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「潮」の話、ついていけてる?二枚潮や潮目などその仕組みや意味を徹底解説!

FISHING JAPAN 編集部

釣り人や船頭さんの会話の中に、しばしば登場するのが潮の話ですよね。

たとえば今日は潮が悪かったから魚が食い渋ったとか、二枚潮になったので底が取れずに苦労したなんて話を聞いたことはありませんか?

また、一方で下り潮からうまい具合に上り潮に変わって、イサキを爆釣したなんて話もあります。

しかし、釣り人のみなさんも、そこまで潮の仕組みや用語については詳しくないという方も多いのではないのでしょうか?

そこで今回は、釣りでしばしば登場する潮の種類や意味を少し勉強してみましょう。

潮目の仕組み

船釣りで沖へ出ると、まるで海の上に線を引いたように伸びる潮目をよく目撃します。

この潮目には流れ藻やゴミなどが集まり、その下にいろんな魚の稚魚や小魚がつくので、カツオやシイラなど回遊魚を狙うときに、絶好のポイントとなることが多いです。

では、このような潮目はどうしてできるのでしょうか?

1つが、沿岸を流れる潮流が半島や湾、海底の障害物などにぶつかって、流れる方向が変わり、沖を流れる潮流とぶつかった場合です。

このとき、その潮目を境にして双方の流れが変わります。

もう1つが、風や温度によって潮流が起こり、それが沖と沿岸で変わる場合です。

二枚潮って?

潮目の内外は、潮の流れる方向が変わるだけでなく、潮目を境に温度差があったり、潮の色も大きく変わることがあります。

潮目は垂直方向の潮の流れで起きる現象ですが、水平方向に流れのスピードが違う層ができたときは、二枚潮と呼びます。

上潮が速かったり、反対に底潮が速かったりすることがありますが、どちらの場合も途中で道糸が大きくフケて、素直に仕掛けが下りていかないため、底取りが非常に難しくなります。

上り潮と下り潮

また、沖釣りで必ず話に出てくるのが上り潮と下り潮です。

どの方向に流れたら上り潮かが分かれば、その反対に流れる潮が下り潮になります。

たとえば海ではないですが、JRが上りと下りの起点としているのは東京です。

東京から各地へ行くときは下り、各地から東京へ行くときは上りの列車になります。

一方関西では、上り潮、下り潮の起点になるのは京都です。

たとえば紀伊水道の入り口の日ノ岬から大阪湾の入り口の友ヶ島方向に潮が流れるときが上りで、その逆が下りなんです。

潮はとても複雑

ただ、潮というのはかなり複雑で、常に一定方向に流れているわけではありません。

漁師がよく潮の話をするとき、同じ上り潮でも上りのコミや、下りの出しという表現をすることがあります。

上りのコミというのは、大体は上り潮ですが、次第に陸の方向へ潮が寄せてくる潮という意味です。

反対に下りの出しというのは、大体は下り潮ですが次第に潮が沖の方へ出て行く潮を指します。

もちろん潮が沖ではなく、陸の方へと突っかけていくときは、下りのコミということになります。

このように複雑な潮の流れだけでなく、水温とか透明度などいろんな悪条件が重なったときに、漁師は潮が悪いと表現します。

潮の流れをチェックして釣りに活かしてみてくださいね。

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