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ファン待望の好シーズン 沼津沖の夜ムギイカ好発進
駿河湾沼津の夜ムギイカが開幕し、注目を集めている。
ここ数年は数が少なく開幕しても長続きしないシーズンが続いたが、今年は開幕当初からトップ束超えをマーク。
久しぶりの朗報にファンの期待が高まっている。
釣り場は沼津沖の水深100m前後、タナは主に60m以浅で海面まで広く探る。
アンカーを打ち集魚灯で小魚を集めてイカを寄せるカカリ釣りのため、移動もなく集中して楽しめるのがご当地流。
取材した沼津江浦港の伊勝丸では2.5号の布巻きスッテを6~8本前後つないだ直結や直ブラ仕掛け、スッテの数を減らしたショート仕掛け、イカメタル(メタルスッテ)、手釣りなど様ざまなスタイルで楽しむことができる。
目次

伊勝丸では手釣りでも楽しめる

サイズは胴長15~20cmほど
ムギイカの沖漬けはイカが?
釣り上げたムギイカを生きたまま漬けダレに漬け込んで作る「沖漬け」。
作り方は潮を吐かせてからタレの入った密閉容器などに漬け込むだけ。
釣具店などで売っている市販品の漬けダレを持参すれば簡単だ。
また、冷凍してから半解凍の刺身を味わうならジッパー付きビニール袋に入れて冷凍保存すればいい。

地元の釣具店「イシグロ 沼津店」で販売しているイカ沖漬けのタレ
沼津の夜ムギイカは夕方に出船し、ポイントに到着したらアンカーを打って船を固定するカカリ釣りで狙う。
集魚灯で小魚を集めてムギイカを寄せて釣るためひとたび群れが集まれば短時間で束超えも期待できる。
ムギイカはスルメイカの幼体だから身が軟らかくてとても美味で、沖漬けを楽しみにして来るファンも多い。
沼津江浦港伊勝丸の伊海幹雄船長のおすすめはイカめしと塩辛で、とくに自家製の塩辛は絶品だとか。
たくさん食べるには数を釣らなければならないが、今シーズンはそれも大丈夫そう。
状況がよければ初めてでも20~30杯釣る人もいるという。
釣り方は多様で電動タックルで直結や直ブラ仕掛けを使ったり、イカメタル(メタルスッテ)など好きなスタイルで自由に楽しめる。

小さくても乗りは明確
電動のノーマルタックルと手巻きのライトタックル
タックルは大きく分けて二つ。
電動リールのノーマルと手巻きのライト。
ノーマルタックルは電動タックルと2.5号の布巻きスッテの直結仕掛けで狙う、いわゆる電動直結用。
竿は全長1.8mでオモリ100号に対応したゲームロッドなど。
軟らかい胴調子だとシャクったあとスッテが下がりイカがバレることもあるので7:3調子が使いやすい。
これにPE3~4号の道糸を200m巻いた小型電動を組み合わせる。
仕掛けは慣れている人なら直結で数をのばせるが、慣れていなければバラしにくい直ブラのほうがいい。
船長もビギナーには直ブラをすすめている。
スッテは2.5号の布巻きウキスッテ、カラーは赤白、緑白、赤緑など定番でOK。
ツノ数は5~8本だが、直結なら6本、直ブラなら5本くらいが仕掛けもさばきやすく、手返しもよくなる。
ただし、仕掛けさばきに慣れていないと手前マツリしやすいので、そんなときはツノ数を3本に減らしたショート直結仕掛けがおすすめ。
オモリは60号、80号、100号を用意しておく。
80号を基準に潮が緩くてオマツリしないようなら60号、潮が速いときは100号を使う。
仕掛けの上部には水中ランプを付けるが色は白や緑の実績が高いそうだ。
ほかにツノ掛けマットも用意しておく。
ライトタックルは鉛スッテと枝スに付けたウキスッテ(ドロッパーと呼ばれる)を組み合わせた仕掛けを使うイカメタルやオモリ30~40号を使ったショート直結仕掛け用。
竿は全長1.8m前後のイカメタル専用竿のほかタイラバロッドやゲームロッドなどでいい。
リールは小型両軸で、乗ったタナを把握しやすいカウンター付きがおすすめ。
道糸はPE1号前後で3号のフロロリーダーを1.5m接続する。
イカメタルの仕掛けは全長1.2~1.5mほどのイカメタルリーダーなどの商品名で販売されている。
リーダーの先端に15~30号の鉛スッテ、枝スにドロッパーとも呼ばれる1.5~2.5号のウキスッテを一つ付ければ完成だ。
ノーマルは仕掛けの全長(直結6本ヅノで約10m、直ブラ5本ヅノで約7m)が長いので、広い範囲を探るのに適している。
一方ライトはツノ数が少なく、取り込み時に竿を上げると一番下のスッテをつかむことができるので、仕掛けをたぐって1本ずつツノ掛けマットに置きながら取り込まなくていいのが利点。
ライトが威力を発揮するのが浅ダナで釣れるときで、ツノ数の少なさを手返しでそれを補い、数をのばすことができる。


