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氷を大量に入れて魚を持って帰る常識はもう古い!熟成肉に対抗した成熟魚が話題沸騰!
釣りが完了し、船から降りる段階で…
「ほいほい、クーラーボックスに氷しっかり詰めとるか?」と問いかけながら、クラッシュアイスをスコップで掬ってくる船頭さんが結構いるんですよね。
これって一体、本当に妥当なのでしょうか?
氷さえきっちり存分に詰めておけば、魚の鮮度は全く落ちないし、いつでも美味しく召し上がれるのでしょうか?
魚を締める理由って?
魚がよく「いかった」状態というのは、死後硬直する前のことで、いったん死後硬直してしまうと、その後、急速に肉が柔らかくなっていきます。
この状態を遅らせるために魚を締めるのです。
魚を締めるとは、魚の神経が集中する脊髄を一気に切断し瞬時に殺してしまうことです。
こうすることによって、魚の脳が自分が死んでしまったことを理解できず、脳からも信号が送られないために死後硬直が遅れます。
同時にエラの付け根や尻尾の付け根にナイフを入れて血を抜き、さらに念を入れて神経締めしておけば、さらに死後硬直を遅らせることができます。
血抜きしておくと、筋肉間の血栓や筋肉の変色が防げるために生臭さも軽減されます。
釣った魚を締めずに海水の入ったバケツなどに入れてそのまま放置しておくと、やがて魚は酸欠を起こして死んでしまいます。
それでもなお、そのままにしておくと身をそり返してもちろん死後硬直が進んでしまいます。
そのため、氷たっぷりで持ち帰った魚は冷えすぎて死後硬直が早くなり、かえって味を落とすことになりかねないのです。
新鮮=おいしい??
魚は新鮮なほどうまいと信じられていますし、確かにその通りなのですが、新鮮なのとうまい状態とは実はまた違うんです。
たとえばハマチを例に取ると、釣った魚をすぐに刺身にして食べるより、冷蔵庫に入れて10時間ぐらい寝かせたものの方がおいしく感じると思います。
これは、時間が経つにつれて魚の体内からうま味成分が分泌されるからです。
このうま味成分の代表的なものは、グルタミン酸とイノシン酸です。
グルタミン酸は魚が死んでもほとんど量は変化しませんが、イノシン酸は時間が経つにつれて分泌量が増えるといわれています。
このうま味成分がもっとも増える時間帯とおいしさを感じさせるもうひとつの要素、歯ごたえとのバランスが取れたとき、本当においしい魚が生まれるのです!!
最近メディアなどでイノシン酸の値が最も高くなった魚を「成熟魚」と呼んで話題になっています!
肉も熟成肉が話題になりましたが、魚版もあるんですね。
神経締めして鮮度が高い魚と成熟魚、どちらが好みか食べ比べしてみてもまた楽しいものですね♪
魚の締め方のわかりやすい動画はこちら
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