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相模湾に春の訪れを告げる 期間限定カマス好調スタート
かつては11月ごろに釣れ始めて2月ごろまでがシーズンだった相模湾のカマス釣りだが、最近では2月に開幕することが多くなった。
つまり相模湾に春の訪れを告げる魚とも言える。
この釣りを得意とする相模湾平塚港の庄治郎丸では連日トップ20本超えの安定釣果が続いている。
釣り場は瀬ノ海の水深200m前後で宙層の指示ダナを狙うことが多い。
胴つき仕掛けで狙うが、尖った口先を持つカマスをハリ掛かりさせるのは意外と難しく、それがこの釣りを面白くしている。
取材日はトップ23本でほとんどの人が10本以上と好調だった。
大堀耕史船長によると、ロングランのこともあるし早期に終了する可能性もあるとのことなので、釣れているうちの早めの釣行がおすすめだ。
目次

▲釣り場は瀬ノ海の水深200m前後
カマス釣りのハリ
カマス釣りで使うハリはムツバリ系と丸カイズ系に大別される。
ムツバリはバレにくく高活性のときでも飲まれることやハリス切れが少なく、丸カイズは刺さりがよく掛かりが早いなどの特徴がある。
船長のおすすめはムツバリで、船長が推奨する「一呼吸待ってしっかり合わせる」合わせ方にも対応し、ビギナーはムツバリ一択でいいとのことだ。

▲船長はムツバリを推奨
期間限定の相模湾のカマス釣りが2月中旬に始まった。
釣期は1カ月少々と短いが、独特の釣趣と味わいで人気の釣り物。
昨年は今イチのまま終わってしまったが、今年は開幕からトップ20本台を連発。
釣果は日により波があるようだがまずまずの好模様が続き、ファンを喜ばせている。
一般的に沖釣りの対象となるカマスには標準和名ヤマトカマスとアカカマスの2種がある。
ヤマトカマスは夏場を中心に比較的浅場でサビキ釣りなどで狙える。
内房や相模湾ではアジとの両狙いで乗合船が出ることもある。
一方、今回紹介するカマスは標準和名アカカマスのことで、相模湾では真冬を中心に水深200m近い深場での釣りとなる。
獰猛な顔つきに似合わず、エサを一気に飲み込むことは少なく、アタリを出して掛けにいくゲーム性の高い釣趣が楽しめる。
つまり、アタリがあってもなかなか掛けられないという熱くなれる釣りである。
またヤマトカマスが別名ミズカマスと呼ばれ大きくなっても25cmくらいなのに対し、アカカマスはアブラカマスと称され45cmくらいまで大きくなるので大型のチャンスもある。
別称どおり焼き物にするとジュージューと脂が染み出して大変おいしい。
そのほかフライや天ぷら、しゃぶしゃぶ始めもちろん刺身でも抜群で、これを食べられるのは釣り人の特権でもある。
釣り場は大磯沖と二宮沖の中間付近に位置する湘南を代表する「瀬ノ海(大磯海脚)」。
その瀬ノ海の際、深海に落ち込む棚のような場所、水深200m前後が目下のカマスのポイントだ。
10年ほど前は晩秋~1月にかけての釣り物だったが、最近は2月ごろから始まることが多くなった。
当時はカマスをエサにしたブリ釣りも盛んだった。
「たぶん晩秋から初冬にかけてはもっと深い所にいるんだと思います。それが2月ごろから釣りの射程圏内に上がってくるんでしょうね。その後はどんどん浅場へと移動し、瀬の頭付近から最後は岸寄りの定置網に入り出してシーズン終了というのがここ最近のパターンです」と話してくれたのは、相模湾平塚港・庄治郎丸の大堀耕史船長だ。
「釣りでは深場を狙いますが、今の時期でも相模川河口や港の中なんかで見かけることもあって、詳しい生態は今イチ不明なところがあります。それとちょっとシケたり水温が変わったりで、反応があっても全然食わなくなったりもする。不思議というか難しい魚でもありますね」と教えてくれた。
なお数年前の一時期にギャング釣りと呼ばれるカットウバリを使った引っ掛け釣りが流行ったことがあった。
禁止されたわけではないが従来のエサ釣りの楽しさが見直されて、庄治郎丸では現在ほとんどのお客さんがエサ釣りで楽しんでいるとのこと。
ここでもエサ釣りのカマス釣りを解説する。

