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FISHING JAPAN 編集部釣りで使っているリールには、ドラグ機能が付いています。
特に細いラインを巻いて用いることが多いスピニングリールのドラグは、スムーズな滑り出しが肝心。
その反応が良くなければ、最悪の場合ラインが切れて、せっかくの獲物を逃がしてしまいますからね。
ここでは、ドラグに付ける専用グリスの特徴や使い方、おすすめのアイテムについてご紹介しましょう。
「最近はリールを買ってもオイルしか同梱包されていないよね?」
オイルでは代用できませんから、グリスは自分で購入して、リールのメンテナンス作業で適切に使えるようになっておきたいですよね。
目次
リールのドラグに塗布するグリスとは、ドラグ機能を万全に稼動させるための潤滑油の役割を果たしています。
例えば、スピニングリール。
スプールのてっぺんに付いているドラグノブを回していくと、最終的にはポロリと外れてしまいます。
そこから現れるのは、複数のプレートやカーボン製のシート、もしくはフェルト生地のようなリングパーツ。
これら全てが重なり合って、ドラグ機能を構築しています。
もしこの機能が無かったら、リールは魚からの引っ張り負荷に対して、強引に突っぱねる拒否反応しかできなくなります。
それで対処できるうちはかまわないのですが、グングン引っ張られるラインは伸びに伸び、とうとう限界を迎えることに。
これ以上伸びないところまで来たラインは、切れてしまうしか道は残っていないですよね。
でもそんな結末を認めていたら、いつまで経っても大物を釣り上げることはできません。
またライトラインをメインに組むアジングやメバリングでは、しょっちゅうラインブレイクに見舞われることになります。
そういう事態を解消し、しっかり魚とやり取りをするために設けられたのが、ドラグ機能なのです。
もう一歩進んでみましょう。
そのドラグ機能が、さまざまなプレートやシートで構成されているのなら、そこに発生する摩擦をうまくコントロールしなければなりません。
滑り出しスムーズだけれど、滑ったままにはならない!という状態を作り出すために必要なのが、一定の粘度でプレートやシート同士を密着させる効果のある、専用グリスなのです。
ドラグ用グリスを塗り過ぎると、よく滑るドラグに成り下がってしまいます。
グリスが少ないと、ラインの出が悪くなってラインブレイクを引き起こします。
メンテナンスによる適量のグリス塗布が、あなたの釣りを左右すると言っても過言ではないでしょう。
「でもリールなんてブラックボックスだと思ってたから、バラして中身を見たことなんかないよ~、、」
確かにリールのメンテナンスを他人に委ねたり、全くおこなわない人が結構います。
それで釣りが成立しているうちはいいのですが、必ずライントラブルが発生しますよ。
そうならないために、ドラグ機能に対して専用グリスを塗布する=グリスアップする方法を習得するようにしましょう。
ダイワやシマノからは、ドラグ機能専用のグリスがリリースされていますし、しろくまという可愛いネーミングのグリスも販売されています。
ドラグのグリスアップの方法は、実はさほど難しくはありません。
まずは、油を吸わせるために新聞紙を広げます。
そこにスピニングリールを置き、スプールの頭に付いているドラグノブを緩めてください。
完全に緩めると外れますから、スプールそのものをリール本体から取り外します。
スプールの頭から覗いているドラグ機能は、細目の金属ピンで押さえられているだけなので、それも取り外してしまいましょう。
そこまでいけば、プレートやカーボンシートなどを、1枚ずつ外していくことができます。
このときに注意したいのが、外した順番に表裏を違えず新聞紙の上に並べていくことです。
この作業をきちんとやっておけば、グリスの塗布が完了した際に、今度は逆の順番で組み上げていけば元通りにできることになります。
グリスは、あまり多めに付けないようにして、付け過ぎたら拭き取ることを忘れないでください。
