釣行の写真

あの手この手で食わせろ! カワハギベストシーズン突入

隔週刊つり情報編集部

カワハギ釣りの楽しさといえば、「あの手この手を駆使し、いかに誘って食わせてハリ掛かりさせるか」に尽きるのではないだろうか。

"おちょぼ口"と呼ばれるこの小さな口で、カワハギは器用にエサを吸い込んだり吐き出したり、鋭い歯でエサをかじり取ったりして、ちょっとでも油断すれば釣り人にまったく気付かれることなくきれいにハリからエサだけかすめ取っていく。

「エサ取り名人」と呼ばれるゆえんだ。

その駆け引きを想像しただけで、つい熱くなってしまう人も多いハズ。

「年々、海の状況が変わりますので今期はどうなるのかなんとも言えませんが、例年でいえば10月はカワハギのベストシーズンです」と腰越港・多希志丸の鈴木雅則船長。

そろそろ数もまとまりだし、激アツシーズンの始まりだ!

釣行の写真

カワハギはアタリも多く本当におもしろい

いよいよ各地でカワハギのベストシーズンに突入する。

「今年はようやく水温が下がり始めたばかりで今後どうなるか分かりませんが(9月下旬の取材日時点)、例年では10月ごろからカワハギのベストシーズンです。日によって状況はまちまちですが、良型もけっこう交じりますのでかなり楽しめると思いますよ」とは腰越港・多希志丸の鈴木雅則船長。

しかもこれからの時期は、ワッペンと呼ばれる小型のカワハギも出てくる。

このワッペンを釣るのがこれまたテクニカルで難しいゆえ面白く、釣り人をヒートアップさせる。

エサ取り名人と呼ばれるカワハギ。

「食わせて掛ける」が存分に味わえるこの釣りを、最高の時期に楽しもう!

釣行の写真

あの手この手でカワハギとの駆け引きを楽しむ。頭の中は激アツ状態だ

道具が釣果を左右する操作性のよい専用竿を

これからカワハギ釣りにチャレンジしてみたい、もっと上達したいなどといった、初心者がカワハギ釣りを楽しむ際に注意したい点を鈴木船長に聞いてみた。

「カワハギ釣りに限ったことではありませんが、間違った道具や仕掛けを持ってきてしまうとどうしてもいい釣果に恵まれないことがあります。今は情報があふれていて、どこで情報を仕入れるかはその人次第ですが、そのなかから正しい情報を仕入れ、正しい知識を得て正しい道具を持ってきていただければと思います」

鈴木船長がこう話すように、この釣りはとくに道具の選定が釣果を大きく左右する。

竿はできる限りカワハギ専用竿を用意したい。

全長1.8m前後、9対1または8対2の極先調子タイプが一般的だ。

もちろん慣れた人は軟調子の竿でもいいが、まずこれからという人は硬めの竿が扱いやすい。

全長が短く、先調子の竿であれば仕掛けの操作性がよくアタリの感度もいいためだ。

もう少し具体的に紹介すれば、底の釣りを主に楽しむ場合は、竿先がしなやかめで胴はやや張りのあるタイプ。

宙の釣りは、穂先は硬めで胴にもしっかりと張りがあるタイプが使いやすい。

自分の釣りのスタイルに合わせて竿を選ぶことができれば、より快適に釣りを楽しめるだろう。

リールは小型両軸。

道糸はPE0.8〜1号を200mほど巻いておこう。

道糸の先には先糸として3〜4号のフロロカーボンラインを1〜1.5mほど直結しておくと、PEラインが穂先に絡まりにくくなり、繊細な竿先の破損リスクを軽減してくれる。

