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だれでも手軽に楽しめる八景沖のライトアジは秋の行楽シーズンに最適

隔週刊つり情報編集部

だれでも手軽に楽しめる人気の釣り物といえば東京湾奥のライトアジ。

取材で訪れた東京湾奥金沢漁港の忠彦丸では八景沖の水深15m前後を狙い、17~28cmのアジが半日船でトップ50尾前後、ビギナーでも15尾前後と好調に釣れている。

釣りに必要な物は船宿で借りられるので道具がなくても大丈夫だし、釣り方は出船前に船長がレクチャーしてくれるから船釣り入門にピッタリ。

船長によると引き続き八景沖の浅場で中アジ主体の数釣りが期待できるという。

秋の行楽シーズンはファミリーやビギナー連れの釣行がおすすめだ。

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▲手返しよく釣ることが数をのばすコツ

10月1日、東京湾奥金沢漁港・忠彦丸の午前ライトアジ船へ向かうと、平日にもかかわらず右舷に親子2人とビギナー4人組、左舷には親子連れの3人。

貸し道具のビギナーが多かったことに驚いた。

親子連れに話をうかがうと都民の日で学校が休みのため釣りにきたとのこと。

右舷のビギナー4人組も同じ理由で休みを利用しての平日釣行を決めたらしい。

千葉県民の私は都民の日のことをすっかり忘れていたがこの話を聞いて納得。

ほかには左舷ミヨシに大学生2人組と、左舷トモにビギナーとベテランの2人組。

私を含めて14名が集まった。

忠彦丸では出船前に道具の使い方や釣り方を船長がレクチャーしてくれる。

「仕掛けが着底したら糸フケを取り、道糸のマーカーを見ながら底から1m巻き上げてキュッとシャクってコマセを振り出します。さらにリールを巻いて底上2mの指示ダナに合わせてください。10~20秒待ってアタらなければ仕掛けを再着底させて、タナ下1mからコマセを振り出しつつ指示ダナに合わせて待ちましょう。それでもアタらないときはいったん仕掛けを回収してエサを確認し、コマセを詰めてください」と船長が話すのを皆さん熱心に聞いている。

ビギナーでも船長に教わったとおりに行えばタナ取りは正確にできるだろう。

であれば水深が浅く、中アジを中心に安定した釣果を継続中の八景沖、皆さんのお土産は十分期待できそうだ。

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▲コマセを振って底上2mのタナに合わせるとすぐにアタる

知っ得!貸し道具が充実手ぶらでもOK

忠彦丸では貸し道具が完備されている。

アジ用の貸し竿は500円で電車釣行の方は受付時に伝えると無料になる。

仕掛けは1組300円。

ライフジャケットや長靴、レインウエアは無料貸し出し。

魚を持ち帰る手提げ付き発泡クーラーは1000円で販売している。

Tackle Guide

仕掛けは2本と3本バリがあるが、慣れないうちは2本がおすすめ。

クッションゴムはなくてもいいが、付ける場合は短い20cm前後のもの、もしくは輪ゴムを代用してもOK。

開始から入れ食い

準備が整ったところで7時半に出船。

雨の中、ゆっくり走り10分ほどで八景沖のポイントに到着。

「水深15m、タナは底から2mです」とのアナウンスでスタート。

皆さん慣れないながらも、1~2cmにカットしたアオイソメをハリに刺し、コマセカゴにイワシミンチを8分目ほど詰めて投入する。

すると右舷のビギナー4人組にさっそくきた。

トモの山田さんの竿先がたたかれて20cm級のアジを取り込むと、同僚の3人にも次つぎとアタリがきて同サイズのアジが取り込まれていく。

「刺身もうまそうだし、なめろうも食べたいな」と言う山田さんの脳裏には食卓に並ぶアジ料理が浮かび始めたに違いない。

右舷ミヨシでは井川さん親子がコマセを振っている。

コマセが効いたようで、海斗君(7歳)が25cm級のアジを釣り上げて大喜びだ。

開始から10分もたたないうちにアタリっぱなしの展開になり、皆さん夢中でアジを釣っているが、しばらくして足元にあるオケを見て回ったところ、思ったよりも数が少ない。

エサを付けて投入し、コマセを振ってタナを取り、魚を掛けて巻き上げ、までは順調なのだが、取り込みになるとコマセカゴをつかめずもたついているうちに逃げられたり、テンビンとコマセカゴを握ったまま船内へ入れようとしてバラしてしまう。

