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このポテンシャルはすごい!日立沖のアマダイ好調キープ

隔週刊つり情報編集部

今年の秋はとにかくシケが多く出船日も限られた茨城県海域。

釣り物は数あるが、日立エリアで人気の釣り物の一つがアマダイだ。

ポイントは航程1時間ほどの日立沖で、水深は70~90m前後。

片テンビンの2本バリと仕掛けは相模湾と変わらないが、付けエサにホタルイカを使うのが当地の特徴。

釣果は30~40cm級の良型主体にいい日はトップでツ抜けするなど、まさにアマダイパラダイス。

食いが悪いと船長に言わしめた当日も最大41cmを含みトップは8尾。

これで食いが渋いというのだからそのポテンシャルは計り知れない。

当日は特大こそ出なかったものの、50cm級のジャンボアマダイにも期待できるのが日立沖だ。

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▲エサで3尾、アマラバで4尾を釣り上げた

アマラバのすすめ

タイラバでアマダイを釣る、いわゆるアマラバでのヒット率が高いのも日立沖の特徴。

釣り方は底から5mほどの範囲を落として巻くだけ。

当日も3人がアマラバだったが、エサ釣りに負けず劣らずの釣果を上げていた。

興味のある人はぜひチャレンジしてみよう。

茨城県日立沖でアマダイ釣りがスタートしてもう4~5年はたつのだろうか。

当初は一部船宿のみのマニアックな釣り物という印象だったが、今では多くの船宿がアマダイ乗合で出船して、日立を代表する人気釣り物の一つになった。

その日立のアマダイ、取材した日立久慈漁港、釣友丸の若林正行船長によれば、本来は夏~秋の釣り物だが、狙えば周年釣れるし、希望があればいつでも出船するという。

季節によって釣り場や水深、釣れ具合が大きく変わることはなく、今年の春先にもいい釣りがあったとか。

ポイントは日立久慈漁港を中心に南北に数あるというが、目下のところ一番安定しているのは航程1時間ほどの日立沖。

水深は浅くて70m、深くて85~90mで、100mメートルを超えることはほとんどないという。

ツブ根の周りの砂泥地を狙うため根掛かりもほとんどない。

釣れるアマダイは30~40cm級の良型主体で、最近は少なくなってきたとはいうものの大型は50cmを超える。

小型はいわゆるポニョサイズはほとんどおらず、小さくても25cm前後。

この平均サイズのよさも日立沖の魅力である。

ツブ根周りなのでゲストも豊富。

アジやホウボウ、オキメバル、最近増えてきたというキダイ、ソイ、ヒラメなども交じってくる。

ちなみに当地のアマダイ船は毎日定期的に出船するのではなく、予約が入った場合のみのスポット出船。

とくに今号が発売される12月はヒラメの解禁や年末ダコに人気が集中する。

アマダイを希望するなら早めに予定を決めて予約を入れておくようにしたい。

定番エサはホタルイカ

当地のアマダイはオモリ80号の、いわゆるノーマルタックルが基本。

竿はそれに合わせて負荷表示50号前後の7:3調子。

アマダイ専用竿や各種ゲームロッドなどが使える。

リールは小型の電動で、巻いておく道糸はPE2号前後、太くても3号までにしておきたい。

仕掛けは片テンビンの2本バリ。

大型に備えてハリスを4~5号と太くする人もいるが、若林船長によればハリスを太くすると食い込みが悪くなるので、一般的な3号の仕掛けでも大丈夫とのこと。

ちなみに仕掛けの寸法などアマダイ仕掛けにはこだわる人も多いため、船には市販仕掛けは置いていないとのこと。

釣行に際しては仕掛けは忘れずに持参しよう。

アマダイで使われるハリはマダイやチヌなどの丸バリ系と丸カイズなどの軸長系に別れるが、エサの付けやすさなどもそれほど変わらないのでこれも好みでいい。

付けエサはホタルイカが船常備のエサ。

乗合料金には1パック含まれ、追加は船上で別途購入できる。

付け方は胴の先端に縫い刺しするか、胴を抜いて(ツボ抜き)目と目の間にハリを刺す。

中にはオキアミやサバの切り身などを持参する人もいるが、取材日の状況からはホタルイカだけで十分な感じがした。

なお、当地ではタイラバで狙うことも可能。

釣友丸ではオマツリが頻発しなければ途中で釣り方の変更も可能だが、船によっては途中で釣り方を変えることを認めていない場合もあるので、釣行先の船長に確認していただきたい。

