落とし込み釣りでチヌを釣りたい！仕掛けやおすすめタックルをピックアップ

落とし込み釣りといったら、船から行う青物を狙ったサビキ釣りスタイルとその他一つ。

特化されたロッドとリールを手に、防波堤の壁側＝ヘチに対して、イガイやフジツボなどの常駐貝類を設けて、チヌを狙う釣り方が提案できます。

関西地域の和歌山や兵庫・大阪等の港や防波堤で、活発に行われているのを目撃しますね。

ここでは、チヌの落とし込み釣りについて注目してみましょう。

初心者フィッシャーマンが知りたい装備や釣りの方法、推奨のタックルを具体的に説明します。

チヌをターゲットにした落とし込み釣りとは、防波堤の壁際に沿って仕掛けを自然に落として食わせる釣り方のことです。

3メートル前後かそれ以上の長さのロッドを使って、防波堤の際に立ち、壁面に沿って仕掛けに付いた餌を落としていきます。

海水面に着水させるだけで、チヌが食い付いてくることもありますから、いわゆる見えチヌを釣る迫力やダイレクト感を満喫することができますよ。

「それって初心者でもできるの？全然釣れないんだけど・・。」

初心者アングラーの人でも、カンタンに始められますし、チヌを釣ることも可能です。

釣れないとしたら、釣りの始め方に問題があることが多いですよ。

チヌの落とし込み釣りのアプローチ方法について、詳しくチェックしていきましょう。

まず最初におこないたいことは、餌の確保です。

「えっ、餌は釣具屋さんか餌屋さんで買うんじゃないの？」

ゴカイや青イソメならそれでいいのですが、防波堤の壁に付着している貝類が餌になるので、現地に到着してから採取するほうが手っ取り早いですよね。

イガイ＝カラスガイやフジツボなら、水面直下から壁にくっ付いているので、専用の採取道具を使って擦り取ってみましょう。

ステンレス製で出来た小型サイズの熊手のような、イガイ採取道具です。

これをランディングネットを装着する玉の柄の先に付けて、防波堤の上から海中に差し入れてください。

壁に擦り付けると、上手い具合にイガイなどを引っ掛けて擦り取ることができます。

大小さまざまな大きさのイガイが採れますから、親指の先程度のサイズのものを持参した餌箱に収納して使うようにしましょう。

チヌの落とし込み釣りの釣り方を、ひとつずつご紹介しましょう。

餌を確保できたら、防波堤の壁際から一旦離れます。

こうしないと、チヌからこちらの姿が丸見えで、全く釣れなくなりますよ。

チヌはとても警戒心が強く、竿先が突き出ているのが見えただけでも、深い水深に潜り去ってしまうケースがあるくらいです。

細心の注意を払って、姿勢低く顔を覗かせた状態からスタートするくらいが、丁度いいでしょう。

チヌの姿を見つけたら、いよいよ仕掛けを投入する場面の到来です。

どんな仕掛けを用意すればいいのでしょうか。

チヌの落とし込み釣り用の仕掛けは、極めてシンプルな構成になっています。

専用ロッドに両軸型の専用リールを装着、ガイドに道糸を通して、その先端に極小のサルカンを結び付けてください。

サルカンの一端に2号前後のハリスを結んで、あとはチヌ針と餌を装着すれば完了です。

狙うタナや釣り当日の風の強さに合わせて、チヌ針の上にガン玉オモリを装着するケースもありますが、それは自分で選択するようにしてください。

見えチヌがいたら、一歩あとずさりして自分の姿がチヌから見えにくい姿勢をとりましょう。

その次に、チヌの口元目掛けて餌を落とします。

すぐに食い付いてくる場合もありますが、そんなカンタンな展開は稀で、いきなり逃げられてしまうこともしばしば。

そんなときには、チヌの頭の向きに注目してください。

それで進行方向が予想できますから、チヌの50センチから1メートル先に、仕掛けを着水させます。

あまりに早く沈んでしまうと、チヌの目線から消えてしまうことになりますから、ガン玉オモリは小さ目でいいのではないでしょうか。

仕掛けを投入したら、不用意にロッドを上下させてはいけません。

チヌの関心を餌にのみ集中させることで、食い付いてくる確率は飛躍的に上がるでしょう。

