釣行の様子

がまかつ『がま磯 スーパープレシード0.2号』という新機軸

FISHING JAPAN 編集部

ニューマテリアルを全身にまとい、見事に復活を遂げたスーパープレシード。

そのスーパープレシードに0.2号という見慣れない号数が加わった。

0.6号でも0号でもなく0.2号。

果たして、南はこの新しい号数でどのようにチヌを攻略するのか。

スーパープレシードにまつわる3つのキーワード、『イナシステム、本調子、0.2号』は、がま磯NEWスタンダードか!?

南は困惑していた。

初めて手にする衝撃吸収カーボン採用の磯竿で0.2号という号数。

そして、本調子。

胴調子でも先調子でもないという。

およそ南の知るがま磯には登場したことのないキーワードばかりである。

設計者は言う。

「限界がないほどにどこまでも曲がり込みます。デカいチヌと真っ向勝負してほしい」

まず、キャスト感。

南の使用するウキは大きく重い。

ゆえにキャストにおける負荷は大きいのだが、思いのほか狙い通りに素直に飛んでいく。

「曲がるからといって、パワーがないわけではないな」

キャストの瞬間、実は竿には魚とのファイトと同等か、それ以上のかなりの負荷がかかる。

それゆえ、キャスト感を観ればある程度、竿の特性を感じ取ることができる。

曲がる特性が強いスーパープレシードであるが、キャスト性能、コントロール性能には満足の様子。

満潮から下げ潮に変わる。残り時間の少ない中、貴重な時合いをものにし、50cmオーバーがヒット

降りしきる雨の中、時合いを待つ、南。

「競技系の張りのある竿とは違う。どちらかといったら、胴調子の竿に使用感は近い」

やがて竿が体になじんだ頃、潮位が高くなり、東向きの流れが強くなる。

待ち望んだ時合い。

瞬間、強烈なアワセとともにスーパープレシードが大きな弧を描いた。

「大きい!?......のか」

残り時間が少ない中、わずかなチャンスをものにした南。

電光石火のアワセが決まると、チヌは胴まで曲げて抵抗を試みる。

だが、南も譲らない。

ラインを出すことなく目いっぱいのトルクを掛け、曲げ込んだまま強引にリールのハンドルを回し、ため込んで寄せに入る。

イナシステム炸裂!?50cmオーバーのチヌを手なずけるかのようにあしらいランディング

衝撃吸収カーボンにより構築されたイナシステムが、チヌの叩きや走りを抑え込む。

また、応力を各節に分散させる本調子が細ハリスをいたわり、巨チヌをも柔軟にねじ伏せる。

「これがイナシステムの恩恵か」

重量感は50cmを超えているに違いない。

しかし、意外にも獲物の寄りが早い。

「これほどのテンションを掛けても、チヌに竿を叩かせず、走りを受け止めるとは」

瞬殺とまではいわないまでも、明らかに短いファイトタイムで足元まで寄せる。

「素直に弧を描くけれど、曲げ込むほどにトルクが増す。やり取りもスムーズで不安感はない」

百戦錬磨の南のテクニックもあろうが、それにしてもこれほどの大型チヌをさして暴れさせることなく、スムーズに寄せてしまうことに驚いた。

難なく寄せたところで、あえて抵抗する隙を与え、竿の調子を見ようとするも、反転して突っ込む様子はない。

53cm。

丸々と太ったコンディションのいい見事なチヌである。

「イナシステムの威力なのか、0.2号という新号数の強さなのか、あるいは本調子なのか、まだまだポテンシャルのすべてを引き出せているとは思わない。底知れぬ深さがありますね、スーパープレシードには」

正統なるがま磯の血統を確信しつつも、次世代を感じされる革命に戸惑い、しばし考え込む南。

「ひとついえることがある。この竿は、愉しい」

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