カンパチの泳がせ釣りを極める!プロ推奨のタックル・仕掛けを大公開!
カンパチは生きた小魚を主食にしている魚食魚、つまりフィッシュイーターです。 そのため、エサになる小魚をハリに掛け泳がせて釣る、泳がせ釣りの好対象魚なのです。 近海のカンパチ泳…
FISHING JAPAN 編集部ムロアジは夏が旬の釣って楽しく食べておいしい魚です
釣りのベストシーズンは5月から7月の間と言われ、ショアでもオフショアでも人気の釣り物です。
そして、広く市場に出回る魚ではないので新鮮なムロアジを食べられるのは釣り人の特権でもあります。
そんなムロアジはサビキ釣りやビシ釣りで狙うことが出来ますよ。
今回はそんなムロアジの生態や名前の由来、釣り方や美味しい食べ方レシピまでまとめてご紹介します。
目次
ムロアジは南の海に多く生息するスピードランナーな魚です。
体側に走る黄金色の縦帯が目印です。
魚の中でも体が紡錘形で、尾ビレが大きくて深く切れ込んでいる魚ほど泳ぐスピードが速いものですが、こういうスピード自慢の魚はエサを捕食すると一直線に走り回るので、魚とのやり取りが楽しいのです。
南の海に多いムロアジもその例外ではありません。
暖かい南の海でぬくぬくと育った個体は50㎝近くになります。
こんなサイズがハリに掛かるとデカいヒラマサでも食ったのかと勘違いするほど引きが強く、おまけに縦横無尽に走り回るのでくたくたに疲れさせてくれますよ。
ムロアジはスズキ目アジ科ムロアジ属の魚で暖かい黒潮に乗って回遊してくる魚で、夏には北海道付近まで北上するといわれていますが、数は多くありません。
もともと暖かい海が好きな魚なので太平洋岸では、伊豆諸島や紀伊半島、四国や九州の南岸に多く、巻き網などで漁獲されます。水揚げが多いのは宮崎県や鹿児島県、和歌山県などです。
ムロアジは、水温が高い沖縄など琉球列島には一年中いますが、西日本では、春の終わりから夏にかけて回遊してきます。
外洋に面した潮通しの良い海の中層から表層を群れを作って泳ぎまわり、水温が下がる冬場は暖かい海や水温が安定した水深のある場所で過ごします。
幼魚の間は、動物性のプランクトンなどを食べて成長しますが、成魚になるとエビやカニなどの甲殻類や小型のイカやタコ、キビナゴなどの小魚を主食にして成長します。
産卵期は春から初夏のかけて。旬は夏だといわれています。
よく脂が乗った旬のムロアジは栄養価も高く、その身には脳細胞の活性化や悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やすDHAが多く含まれているため、動脈硬化を防ぎ脳血栓の予防や改善に効果があるEPAも多く含まれているそうです。
新鮮なものはお刺身が美味しいのですが、広く市場に出回る魚ではないので、自分で釣りに出かけるか産地近くでお店を探す方法しか食べられないのが残念です。
ムロアジの体はマアジのように扁平しておらず紡錘形で、釣り上げた瞬間、体側に走る鮮やかな黄色の縦帯が目に飛び込んできます。
この縦帯は魚が死に鮮度が落ちると薄くなり消えかかるので釣り人にしか味わえない特徴かもしれません。
この他にマルアジと同じように尾ビレの付け根付近に小さな小離鰭と呼ばれるヒレがあり、尾ビレの下葉前部が赤く染まるのが特徴です。
生きているときはよく目立つ黄色の縦帯を見て、これが金ムロアジで、縦帯の青いものがムロアジだと勘違いしている人がいますが、これは間違いです。
縦帯の黄色いものがムロアジで、縦帯の青いものはムロアジの仲間のクサヤモロと呼ばれる魚になります。
紀伊半島の南端に近い枯木灘海岸の沖は、ムロアジの好漁場で地元の漁師もムロアジをキンムロや金アジ、マムロと呼びます。
ムロアジの仲間は、クサヤムロの他にオアカムロやモロ、マルアジにアカアジなどがいます。
クサヤモロは呼び名通りに伊豆地方の名産といわれるクサヤの主原料になる魚なので、クサヤという字が当てられました。
オアカムロも尾ビレ(尻尾)だけが目立つ赤さなので、尾赤ムロの名がつけられています。
もう一つのアカアジは、尻尾だけでなく体もうっすらと赤いので赤鯵と命名されました。
ムロアジ属の魚は頭やお尻にムロとかモロという字がつくのはなぜでしょう。
疑問に思って調べてみると、ムロアジの呼び名は、元禄時代に人見必大という人が表した「本朝食鑑」という本に表れます。
ムロアジのムロは播州(現在の兵庫県の瀬戸内側)の室津でたくさん取れたためとありました。
