釣行の写真

京都・冠島周辺のイカメタルでヤリ&ケンサキ完全攻略!乗り渋ればオモリグで入れ乗りも

松村計吾

【テレビ大阪系列・毎週土曜日午前7時放送「フィッシングDAYS」サイドストーリー第19話】番組内で話題になったワザ、アイテムについて”深堀”するもう1つの「フィッシングDAYS」。

「フィッシングDAYS」はテレビ大阪を中心に、テレビせとうち、TVQ九州放送、テレビ和歌山、高知放送で放送されている、がまかつ提供・テレビ大阪制作の釣り番組。

ハゼなどの極々小さい魚から、ルアーを使った大型魚釣りまでを、どうやったらより釣れるのかにこだわって制作。

また、釣れた時の釣り人の笑顔にもフォーカスし、釣りの楽しさも徹底的に追求している。

舞鶴沖でイカ三昧 槍&剣先&スルメ イカメタル

今季好調のヤリイカメタル釣行は満月回りだったが・・・

冬場を中心に好シーズンを迎える日本海のヤリイカ釣り。

関西では例年11月頃から釣れだし、4月まで狙えるエリアが多い。

近年、人気上昇中のイカメタルでは、元々ケンサキイカ(マイカ、シロイカ、アカイカ)狙いでスタートしたが、ヤリイカは基本的に夏場がシーズン。

冬場にヤリイカがイカメタルで狙えるようになって、夏はケンサキ、冬はヤリイカ…と、年間を通じてイカメタルが楽しめるようになり、人気に拍車がかかっている状況だ。

今回、出掛けたのは、京都・舞鶴吉田地区から出船する遊漁船「ディスカバリー」で、ポイントは冠島周辺。

冠島のヤリイカポイントは、島からは近く水深も50mほどの浅場。

ここへ産卵で寄ってくるヤリイカを狙う。

浅場だけにイカメタルもやりやすいシチュエーションなのだ。

今回は「フィッシングDAYS」でナレーションを担当するテレビ大阪の福谷清志アナウンサーと、LUXXE(ラグゼ)の中村有登さん。

この組み合わせ、番組では徳島の落とし込み(アンダーベイト)で大爆釣を演じた縁起の良い(?)コンビだ。

ただ、この日は満月回りで、イカ釣りには不向き。

と言うのも、船の集魚灯でイカを集める夜の釣りだけに、満月で夜空が明るいとイカが集まりにくいからだ。

救いは宵のうちはどんよりした曇り空で月が隠れるはず…。

夜中には晴れ間が出るということで、月が顔を出すまでの早めの勝負が必要だ。

17時の出船でゆっくりと走り、辺りが暗くなった18時頃に冠島周辺へ到着すると、イカリを入れて釣りがスタートした。

誘い、感度…ヤリイカの微細なアタリに対応する「スピードメタルR・B65M」

今回、中村さんが使用していたロッドはラグゼ「スピードメタルR・B65M」。

誘い性能を徹底的に追求しながら、微細なアタリをティップが表現してくれるアングラーの強い味方だ。

水深が50m前後ながら潮がそんなに速くないことから、鉛スッテは15号を想定し「B65M」をチョイス。

万が一、乗りが渋くなった時の対策としてオモリグ使用を考えてスピニングタイプの「S610MH」も用意した。

ちなみに、この「スピードメタルR」シリーズは、ベイトタイプで5~15gの軽量なスッテを想定した「B65ML」から、重量級の50gまでを想定した「B67XH」の7アイテムが、スピニングタイプは主にオモリグの使用を考慮した「S610MH」と「S610H」の2タイプがラインナップされている。

イカメタルのリーダーは鉛スッテにドロッパーを2個付けることができるLUXXE「イカメタルリーダー3本」をメインに、オモリグ使用時には「イカメタルリーダーマルチ・オモリグ仕様」を使った。

鉛スッテはスライド形状でイレギュラーなアクションがイカを誘う「スピードメタルスッテSF(スライドフォール)」、ドロッパーには水中での安定姿勢が抜群でイカの乗りを誘発する「スピードメタルエギドロッパーFタイプ」を準備した。