「取り込みはコマセカゴをコマセのオケに入れて、竿を横に置いてからハリスをたぐって船内に抜き上げましょう」と出船前に船長からレクチャーを受けてはいたが、見るとやるとでは勝手が違うようだ。

しかしアタリは頻繁にあるので、回数を重ねるうちに取り込みに慣れてきてキャッチ率が上がってくる。

「アジ釣りってたくさん釣れて楽しいね」「サイズがいいからよく引くよね」左舷ミヨシでは初挑戦の大学生2人組がワイワイ楽しんでいる。

この後しばらくは皆さん順調に釣果をのばしていたが、やがて風が強くなり手前マツリしたり、サバフグに仕掛けを切られたりでペースダウン。

そんな中、右舷トモ2番の青木さんに派手なアタリ。

慎重に巻き上げ、小型のマダイを取り込んだ。

「アジもうれしいけど、マダイは本当にうれしい。鯛だけにめでたい!」と大興奮の青木さん。

ここで、青木さんをうらやましそうに眺めていた仲間3人の一人、吉岡さんにも強いアタリ。

ゆっくり巻き上げて上がってきたのは30cm級のクロダイで本人もビックリしている。

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▲大学生の二人組も初めてのアジ釣りを堪能

中アジ主体で連発

10時を過ぎ、潮が流れるようになると25cm前後のアジが上がり始め、左舷では30cmに迫るサイズも交じるようになる。

体高があり刺身でも焼いてもおいしそうな良型アジが釣れると、左舷胴の間で釣っていた増渕さん親子3人のテンションが急上昇。

お兄ちゃんの拓海くん(14歳)と弟の真人君(10歳)の兄弟は数を競い合っているらしく、お兄ちゃんが2連発すると弟がダブルを披露するなど、絶対に負けられない!?かどうかは分からないがどちらもツ抜けを達成し熱戦を繰り広げている。

その隣の左舷トモでは入れ食いモードに突入している方がいた。

ベテランの飛鳥井さんは、着底後1m底を切り、そこからは30~40cm刻みで上へ上へとシャクり上げる、いわゆるライン引き釣法で狙っているという。

これがうまくハマって連釣しているのだ。

この釣り方だとアジが上へとエサを追い、食ってからは反転して底に戻ろうとするのか、シャクった竿が止められキュンキューンと引き込まれる引きを堪能している。

しかもハリの掛かり所もよくバレも少ないようだ。

飛鳥井さんは追い食いを狙って20~25cm級のアジをほぼ毎回2点掛けで取り込み、断トツで数をのばしている。

その後も皆さんアタリはほぼ毎投入のようにあり、バケツにアジが溜まっていく。

終始アジの活性が高く、移動せずに釣りを続けて17~28cmのアジがトップ46尾。

増渕兄弟は仲よく16尾ずつ釣り上げて数釣り勝負は引き分けた。

右舷の4人組は、「またアジ釣りにきたい」「今度はオレがマダイを釣る」「マダイは刺身にしようかな」「新しい趣味が増えたかも」と沖釣りにハマった様子。

ほぼ入れ食いだったライトアジ船で忘れられない都民の日を過ごした皆さんにとって、まさに言うことなしの半日だったに違いない。

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▲追い食いを意識しなくても一荷で釣れるほど魚影は濃い

船宿INFORMATION

東京湾奥金沢漁港

忠彦丸

045・701・3086

▼備考=予約乗合、午前船7時半、午後船12時半出船

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隔週刊つり情報(2024年11月1号)※無断複製・転載禁止

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