ところがムロアジは昔も今も、瀬戸内海ではめったに取れない魚のひとつで、この説にが疑問符が付きます。
そのためムロアジのムロは、昔からムロアジがよく取れた紀伊半島の最南端に当たる牟婁(むろ)郡の牟婁から来たものだという説が有力です。
また、ムロアジやクサヤモロを材料にしたクサヤ作りの本場、伊豆地方では、クサヤ作りに使うクサヤ液のことを魚室(まむろ)と呼んだことから、ムロアジの呼び名がつけられたという説もあります。
ムロアジは、南の暖かい地方では一年中釣れる魚ですが、それ以外の地域では産卵のために接岸してくる5月から7月の間がベストシーズンです。
この時期にはチビムロと呼ばれる小型も多く、サビキ釣りで簡単に釣れるのが魅力ですね。
釣り場は外洋に面した沖磯や地磯、離島にある防波堤や沖の一文字など、水深があって潮通しが良いところが回遊ポイントになります。
それではまず最初に道具や仕掛けから紹介していくことにしましょう。
ショアからの釣りは、足元から深く潮通しの良い場所でないとムロアジも警戒するのかなかなか足元までは寄ってきません。
そこで、サビキ釣りでも遠投して沖を狙える仕掛けが有利になってきます。
そこで投げて釣るのが基本になるので、これに合わせたタックルが必要になってきます。
竿は外ガイドの磯竿でいいのですが、長くて柔らかい竿は遠投には向いていません。
ですから1.5~2号の磯竿で長さは4mか長くても4.5mにしておきましょう。
これぐらいの長さの方が投げやすいし、エサを撒いたり、誘いを掛けたりという細かな操作がやりやすいからです。
磯竿が高価だという人は海釣り用の万能竿で、長さが4m前後のものであれば大丈夫です。
リールはスピニングタイプでいいのですが、30㎝を超える良型のムロアジが回遊してくる場所では、レバーブレーキ付きがお勧めです。
馬力もスピードもあるムロアジが相手ですから、レバーブレーキがあるとやり取りがずっと楽になります。
道糸はナイロンの3号で十分でしょう。3号の道糸が150m巻けるものなら大丈夫です。
固定ウキ仕掛けにするとタナが深いときに投げられないことがあるので、誘導ウキ仕掛けにしておきます。
道糸にウキ止め糸をつけシモリウキを通したら、オモリ負荷4号から8号ぐらいのどんぐり型の中通しウキか親子ウキを道糸に通して太さ1.5ミリ、長さ15㎝程度のクッションオモリを接続します。
このあとサビキ仕掛けとマキエカゴを付けるので、クッションオモリはウキのオモリ負荷よりも小さいものを選んでおきます。
先オモリ仕掛けにして、マキエカゴはクッションゴムのところにつける方法とサビキ仕掛けの先端にドンブリカゴを付けて釣っても構いません。
どちらが食いがいいかは、当日の釣り場の条件で変わるものですが、投げやすいのは仕掛けの先端に重さが集中するドンブリカゴ仕掛けです。
サビキ仕掛けは、ピンクかホワイト系のスキンサビキがお勧めです。
幹糸3、4号、ハリス2、3号で投げたときに絡みにくい短ハリスのものを選んでください。
ハリはアジバリの6、7号でいいでしょう。
釣り場所を決定したら、朝と夕方の最適な時間を逃さないように釣りを楽しむために出かけてください。
釣り場に到着したら、よいポイントを見つけることが重要です。
理想的な位置は、足元から深く、潮流が良好で、流れに変化がある場所です。防波堤の場合、先端や曲がり角などが好ましいスポットであることが多いです。
そうしてポイントを指定したら、釣り具をセットアップし、魚がどこにいるのかを調査する必要があります。
さまざまな距離に投げ分けて反応のある場所を探しましょう。
場所を何度でも変更して投げ分けてみても反応がなければ、投網の深さが合っていない可能性があります。
ムロアジは海の中層から表層にかけて移動する魚であり、比較的浅い領域を回遊するので、最初から底近くは無視しても大丈夫だと思います。
そのため、中層から始めて徐々に浮きを浅くしていき、どの層に魚がいるのかを見つけ出します。
アタリは一気にウキを沈めたり走ったりするので、すぐにわかります。
素早く取り込んで、すぐにエサを詰め替えアタリがあった場所を集中的に攻めます。
ここで間隔を開けすぎると、マキエがなくなり魚がどこかへ行ってしまうかもしれません。
そうならないようマキエで足止めするのです。上手く魚を寄せることが出来たら、間違いなくアタリが連発します。