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▲シーズンはほぼ周年、希望があればいつでも出船する

誘いは頻繁に入れなくてOK

アマダイの釣り方自体は難しくなく、相模湾などほかのエリアと同様だ。

まずは仕掛けを投入したら、オモリを着底させる。

日によっては潮が非常に速くなることもあるそうなので、落下中に道糸が流されるようならサミングしてなるべく道糸を立てて仕掛けを下ろす。

また、道糸の流れる方向が分かったら、投入時はその逆方向へ軽く仕掛けを振り込む。

そんな配慮をしておくと、比較的オマツリを軽減できる。

オモリが底に着いたら糸フケを巻き取り、1mほど底を切って待つ。

外洋の釣り場なのでナギとはいえウネリもあるせいか、取材日に乗り合わせた人に聞いたところ50cmほどと低めのタナ取りの人が多かった。

また、そんな海況だからか船長に聞くとたまに誘いを入れる程度でいいそう。

当日もじっと待っている人が多く、頻繁に誘っている人は少なかった。

もちろんアマダイだけに誘ったほうがいいかどうかはその日次第。

周りの釣れ具合を見て判断しよう。

誘いは竿一杯持ち上げて、ゆっくり下ろしたり、タナを取った状態でフワフワと竿先を揺すったりするのが一般的なパターン。

また、誘いを入れなくても、適度な間隔で底を取り直したほうがいい。

船長に聞くとポイントは比較的平たんだというが、潮の流れなのか船の流し方なのか、底を取り直すと2~3m浮いていることもあった。

釣っていうるうちに船が動いて道糸が大きく流れることもあり、そんな場合はある程度道糸を出して底を取り直すが、しばらくすると少しずつ道糸が立ってくる。

糸を出しっぱなしだとオモリが底に着いてオマツリもしやすくなるので注意しよう。

アタリがあったら竿でキュッと聞き合わせ気味にしてハリ掛かりを確認、しばらく手巻きで巻いて魚の重さを確認してから電動の中速くらいで巻き上げる。

アマダイであれば途中はおとなしくても時どきググンと力強い引き込みがあるはず。

ちなみに当地ではトラギスなど小型魚のエサ取りは少ないが、小さなキダイや時にはサバが食ってきたりする。

ホタルイカエサなのでエサ取りに強く頻繁に仕掛けを上げて確認する必要はないが、何かおかしいなと思ったらたまには仕掛けを回収して付けエサをチェックしよう。

とくにサバが掛かって竿先を持ち上げるようなときは、そのままにしておくと周囲の人を巻き込んで大変なオマツリになる。

アマダイは型の大小にかかわらず取り込みは基本的に抜き上げでいいが、特大サイズの場合は念のためタモ取りしたほうが安心だ。

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▲いい日はツ抜けも期待できる

日立沖のアマダイへ初釣行良型ゲットで納得、満足!

茨城県日立沖のアマダイはまだやったことがなく、一度は釣行してみたいと思っていた。

この秋も数回取材を予定したがことごとくシケに阻まれ、ようやく実現したのが11月10日のこと。

お世話になったのは日立久慈漁港の釣友丸。週末とあってか11名と盛況だった。

午前5時過ぎに出船。船長にポイントまでどれくらいかかるのか聞くと、ゆっくり走って1時間くらいとのこと。

6時20分ごろに着いたポイントは日立沖の水深83m。

まずは船内の様子を見ているとポツリポツリとアタリが出始めるが、上がったのは30cm級の良型アジ。

船長に聞くとそれほど多くはないがたまに釣れるという。

それから20分ほどして右舷4番の人が巻き上げ開始。

時どき竿をたたくから本命っぽい。

上がったのは30cmちょっとのアマダイでまずは一安心。

しかしその後もアジやサバが釣れる程度でアマダイのアタリは遠い。

1時間ほどした次の流し、右舷トモのアマラバの人に40cm級の良型が釣れる。

ヘッドは160gで、着底して2巻きでヒットしたと教えてくれた。

いい筋に入ったのか、魚が固まっていたのか、ここからはポツリポツリとアマダイが上がる。

ただ、全般に30cm弱の当地としては小型が多い。

この日はツブ根の周りを1時間ほどかけて大流しする感じで、2流しが終わった時点でほとんどの人がアマダイの型を見られていた。

初の一尾は40cm級の良型

3流し目から自分も道具を出してみる。

仕掛けは自作してきたハリス4号の2本バリ。

これまでアマダイを釣っていた人に聞いたところから、ホタルイカをツボ抜きしてハリに付ける。

しばらく誘っているとコクッとアタリ。

瞬間的に竿を立てて合わせるとハリ掛かりした感触。

少し手巻きで巻いてから、電動の中速で巻き始める。

アマダイなら途中でガクン、ガクンと段引きするが、巻き始めに暴れた以外はなんだかスーッと上がってくる。

ただ、手応えから重さは十分に感じられる。

やがて仕掛けが前方に上がり、浮上したのはアマダイ。

サッと抜き上げたのは40cm級の良型だった。

見るとセンターバッチリ、上アゴのど真ん中にハリ掛かりしていたので、それでさしたる抵抗なく上がってきたのかもしれない。

兎にも角にも日立の初アマダイが良型でうれしかった。

ここまでの状況を船長に聞くと水温は22度、潮の流れも適度で状況は悪くないらしいが食いはよくないという。

この感じならもっと釣れてもいいとのこと。

それに、今日は外道が少ないという。

確かに朝イチのアジ、サバ以外は釣れればほとんどアマダイだった。

その後も自分的には珍しく一生懸命釣りをしたのだが、なかなかアタリが出ない。

船内でも釣っている人と釣れない人の差が出始めたが、見ていても誘いや付けエサ、タナ取りなどで決定的な違いがあるとは思えない。

アマダイ釣りのつかみどころのない点は、エリアが変わっても同じなのだろう。

強いていえば、最終的な結果から左右舷を問わずトモ寄りのほうが数釣れていたくらいか。

11時過ぎに沖揚がりとなり、結果は25~41cmをトップ8尾、釣っている人で6~7尾、3~4尾の人が多く、スソは自分を含めて2尾が二人だった。

平均サイズのよさを考えれば決して悪い結果とは思えなかったが、船長的にはトップでツ抜けできなかったのが不満だった様子。

個人的な初日立アマダイの感想を言えば、付けエサ以外は仕掛け、タックル、釣り方も相模湾となんら変わらず、アマダイ釣りの経験がある人ならすんなり馴染めると感じた。

それでいて平均サイズがいいのだから、船長が言う食いのいい日にまた釣行してみたい。

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▲朝一番に良型ゲット

船宿INFORMATION

茨城県日立久慈漁港

釣友丸

0294・22・7436

▼備考=予約乗合、4時半集合。

ほかヒラメ、餌木タコ、一つテンヤ、ルアー青物など各種受付

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隔週刊つり情報(2024年12月15号)※無断複製・転載禁止

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