マグロってどんな魚?マグロの生態や幼魚 ヨコワの釣り方、美味しい食べ方レシピまで大公開!
ヨコワは、クロマグロの幼魚です。
寿命は20年以上とも言われ成魚は400kg近くにもなる巨魚なので、漁の対象にしかなりません。
しかし、そんな魚でもヨコワと呼ばれる幼魚の間は立派な釣りの対象魚になります。
そんな釣り物として人気のあるヨコワや、マグロの生態、釣り方についてまとめてご紹介します。
目次
マグロについて
寿司店でよく見かける魚のひとつ、それがマグロです。
マグロとひと口に言っても、種類は非常に多く、大きく成長しすぎて釣りには適さないものもあります。
そのマグロの中でも、肉質の良さからマグロ中のマグロと評されているのがクロマグロです。
魚に詳しくない方々の中には、カジキマグロという名の魚がいると思っている方が多いかもしれませんが、実際は存在しません。
カジキはマカジキ科に所属する魚の一部を指し、マグロは一方でサバ科マグロ属に分類されています。
大型に成長することは共通していますが、体の形状はまったく違っており、マカジキ科の魚は典型的に長いくちばしを持つことからビルフィッシュとも呼ばれます。
マグロの食文化
マグロといえば寿司、江戸前では握り寿司という独特の食文化が誕生しましたが、このお寿司は美味しいだけでなくヘルシーな食べ物として人気を博し、いまでは世界各国に広がりつつあるります。
マグロは握り寿司には欠かせない食材ですが、赤身を醤油漬けにしたズケと呼ばれるものより、よく脂がのった中トロ、大トロが人気です。
ところがトロがいまのように好んで食べられるようになったのは戦前のことで、昔は赤身ほど人気がなかったといわれています。
もっと昔にはいまほど輸送手段が発達していなかったために、脂分が多い腹の身(トロ)ほど早く鮮度が落ち腐りやすく、下賎な食べ物として捨てられていた時代もあるそうです。
マグロの価格は東京で決まる?
世界で水揚げされるマグロの半分近くが日本で消費されています。
そのためかつてマグロの値段は、東京の築地で決まるといわれていたそうです。
日本人が食べているマグロにもいろんな種類があって、最も大きくなり値が張るのがホンマグロやシビと呼ばれるクロマグロです。
このマグロから取れるトロの最上級品はキロ3万円以上もするそうです。
クロマグロはマグロ属の魚では最も大きくなり、長さ3mを超え重さも350~400kgにもなります。
また、大回遊する魚として知られており、赤道近くで生まれたものが日本の近海を北上し、遠くアメリカの西海岸のカルフォルニアにまで達します。
クロマグロは、成長するにつれて呼び名が変わる出世魚で幼魚がヨコワ、20kgぐらいまでをメジとかゴンタと呼び、20kg以上で30kgぐらいまでを中坊と呼び分けています。
クロマグロに次いで値が高いのは、ミナミマグロと呼ばれるインドマグロです。
インド洋やオーストラリアの南部、南極に近いタスマン海にも生息します。
クロマグロの旬は冬場ですが、クロマグロに代わって初夏に旬を迎えるのがメバチです。
目が大きいのが特徴で、英名もビッグ・アイ・ツナといいます。日本近海では最も水揚げの多いマグロです。
大きくなっても2m前後、150kg程度の中型マグロですが、100kgを超えれば十分トロが取れます。
キハダマグロってどんな魚?
キハダは身が淡いピンクで脂も少なく、淡泊な味が白身の好きな関西人に好まれるのか、関東より関西で人気のあるマグロです。
漢字では黄肌と書きますが肌が黄色いわけではなくヒレが鮮やかな黄色なのでそう呼ばれます。
ちなみに英名もイエローフィン・ツナといいます。クロマグロに次いで大きくなり体長3mぐらいになりますが、体がスマートなために重さは100kgを超える程度です。
クロマグロは低水温にも強いですがキハダは寒がりなのか水温の高い海域しか回遊しません。
赤道付近に多く、日本でも太平洋岸を中心に回遊してきます。
ほかに胸ビレが長いのでビンチョウとかトンボシビと呼ばれるのがビンナガです。
英名もロングフィン・ツナといい、30kg程度の小型マグロで身が白く、脂分も少ないのでシーチキンなどに加工されますが、最近ではハラミノ部分をビントロと呼んで、スーパーなどで刺身として売られています。
紀伊水道のアイノセはヨコワ釣りの好ポイント
クロマグロの幼魚、ヨコワは黒潮に乗って北上し、日本に近づくと対馬暖流に乗って日本海へ入る群れと、黒潮に乗って太平洋岸へやってくる群れとに分かれます。
この黒潮組の群れの一部が紀伊水道にも入ってくるようで、毎年、冬になると日ノ岬沖やアイノセと呼ばれるポイントてヨコワ釣りが楽しめます。
紀伊水道で釣れるヨコワは、大きくても3~4kgまで、2~3kgぐらいがレギュラーサイズですが、この大きさでも引きは強いですし、程よく脂がのっていて食べても美味しいのが魅力的です。
今年も釣れ出したよ、と1月の半ばに電話をいただき、出かけたのは1か月近くも経ってからだったので、まだ紀伊水道にヨコワは残っているか、それだけが気がかりでした。
通常でも日高町の港から出船してアイノセまでは小一時間掛かかりますが、。その日は北西の風が強く波高も2m近くあって余計に時間がかかりました。
ようやくポイントに着いてアンカーを下したころには、すっかり夜が明けていた。
ブリやヒラマサなどの青物もそうですが、ヨコワのような回遊魚は、大きなマキエカゴを用意し、どんどんエサを撒いて魚を寄せないことには釣りになりません。
そのためオキアミのマキエをたっぷり用意してもらいました。
8号のハリスを3ヒロ取ってマダイバリの12号を結びます。
枝バリを出すと取り込むときにタモに引っかけたりするので、シンプルな1本バリで狙うことにしました。
エサうぃ大きくしてよく目立つ方が食いがいいように思うので、大きめのオキアミを選んで2匹を抱き合わせで刺しました。
ハリス切れに注意!