仕掛けは幹糸3〜4号の胴つき3本バリ仕様が標準。

そして、この釣りはハリを頻繁に交換するので、自動ハリス止めで枝スごと簡単にハリを交換できる枝ス交換式の幹糸仕掛けが便利だ。

多希志丸ではオモリは25号を使用する。

その他の仕掛け類として、カワハギ釣りでは様ざまなアクセサリー類が使用される。

カワハギは好奇心旺盛な魚。

そのため、カワハギの興味をより引くために派手なアクセサリーが多数売られている。

色んなアクセサリーを試すのもこの釣りの楽しみのひとつ。

釣具店などで妄想を膨らませながら買い物をするのも楽しい時間だ。

ハリとハリス。特徴を理解して使い分けよう

カワハギ釣りにおいて、ハリは非常に重要なアイテムの一つ。

ハリの種類やハリスの長さ、太さを自分の釣り方やそのときの状況に合わせることができれば、釣果を大きくのばせるはずだ。

カワハギ釣りで使われるハリは大きく分けると2種類。

ひとつは、「早掛け系」と呼ばれるもの。

もうひとつは、「ハゲバリ系」と呼ばれるものである。

それにプラスして、それぞれ大型カワハギを意識した「太軸」タイプがあり、ハゲバリ系にはフトコロをより広げた「ワイドフック系」もある。

さらに、それぞれにハリスの太さや長さを違えて売られている。

そうなるとどれを選んだらよいのか分からなくなってしまいそうだが、自分の釣り方に照らし合わせてセレクトしてみると意外と難しくない。

●早掛け系

早掛け系は、フグのカットウバリやアユの友釣りで使われる掛けバリに似た形状をしている。

それだけ掛かりがいいということだが、カワハギの場合は体のどこかに触れたら掛かるということが目的ではなく、カワハギにエサごとハリを吸い込ませて、カワハギがそれを吐き出すときに口の中のどこかに掛かる(掛ける)イメージ。

カワハギに吸い込ませることを目的としているので、主にタルマセ釣りなどオモリを海底に着けて釣る「底の釣り」で使われることが多い。

もちろん宙の釣りでも使用可能だが、その場合はアタリがあったらしっかり合わせを入れる必要があるので注意したい。

ハリを自然に吸い込ませるために、ハリスは長め&細めがおすすめ。

長さは8〜10センチ、号数は1.75〜2号を基準に、食いが渋いときには長め、細めを使う。

ただし、細いハリスは大型が掛かったときは切れてしまう可能性があるので、そんなときには迷わずタモを使って取り込もう。

●ハゲバリ系

ハゲバリ系は、その名のとおり〝ハゲ”=カワハギ専用に作られたハリ。

カワハギが吸い込みやすく、かつ掛かりやすい形状となっている。

そのため、底の釣りでも宙の釣りでも使用可能な、まさにオールマイティーなハリといえよう。

ハリスに関しては、早掛け系と同じく基本は吸い込ませることを前提としているので、やはり長め&細めがおすすめだ。

●ワイドフック系

ハゲバリ系の一種として、ワイドフック系というものもある。

ハゲバリのフトコロをさらに広げた形状をしており、主に宙の釣りで掛けていくスタイルに向く。

ネムリバリを広げたような形状だが、ハリ先にさらに小さなハリが付いているという感覚で、その曲がったハリ先だけをカワハギの口の中に入れて掛けるというイメージ。

それゆえ、底の釣りで使うとうまく掛からないことがあるので注意したい。

また、その「ハリ先だけを口に入れて掛ける」という考え方から、より口の小さなワッペンも確実に釣っていきたいという人にもおすすめだ。

もちろん、早掛け系のハリでもワッペンに対応は可能で、その場合はハリのサイズを小さくしてやるとよい。

ワイドフック系のハリスだが、このハリは主に宙の釣りで使用するため、ハリスを張って感度重視で基本は短め&太め。

長さは5〜6cm、号数は3号以上を使いたい。

ただ、食い渋り時や小型が多い状況では、細くしたり長くしたりして対応するとよいだろう。

カワハギ釣りでは、基本的にはハリはハリス付きのものを使い、カワハギを1枚釣ったらハリを交換する人も多い。

初心者はそこまでではなくても、ゲストを含め魚を2〜3尾釣ったら交換することをおすすめしたい。

これは最近の専用バリは掛かりを重視しており、ハリ先が鈍りやすくなるためだ。

掛けられない、バラシが増えたと思ったら迷わず交換を。

「ハリ」を理解して釣果アップ!

