タチウオをショアからのキャスティングゲームで釣りたい!
深場に居るタチウオは、沖合いに船で出てジギングやテンヤ仕掛けなどで釣り上げます。 水深30mほどの浅場に上がり始めるのが毎年夏頃ですから、そろそろショアからのキャスティングゲーム…
FISHING JAPAN 編集部秋の堤防では、タチウオ釣りが盛んにおこなわれています。
いつもはルアーやメタルジグをキャストしているのですが、どうにも大物=ドラゴン級が釣れません。
そんなときにチャレンジしてみたのが、エレベーター式と呼ばれている泳がせ釣りです。
いったいどんな釣り方なのか、詳しくご紹介しましょう。
目次
タチウオのエレベーター泳がせ釣りとは、活きエサのイワシやアジを用いた釣り方のことです。
今回はウキを使わずに、仕掛けの最下部=先端にナス型オモリを結んで、底を取るアプローチを選んでみました。
つまり、底とはオモリで接している状態を作り、オモリは捨て糸でスイベルにつなぎます。
スイベルのもう一方には、リールからの道糸をつなぎ、道糸にはクッションゴム+ビーズを通しておきます。
そしてその上に、遊動スナップを装着。
スナップが道糸の上を自由に動ける状態を作り、スナップからハリスを伸ばしてフックを結びます。
フックに活きイワシやアジを付ければ、エレベーター泳がせ仕掛けの出来上がりです。
遊動スナップによって、イワシやアジが自由に上下移動できるので、その様子をエレベーターと名付けているのでしょう。
どうしてもルアーやメタルジグ、ウキ仕掛けによる表層釣りで大型のタチウオにたどり着かないとき、この釣り方が有効であると聞いたので、実際に試してみることにしました。
釣り場である秋の堤防に到着すると、結構風が強く、ウキは流され気味でした。
まさにオモリ仕掛けの出番だ!と思い、イワシやアジをライトタックルで釣り上げにかかります。
20匹ほど確保できたので、いよいよエレベーター泳がせ仕掛けのセッティングを開始。
タックルには、ライトショアジギングゲーム用のスピニングロッドと、ナイロンラインを巻いたスピニングリールを用意しました。
そのままロングキャストをおこなって、沖合いの底へ落とし込むことはできるのですが、そんなところに大物のタチウオが潜んでいるとは考えていません。
もっと堤防の近くで、底の地形変化が激しいところ。
すなわち、カケアガリ=ブレイクラインになっているところを探します。
幸いオモリが底と接触しているので、ブレイクラインに差し掛かると、グーッと重みを感じるようになります。
そこで仕掛けを止めて、道糸を張り詰めた状態でステイ。
活けイワシをエサに付けているときは、ほぼ表層で自由に泳いでいました。
活けアジをエサに付けているときは、上下に水深を変えて泳いでいるようでした。
大物のタチウオは、小型のタチウオが表層で捕食している姿を観察しているように感じます。
底に仕掛けの一端を固定することで、他の釣り方よりも活きエサを目の前で泳がせることができるのではないでしょうか。
風が強くても、オモリが底にとどまって、エレベーター仕掛け全体が流されてしまうのを防いでいます。
これなら大物のタチウオが獲れるかもしれません。
タチウオ狙いのエレベーター泳がせ仕掛けに、真っ先に掛かってきたのは、シーバスでした。
次はロックフィッシュ、そしてマゴチ。
底に近いから、またブレイクラインには魚が豊富だから、こういう展開になるのかもしれません。
エソも結構掛かってきます。
これはタチウオはないのかな?と考えていたそのとき、ギューッとラインが引き込まれ、横走りしていきます。
ロッドを立ててリールハンドルを回すと、揚がってきたのは60cmクラスの青物・ハマチでした。
そこで釣りをする時間帯を夕方に切り換えて、同じようにアプローチしてみることに。
アタリは明確でなかったのですが、道糸が引っ張られていくのを見てアワセを入れると、待望のタチウオがヒット!
夕方という時間帯に合わせて、ブレイクラインにタチウオが入ってきたのでしょう。
連続でアタリが発生し、エレベーター泳がせ仕掛けでじゅうぶんタチウオが狙えると確信しました。
特に風や潮の流れが強いとき、安定した釣果を望めるのではないでしょうか。
タチウオ狙いのエレベーター泳がせ仕掛けは、市販されているものを活用することができます。
結構ハリスが太いので、タチウオの歯にも対処できました。
ただし、1本釣るとボロボロになることが多く、替わりのフック+ハリスを多めに用意しておくことをが肝要でしょう。
それから、底を取るというアプローチは、いくら活きエサが上下移動可能なエレベーター式と言っても、表層のタチウオにアピールすることは難しいです。
他の釣り方、例えばウキ釣りやルアー釣りも絡めながらおこなえば、もっとタチウオを水揚げできるといえるでしょう。
タチウオを釣るのにエレベーター泳がせ仕掛けを使う場合、底を取った感触を手元で分かるタックルがベストです。
2ピース仕様のライトショアジギングゲーム用スピニングロッドなら、そういった着底感をとらえやすいのではないでしょうか。
リールは、3000番サイズ以上のスピニングリールに、ナイロンラインを巻くようにします。
遊動スナップが擦れると、PEラインでは破断の危険度が増すからです。
シマノ(SHIMANO) ソルトウォーターロッド シーバス ムーンショット 2021年モデル S100MH シーバス ショアキャスティング
シマノから発売されているライトショアジギングゲーム用スピニングロッド・ムーンショットシリーズのラインナップから、3mを超える長さのS100MHを選んでみました。
全長は3.05mと、仕掛けが長くなってもキャストしやすいブランクスに設計されています。
2ピース仕様で、仕舞寸法は156.0cmです。
ウエイトは185gと軽めですから、さまざまなロッドさばきを柔軟におこなえるでしょう。
ブランクスの先径は、1.9mm。
適合するルアーウエイトは、最大52gまでなので、ナス型オモリの15号ぐらいまでならキャストできます。
適合するラインは、PEラインなら最大2.5号までなので、ナイロンラインなら4号前後をじゅうぶん使えそうです。
ブランクスのカーボン素材含有率は、98.8%になっています。
実売価格は1万円台と、とてもリーズナブルな価格帯に収まっています。
2023年にリリースされた、シマノの新しいセドナシリーズです。
ギア比は6.2対1ですから、ハンドルを1巻きすると99cmのラインを回収することができるようになっています。
実用ドラグ力は6.0kgで、最大ドラグ力は11.0kg。
ウエイトは290gで、スプール寸法は直径/ストロークが、51/17mm。
ラインキャパは、ナイロンラインなら、4号を150m巻けます。
ハンドルの長さは55mmで、ボールベアリングは3個搭載しています。
実売価格は6千円台と、とても低価格な設定に収まっているのが嬉しいです。
太いナイロンラインをスプールに巻いて、広範囲を自在に探るのに向いているでしょう。
強い負荷が掛かっても、ドラグ機能がチカラを逃がしつつ、バラシを防いでくれるはずです。
エレベーター泳がせ仕掛けを用いたタチウオの釣り方や、おすすめの市販仕掛け&タックルをご紹介しましたが、いかがでしたか?
活きエサ釣りの定番とされるウキ釣りの、ウィークポイントを解消してくれるアプローチといえるでしょう。
積極的に釣り場で活用して、自分なりの釣り方を構築してみてください。
キャストする際は、周囲をよく確認してからロッドを振るように心がけたいものです。
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