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リュウグウノツカイはどんな魚?最近日本各地で目撃されている“幻の深海魚”をクローズアップ!
信じられないほど長い銀色の体に赤い鬣。
とても特異な見た目のこの魚は、リュウグウノツカイと名付けられています。
形状も名前も謎めいたこの生物は、世界中に散見される多くの伝説のベースになりました。
最近では、人気のゲーム「あつまれどうぶつの森」に出演したことで、急速に認知度が上昇したようです。
今回は、リュウグウノツカイの特性や生息環境、伝説について一挙にご紹介します。
また、2023年の3月には、釣り師からリュウグウノツカイの発見の報告が次々と寄せられました。
これについても具体的に説明します。
目次
一度見たら忘れられない姿をしているリュウグウノツカイ
リュウグウノツカイはアカマンボウ目リュウグウノツカイ科の魚です。
太平洋・インド洋・大西洋など、世界各地の外洋に生息しています。
水深200~1000mに棲む深海魚です。
リュウグウノツカイは外見が特徴的な魚として知られています。
体型はタチウオのように細長く、全長は一般的に3mほどまで成長します。
11mの個体も発見されており、硬骨魚類のなかでは世界最長とされています。
体色は銀白色で、ヒレは鮮やかな赤色です。
前方のヒレはたてがみのように長く伸びており、見る人に神秘的な印象を与えます。
1996年にアメリカ西海岸に漂着したリュウグウノツカイです。何人もの人が魚体を抱えていることから並外れた長さであることが分かります。
リュウグウノツカイの生態は分かっていることの方が少ない
リュウグウノツカイは単独で行動する魚です。
大型魚ではありますが、オキアミなどの小さな甲殻類を捕食します。
卵は水に浮く性質を持ち、孵化した稚魚はしばらく海面近くを漂いますが、成長するにつれて深海に移動すると見られています。
海中では直立状態で静止していて、移動時には前傾姿勢で長い背ビレを使って泳ぐと考えられています。
以上が現在解明されているリュウグウノツカイの生態ですが、深海魚で生きた個体の映像記録が乏しいこともあり、現在でも謎が非常に多いです。
竜?人魚?リュウグウノツカイは数々の伝説を生んだ
リュウグウノツカイはインパクトの強い見た目から、世界各地の伝説のモデルになっていると考えられています。
例えば、ヨーロッパではシーサーペントという海に棲む竜のような生物の存在が言い伝えられていますが、これはリュウグウノツカイの目撃例なのではないかと言われています。
シーサーペント
アジア圏にはリュウグウノツカイの漂着を地震の前兆だと捉える地域が数多く見られます。
また、日本においては人魚伝説のモデルだと推測されています。
これは複数の文献で人魚の特徴として記録されている白い肌と赤い髪が、リュウグウノツカイの外見の特徴(銀白色の体と赤いたてがみのようなヒレ)と一致することが理由です。
なお、「リュウグウノツカイ」という和名は伝説で海深くにあるとされる竜宮城をイメージさせる生物であることから付けられたと考えられています。
釣り中の目撃報告が相次いでいるリュウグウノツカイ
神秘的な幻の魚として認知されているリュウグウノツカイですが、2023年の3月に二度も目撃報告がありました。
1例目は7日に島根県から、2例目は11日に京都府から報告が上がっており、いずれも漁港で発見されたとのことです。
どちらも動画撮影に成功しており、大変貴重な泳ぐ姿が収められています。
ある程度の大きさに成長したリュウグウノツカイが海面近くを泳いでいた理由については、冬の水温の低下により、深海にいるリュウグウノツカイの行動範囲が広がったからではないかと考察されています。
島根県で撮影されたリュウグウノツカイの動画。
京都府で撮影されたリュウグウノツカイの動画。
幻の深海魚・リュウグウノツカイに会う方法とは?
相次ぐ目撃証言を聞いて、リュウグウノツカイを自分の目で見てみたいと思った方は多いのではないでしょうか。
残念ながら、現在生きたリュウグウノツカイを展示している水族館や博物館は国内にはありません。
しかし、剥製を展示している施設はいくつか存在します。
島根県出雲市の宍道湖自然館ゴビウスでは、2022年3月に出雲市河下町の港に漂着したリュウグウノツカイを2023年2月から保存・展示しています。
112cmと小型ではありますが、体表やヒレの状態が非常に良く、全体を観察しやすいです。
アクアワールド・大洗(茨城県茨木郡)では2009年に鉾田市に漂着したリュウグウノツカイを標本にして展示しています。
剥製にされている個体は3mほどあり、大型魚の迫力をじかに感じることができます。
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リュウグウノツカイは今後も人間たちを魅了する
今回はリュウグウノツカイについて紹介しました。
印象的な見た目で多くの人の心を掴むリュウグウノツカイは、海や海岸で発見されると必ずと言っていいほどメディアで取り上げられる人気の深海魚です。
謎に包まれた生き物なので、今後明らかになっていく生態も多いことでしょう。
ごくたまに数時間限定で水族館で展示されることもあるようなので、生のリュウグウノツカイを見てみたい!という方はニュースや新聞をチェックしてみてくださいね。