▲アタリがあってもなかなかハリ掛かりさせられない楽しさがある
竿はヤリイカ用がベスト仕掛けは胴つき3本バリ
水深200m前後の釣りとなるためオモリは150号を使用する。
これに対応する竿を使用するが専用竿はなく、後述する釣り方ゆえ先調子の竿が望ましく、ヤリイカ竿がベストマッチと言える。
アタリを察知して掛けていく釣りなので、穂先感度が重要になるためである。
ビシアジ竿や胴調子気味の竿でも釣りにはなるが、手持ちで一日中誘うので、持ち重りしないというのも重要なファクターとなる。
道糸は「3号でもいいけどオマツリも多い釣りなのでできれば4号で」と船長はPE4号の使用をすすめる。
道糸は最低300mは巻いておきたいので、電動リールはそれが可能なサイズということになる。
なお、高切れの心配もあるので予備のリールか道糸を持参しておくと安心だ。
仕掛けは胴つき3本バリ。
仕掛けのハリは大別すると丸カイズとムツバリの2種類で、掛かりがよいのは丸カイズ、じっくり食わせても飲まれにくいのがムツバリと言われる。
以前は丸カイズが人気だったが、最近はムツバリを使う方が多いようだ。
なお、カマスの歯はかなり鋭くハリを飲まれるとハリス切れもあるので、予備でハリス付きハリの持参をおすすめする。

誘い下げ、誘い上げで指示ダナ内を探る
支給されるエサはサバの切り身。
端の中央部にチョン掛けでハリを刺す。
投入方法はまずはオモリを海中に入れ、幹糸のサルカン部を持って1本ずつ順番に落としていくのが確実。
また、ハリ数が3本と少ないので船ベリに並べておいてオモリを放り投げる方法も比較的楽に行える。
「釣り方でとにかく大事なのはタナ」と船長。
庄治郎丸では上からのタナ取りが基本で、「170~180m」といった具合に指示されるので道糸のマークでしっかりと確認し、まずは170mまで下ろす。
そこからは1mずつ仕掛けを止めながら、落とし込みでの誘いを行う。
アタリがなく180mまで下りたら、今度は誘い上げ。
ゆっくりと竿を海面付近の位置から目の高さまで持ち上げてポーズ(止め)。
竿先を海面に向けながらリールを手巻きし、また竿先を目の高さまで持ち上げる。
ようは優しいゆっくりとしたシャクリ釣りで、上限のタナまで誘い上げていく。
ここまできたら再び誘い下げ。
以降は同様に誘い上げ&誘い下げでタナの中でアタリを探っていく。
重要なのは誘い下げでも誘い上げでも、誘いはゆっくり静かに行い、必ずポーズを入れること。
カマスは顔に似合わず繊細なところがあって、大きく派手な誘いはカマスを散らしてしまうためだ。
アタリは深場ということもあり、コツンとかモゾッといった具合に小さい場合がほとんど。
このため、軟らかい竿だとこの小さいアタリが察知できない可能性がある。
タチウオやカマスなど鋭い歯を持つ魚は総じてエサを捕食するのがヘタだと言われている。
その鋭い歯で小魚に瀕死のダメージを与えておいて、あとはゆっくりかじりついていけばよく、青物などのように一気に飲み込む必要がないからだ。
したがって釣りにおいてはアタリから合わせまでのタイミングが難しく、またそこが面白味となる。
基本的にはアタリがあったら「ひと呼吸、ふた呼吸待ってからしっかり合わせて」と船長はアドバイスする。
アタリがしっかり取れる人ならば、最初のアタリから重みの加わった食い込みアタリで合わせるとハリ掛かり率は大幅に高まる。
合わせはしっかり強くが基本。
「巻き上げ途中のバラシが多い人は合わせが弱い場合がほとんど。深いから、小さい合わせだとハリはほとんど動いていないんですよ。200m下にあるハリ、オモリをしっかり動かすイメージで合わせてください」と船長。
巻き上げは電動の中高速で。
しっかりと合わせが決まっていれば巻き上げ途中にバレることはほとんどない。
釣ったカマスは鮮度が命。
まめにクーラーボックスへ移し、最高の状態で味わおう。