タナは何ヒロでスタートするかが問題です。
船長の「まだ、マダイも残っとるしな、とりあえず5mほど底を切ってやってみたら」というアドバイスに従って底上5mからスタートしました。
これでサシエが取られるようならエサが残り始めるまでタナをどんどん上げていけばいいのです。
潮は緩やかな上り潮。水温が上がったのかエサ取りが多いです。
仕掛けを入れて10分も経たないうちにサシエは取られているようでした。
底上5mからスタートして打ち返すたびに2mずつ上げていき、底上10mのタナで初めてアタリが出ました。
ただ、竿が突っ込むほど激しいアタリではないので、イサギかそれともチャリコの仕業か、いずれにしてもヨコワではなさそうです。
期待せずに仕掛けを上げてみたら30cmほどのイサギが恨めしそうな眼をして上がってきました。
再度マキエをたっぷり詰めて落とし込み、さらに2mタナを上げてアタリを待ちながら2、3分に1回は竿をあおってマキエを散らすことも忘れないようにします。
そろそろマキエがなくなるころなので打ち返してみようかなと竿を手にしたとき、いきなり竿先がとてつもない速さで舞い込みました。
ドラグは緩めに設定してあるので、魚が底へ向かって突っ込むたびに、じりじりと道糸が出て行きます。
魚を掛けたときメジロやヒラマサは走り回りますが、マグロの仲間は下へ、下へと突っ込むことが多いです。
そして、最後の取り込みの時に船の下へと潜り込んで、貝などが付着した船底でハリスがこすれ、切られることが多いので、そうならないようおもい切り腕を前に突き出してやり取りし、ついに水面まで浮かせることに成功しました。
ようやくマキエが効いてきて、これから入れ食いになるのでは、と期待しましたが、その後は当たっても小物ばかりで、イサギ3匹と30cmほどのマダイを追加しただけでこの日の釣りは終わりました。
港へのアクセス
交通=湯浅御坊道路を広川インターで出て、最初の信号を左折、そのまま国道42号で水峠を越えて入路の信号を左折、由良の町中を抜け橋に突き当たったら左折、次の信号を右折して道なりに走ると港に着く。
ヨコワ釣りで使用したタックル
【ロッド】シマノ 海春50-270
使用したのは64調子ですが腰は意外にしっかりしているので、マグロの突込みにも十分耐えられます。
コマセワークや誘いなど、取り回しがいい2m70cmの長さがお勧めです。
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【リール】シマノ ビーストマスター3000XP
さらにモーターのパワーをアップさせた3000XPは、6000番並の力の持ち主で30㎏クラスのマグロの引きにも耐えられます。
ラインキャパもPE6号が300mとこちらも余裕の容量となっています。
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【ライン】シマノ タナトル8
タナトル8はしなやかで強度がある8本よりのPEラインです。
6号をきっちり300m巻いておけば、トラブルが起きても対応できます。
ヨコワの美味しい食べ方レシピ
ヨコワの造り
カツオもそうですがヨコワの頭部周辺の硬い皮をまず柳葉包丁で捌いてから3枚に下ろします。
下した身は皮を引いてから策どりし平造りにします。
背身と腹身を切り分け、両方を味わってみるのも一興ですよ。
ヨコワのヅケ丼
背の赤身をヅケにします。さくどりした身を6~8㎜の厚さに切り、醤油と酒、味醂を合わせたタレの中へ10~15分ほど漬け込みます。
ヨコワの身にたれの味が染みたら熱いご飯の上にズケにした身を並べ、下しワサビを天盛にしていただきます。
きっと美味しすぎて箸が止まりませんよ。
ヨコワの兜焼き
ヨコワの兜は美味しい部位のひとつです。捨てるのはもったいないです。
ただ料理が面倒なので、そのまま塩を塗りたくって兜焼きにしてしましょう。
脳天の中の肉などなかなか火が通らないですが、時間をかけてじっくり焼き上げるしかありません。
ほほ肉などは美味しすぎるのできっと取り合いになりますよ
ヨコワの美味しい食べ方やレシピまで一挙にご紹介しました。
ヨコワの身はマグロのトロほど濃厚ではありませんが、新鮮なヨコワの赤身には上品な酸味と旨みが秘められていていくらでも食べられます。
”づけ”にして、熱々のご飯に乗せかき込むのもよし、白ワインに合わせてカルパッチョにし、淡泊ですが十分旨みを感じさせる海鮮料理を堪能するもの悪くありません。
ぜひ釣り人の皆さんもヨコワを釣り上げて、いろんなお料理にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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