「Fタイプ」とはエギが水平姿勢を保つだけの最低限のシンカーを装着した「浮きスッテ」タイプのエギだ。

また、オモリグ使用時には安定した水平姿勢とスローフォールでイカを誘う「スピードメタルエギドロッパー」の「1.8」と「2.5」を準備。

これでほとんどの状況に対応できるハズだ。

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ブルー系ドロッパーにヤリ&ケンサキイカ連発

船のLEDライトが点灯し、船長から「やってみてください」と釣りスタートのアナウンス。

同時に2人とも仕掛けを投入して、まずはボトムまで下ろす。

潮はほとんど流れておらず、ラインは垂直な状態でボトムは分かりやすいが、イカの反応はどうか…。

「前回、このエリアで竿出しをした時にヒットカラーとなったのがコレです」と中村さんが見せてくれたのは、「Fタイプ」のスカイブルークリア。

布が巻かれていないタイプのブルー系ドロッパーだ。

鉛スッテは「スッテSF」のレッド/イエロー/ドットと系統の違うカラーをチョイスした。

「違う系統のカラーを一つの仕掛けに入れることで、その日、その時点での当たりカラーの系統を探します。当たりカラーの傾向が分かれば、そのカラーを中心に組み立てるんです」と中村さん。

福谷アナは、ドロッパーにピンク系のフルピンクをチョイス。

仲間同士で違うカラーを使うことで、さらに試すカラーが増えるという戦法だ。

イカメタル初挑戦の福谷アナへの基本的なアドバイスとしては、まず、仕掛けをボトムまで到達させたら、ほんの少し浮かせる。

そこからロッドを大きく上げて、ゆっくりと一定の速度で落とす。

アタリがなければ、リールのハンドルで2、3回転巻き上げ、ロッドを上げてはゆっくりと下げて誘う。

下ろしている最中や、ロッドを下げたところでステイして数秒待っている間に、何らかの違和感があればとにかくアワせてみる。

「空振りでも良いので、乗せる感じでスイープに合わせることで、乗らなくてもアピールになります」と中村さんは説明する。

誘いアクションを繰り返し、底から5mほど上でステイさせていた中村さんの「スピードメタルR・B65M」の敏感なティップが、ごくごく小さな反応をとらえた。

と同時にロッドを立てた。

心地よい曲がりで1パイ目のイカが乗った。

水面に現れたのは、胴長20㎝ほどのヤリイカだ。

乗っているドロッパーはスカイブルークリア。

「やっぱり、前回と同じ、スカイブルークリアに反応が良いですねえ」としてやったり。

同じ釣り方で、ほぼ同じタナで再びヒット。

これは止めた瞬間にティップを持ち上げる典型的なアタリ

しかも、明確にアタリが出た。

一定のペースで巻き上げると、今度は胴長15cmほどのケンサキイカが上がってきた。

またもやスカイブルークリアをしっかりと抱いている。

ヤリイカよりもケンサキイカのほうがアタリは大きいですね。イカメタルの中ではヤリイカが最もアタリが小さいと思います」と話す中村さんだが、3バイ目、4ハイ目と絶好調モードで釣り上げ始めた。

1パイ釣れば感覚が分かる?福谷アナも追随

好調に釣り上げる中村さんからその都度「底から5mです」といったタナの情報をもらいながら、タナを合わせつつ攻めている福谷アナ。

ついに、横で見ていても明確なコツンとしたアタリがティップに現れた。

これは空振りだったが、中村さんから「まだそのタナにイカがいるので巻かずに1回持ち上げて落としてください」とアドバイスを受け、その通りにするとようやくフワッとティップを持ち上げるアタリをとらえ、しっかりヒットに持ち込んだ。

「これかあ~。これがアタリなんですね。分かりましたよ~」と福谷さんが水面から抜き上げたのはケンサキイカ。

こちらはフルピンクカラーのドロッパーFタイプに抱いていた。

厚い雲が空を覆っていたのも幸いしたのか、これを皮切りに2人のロッドが交互に円を描く理想的なイカメタルの展開になってきた。

反応が鈍くなればカラーを変える釣り方で、福谷アナも時にはスカイブルークリアを使うが、この頃には、レッド/イエロー/ドットカラーの鉛スッテにも高確率で乗るなど、イカの活性自体が上がってきたようだ。