チヌの落とし込み釣りに用いる、おすすめのタックルを取り上げてみましょう。

まずは、専用のロッドから。

ヘチ釣り用として、穂先が繊細で軽めのロッドが、各メーカーからリリースされていますよ。

片手での操作が基本になりますから、あまり重くないものを選んでおくと集中力が続くでしょう。

初心者の人なら、汎用性の高いショートロッドを選ぶのもいいかもしれませんね。

シマノの振出式ロッド・アドバンスショートです。

落とし込み専用ではありませんが、防波堤からのアプローチを幅広く楽しめるように設計されていますよ。

全長2.70メートルで継数は4本、仕舞寸法は75.5センチにまで縮めることができるので、釣り場への持ち運びはとてもラクになります。

自重はたったの85グラムですんら、伸ばした状態での取り回しや振り抜けレスポンスはバツグン。

錘負荷は、5号から10号までをぶら下げることが可能です。

適合ハリスは、1号から4号ぐらいが適していて、チヌの落とし込み釣りなら2号前後をベースに考えてみてください。

カーボン素材の含有率は、80.2パーセントになります。

実際に手にして振ってみると、よく曲がり込んで復元までが素早く、ブレが収まるのも早めです。

穂先はタレ気味になりますが、重みを感じてしまうほどではありませんから、落とし込み仕掛けの上下アクションはつけやすいでしょう。

実売価格は1万円前後と、とてもリーズナブルな価格設定になっています。

これくらいの価格なら、防波堤釣り用に1本持っておくのに購入を決断しやすいですよね。

穂先がシマノ独自のタフテックαですから、カーボンソリッド穂先を探しているアングラーに、ビビッ！と響くパフォーマンスをもたらしてくれるでしょう。

チヌ釣り専用のリール・鱗夕彩(りんゆうさい)です。

とにかく自重120グラムと軽いので、片手でロッド操作をするのにプラス要素の多いアイテムですね。

シンプルな構造なので、この種のリールを使い慣れていない初心者アングラーでも扱いやすいでしょう。

ギア比は1.0:1で、ハンドル1巻き21センチのラインを回収することができます。

スプール寸法は67/21ミリ、最大ドラグ力は1.0キロになっています。

ラインキャパは、ナイロン3号で50メートルですから、落とし込み釣りならじゅうぶんカバーできますよ。

リールフットが、とても低くなっていてロッドに近いので、使用感が高まっています。

スプールエッジはサミングしやすいデザインに、センター部分の突起は無く、カウンターバランサーも本体シルエットの中に収められています。

糸絡みを防止するためのフラットスプールや、カウンターバランサー糸止め機構が付いていますよ。

高性能なディスクドラグを搭載しているので、安定したブレーキ力を出すことができます。

ボディフレームとスプールは、ともにアルミマシンカット仕上げです。

実売価格は1万円台と、比較的購入しやすい価格帯に収まっていますよ。

リールに関しては、フッキング時の強烈な締め込みに耐えてほしいので、両軸タイプのベイトリールなら対応できるでしょう。

ただし、ロッドの下側に装着できるタイプのほうが、瞬発力の伴なう動作に活用しやすいように感じます。

玉網付きのランディングボールです。

全長6.04メートルもあるので、掛けたチヌを素早くすくうことができますよ。

足場の高い防波堤で、とても役立ってくれるはずです。

玉網枠の直径が、45センチあるので、チヌならじゅうぶんにとらえられるでしょう。

自重695グラムで9本継ぎ、チヌをすくったら持ち上げようとせず、伸ばした柄をそのままの角度で縮めるようにして、チヌを水面から引き上げてください。

実売価格は1万円台ですから、安い価格帯に設定されているといえるでしょう。

チヌの落とし込み釣りの特徴や釣り方、おすすめのタックルをご紹介しましたが、いかがでしたか？

まずは餌であるイガイの採取からトライして、釣り場のシチュエーションをじっくり観察してみましょう。

チヌ釣りは奥が深いので、ハマること間違いなしです！