多摩川 写真

タマゾン川の異名を持つ多摩川で熱帯魚が釣れるのはなぜ?

FISHING JAPAN 編集部

アマゾンの熱帯魚が初心者でも都心で釣れるって知ってましたか?

多摩川は、近年「タマゾン川」などと呼ばれ、ピラニア、ガーパイクなど、日本ではお目にかかれない外来魚がウヨウヨ釣れると耳にします。

生態系は心配ですが、釣り人としては少し気になる川でもあります。

今回はそんな「タマゾン川」について考察してみましょう!

どうして熱帯魚が日本の川にいるの?

タマゾン川と呼ばれるのは、多摩川の下流域です。

小田急線和泉多摩川駅付近から下流の二子玉川駅を経て、玉川公園、羽田空港までが、そう呼ばれています。

近年、多摩川には、水質の向上とともに、下水処理された生活排水が、水量の7割ほど流れ込んでいます。

そのため、10年前に比べると水温が2~3度は上昇しており、熱帯魚でも比較的水温の高い場所を選んで越冬できるようになりました。

さらに、ペットで飼えなくなった熱帯魚をこっそり放流する人もいます。

そのため、多摩川に熱帯魚が増えてきたのです。

皆さんは、生き物を飼い始めたら、絶対に最期まで大切に育てるようにしてくださいね。

これが日本の川!?知らない熱帯魚が多摩川に!

まさに水族館でしか見たことのない魚が釣れてくるのはびっくりです。

たとえば、ガーパイクは、中米に生息し、2億年以上前から外形が変わらない古代魚です。

大きくなると3mにもなります。

タイガーショベルノーズキャットは、南米原産の大型ナマズで、アマゾン河水系に生息します。

鑑賞魚として日本にも輸入されたものが放流されたのでしょう。

ディスカスは、熱帯魚の王様と言われ、鑑賞魚として人気ですが、今やタマゾンの住人です。

ダトニオイデスは、東南アジアの熱帯魚で繁殖力の強い肉食魚です。

生息数増加が心配されています。

これら多摩川に存在する外来魚は、200種類以上と言われています。

未知の魚の釣り方とは?

実は多摩川で外来魚を狙う釣り人はけっこういます。

川沿いを歩くと生活排水が流れ込む場所があり、その付近は水温も高めで、熱帯魚の好ポイントです。

エサ釣りの人もいますが、おすすめはジグを使ったルアー釣り。

ミディアムクラスのロッド、リールで楽しめます。

さて、釣った後はどうするかですが、特定外来種に指定されていれば、釣った魚の移動、リリースは禁じられています。

ただし今回ご紹介した熱帯魚は、まだ指定されていません。

したがって、リリースは違法ではありませんが、多摩川の外来魚駆除に興味があれば、流域にある川崎市稲田公園の「おさかなポスト」に預けましょう。

多摩川は東京都民、神奈川県の境を流れるおなじみの川ですが、よもやその場所が熱帯河川になっているとは驚きです。

地元などはアユが遡上してくるように水質改善を図ってきましたが、それが熱帯魚にもプラスになっているのは皮肉なもの。

それでも、普段見たことのない魚に会える興味もありますね。

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