ大きな魚食魚に毒が蓄積されます。
そして、その魚食魚を食べた人が、中毒になるといわれています。
中毒症状は、魚を食べたあと30分から数時間後に現われ、腹痛、おう吐、下痢のほか血圧低下や関節、筋肉痛などを引き起こし、ときには死亡することもあるそうです。
とてもおそろしい毒ですよね。
シガテラ毒を持つといわれる代表的な魚は、バラフエダイ、オニカマス、ドクウツボ、バラハタなどで、ときにはカンパチやヒラマサ、イシガキダイなども報告されています。
釣り人のみなさんも、南の海域で釣れたこのような魚を食べるときは、注意をしてくださいね。
特に初心者の方は、食べていい魚なのかどうかをきちんと知識のある人に確認することが大切ですよ!
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