思った以上に活性が高く、ステイさせてから反応が速いので、どんどんとタナを変えて広く探る。

中村さん曰く「ヤリイカの場合は底から5mくらいまで、浮いても10mくらいだと思います。ケンサキはさらに浮くこともありますね」。

ただ、この日は同じようなタナ設定でヤリイカとケンサキイカが入れ混じって釣れてくる不思議な状況。

これには中村さんも首を傾げて「この時期にケンサキイカがこんなに混じってくるのは不思議です」と話す。

実際、福谷アナには上のドロッパーにヤリイカ、下のドロッパーにケンサキイカと、2種類のイカのダブルヒットも。

時間が経つと、下げ誘いでは反応が鈍くなり、代わりにロッドをごくゆっくりと持ち上げる「上げ誘い」に反応が良くなった。

これも中村さんからの情報共有で、福谷アナも上げ誘いでのヒットに持ち込む。

イカメタルでの情報共有の重要性を実感した。

乗りが悪くなればオモリグ登場。月夜でも連発の威力

22時を回った頃、予報通り雲が切れ始め満月が顔を出すようになった。

と同時に、イカメタルでのアタリが散発的になってきた。

おまけにアタリがあっても乗らない、掛けたがすぐにバレる…と、乗りの浅さが明確になってきた。

そこで、中村さんが「こういう時に強いのがオモリグなんですよ。リーダーが長く、自然にドロッパーが漂う分、抱き方が良くなりますので試してみましょう」とタックルチェンジ。

「スピードメタルR・S610MH」にスピニングリールをセット。

「イカメタルリーダーマルチ・オモリグ仕様」にエギドロッパー2.5号をセットし、アンダーハンドキャストで20mほど沖へ投げる。

「基本的にはボトムを取ったら巻きジャクリで数回巻き上げます。そこで止めるとオモリが近くに寄ってくる分、ドロッパーはカーブフォールする状態ですね。この時にアタリが出ます」と中村さん。

あまりステイさせすぎると、竿下へと寄ってきて仕掛けのあるタナが深くなってしまうので、早めに次の巻きジャクリへ。

そしてステイ。

要はこれの繰り返し。

キャストからのカーブフォールでは、リーダーがしっかりと張れるのでアタリが明確に出ることが多い。

実際、中村さんがシャクリの後でステイさせていると、ティップがトンと引き込まれた。

イカメタルの時よりも大きく強くアワせると、ドーンと重量感が乗った。

オモリの後について上がってきたのはケンサキイカだ。

ここからが凄かった。

満月の夜に1投1パイペースで釣り上げる信じがたい光景だ。

対して、福谷アナは「中村さんが沖から寄せてきたであろうイカを竿下で狙ってみます」とイカメタルを続行。

ここで、カラーをどんどん変えていき当たりカラーを探る。

これもイカメタルの楽しみ。

終了時間が迫ってきた時、福谷さんが「来ましたよ~」と大きく声を上げた。

ロッドがキューンと曲がり、今までよりも重要感があるのがすぐに分かった。

「ちょっとサイズが良いんじゃないですか」と中村さんが見守る中、浮かせてきたのは胴長20㎝は軽く超えている、この時期には珍しい良型のケンサキイカだ。

「最後の最後に、今日イチのイカを釣るなんて、もってますねえ」との中村さんの言葉で当日の釣りは終了となった。

ヤリイカは4月には終盤を迎えるが、間もなくケンサキイカ釣りへと移行する。

ケンサキイカは5月からシーズンに入ると、初冬までのロングランだ。

今や一年を通して楽しめるイカメタル。

タックルを入手して初めてみる価値あり!

釣行の写真

乗船場には水道も用意されていてとても便利

●交通:舞鶴自動車道の舞鶴西ICで下り国道27号を舞鶴方面へ。
大手交差点を左折して、舞鶴とれとれ市場西側の信号を右折し吉田へ。

●問い合わせ:ディスカバリー(TEL:070・3836・7276)

(文・写真/松村計吾)

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ライター紹介

松村計吾

松村計吾

大学で水産無脊椎動物の研究を経て、釣り出版社に入社後、30年以上釣り雑誌や釣り情報紙の編集を手掛ける。取材などで釣りの現場に出ることはもちろん、休日などのプライベートでも常に釣りシーンにハマっている。得意な釣りは船のテンヤタチウオ、カワハギ、エギング、イカメタルなどだが、日本全国を飛び回りあらゆる釣りを経験。ちなみの甲子園の年間シートも所持。甲子園でのビール消費量も球界一とか・・・。

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