ムロアジ釣りといえば、擬餌針がたくさんついた胴突き仕掛けを使って落とし込んだり、さびいたりしながら釣るのが定番ですが、ビシを使ってエサを撒きながら吹き流しの仕掛けで釣ることも出来ます。
ただ、広くタナが探れる胴突き仕掛けと違ってタナ合わせがきちんとできていないと胴突き釣りのようには釣れないのが泣き所です。
ビシは100~120号の重いものを使うことが多いので、重いビシを的確に動かすことが出来る腰のしっかりした竿が必要ですね。
竿が長すぎるとマキエを振り出したり誘いをかけたりという細かな作業がやりにくいので、長くても2m40cm、出来れば2m前後でオモリ負荷が50~80号の7:3調子の竿が使いやすいと思います。
アジは口の周りが弱くせっかく掛けても口切れでバラスことが多いので、胴調子の軟らかい竿を使う人が多いですが、吹き流しの仕掛けに来るムロアジはなぜか大型が多いです。
さらに、引きも強いのでハリが丈夫な上顎や下顎に掛かっていたらいいのですが、カンヌキに掛かっていたら絶望的です。
いくら竿が軟らかくてもやり取りしている間にハリが掛かったところの穴が広がって最後にはバレてしまのです。
そのため腰のしっかりした竿で一定のスピードを保ちスムースに巻き上げて来る方がバラしが少ないと思います。そのために7:3調子の竿をお勧めします。
リールは800番か1000番の電動リールで十分です。
ムロアジはマアジのように底近くにたむろする魚ではなく、海の中層から表層近くを回遊しているので、比較的タナが浅いといえるでしょう。
ですからラインキャパは深場を釣る時ほど必要としません。
道糸は2号か3号のPEラインを最低100m以上巻いておきましょう。
実際に100mまで糸を出して釣ることは少ないですが、万が一道糸が高切れした時に備えてです。
道糸の先にクッションも兼ねて5号か6号のリーダーを3mほど付けておきます。
リーダーは張りがあるフロロカーボンがオススメです。
リーダーの先に大型のL型か半月天秤を付けます。
仕掛けが長いので天秤の腕が短いと仕掛けの上げ下ろしのときに道糸の絡んだりするので、天秤の腕の長さは40㎝以上ほしいです。
天秤の先には太さ1.5ミリか2ミリで長さ30㎝ほどのクッションゴムを付けておきます。
あとは、このクッションゴムに吹き流しの仕掛けを付けたら完成です。
吹き流しの仕掛けは、全長3mまでで2本バリか3本バリ仕掛けにします。
欲張って4本も5本もハリを付けると、風の強い日など仕掛けをさばききれなくなってお祭りばかり、という事態も起こります。
ハリスの太さは3号にしておけば安心ですね。
マキエがアミコマセのときは、サシエを使わずスキンバリにしますが、沖アミコマセのときは、オキアミを刺して狙います。
エサを刺して釣る時は、アジ以外にもいろんな魚が食ってくるので楽しいですよ。
この他に必要な道具といえば、竿受けは必ず用意してください。
あとはアジサバ用のハリ外しがあると便利です。
ムロアジの時合は短時間でバタバタっと釣れることが多いので、時間を無駄にしないためにハリ外しを使います。
このハリ外しは針のチモトに引っかけて魚を下向けるだけで簡単に外れるので非常に便利ですよ。
釣り座が決まって道具の準備が出来たら、アンドンビシにマキエを詰め、サシエも刺して船長の合図を待ちます。
やってくださいと指示が出たら、タナは何mとアナウンスがあるので、指示ダナ+仕掛けの長さ分だけ余分い下ろし、すぐに仕掛けの長さ分だけ巻き上げます。
これでタナ返しは完了、天秤の位置とサシエの位置がほぼ横一列に並んでいるはずです。
ここで初めて竿をゆすりマキエを撒きます。
そして竿を竿受けに戻しアタリを待ちます。タナが合っていて魚の活性が高いときはすぐにアタリが出るはずです。
1分待っても当たらないときは1m巻き上げ、再びマキエを撒きます。
これを3、4回繰り返したらぼぼマキエを出切っているはずなので、仕掛けを上げでマキエを詰め直して再投入です。
ムロアジはイサギのようには食いあがって来ないので、指示ダナから10mぐらいの範囲を探れば十分でしょう。
誘って待っての繰り返しが面倒なら、電動リールのスイッチを入れ、スロー巻きで誘っても構いません。魚に食い気があれば動いているエサに先に飛びついてきます。
こうして魚を掛けたら竿を手にして電動リールのスイッチを入れ、速くもなく遅くもなく一定のスピードで巻き上げてきます。