ドラグに付けるおすすめのグリスを取り上げてみましょう。
リールメーカーであるダイワ・シマノから、純正グリスとしてリリースされていますよ。
各種リールにマッチするように、メーカー自ら製造したものなら安心して使えますよね。
ちなみに、ドラグに用いるグリスと、ギア周りに用いるグリスは異なります。
弱めの粘度や熱に対する対応力などが、ドラグ用グリスには求められるでしょう。
ソルトウォーター用のスピニングリールのドラグに使用する、シマノの専用グリスです。
内容量が30グラムも入っているので、メンテナンスをしっかりやり込む人には嬉しいですね。
シマノのSWタイプのスピニングリール用ですから、強い負荷がドラグに掛かる釣りをすることになり、グリス量の減りが気になるのは間違いありません。
釣行後は常にスプールを外して、ドラグ機能のグリスメンテナンスを繰り返すようにしてください。
上フタを開けて綿棒で適量を取り、分解して並べたドラグワッシャーのに少しずつ塗布して伸ばしていくやり方がいいでしょう。
あまりにたくさんのグリスを乗せてしまうと、滑り出しが良過ぎてドラグノブを必要以上に締め込むことになってしまいます。
実際に使ってみると、本当に少しずつしか使いませんから、中身がほとんど減りません。
一度購入すれば、かなり長い期間使い続けられるのではないでしょうか。
釣行後に帰宅して毎回メンテナンスを実施するアングラーでも、長期に渡って使用できるはずです。
実売価格は千円を下回る程度の安い価格設定で、これなら粘度の異なる他のドラグ用グリスやギア用グリスも購入しやすいですよね。
シマノ純正グリスは、種類も豊富ですから、全部揃えておいてもいいかもしれませんね。
こちらは、ダイワから発売中のドラグワッシャー専用グリスです。
内容量は15グラムでチューブに入っていますから、付け過ぎにならないよう絞り出しの際に調整できるのがいいですね。
テフロンの粒子が配合されているので、スムーズな滑りを維持するのに向いているでしょう。
実際に使ってみると、ドラグの初期動作がとても滑らかになり、魚の引きに合わせて速やかにラインを引き出すことが可能です。
釣り場で大物を掛けた後や、波飛沫をかぶった後のメンテナンスでは、丁寧にドラグを分解して拭き取り作業をし、このドラグ用グリスを塗布してください。
多めに付け過ぎると、滑りが抑えられなくなりますから、ほんの少しチューブから出して、それを各ワッシャーの上で引き伸ばすようにしましょう。
実売価格は1,500円以下と、とてもリーズナブルな価格帯なので、常に欠かさないように揃えておきたいものです。
キャップの締め忘れがないように、丁寧に取り扱うようにしてください。
IOS FACTORYからリリースされているドラグ専用グリス・しろくまです。
淡水での釣りや海水での釣りどちらにも使うリールの、ドラグ機能に塗布するために専用設計されています。
100パーセント化学合成のグリスですから、低温から真夏の炎天下まで、安定したドラグ作動を可能にしてくれますよ。
やや粘度のある仕上がりになっていて、フッキングの際のタメを作り出せますし、 魚が掛かってからは、必要最小限のドラグの滑り出しでラインテンションをキープできるようになっています。
実際に使ってみると、魚が急にダッシュをかけても、安定したドラグの滑りを維持してくれるので、バレてしまうトラブルはほぼ皆無でした。
この粘度を導き出すのに、ずいぶんと試行錯誤をしたのではないでしょうか。
そして強い負荷がかかり続けても、ラインがズルズル出っ放しになるのを防いでくれますよ。
実売価格は3千円弱と、やや高価な価格設定になっています。
長く使えますし、ドラグ性能がスムーズになるのでおすすめですが、リールメーカーの純正グリスと比較検討するのがいいでしょう。
ドラグ用グリスの特徴や使い方、おすすめのアイテムをご紹介しましたが、いかがでしたか?
お気に入りのリールを長く使い続けるためにも、グリスによるメンテナンスは実施し続けたいですよね。
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