タナは海面まで広く探り誘いは巻き上げながらテンポよくシャクる
ムギイカ釣りはまず指示ダナの範囲を探り、イカの乗りダナを探す。
イカの乗るタナが分かったらその周辺を集中して探り効率よく釣るのがコツ。
たとえば船長から「50から上」と指示があれば仕掛けを水深50mまで落としてから海面まで広く探る。
乗りダナが水深30mと分かったら、水深50mまで仕掛けを下ろさずに今度は乗りダナプラス5mの水深35mまで沈めてからシャクリ上げていく。
①ノーマルタックルでの釣り方
ノーマルタックルでの電動直結や直ブラの釣り方は竿先を海面に向け、5~10の巻き速度で電動巻き上げをしながら50cmほどのシャクり幅でキュッ、キュッとテンポよくシャクリを入れる。
仕掛けが上がってきたら指示ダナの下限まで下ろして再び電動巻き上げをしながらシャクリ上げていく。
イカが乗るとシャクリと同時に竿が曲がり重みを感じるので見逃すことはないはず。
アタっても乗らないからといって仕掛けを止めてはならない。
ムギイカはスッテが上へ上へと向かう動きに反応するので乗らなくてもシャクリ上げていくのが正解。
数を釣るコツを船長に尋ねると、「一番は手返しです。そのためには手前マツリしないようにするのが大切です」とのこと。
また、ムギイカが乗るとその下のスッテにどんどん乗ってくるので、よく釣れているスッテを一番上に移動させると多点掛けが期待できると教えてくれた。
②ライトタックルでの釣り方
ライトタックルでのイカメタルやショート仕掛けの釣り方も探る範囲は同じ。
使うリールが電動と手巻きの違いはあるが、リーリングしながらシャクるので釣り方も同じ。
イメージとしてはタチウオジギングのショートピッチジャーク。
タチウオジギングが得意な人はイカメタルでもよく釣るそうだ。

様ざまな釣り方で楽しむ沼津沖の夜ムギイカ
沼津江浦港の伊勝丸を訪れたのは4月11日、8名のムギイカファンが集まり、そのうち電動直結4人、イカメタル1人、電動直結&イカメタルが1人、手釣りが2人。
手釣りはトモの釣り座で楽しむことができる。
17時に出船し内浦湾をゆっくり進んでポイントに到着。
船長がアンカーを入れて船が固定すると、「水深103mです。暗くなるまで自由にしてください」とのアナウンス。
食事する人、談笑する人、タックルの準備をする人、暗くなるまで待ちきれずに釣りをする人など十人十色で、船内はのんびりした雰囲気だ。
当日の天候は曇りで夜に雨が降る予報。
晴れていれば明るいうちは富士山を見ながら、暗くなれば満月の下で釣りが楽しめるなんて思っていたが、そうならなくてよかったようだ。
というのもムギイカ釣りは月夜よりも闇夜で暗いほうがいいらしく、昔から雨の日は釣果が上がると言われる。
結果オーライだなと思っていたらイカメタルで釣っていた左舷トモ2番の方がムギイカを取り込んだ。
ムギイカの顔を見るや否や船内で一斉に仕掛けを投入。
だが2杯目のムギイカは上がらないまま、日が沈み船の集魚灯が点灯する。
「60mから上」と船長からのアナウンスで本格的にスタートする。
開始早々にムギイカを乗せたのは右舷ミヨシの小郷原さん。
イシグロ沼津店のスタッフでオリジナルの直結仕掛けを使い、慣れた手さばきで取り込んだ。
続いて左舷ミヨシの方にもきてこちらはムギイカの2点掛け。
これを皮切りに船中のあちこちでムギイカが取り込まれていく。
イカの活性も上がってきた様子。
「50mから上」と船長からのアナウンス。
操船室にお邪魔して魚探の反応を見せてもらうと水深20~40mの間にベイト反応がビッシリ。
船内では集魚灯に照らされた海面を指さして賑やかな人たちがいる。
気になって行ってみるとムギイカの群れが海面を泳いでいるのが見えた。
かなり高速で船の周りを移動している。
初めて見る光景で、これには大興奮も無理もない話。
その後は浅ダナでも乗るようになり、「20mで乗った」「15mで乗った」と乗りダナがだんだん浅くなっていくのが分かる。
そうなるとイカメタルで釣っている左トモの2番の方にもチャンス到来でムギイカを2連発。
その隣では手釣りの方が次から次へとイカを取り込んでいる。
ところが、この盛り上がりの最中に突然の雨。
しかもかなり激しく降っている。
しばらくするとムギイカの群れは沈んでしまったようだ。
その後は「50から上」のアナウンスで再びイカのいるタナを探すがアタリは遠い。
そんな中、一人気を吐いたのは小郷原さんで50mから海面までていねいに探り、乗りダナを探し当てると1杯ずつ着実に釣り上げていく。
沖揚がりの23時には40杯を数えた。
釣果は20~24cmのムギイカが10~40杯とまずまず。
小郷原さんは沖漬けをたっぷり作って満足そうだ。
今シーズンの夜ムギイカ釣りは始まったばかり、ここ数年の中でも群れはかなり濃いので今後も状況により大釣りも期待できそうだ。

乗りが活発になると2点掛けもしばしば

手釣りは手返しがよく数がのびる

イカメタルでもポツポツ釣れた
船宿information
駿河湾沼津江浦港 伊勝丸
090・8474・6990
▼備考=予約乗合、17時集合。日中はコマセ五目へも出船
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隔週刊つり情報(2025年5月15号)※無断複製・転載禁止