テクニカルな展開も好反応誘って掛けるから楽しい!
ここ数年で復活を遂げたエサ釣りのカマス釣り。
今年も2月に入り相模湾平塚港の庄治郎丸が乗合を開始したと聞きさっそく取材でお邪魔した。
10年ほど前までは晩秋に始まり年内一杯、できても1月までだったこの釣り。
徐々に開幕が遅くなり最近は2月以降のスタートとなることがほとんどだ。
それに伴ってか狙う水深も深くなり、以前は100mそこそこだったのが、最近は200m前後での釣りとなっている。
となると、元もと顔に似合わず?繊細なアタリを取って釣る釣りだったので、「魚はいる(反応はある)のに深いとアタリが取りづらいし釣れない。じゃあ引っ掛けちゃえ」が始まりだったかどうかは分からないが、一時期カットウバリを胴つき仕掛けに配置し、タナまで落とし込みその後は高速巻き、これをカマスが掛かるまで繰り返すギャング釣りが流行った。
確かに数は釣れたようだが、風情がないというか釣りとしての面白みに欠ける。
大好きなカマス釣りだったが、自然と足は遠のいていた。
それがここ数年でエサ釣りが見直され復活。
庄治郎丸でもほとんどの方がエサ釣りで狙っているとのことだ。
前置きが長くなったが、というわけで満船のこの日も全員エサ釣りでのスタートだ。

▲トップは23本、20本以上が3人いた
終日アタリが続く好調ぶり
釣り場は平塚港から航程20分ほどの瀬ノ海の西際で、「水深195m、反応は150~175mです。カウンターはあてにせず道糸のマークでしっかりタナを取ってください」とアナウンスが出る。
ひと流し目から右の胴の間で顔を見ると、左舷トモ寄りや右舷ミヨシとポツポツながら釣れ上がる。
型も30~35cm級とまずまずの良型だ。
操舵室で反応を見せてもらうとかなり幅広く出ている。
「反応が出ていても全然食わない日もあるんですよ」と船長。
また、「自分が釣りしていると思うけど、あんまり反応の幅を広く言われても、誘い疲れて漫然と釣りしちゃうから(笑)」と反応の濃い部分10mくらいをアナウンスするようにしているとのことだ。
取材当日は比較的食いのよい日に当たったようで、船中アタリが途切れることはなく、どこかしらで竿が曲がっている状態が続いた。
ただし、小さなアタリを取って掛けていくテクニカルな釣り。
タナはもちろんだが誘いもいい加減だとアタリは遠い。
またアタリが出てもタイミングが合わないとなかなかハリ掛かりに持ち込むのが難しい。
まあこれがカマス釣りの面白さでもあるのだが。
ポツポツの展開ながら1時間おきくらいに盛り上がる時間帯があり、船中同時に3~4人の竿が曲がったり一荷で釣れ上がるシーンもあった。
細かな小移動はあったものの終日同じポイントで釣り続けることができて、釣果は6~23本。
20本釣った方も2名いて、ほとんどの方がツ抜けの二ケタ釣果だった。
型も最大は42cm、小型は少なくほとんどが30cm以上とまずまずな一日だった。
この釣りはテクニカルな釣趣も魅力だが、食べたくて来る人も多い。
干物が定番と思われがちだが、干物は小型にまかせ、良型はまずは刺身。
皮目を焼いた炙り刺も絶品だ。
ただし、カマスの釣期は短い。
今号発売のころまで続いていることを祈るばかりで、ともかく釣行はお早めに。

▲いい時間にはダブルも多かった
INFORMATION
相模湾・平塚港
庄治郎丸
0463・21・1312
▼備考=予約乗合、6時半出船。
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