穴釣り入門！手軽にロックフィッシュを狙える釣り方＋おすすめタックル

ロッドにリールを装着して、ラインにルアーを結んでキャストするのが、流行りのソルトウォーターゲームスタイルです。

でも上手くキャストできない状態なら、魚を釣り上げるところまでなかなか到達しません。

そこで試してもらいたいのが、キャスト要らずの穴釣りスタイル。

その釣り方や使うエサ・仕掛けについて、分かりやすくご紹介しましょう。

穴釣りとは、穴の中に潜んでいる魚を誘い食わせる釣り方のことです。

海釣りがメインになりますが、実は淡水エリアでも効果的な釣り方として知られています。

例えば、天然のうなぎ。

河川の護岸に隙間があれば、まさにそれは、穴。

穴の中に昼間潜んでいるうなぎを、エサ・仕掛けで釣り上げることができます。

今回は、海釣りにおける穴釣りにスポットを当てて、その釣り方を分かりやすく紐解いてみましょう。

まずは、穴釣りに適した穴探しをおこないます。

堤防のある場所に足を運んで、間近まで行ってみてください。

足元に波が当たっている場所まで到着したら、その周囲をぐるりと観察します。

激しく波の当たっているところには、波消しブロック＝テトラが組まれていることが多く、それを見つけましょう。

テトラは、一定のカタチをした立体コンクリートブロックです。

それが2つ並ぶと、必ず隙間が発生します。

3つ並べば、隙間はいくつもの穴を形成するようになり、まさにこの穴を穴釣りで狙うのです。

テトラで出来た穴の奥は複雑に入り組んでいますが、引っ掛かりは意外と少なく、ボトムまで仕掛けを落とし込むことは可能でしょう。

そこで引っ掛かりにくい仕掛けを用意すれば、穴そのものやボトムをくまなく探ることができます。

写真の穴釣り仕掛けを見てみると、オモリ部分に工夫が凝らされているのが分かります。

水中でよく目立つ配色は、穴に潜んでいるロックフィッシュ＝カサゴ・アイナメ・ソイ・メバル・アコウなどを引き付けるのに適しています。

フックは、太い撚り糸でオモリにつながれていて、穴の側面などに引っ掛かりにくくなっています。

もし引っ掛かったとしても、オモリの重さを利用して、引っ掛かりを外せる確率は高いです。

この穴釣り仕掛けのことを、ブラクリと呼びます。

穴釣りのブラクリ仕掛けに、エサを付けて穴に投入してみましょう。

エサは、エビ・カニ・フナムシなど、釣り場でつかまえることができるものが有効です。

ただし、どの活きエサも、魚に引っ張られるとカンタンに外れてしまいます。

それを防ぐには、フックから外れにくいエサを持参する必要があるでしょう。

穴釣りにおすすめの機能的なエサは、サバ皮の付いた切り身です。

釣りエサ屋さんで販売していることがありますが、できれば釣行の前日までに、最寄りのスーパーなどでサバの切り身を購入するほうがいいでしょう。

サバ皮の付いた状態で薄くスライスし、塩・旨味調味料をまぶしてやや張り・硬さのある状態に仕上げます。

冷蔵庫で寝かしておくと、いい感じに仕上がりますから試してください。

それを釣り場に持ち込んで、ブラクリ仕掛けのフックに装着します。

フックに縫い刺ししておけば、魚にエサだけ引っ張られても、カンタンに外れてしまうことはないでしょう。

穴釣りに用いるロッド・リールは、遠くへ仕掛けを飛ばす機能を持たなくてかまいません。

より短いブランクスのロッドにすれば、足元の穴に仕掛けを投入しやすくなります。

スピニングリールを使えば、あっという間にボトムまで仕掛けを落とし込めるでしょう。

ただし、太いラインをスプールに巻くと、糸ヨレが発生してしまいます。

それを防ぐには、太鼓型リール＝ベイトリールを活用すればOK。

クラッチを切ってスプールがフリーに回転するようにし、ラインを足元の穴へ送り込んでください。

魚からのアタリがあれば、ロッドを振り上げてフッキング。

あとはベイトリールのハンドルを回して、魚を穴から引き出して釣り上げましょう。

穴釣りをテトラなどでおこなうのに適している、おすすめのタックルを取り上げてみましょう。

ロッドは、短いブランクスのものなら、手元の感度や操作性が高まります。

リールは、小型で軽量なベイトリールにすると、太いラインでアプローチできるでしょう。

ジャッカルからリリースされている穴釣り用ロッド・エッグアームシリーズの中から、ショーティーを選んでみました。

全長は55cmと、かなり短いブランクスに設計されています。

ウエイトは83gと軽めで、適合するウエイト負荷は、最大26g(7号)までです。

1ピース仕様で、装着可能なリールは、スピニングリールなら1000番から2000番サイズ、ベイトリールなら小型タイプがマッチします。

適合するラインは、フロロカーボンラインもしくはナイロンラインなら、スピニングリール使用時で4lbから8lb。

小型ベイトリール使用時なら、8lbから12lb程度となります。

実際に手に取ってフィールドで使ってみると、とても軽くてしなやかな曲がりを見せてくれました。

アタリをロッドの曲がりで表現してくれるので、フッキングまでのロスタイムを縮めることが可能です。

ガイドにはラインが絡まりにくく、安定した使用感をキープできます。

実売価格は4千円台と、とても安い価格帯に収まっています。

これなら家族や仲間分を一緒に揃えやすいですし、みんなでワイワイ楽しく穴釣りをすることが可能でしょう。

テトラ周りは足元が滑りやすいので、シューズやブーツのソールには、滑りにくいものを選ぶようにしてください。

シマノから発売されている小型ベイトリール・クラブデミです。

ギア比は4.3対1なので、ハンドル1巻きにつき35cmのラインを巻き取ることができるようになっています。

ウエイトは93gと軽めですから、片手でタックルを保持して長時間操るのに向いています。

ラインキャパは、モノフィラメントラインなら3.0号を65m巻けます。

スプール寸法は、26/22mm。

ハンドルの長さは、28.5mmです。

ワンタッチスプール着脱システムを搭載していて、スプールの交換を容易におこなえます。

左右両用システムで、左巻きと右巻きの両方を楽しめます。

糸カミ防止機構が付いていますから、釣りの最中にトラブルが発生しにくいでしょう。

実際に使ってみると、とてもシンプルな構造で扱いやすく感じました。

穴釣りでカサゴやソイを掛けたとき、ラインを送り出さなくても対応できたのが好印象です。

実売価格は3千円台と、とてもコスパ優秀な価格帯に設定されています。

おすすめは、3.0号＝12lb程度のモノフィラメントラインを巻いて使うことでしょうか。

テトラにラインが接触しても、カンタンには破断に至らないからです。

大胆に積極的に穴の中を攻めることで、大型のロックフィッシュを釣り上げられるかもしれません。

穴釣りの特性や釣りの方法・装置・エサ、おすすめの釣り具を詳しく説明しましたが、どうでしたか？

昼釣りだけでなく、夜釣りでも良好な釣果を得ることが可能です。それが穴釣りの魅力の一つです。

ロックフィッシュは夜を活動時間としているので、くわえて積極的にエサを捕食してくれます。

釣り具が傷をつけていないかチェックしながら、じっくりと大物を狙ってみてはいかがでしょうか。