カワハギ釣りは、ほかの釣り物と比べてかなり頻繁にハリ(ハリス付き)を交換する。

そのハリの形状にはいくつもの種類があり、ハリスも太さや長さが異なっている。

このことを理解して使い分けることができれば、よりカワハギ釣りが楽しくなり、釣果ものびていく。

ハリの写真

ハリを頻繁に交換する ので、ハリス付きのハリを使うのがおすすめ

吸い込みやすいようエサはこぢんまり

エサは、多希志丸では冷凍アサリを販売している。

乗船したらすぐに袋ごと海水に浸けて解凍しておこう。

解凍できたら袋から取り出してザルにあけ(多希志丸は船上にザルの用意あり)、海水で2〜3回洗ってヌメリを取る。

アサリの粒が大きい場合は、締め塩を振りかけて締めてやる。

ただし硬くなるほど締めてしまうと食い込みが悪くなるので注意。

粒のサイズがちょうどよければ、そのまま使うのがベスト。

アサリは船ベリのエサトレイなどには必要最小限の量だけ出し、残りは密閉容器などに入れて氷の効いたクーラーボックスに収納しておく。

エサの付け方の基本は、水管からハリ先を入れ、ベロ、そしてキモへと刺す。

カワハギが吸い込みやすいよう、こぢんまりとまとめられれば理想的だ。

初心者おすすめ 底の釣り3ステップ

カワハギ釣りには、大きく分けてオモリを海底に着けて釣る「底の釣り」とオモリを海底から浮かせて釣る「宙の釣り」がある。

どちらで釣るかは好みだが、「カワハギは底だけ釣っていればいいというわけではありません。上も下もしっかりと探ってください」と鈴木船長は言う。

ただ、初心者にいきなり宙の釣りはちょっとハードルが高いので、まずはオモリを海底に着けて釣る「底の釣り」から始めてみよう。

少し慣れてきたらオモリを底から切り、宙の釣りにチャレンジしてみるとよい。

きっと、カワハギ釣りの世界が大きく広がるだろう。

底の釣りで初心者におすすめの基本動作は、①オモリで底をトントンさせる(カワハギ釣りのテクニックでオモリトントンという)、またはオモリを海底に着けたまま竿を激しく揺すり(タタキ)、②仕掛けを止める、またはたるませて(タルマセ)、③聞き上げる、という3ステップ。

オモリトントンやタタキによってカワハギにエサをアピールし、仕掛けを止めたりたるませたりすることでエサがカワハギの口の中に入りやすくする。

そして、聞き上げることによってハリ掛かりさせるというわけである。

このとき、オモリを海底に着けっぱなしにすると根掛かりしやすくなるのと同時に、ほかの釣り人とオマツリしやすくなるので、時どきは竿を大きく持ち上げて、オモリの位置を変えてあげよう。

また、竿を大きく持ち上げたあと、余裕があれば竿をゆっくりと上下に揺らしながら下げてやるとアピールとなってより効果的。

これは「誘い下げ」と呼ばれるテクニックだ。

食わせるために食わせない

カワハギはエサを取る(食べる)のが非常にうまく、しかも泳ぎも上手。

とくに動きの機敏なワッペンが多い状況では、釣り人は手元に何も感じないままエサだけきれいになくなっているなんていうことは珍しくない。

ではどうするか?

ひとつの方法としては、「エサを食わせるために、食わせないようにする」。

食わせないようにするには、カワハギが食べられない動きとスピードでエサを動かしてやればいい。

中途半端な動かし方では案外容易にエサを食べてしまうので、カワハギが絶対にエサを食べられないスピードや動きでカワハギを焦らすことが大切。

その後は止める、または食べやすいスピードにして食わせの間を与え、しっかりと食わせるというわけだ。

要は「誘い」と「食わせ」にメリハリを付ける、ということである。

とはいえ、「あまり動かさないほうがいいときもあるし、ワッペンが高活性のときは動かしてやらないとあっという間にツルテンになってしまいます。その時どきで色いろ試してみてください」と鈴木船長。

この試行錯誤と駆け引きが最高に楽しいのだ。

カワハギのみならずゲストを含め、アタリが多いこの時期だからこそ色んなことを試すことができる。

ワッペンも出てきた。

カワハギ釣りが最高に楽しいシーズンの到来だ!

釣行の写真

その日そのときでパターンはまったく異なるので色いろ試すのが攻略への早道だと鈴木船長

釣行の写真

取材日は掛かればほとんどがこんな良型だった

釣行の写真

今後の数釣りはワッペン攻略がカギに

船宿information

相模湾腰越港 多希志丸

0467・32・4421

090・1503・0860

▶備考=予約乗合、6時出船。ほかアマダイへも

釣り船予約サイト「釣割」のスタッフがオススメする釣り船はこちら!

【相模湾(神奈川県)・カワハギ】人気ランキング

【相模湾(神奈川県)・カワハギ】価格ランキング

隔週刊つり情報(2025年11月1号)※無断複製・転載禁止

「隔週刊つり情報」カテゴリの人気記事

MONTHLYランキング