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内房フグ釣りの穴場上総湊のヒガンフグ良型交じりで好発進

隔週刊つり情報編集部

内房上総湊の鈴孝丸は周年フグ乗合を出す人気の船宿。

目下の狙いはヒガンフグで、港からほど近い上総湊沖を中心として北の大貫沖から南の竹岡沖まで、水深5m前後を中心に狙っている。

地元の船しか狙えない岸間近の浅いポイントを狙うのが特徴で、澄み潮時はエサに寄ってくるフグが見えることもあるそうだ。

ヒガンフグ狙いでは今期初出船となった取材日は、20~30cm級を中心に35cm前後の良型交じりでトップ9尾、コモンフグやショウサイフグも釣れた。

船長によるとこれから水温が下がり群れが固まるとトップ20~30尾は期待できるというから楽しみだ。

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▲コモンフグもよく釣れた

11月10日、弊社営業部のおケイさんこと髙橋が6人グループの仕立船でヒガンフグを狙うというので、内房上総湊港の鈴孝丸にお邪魔した。

同宿では例年11月からスタートし、水温が下がり群れが固まる年末から2月にかけてはヒガンフグの好シーズンになる。

集合は6時。

上総湊港の入口近くに鈴孝丸は係留してあった。

時間になると鈴木利定船長が軽トラでやってきて、舫をほどく。

あいさつすると、ヒガンフグ釣りは今期初出船とのこと。

おケイさんたちはジャンケンで釣り座を決めると慣れた感じで船に道具を積み込み準備を始める。

チラシ仕掛けやスタンダードなカットウ仕掛け、食わせバリとカットウ併用仕掛け、胴つき仕掛けなど皆さん様ざまだ。

鈴孝丸ではエサは持参となり、全員がアルゼンチンアカエビを持ち込んでいる。

準備が整ったところで6時半に出船。

「港前でやりますから準備しておいてください」と言う船長にヒガンフグのポイントについて聞くと、上総湊沖を中心に大貫~竹岡沖の浅場に点在していて、地元の船しか入れない岸近くの水深3~5mの浅場を中心に狙うとのこと。

