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サケとマスの違いって?釣り人なら知っておきたい違いとは!?最近は「サーモン」名乗るマスもいるんです!

FISHING JAPAN 編集部

釣り人の皆さん、マスといえばどんな魚を想像しますか?

ニジマス、サクラマスなど、釣り人にはなじみのあるマスですが、これらとサケがどう違うのか答えられる方は少ないと思います。

分類学上では、マスとサケは、同じサケ科サケ属の非常に近い存在で、日本ではあいまいに名付けたために混乱しがちとなっています。

では、いったい両者にどのような違いがあるのでしょうか?

早速、その真実に迫っていきましょう!

ほとんど親戚のサケとマス

我々ヒトで考えると、ホモサピエンスという種はヒト科ヒト属に分類されます。

同じ属には以下の種が存在しています。

●ニアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)

●北京原人(ホモ・エレクトシス・ペキネンシス)

それでは、サケはどうでしょう?

サケ科サケ属には、「サケ」、「ベニザケ」、「ギンザケ」と命名されている種類と、「カラフトマス」、「ニジマス」、「サクラマス」、「マスノスケ」などの「マス」の名前がついた種類が存在します。

「サケ」と「マス」の関係は、「人間」と「ニアンデルタール人や北京原人」の関係に比例します。

全ては、種として兄弟に近い存在と言えます。

では、なぜ「サケ」や「マス」と呼ばれるような名前が付けられたのでしょうか?

身の色や、生態系、食味なども比較的似ていますよね。

それではなぜ「サケ」「マス」という異なる種類の名前になったのでしょうか?

降海型と陸封型のあいまいな生態で名前を付けた

日本では、降海型のサーモンをサケ、陸封型のトラウトをマスと命名していました。

しかし、命名当時は、降海型、陸封型の生態はあいまいで、降海型のサケ科の魚にも「マス」と付けてしまっています。

例えば、カラフトマス、サクラマスがその例です。

当時は、この2種の生態がはっきりしないまま名前を付けてしまったので、違いがあいまいになってしまったと言えます。

それにしても、「サケ」として分類されるのは、タイヘイヨウサケ属なんですよ。

日本には生息していないタイヘイヨウサケですが、こちらで販売される際はアトランテックサーモンの切り身として販売されています。

釣り堀などで楽しむことができるブラウントラウトは、実はタイヘイヨウサケ属なんです。

さて、アメマスとは「マス」と命名されていますが、これは海に降りる型のサケ科イワナ属に所属しています。

イワナに関しては、より種族の分別が難しく、一般的にアメマス(エゾイワナ)、ニッコウイワナ、ヤマトイワナなどのことを総称して「イワナ」と呼ぶことが多いです。

イワナの降海型がアメマスです。

近年では、イワナとヤマメの交雑個体がみられ、その風貌がサバに似ていることから、「カワサバ」と呼ばれたりもしているんですよ!

そして、渓流釣りで人気のヤマメの降海型はサクラマスとよばれ、アマゴの降海型はサツキマスと呼ばれます。

経済上の理由からさらに混乱

一般的に「サケの方がマスより美味しい」と思われてきました。

ところが、今ではサーモンとされるマスが食卓に並んでいます。

缶詰のサケ缶はほとんどカラフトマスです。

お弁当や回転寿司で人気のトラウトサーモンは、海で養殖されたニジマスです。

もっとも、同じサケ科サケ属なので、実は美味しさはあまり変わりません。

消費者のイメージとして、「マス」より「サケ」「サーモン」の方が美味しく感じるため、名前を変えているのです。

なんともややこしいネーミングですね!

しかし、知ってみるとその奥深さが少し面白く感じるような・・・(笑)

スーパーでサケの筋子やイクラと思って買ってみたら、マス子だったなんてこともあります。

美味しそうにシャケ弁を食べている友人に「それって海で養殖されたニジマスだよ」と教えてあげたら、「さすが釣り好き!」と一目置かれるかもしれません!

釣り人の皆さん、ぜひ今回の豆知識を実生活や釣行時に活かしてみてくださいね!

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