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秋はイナダ+多彩な魚種 腰越沖のウイリー五目盛況

隔週刊つり情報編集部

相模湾のウイリー五目は四季折々のターゲットを手軽に狙えるのが魅力。

取材した腰越港の喜久丸はウイリー五目のパイオニアで、この釣りを周年看板に掲げる老舗船宿。

船長が釣り方をていねいに教えてくれるし、レンタルタックルも充実しているのでビギナー連れのグループに人気だ。

秋シーズンは腰越沖の水深30~60m前後を探り、浅場でイナダをメインにショゴ(カンパチの若魚)を釣り、その後に深場でアマダイやイトヨリなどを狙うリレー釣りのようなメニューが楽しめる。

釣り場の写真

釣り場は腰越沖の水深30~60m前後。 江ノ島を眺めながらのんびり釣りが楽しめる

港を出て10分も走ればポイントに到着。

仕掛けを下ろせばマダイやハナダイ、イナダを始め多彩な魚がヒット。

しかもタナが浅いので道具立てはライト感覚。

そんな手軽で楽しい釣り物がウイリー仕掛けを使った五目釣り。

これをオールシーズン提供しているのが相模湾腰越港の喜久丸だ。

この秋も順調な釣れ具合を見せているとのことで出かけてみた。

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ショゴも回遊中

まずはイナダ狙い

「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもの。

それまで長く続いた酷暑はどこへやら。

私が出かけた9月26日は長袖、長ズボンのいでたちだった。

午前5時5分に港に到着し、受付にて状況を尋ねると、「昨日は強い風。それでもまずまずの釣れ具合だったので今日は大丈夫でしょう。イナダを中心に、ここのところはマダイ、クロダイ、ハナダイなどがよく交じります」と答えてくれたのは喜久丸の高橋増彦船長。

要点が分かったところで仕掛けと付けエサを手に乗船場へ向かう。

この日の釣り人は私を含めて7名。

左舷は若手男女4名のグループと大ドモにベテラン氏。

右舷はミヨシが私、胴の間に仲乗り氏、大ドモにベテラン氏の面々。

船は定刻の6時15分に出船。

天候は薄曇りで風はそよそよ、波静か。

状況としてはまったく問題なしといったところ。

行く手の右に江ノ島を見ながら走ると、あっという間にポイントに到着。

「それでは始めましょう。カゴにコマセを詰め、仕掛けを海面から20m下まで下ろし、誘いをかけながら10m上まで探ってみてください」

田村勇太船長のアナウンスで釣り開始。

まずはみなさんの様子を拝見する。

左右の大ドモに座った二人は慣れた手つきで仕掛けを投入。

指示されたタナをゆっくりと探る。

左舷の若手グループは全員がレンタルタックルを利用。

まずは仲乗り氏のていねいな説明を聞き、それぞれに仕掛けを下ろした。

初ヒットは左舷大ドモ氏。

タモに収まったのは40cmはあろうかというクロダイで、さっそくカメラにおさまっていただく。

その写真を撮り終えるやいなや、今度は右舷大ドモ氏。

道糸の動きからすれば青物の様子。やがて取り込まれたのは35cmくらいのイナダだった。

6時40分。

このころから左舷4名のグループは盛んにリールを巻き始める。

ハリ掛かりしてくるのは23cm前後のマルソウダと、ひと回り大きいヒラソウダだが、ヒットすれば楽しいもの。

グループの会話も弾む。

「10mより浅いところはソウダにつかまりますから、それより少し深めを探ってください」と田村船長から指示がアナウンスされたが、その直後、ミヨシの男性が25cmほどのハナダイをゲット。

この日の釣れ具合はいつもに比べるとどうなのか?

田村船長に聞いてみた。

「気温が急降下したせいで水温も低下。それまでと比べて3度も低い27度台になっています。ここのところイナダ、ワラサを中心とした狙い方をしていますが、水温低下が影響したのか今日はちょっと食いが渋いみたいです」

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開始早々に良型クロダイが釣れた

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ハナダイも交じった

知っ得! コマセを振ったらいったん停止

田村船長によれば、当地のウイリー五目で釣果を上げるコツはタナ取りとコマセの振り方にあるとか。

タナは指示ダナを広く探ること。

当日は10mの幅を探ったが、日によりよくアタるタナがあるそうなので船長の指示を聞き逃さないように。

コマセを振るときのシャクリ幅は50cmほど。

誘い上げたら5秒ほどは静止させるのがコツで誘い上げたら仕掛けを下げないようにしてタナの上限まできたらコマセを詰め替えるのも大事だそうだ。

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竿先を下に向けてキュッとシャクリ、 水平に構えたまま5秒止める

深場狙いはイトヨリ

それでも7時を過ぎると次つぎにヒット。

右舷胴の間の仲乗り氏が35cmくらいのショゴ(カンパチの若魚)を掛けると次は左舷胴の間のカップルが同時にハナダイをゲットし、五目船らしい展開になってくる。

以降はウスバハギ、クロダイ、イナダと続き、私も35cmくらいのイナダをゲットした。

「それでは次は根のあるポイントに移動します」

9時半を回ったところでそんなアナウンスがあり小移動。

「ここでアジやイワシを釣って泳がせをするとワラサクラスが釣れるんですよ」

そう教えてくれたのは仲乗り氏。

開始の合図が出ると氏はすぐさまタナを底から3mにセット。

言葉どおり10cmほどのアジを釣り上げ、ウイリー仕掛けの一番下のハリに掛け直す。

そして投入してみれば………お見事、5分足らずで3kg級のワラサをヒットさせた。

これを見た左舷ミヨシ氏。

さっそくマネしてみればこちらは40cmほどのイナダ。

サイズは小さめながらも泳がせ釣りの妙味を体験できた。

この後はイナダを中心にポツポツ釣れ、最後は水深60mのポイントに移動して底物五目。

こちらは30cm前後のイトヨリが3尾ほど釣れてお土産となった。

この日のトップはイナダ5本にハナダイ、ウスバハギなどが交じった右舷大ドモ氏。

「10月にはイナダメインからマダイ、ハナダイ、イシダイなどのタイ五目になります。そちらも楽しいので、ぜひ遊びにきてください」と下船後に高橋船長からそんなお誘いをいただいて帰路についた。

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レンタルタックルでイナダをキャッチ

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深場狙いでソコイトヨリを釣り上げた

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2人仲よくハナダイを釣り上げた

Tackle Guide

竿は全長2m前後、7:3調子のゲームロッドが使いやすい。

道糸はイナダがメインのときはPE3号、ハリス4号が標準。

秋以降のマダイやハナダイがメインになるとハリスは3号くらいがおすすめ。

コマセカゴはプラカゴでオモリ60号、FLサイズに統一されている。

カゴの調整は上窓を全開、下窓を3mmくらい開ける。

船宿information

相模湾腰越港 喜久丸

0467・32・8615

▼備考=予約乗合、5時半集合、6時15分出船。駐車場700円。WEB割引プランあり、詳細はHP参照

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隔週刊つり情報(2024年11月1号)※無断複製・転載禁止

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