船長はアンカーを入れずに船を潮に乗せるが、岸寄りの浅場を釣るため潮はそれほど流れない。

ポイントは狭いため、少し流しては小移動を繰り返し、新しいポイントを探っていくらしい。

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▲いいポイントに入ると2人、3人と同時ヒットもある

知っ得!シャープナーでハリを研ぐ

アタリを取って合わせてカットウバリに掛けるのがヒガンフグ釣りのだいご味。

しかしこの釣りはタイミングよく合わせてもハリ掛かりしないことがある。

そんなときはカットウバリのハリ先を確認してみよう。

ハリ先が鈍っていると掛かりが悪くなる。

ハリ先が甘くなっていたらシャープナーでハリを研いでやる。

親指の爪に当て、引っ掛かればOKだ。

知っ得

ハリ先を研いで鋭くする/釣行時はシャープナーを持参しよう

Tackle Guide

オモリは10号、湾フグ用のタックルを流用できる。

根の荒い場所を攻めるためチラシ仕掛けがおすすめ。

ヒガンフグは食わせバリにもよく食ってくるので、根掛かりが多いときは思い切ってカットウバリを外すのもありだ。

初出船はスロースタート

港を出るとすぐに水深4mのポイントに到着。

「根掛かりが多いですから気をつけて」とのアナウンスで釣り開始となる。

持参したアルゼンチンアカエビを付けて投入。

オモリを底に着けてゼロテンションで待ち、3~5秒に1回のペースで20~30cm幅で小さく鋭く誘い、ゆっくり落とし込みを繰り返す。

1投目から全員にアタリがあるが、エサをかすめ取られたり、合わせても空振りでどうやらフグではなさそう。

このポイントではカワハギやカサゴ、ベラ、アジなどが釣れ上がり、魚だけでなく良型のマダコも顔を見せた。

小移動して水深5mのポイントで再開すると、すぐに右ミヨシのおケイさん、左ミヨシの牧野さんが20cm級のコモンフグを釣り上げる。

胴つき仕掛けを使っていた岡野さんは2点掛けを披露。

次のポイントは新舞子海岸の前で水深はなんと3mしかない。

今日は潮が濁っていたが澄んでいれば海底が見える浅さだ。

竿が曲がり、リールのハンドルを数回転させたくらいで海面に魚が浮いてきた。

釣れたのは25cm級のヒガンフグ。

仕立メンバーによればこれはまだまだ小さいそうで、皆の期待は30cm超えの太った良型とのことだ。

船内では順調にフグが上がっている。

いい場所に入ると何人かの竿が同時に曲がることも多く見られたので、ヒガンフグはある程度固まっているようだ。

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▲開始早々マダコをゲット

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▲当日のアベレージは25cm前後

根掛かりをかわして釣る

やがて右トモの小川さんが良型を掛けた。

いったん魚を浮かせたあとに重厚な突っ込みがきて、竿をのされながら引きに耐えている。

浅場だと引きも増幅されるようだ。

上がってきたのは待望の30cmオーバーのヒガンフグ。

「根掛かりが多いのでオモリを底から浮かしてアタリを待っていました。この調子で頑張ります」と小川さん。

その後もオモリを底から浮かしてアタリを待つが、それでも根掛かりはするらしい。

底に起伏があり、ぶら下がったカットウが根に引っ掛かるようだ。

オモリを底から高く上げるほど根掛かりのリスクは減るが、右胴の間の大島さんは、「フグがいる底付近をなるべく狙いたいので、周りの様子を見て根掛かりしている人がいないタイミングでオモリを底に着けるようにしています」と言いながらスパッと合わせ、30cmオーバーの本命をキャッチした。  

おケイさんは根掛かりの多さを見越して、カットウの接続をハリス止めを使った捨てオモリ式ならぬ捨てカットウ式にしている。

この方法だと根掛かりしても仕掛けの全損は軽減される。

胴つき仕掛けで釣っていた岡野さんは、カットウが付いていないのでじっくりゼロテンでアタリを待てると言う。

すると突然引ったくられるようなアタリ。

ギュンギュン走られるので青物でも掛かったかと思ったらなんと良型のクロダイ。

釣った本人も皆さんもビックリ!

その後、潮が止まってアタリが遠くなり竹岡沖へ移動。

水深8mで再開するが、釣れてくるのはコモンフグやショウサイフグ、カサゴ、カワハギ、ベラなど。 

しばらく流したがヒガンフグが釣れないため再び移動。

上総湊沖の水深4mで釣り始める。

各自が根掛かりに対応しながらアタリを出し、25~30cm前後のヒガンフグがポツポツ上がる。

「最初の1尾はカットウに掛かったけど、それからはエサバリばかり。根掛かりも多いし、カットウは外しました」とおケイさん。

この作戦が当たって12時半の時点で8尾。

牧野さんと大島さんはこのとき各7尾だったが、二人が根掛かりで仕掛けを交換している間におケイさんは9尾目を釣り上げた。

最後の流しで大島さんが30cmオーバーのヒガンフグを釣り上げたところで13時の沖揚がり。

釣果は25~35cmのヒガンフグを一人2~9尾。

コモンフグやショウサイフグも交じった。

船長によると、これから水温が下がって群れが固まればいい日はトップ20~30尾も珍しくないとのこと。

上総湊近辺でヒガンフグを狙う船が少ないだけに魚影が濃いのだろう。

内房でヒガンフグ狙うなら今がチャンス!

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▲30cmオーバーになると引きも強烈

船宿INFORMATION

内房上総湊港

鈴孝丸

0439・67・0261

▼備考=予約乗合、6時半出船。

アオリイカ(中オモリ、ティップラン)、アジ、カワハギへも出船。

仕立も受付。

無料駐車場あり。

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隔週刊つり情報(2024年12月15号)※無断複製・転載禁止

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