そして、水面まで浮かせたら一気に抜き上げてしまいましょう。ためらいながら取り込もうとすると、バレる確率が高くなりますよ。
ムロアジは干物や削り節にされることが多く、産地の近くでないと新鮮なものを手に入れるのが難しい魚です。
ですから造りやナメロウなど鮮度が良くないと味わえない料理を満喫できるのは釣り人の特権です。
ただ、アジ科の魚ですから鮮度が落ちるのが早いので、釣り上げた後、しっかり野締めして血を抜き、クーラーへ入れて魚に氷を直接当てず持ち帰る必要があります。
これをいい加減にやると、生臭みが残ります。
また、マアジに比べて血合いが多いので、調理するとき血合いをしっかり取っておくことも大事ですね。
ムロアジのウロコを取り、頭を落として内臓を掃除してから身を開きます。
三枚に下ろしたら腹骨をすき取り骨抜きで血合い骨を抜いておきます。
ここまで出来たら手で薄皮を剥がした身を適当な大きさにざく切りし、器に盛りつけます。
あとは、大葉と刻みネギを天盛りにしポン酢を振りかけていただきます。
ムロアジの少し脂っぽい旨さがポン酢の酸味と出会っていい塩梅に中和されるので、箸が止まらなくなります。
ただ少し重ための味なので、冷酒の肴にするときは、さっぱり系の吟醸酒がお勧めです。
ムロアジを三枚に下ろし、腹骨と血合い骨を取っておきます。
しっかり水気を取った身に塩コショウして少しの間寝かせてから薄く小麦粉を付けます。
フライパンにオリーブオイルを入れ、よく熱してから身を入れ、フライパンに蓋をして両面をふっくら焼き上げます。
最後に香りづけにバターを加え、好みの野菜も炒めて添えたら完成です。
皮目の方をカリッと焼き上げるのがポイントですよ。
合わせるお酒は少し甘口の白ワインがオススメです。
三枚に下ろした身は腹骨と血合い骨を取っておき、二時間ほど酢に漬けておきます。
ラップにすし飯を広げて形を整えたら薄皮を剥いだ身を乗せさらに手で押さえながら押し寿司の形を整えていきます。
身とすし飯がなじんだらラップを外し、食べやすい大きさに切ったら完成です。
酢の味が強いので酸度の高いお酒は合いません。
少し甘口の柔らかいお酒がいいかもしれませんね。
房総半島の郷土料理であるナメロウは、どんなアジでやっても美味しいですね。
身のしっかりしたムロアジも例外ではありません。
歯ごたえを楽しみたいなら少し粗め、ねっとり感を味わいたいならよく叩いてから召し上がってください。ムロアジは三枚に下ろして腹骨、血合い骨をとり皮を引いておきます。
身をまな板の上に乗せ、ざっくり叩いてから味噌、刻みネギ、大葉を混ぜ少し醤油を垂らしてから身と味噌とネギなどが均等に混ざるように叩いていけば出来上がりです。
味噌味なのですっきり系の吟醸酒が合うと思います。個性的な芋焼酎もお勧めです。
三枚に下ろした身は、腹骨と血合い骨を取り適当な大きさに切っておきます。
薄くスライスしたキュウリを添え、身と一緒に甘酢の中に少しの間漬けておきます。
身に味が染みたらそのまま食べてもいいですし、身をとろろ昆布にくるんでいただくと、一層、風味が増しますよ。
味付けが甘酢なのでしっかり味のある辛口のお酒が合うかもしれませんね。
ムロアジは非常に美味しい魚ですので、釣り上げた際にはぜひ一度試してみてください。
人が美味しいと感じる魚は、同じく魚から見ても美味しそうに思われるのでしょうか。ムロアジは大型魚の泳がせ釣りにおいて、最適なエサとなります。
伊豆諸島や沖縄、そして琉球列島にて巨大なカンパチやGT、底物のハタ類を御狩りの時にはムロアジを泳がせる釣り方が一番成功率が高いようです。
よってムロアジ釣りに挑戦する際には大型魚専用の釣具を持参してみてください。
釣ったムロアジを泳がせ針にしておけば、好ましい訪問者が釣り上がってくるかもしれませんよ。
カンパチの泳がせ釣りを極める!プロ推奨のタックル・仕掛けを大公開!
カンパチは生きた小魚を主食にしている魚食魚、つまりフィッシュイーターです。 そのため、エサになる小魚をハリに掛け泳がせて釣る、泳がせ釣りの好対象魚なのです。 近海のカンパチ泳…
FISHING JAPAN 編集部ヒラマサ釣りは超ワイルド!生態を理解してルアー釣りを楽しもう!
ブリ属の御三家と呼ばれる、ヒラマサ、カンパチ、ブリ。 その中でも、馬力、スピードとも群を抜いているのが、ヒラマサですね。 ハリに掛かってからも、なお諦めずに逃れようとする飽く…
FISHING JAPAN 編集部DAILYランキング